車を保有している方は、2年に1回のペースで車検を受ける必要があります。新車でも3年後に車検が待っています。

車検を受けるにあたって、事務的な手続きが必要です。その際、提出する書類がいろいろとあります。もし書類に不備があった場合、検査を受けられない可能性もあります。

必要書類について以下にまとめましたので、車検の時期が近付いている方は早めに用意しておきましょう。

車検における必要書類

車検を受けられる場所はいろいろとあります。どこで車検を通すかによって、必要書類に違いが見られます。

ただし、どこで車検を受ける場合でも「絶対に必要な書類」は、いくつかあります。まずはこちらから紹介していきます。

どのような書類が必要か、紛失した場合にどう対処すべきかについて紹介しますので、参考にしてみてください。

自動車検査証

車検における必要書類 自動車検査証
まず車検を受けるにあたって絶対に必要なものとして、自動車検査証があります。一般的に車検証と言われているものです。

車検証とは、前回の車検で保安基準をクリアしていることを証明する書類です。車検証は車内に携行するように義務付けられているので、車の中にあるでしょう。

もし車検を通すことができれば、新しい車検証が発行されます。車検証が発行されれば、紛失しないように車内で保管することをおすすめします。

もし車検証を紛失してしまったのであれば、再発行手続きが必要です。普通自動車の場合は管轄している運輸支局、軽自動車だと軽自動車検査協会で手続きします。そして、申請手数料として300円かかります。

自賠責保険証

自賠責保険証明書も車検のときには必要なので、あらかじめ準備しましょう。自賠責保険は別名は強制保険と言われ、公道を走行する車は加入が義務付けられています。

自賠責保険の期間は、次回の車検までとなるので、車検の際に更新手続きが必要です。

自賠責保険証明書も車内に携行することが義務付けられています。もし自賠責保険証明書を携行しないで公道を運転すると、300,000円以下の罰金となり、さらに少なくとも30日の免許停止処分を受けることになります。車内で保管されているはずなので、確認してみてください。

もし自賠責保険証明書が見つからない場合、再発行手続きが必要です。加入している保険会社に連絡して、その案内に従って手続きを進めましょう。

自動車税納税証明書

自動車税納税証明書
4月1日の時点で自動車を保有している方に対しては自動車税、軽自動車を所有している方は軽自動車税が課されます。後日納付書が届きますので、税金を支払いましょう。

税金を支払うと、収受の印鑑の押された半券が返還されます。こちらが納税証明書で、車検のときに必要になります。

もし、半券をなくしてしまったのであれば、管轄している都道府県税事務所で再発行手続きが可能です。ただし、こちらのルールは2015年度から変更され、2015年度から納税証明の電子化が採用されました。

そのため、継続車検の申請時には納税証明書の提出は必ずしも必要ではなくなっています。ただし、データの反映に時間がかかる可能性があります。

車検を受け付けているところによっては、念のため納税証明書を提出するように求められる場合があるので、一応保管しておいた方が安心です。

その他の車検に必要なもの

その他にも車検を受けるにあたって必要なものがあるので、準備しておきましょう。

車検費用

車検費用は原則、前払いとしているところが多いです。検査・整備費用は後払いというところでも、税金や自賠責保険などの法定費用は前払いというところも少なくありません。前もって見積もりを取っておくといいでしょう。見積書で提示された料金を準備しておきます。

印鑑(認印)

手続きの中で印鑑(認印)が必要になります。忘れずに用意しておいてください。

ロックナットアダプター

ホイールの盗難防止のためにホイールナットをつけている方は、ロックナットアダプターが必要になることもあります。車検でホイールナットを外すことはないですが、整備する際に必要になる場合があるので、準備しておきましょう。

軽自動車の車検では納税証明書が異なる

軽自動車の車検では納税証明書が異なる
最近では軽自動車をマイカーにしている方も多いでしょう。軽自動車も普通自動車同様、定期的に車検を通す必要があります。

軽自動車の場合も必要書類はいくつかあります。しかし、基本的には普通自動車とほとんど一緒です。

異なるのは「軽自動車税納税証明書」です。自動車税納税証明書と一緒で、毎年4月1日時点で軽自動車を保有している方を対象に課税されます。

5月初旬には納税通知書が自宅に送付されるはずです。支払いをすると半券が戻されますが、これが納税証明書になります。

車検の際には必要となるので、きちんと保管しておきましょう。もし紛失した場合は、市区町村の税事務所納税課で再発行手続きをしなければなりません。

ユーザー車検の必要書類について

車検というとディーラーや整備工場にマイカーを入庫して、検査や整備を代行してもらうのが一般的となっています。一方で、近ごろ注目を集めているのがユーザー車検です。

ユーザー車検とは、自分で運輸支局に前もって予約をして、検査を行う方式です。車を預ける必要がないのと費用を安く抑えられるとして、利用を検討している方も増えています。

