車の点検を定期的に行うことは必要です。車の問題点を早期に発見し対処することで、大きな事故を回避できるかもしれません。

しかし、昨今の新型コロナの流行で不要不急の外出を自粛するように求められている現在、果たしてどうなのでしょう。車を点検に出すのが難しければ、自分でチェックする方法もあります。

そこで、ここではコロナ禍における車の点検のコツについて、詳しく見ていきます。

車の点検は不要不急に該当する?

車の点検は不要不急に該当する?
車を定期的にお店に点検に出している方もいるでしょう。しかし、コロナ禍で不要不急の外出を控えるように言われている現在、点検に出してもいいか躊躇しているという方もいるかもしれません。

ここでは、車の点検をコロナ禍の中で、お店にお願いすべきかどうかについて見ていきます。

自家用車であれば点検に出す必要はない

緊急事態宣言が出ているなど、市中感染が懸念される状況では、わざわざ自家用車を点検に出す必要はないとされています。それは、そこまで車の点検が必要とは考えにくいからです。

また、不要不急の外出の自粛が呼びかけられている現在、ステイホームを実施している方は多いかもしれません。車の使用も通勤や日用品の買い物などで、ほとんど運転していない方も多いはずです。

エンジンオイルなど、消耗品は定期的に交換する必要があります。しかし、車を運転していなければ、劣化もさほど進んでいないと考えられます。

「車をそんなに運転していない」「運転している時に不具合を感じていない」ということであれば、整備工場に点検をお願いする必要はないでしょう。

業務用自動車はメンテナンスは必要

業務用自動車はメンテナンスは必要
ステイホームの現在、車もさほど運転していないでしょうから点検に出す必要はないとされています。しかし、業務用の自動車であれば、これまで通り定期的にメンテナンスに出すべきです。

通勤や営業のために車を運転している、運送などいわゆるエッセンシャルワーカーの足になっている車は点検に出しても問題ありません。

コロナ禍前後で車の使用頻度もそれほど変わっていないでしょう。不要不急だからと言ってメンテナンスを怠ると、運転中に何らかのトラブルに巻き込まれる恐れもあります。

整備工場やディーラーも営業しているはずなので、空き時間を利用して点検に出すべきです。ただし、緊急事態宣言が出ているなどで、時短営業している可能性があります。営業時間をホームページなどで確認した上で、来店するようにしてください。

問題個所のある車は例外

自家用車は基本的にコロナ禍の中で、わざわざお店にメンテナンスに出す必要性はありません。しかし、これは車にトラブルのないことが前提です。

もし車に何らかの不具合が起きているのであれば、話は別です。

「タイヤの溝がなくなってツルツルの状態になっている」「ワイパーのゴムが切れかかっている」など、自分で確認できる問題点があれば、お店に問い合わせましょう。

車に何らかの問題があって、通勤などでどうしても車の運転をする際には、速やかに点検に出してください。点検を先延ばしにすることで事故を起こしてしまっては、元も子もありません。

臨機応変に、その時々の状況で柔軟に対応しましょう。

セルフチェックで押さえておきたいポイント

セルフチェックで押さえておきたいポイント
自家用車はコロナ禍の状況下では、なにがなんでもお店に点検に出す必要はないです。だからと言って、車の点検を一切しなくていいわけではありません。

車の点検の中には自分でできる項目もあります。では、どのようなポイントをセルフチェックすればいいのか以下にまとめましたので、参考にしてみてください。

タイヤの空気圧を確認する

自分で出来る車の点検方法として、タイヤの空気圧があります。

空気圧はタイヤのたわみの状態で確認できます。タイヤの下部がつぶれかかっている状況であれば、要注意です。

タイヤの空気圧が不足していると、運転している時にハンドルの操作感が重くなったり燃費が悪くなったりすると言われています。ガソリン代がかさみますので、タイヤの空気圧は定期的にチェックするのがおすすめです。

また、タイヤの空気圧情報はラベルに記載されているはずです。ラベルは車種によって異なりますが、たいていは運転席のドアの隅やセンターピラーに貼り付けられているので確認しましょう。

ランプの点灯状態を確認する

ランプの点灯状態を確認する
ランプがきちんと点灯・点滅しているかも、自分で確認できます。

スイッチを入れて、自分の目で確認するだけです。前方だけでなく後方にもランプがあるので、ランプの点検をする際にはスイッチを入れる人とライトを確認する人、できれば2人で行うといいでしょう。

また、レンズの状態も同時に確認してください。ひび割れなどの破損がないか、汚れていないかなどの確認です。

ライトが正常に動作しないと、周りの車両に正しい情報を発信できなくなります。例えば、ウインカーが点灯しないと、左折や右折を周囲のドライバーに伝えられなくなります。

運転しなくても、定期的に動作確認することは大事です。

バッテリーの点検

バッテリーが劣化すると、エンジンがかけられなくなります。そこで、バッテリーの点検も日常的に行っておきましょう。

バッテリーが寿命に差し掛かっているかどうかは、エンジンをかければある程度判断できます。前と比較してエンジンのかかりが悪くなった、アクセルペダルを踏むとヘッドライトの明るさが変化する際には注意が必要です。