ユーザー車検の場合、自分で検査を進めるので他の方法とは異なります。それに伴い、必要書類も若干変わってきますので注意が必要です。

今まで紹介した車検証や自賠責保険証明書、自動車税納税証明書などは引き続き必要になります。それ以外にも準備しなければならない書類がありますので、ここで紹介します。

継続検査申請書

ユーザー車検の必要書類について 継続検査申請書
ユーザー車検の場合、継続検査申請書が必要になります。

ただし、この書類は自分であらかじめ準備するものではありません。車検当日、運輸支局内に用紙販売窓口がありますので、こちらで購入してください。

継続検査申請書の代金は、地域によって若干差があるようです。該当する地域の運輸支局のホームページなどで確認をすればわかりますが、東京都を一例にすると1部20円です。

当日でなくても、事前に運輸支局で購入することもできます。当日あたふたしたくないという方や近所に運輸支局があるという方は、前もって購入するのも一考です。

運輸支局の中には、以下で紹介する重量税納付書と自動車検査票をセットで販売しているところもあります。

自動車重量税納付書

車検を受けるにあたって、自動車重量税を納付する必要があります。自動車重量税とは、車両の重量に合わせて課税される税金のことです。

ディーラーや整備工場で車検を通す場合、税額を支払えばあとは事務手続きを代行してくれますが、ユーザー車検の場合だと自分で納付する必要があります。

そこで必要になるのが自動車重量税納付書です。自動車重量税納付書は運輸支局で用意しています。

納税する際には、該当する金額分の印紙を貼り付けます。印紙も運輸支局で販売しているので、前もって購入しておく必要はありません。

自動車検査票

ユーザー車検の必要書類について 自動車検査票
ディーラーや整備工場で車検をお願いする際は、手続きを全て代行してもらえますが、ユーザー車検は自分で検査を進めないといけません。

このとき、必要になるのが自動車検査票です。各項目の検査を行って、保安基準を満たしていればこちらに合格印を押します。

もし保安基準を満たしていなければ、その旨が自動車検査票に記載されます。一つでも保安基準外のものがあると、車検は通せません。

全ての項目で合格印が押されれば、それを運輸支局の窓口に提示します。そして、新しい車検証が交付される流れです。

自動車検査票も運輸支局で入手できます。項目のたびに必要になるので、ダッシュボードなどに挟んでおくとすぐに取り出せます。

点検整備記録簿

車検の他にも普通自動車の場合、12カ月と24カ月ごとに法定点検が実施されます。法定点検を実施したときにその内容を記録する用紙が、点検整備記録簿です。

点検もしくは整備を行うと、点検整備記録簿にその内容が記載されますので、車にとってのカルテのようなものです。点検整備記録簿があれば、車検証と一緒に車内で保管しておきましょう。

ただし法定点検は車検と違って、受けないことで起こるペナルティはありません。法定点検を行っていなくて、点検整備記録簿のない場合でも車検を受けることはできます。

ただし、こまめに点検をすれば事前に不具合を発見できるのでおすすめです。

ユーザー車検の必要書類の書き方

ユーザー車検の必要書類の書き方
自分で検査をするユーザー車検の場合、ディーラーや整備工場にお願いするのと比較して必要書類は多くなります。また、書類を自分で作成しなければならないケースも出てきます。

初めてユーザー車検を受ける際、書類をどう作成すればいいか戸惑うこともあるかもしれません。

そこで、ここでは必要書類の作成の仕方についてまとめましたので、参考にしてみてください。

継続検査申請書の書き方

継続検査申請書を作成するにあたって注意しなければならないのは、項目によって鉛筆とボールペンを使い分ける必要がある点です。

上部の車両に関する情報は鉛筆、下部の申請人と受検者はボールペンで記載するのが基本です。

基本的に記入例や見本が用意されているはずなので、書き方に戸惑うことはないでしょう。車体番号を記入する欄がありますが車検証に記載されているので、手元に用意して作成するのがおすすめです。

申請人は、自分の名前と住所を記入の上捺印します。もし受検者が申請者と同じ場合には、「同上」で済ませても構いません。

会社名義の車を車検に出す場合もあるかもしれませんが、その場合には会社名と代表取締役の名前を記載して、代表者印で捺印します。

自動車重量税納付書の書き方

自動車重量税納付書に所定の税額分の印紙を貼り付けるだけでなく、必要事項も記入しなければなりません。ほとんどが車検証に記載されている内容をそのまま記入すればいいので、そばに車検証を用意しておきましょう。

備考欄に「持込」と「指定」という枠があるので、ユーザー車検の場合、「持込」というところにチェックを入れてください。

自動車重量税がいくらになるかわからないという方もいるかもしれません。税額は国土交通省のホームページ内、「次回自動車重量税額照会サービス」で確認できます。

前もって税額がいくらになるかチェックしておきましょう。

自動車検査票の書き方

自動車検査票を見てみると、いくつか異なる書式があります。ただし、レイアウトが異なるだけで、必要項目は一緒です。

  • ナンバープレート
  • 形式
  • 車体番号
  • 走行距離
  • 氏名
  • 電話番号

上記の内容は全てボールペンで記入する必要があります。

ユーザー車検の場合、原則事前予約が必要です。予約したときに「予約番号」が発行されますが、自動車検査票に記入しますので忘れないようにしましょう。

自動車検査票を作成するにあたって、検査ラインの途中で何度か経過を記録する場面があります。途中経過を記録しないと次に進めないため、注意が必要です。

検査ラインの途中にある掲示板に指示が出るので、その指示に従って手続きを進めるように心がけてください。

定期点検整備記録簿の書き方

点検整備記録簿は法定点検を行ったのであれば、その内容を記載します。

法定点検は自分で行っても構いませんが、箇所によっては自力で点検できない場合もあります。その場合には空白にしておきましょう。

勘違いしている方も結構多いですが、ここで「P」という記号を記入する方もいます。

「P」は省略を意味するのですが、自分で点検できない場合使えません。年間走行距離5,000km以下の車が対象で、「P」入力できる箇所も決まっています。

ちなみに「P」にした箇所は、次回の法定点検では省略できなくなります。このようなことを理解した上で、点検整備記録簿を作成しましょう。

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バイクの車検での必要書類

バイクの車検での必要書類
バイクを保有している方の中で、250cc超の排気量の車種は車検を通さないといけません。普通自動車と一緒で初回は3年後、その後は2年に1回のペースで車検を受けます。

自動車同様、バイクも車検を通すにあたって提出しなければならない書類があります。どんな書類を準備しなければならないのか、以下にまとめました。

車検証

250ccを超えるバイクを保有している方は、定期的に車検を通しているはずです。車検を受ける際には車検証が必要です。

自動車の場合、車検証は車内に保管している方も多いでしょう。バイクの場合も車内で携帯しなければならないのですが、スペースの問題で自宅で保管している方もいるかもしれません。

このため、自動車と比較してバイクユーザーは車検を紛失しているケースも多くなっています。もし車検が見当たらないというのであれば、陸運局で再発行手続きが必要です。

車検の期限ぎりぎりになって車検証がないと慌ててしまいますので、前もって車検証があるかどうか確認しておくことをおすすめします。

軽自動車納税証明書

250cc超のバイクの保有者は、毎年軽自動車税を納税しているはずです。4月1日時点でバイクを保有している方が課税の対象となりますので、4月末から5月初旬に納税通知書が届きます。

その通知書が支払用紙になっていて、銀行やコンビニで軽自動車税を支払うことができます。そして、レシートと一緒に収受印の押された通知書の半券が渡されます。これが、軽自動車税納税証明書です。

軽自動車税納税証明書は、車検を受けるにあたって必要な書類の一つです。もし「廃棄してしまった…」「紛失した…」ということであれば、再発行手続きをしなければなりません。

軽自動車税納税証明書は、車検証とは違って再発行手続きの受付窓口が市区町村の役場です。運輸局ではないので間違えないように注意しましょう。

自賠責保険証明書

バイクを運転する際にも、自賠責保険に加入することが義務付けられています。自賠責保険証明書も車検を受ける際には必要になるので、紛失していないか確認しておきましょう。

自賠責保険証明書は、ジッパー付きのビニール袋の中に入れて保管していることが多いです。もし自賠責保険証明書を紛失してしまって、手元にない場合、こちらも再発行手続きをしなければなりません。

自賠責保険証明書の再発行は、保険会社にお願いする必要があるため、どこの保険会社の自賠責保険に入っていたか確認した上で、手続きを進めてください。

向こう2年分の自賠責保険料を支払って、新しい証明書を発行してもらいます。こちらも次回の車検時に必要になるので、大切に保管しておきましょう。

バイクのユーザー車検における持ち物について

バイクのユーザー車検における持ち物について
自動車の車検同様、バイクもユーザー車検を通すことができます。

ユーザー車検で検査しようと思っているのであれば、車検証と軽自動車税納税証明書、自賠責保険証明書以外に必要なものが出てきます。

継続検査申請書

こちらは当日陸運局で無料でもらえますが、事前にウェブサイトでダウンロードもできます。

定期点検整備記録簿

自分で定期的に点検している場合、その旨を記録した書類になります。

自賠責保険証明書

ディーラーや整備工場に提出する際には、これまでの証明書を提出しますが、ユーザー車検の場合、これからの向こう2年間をカバーしている証明書が必要です。前もって保険会社に連絡して、更新手続きを進めておきましょう。

まとめ

①車検に必要なのは車検証、自賠責保険証、自動車税納税証明書
②ユーザー車検の場合、この3つの他に書類が必要で自分で作成しなければならないものもある
③バイクの車検に必要な書類は自動車と同じ

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