特にフラッグシップモデルといわれる、最上位グレードの車に乗っている方は注意しましょう。最上位グレードの場合、「さっきまでエンジンが問題なくかかっていたのに急にかからなくなった!」といったことも起こりえます。

エンジンをかけた時に「キュルキュル」というのであれば問題ありません。しかし「グォングォン」という音がしているのであれば、バッテリーが弱っている可能性があります。

業務用自動車のための車のチェックポイント

業務用自動車のための車のチェックポイント
自家用車であれば、自分のできる範囲で点検をすれば十分です。しかし、これが業務用自動車になると、そうはいっていられません。

業務用自動車の場合、コロナ禍でも運転頻度が多い可能性が高いため、不具合が起きると影響も大きいです。

お店に車を持っていって定期的に点検した方がいいですが、どんなところをチェックすればいいかまとめました。

エンジンオイルの確認

車の点検をお願いする際に、エンジンオイルのチェックは欠かせません。エンジンが車の心臓であれば、エンジンオイルは血液と言われているほどです。

エンジンオイルは、エンジン内部の金属の摩擦を抑制したり、熱吸収したりする役割があり、使い続けると徐々に劣化してしまいます。

エンジンオイルが劣化すると、エンジンにかかる負担が大きくなります。燃費が悪化する、オーバーヒートを起こすなどのリスクが高まるでしょう。

特に夏場は外気の影響で、エンジンが通常よりも高温になりがちです。一定のオイル量がないと油膜が維持できなくなるので、しっかり点検するようにしてください。

ラジエータ液の確認

ラジエータ液の確認
ラジエーター液の点検もこまめに行いましょう。ラジエーターは、エンジンを冷却するためのパーツです。

ラジエーターに関連する部分で何かしらの問題があると、エンジンの冷却がうまくできません。すると、オーバーヒートを原因としたトラブルが起こりやすくなります。

ラジエーター液量は自分で確認できます。ボンネットを開けて、タンク内の冷却水が規定内にあるかどうかチェックするだけです。

必要量に満たない場合、ラジエーターホースなどから冷却水が漏出している可能性も疑われます。整備工場でプロのメカニックに修理をお願いしましょう。

エアコンガスの補充

エアコンの点検も、特に夏場は行うことをおすすめします。

夏場はクーラーが欠かせません。もし冷房が効かなくなると、運転するのが大変です。冷房が思うように効いていないのは、エアコンガスの不足が原因の可能性が高いです。

エアコンガスは本来密閉されているので、漏れることはないとされます。しかし、運転中の振動で配管の接合部分にわずかな隙間が発生し、そこからガスが漏れる場合もあります。

この場合、エアコンガスを補充すれば、エアコンの機能は回復することが多いです。ただし、コンプレッサーが故障していると、少し大掛かりな修理が必要になります。

エアコンが使えないと快適な運転ができなくなるので、点検に出す際にはチェックしてもらいましょう。

タイヤの空気圧の確認

タイヤの空気圧の確認
タイヤの空気圧の点検も重要です。

空気圧が不十分だと走行安定性が低くなったり、ハンドルが重たくなって思うようなコントロールができなくなったりします。

タイヤ点検は、前にも紹介したように自分でたわみのチェックなどで確認できます。お店で点検する時には、タイヤゲージなど専用の測定器でチェックします。

また、タイヤの空気圧だけでなく「溝の減り具合」についてもチェックしてください。溝が十分残っていないと、特に雨の降っている時に運転するとスリップする恐れが出てきます。もしタイヤの溝が残っていなければ、新しいタイヤに交換するのがおすすめです。

また、年数が経過しているタイヤの場合、ひび割れを起こしている可能性があります。ひび割れたタイヤで走行を続けるとタイヤが破裂する恐れもあります。タイヤのチェックもこまめに行っておきましょう。

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不要不急時にディーラーや整備工場に訪れる際の注意点

不要不急時にディーラーや整備工場に訪れる際の注意点
不要不急時は、車の点検をするためにディーラーや整備工場を訪れる必要はありません。しかし、何か車に不具合が起きている場合には点検をしてもらった方がいいです。

不要不急時にディーラーや整備工場を訪問する際、注意しておきたいポイントについてまとめました。どのような感染対策をしているか、あらかじめ確認しておいた方が安心です。

社員の体調チェック

ディーラーや整備工場のホームページを見てみると、感染対策として何を行っているか公開しているところも多いです。Webサイトで感染対策がきちんとできているかどうか、確認しておくことをおすすめします。

新型コロナは、感染している人と接触することで自分も感染してしまいます。そのため、店員の健康管理がきちんとできていなければなりません。

例えば、検温を出勤のたびに実施しているかどうかチェックしましょう。37.5度以上など一定以上の高温の社員は、出勤を見合わせるようにしているかどうか確認してください。

また、マスク着用を義務付けているかどうかも見ておくといいかもしれません。マスクを装着すれば、感染リスクをかなり低減できるからです。

店内の消毒対策など

店内の感染対策がどのようになっているかもチェックポイントです。

まずは、消毒液を用意しているかどうかは確認しておきましょう。

店員が消毒スプレーや除菌ティッシュなどでウイルス対策をしているかも重要なポイントです。お店で車の点検を依頼する際には店員と対面で話をすることも多いですが、ビニールシートやアクリル板の仕切りで飛沫対策できているかどうかも見てください。

テーブルレイアウトもチェックポイントになりえます。ソーシャルディスタンスが確保されているかどうか、隣のテーブルと十分なスペースが設けられていましたかも確認します。

また、換気も重要なポイントです。定期的に扉や窓を開けて空気の入れ替えを行っているところなら、感染リスクも低くなります。

車内の消毒対策

車内の消毒対策
点検整備が終了すれば、車は皆さんのところに戻ってきます。ディーラーや整備工場の中には、車の引き渡しを行う際に除菌対策を徹底しているところもあります。

作業をする際に、触れた箇所の除菌を徹底していると安心です。特にシートやハンドル、シフトレバーなどは皆さんも触れる機会があるので除菌対策をしておいてくれているか、確認しましょう。

また、車両の引渡前に換気を行っているという店舗もあるようです。車のドアの窓を全部開けることで、車内の空気を入れ替えます。

車は密閉されていることが多いので、換気をすることは感染対策の意味でも重要です。どのような対策を講じているか、点検に出す前に問い合わせておくといいでしょう。

試乗車の消毒対策

車の点検は1時間くらいかかるのが一般的です。その間手持ち無沙汰になるので、ディーラーや整備工場の中ではいろいろなサービスを提供しています。

その中でも試乗サービスを展開しているお店は多いです。ディスプレイされている車を運転してもらって、フィーリングを確認してもらいます。

試乗車は不特定多数の人が乗車するので、感染リスクが気になる方も多いかもしれません。そこで、店舗の中には感染対策を講じた車両のみを試乗車にしているところもあります。

シートやハンドル、シフトレバーなど人の手に触れるところの除菌対策やドアを開放して換気するなどの対策が一般的です。また、車内に除菌コーティングしているところもあるので、試乗する際に確認するといいでしょう。

店舗を訪れる際の心構え

店舗を訪れる際の心構え
コロナ禍の状況で車をどうしても点検に出さないといけない場合、店が感染対策をしっかりできているか確認することは大事です。

一方で、こちら側が感染対策を行うこともマナーです。もしこちらが感染している場合、対策が不完全だとそのお店がクラスターになりかねません。

そこで、来店する際の感染対策で必要なことについてまとめました。

マスク着用や体調管理の徹底

まずは来店する際の体調チェックは行いましょう。もし体がだるい、咳が止まらないなど風邪が疑われる症状があれば、来店すべきではありません。

できれば体温計で自分の体温を確認しておくことをおすすめします。37.5度以上ある時にはお店に行くのを止めるのが賢明です。

体調に問題がなければ、来店しても問題ありません。しかしその際にはマスクはきちんと着用しましょう。

新型コロナは発症前でも感染力があると言われています。自覚症状がなくても感染していないとは言い切れません。

点検は事前予約して来店することが多いですが、たとえ予約していても体調面で不安があれば、迷わずキャンセルしましょう。

アルコール消毒の徹底

アルコール消毒の徹底
お店に入る時に、アルコール消毒が設けられているのが当たり前になりました。車の点検をお願いするディーラーや整備工場でも、アルコール消毒を設置しているところがほとんどです。

点検をお願いする際に来店する時には、まずアルコール消毒をする習慣をつけましょう。感染しない、感染させないためにも大事なことです。

アルコール消毒する際には、手全体に塗布してください。特に手先を使うことが多いので、指先は入念に消毒対策するのがおすすめです。

もしかするとアルコール消毒を設置していないお店もあるかもしれません。最近では携帯式の消毒スプレーなども販売されているので、こちらを持参しておくと安心です。

臨時休業の可能性あり

車を点検に出す際には、事前予約をしていることが多いはずです。予約した日にお店に行けばいいのですが、事前に電話で問い合わせておくと確実です。

コロナ禍の現在、店が臨時休業している可能性があります。店の中には感染拡大防止のため、スタッフの感染が確認されたら臨時休業する対策を講じているところも少なくありません。

たまたま予約した日の直前に感染者が確認されることも考えられます。そうなると、当日点検を受けられない可能性もあるので、あらかじめ理解しておきましょう。

またもし臨時休業になった場合、予約はどうなるのか問い合わせておくと安心です。

まとめ

①不要不急時には自家用車の店舗における点検は必要ない
②業務用自動車についてはメンテナンスは必要
③セルフチェックはタイヤの状態やバッテリーなど必要最低限のチェックを行う
④感染防止対策を徹底しているお店で点検をお願いすること
⑤自分たちも感染拡大させないための対策も必要

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