残価設定型クレジットを利用した場合、最終支払い時に車の「乗り換え」「返却」「買い上げ」のいずれかを選べます。どのプランが良いかは、人それぞれ異なりますので、慎重に選ぶようにしましょう。
こちらでは、残価設定型クレジットの最終支払い時に選べる3つのプランを詳しくお伝えします。
残価設定型クレジットを用いて車の購入を考えている、もしくは残価設定型クレジットについて理解を深めたい方は参考にしてください。
残価設定型クレジットの最終支払い時に選べる3つのプラン その①
残価設定型クレジットの最終支払いをする際に選べるプランの1つが「車の乗り換え」です。
残価設定型クレジットによって手に入れた車を返却し、新しい車に乗り換えることができます。「家族の人数が増えたのでミニバンを使いたい」「手軽に乗れる軽自動車に乗り換えたい」など、ニーズに合わせて車を変えられるのがこのプランの強みです。
手続きは対象となる車を提供してくれた販売店で行います。ライフスタイルが近々変化する可能性がある、もしくは定期的に新しい車に乗り換えたい方におすすめのプランです。
残価設定型クレジットの最終支払い時に選べる3つのプラン その②
残価設定型クレジットの最終支払い時には、今まで乗っていた「車を返却する」という選択肢もあります。返却は、対象となる車を提供してくれた店舗で行います。
車に長い期間乗り続けたい方には向いていないプランです。転勤で車を返却したい時や別に車を入手した時に適したプランといえるでしょう。
また、大学に通う間の移動手段を求めている、通勤先でも車に乗りたいなど、車の使用期間が決まっている方にもおすすめです。
残価設定型クレジットの最終支払い時に選べる3つのプラン その③
残価設定型クレジットの最終支払い時に選べるプランの3つ目が「車の買い上げ」です。対象となる車を返却したり乗り換えたりせずにそのまま乗り続けたいのであれば、こちらを選ぶと良いでしょう。
使い始めた当初はあまり愛着がなかった車も、使っているうちに気に入ることがあります。愛着がわいた車は手放したくないものです。
乗り続ける場合、最終回のお支払い分を一括支払い、もしくは分割支払いのどちらかを選択できます。
残価設定型クレジットの最終支払い時に、返却を選択する方もいるでしょう。しかし、返却の前に予期せぬ事故が生じた場合、買取となってしまう可能性があります。
交通事故で対象となる車が故障した場合、残価から実際に下取りした際の金額を差し引いた差額分を払わなければなりません。全損になれば買取になることが多いので、注意してください。
ご自身が交通事故の被害者である場合、自賠責保険によって補償されます。
しかし、単独や自損事故の場合は、補償されません。車両保険に加入している場合は、単独や自損事故であっても補償されるので、加入しておくと安心です。
残価設定型クレジットを提供しているお店の中には、車両保険に詳しいところもあるので、質問しておくと良いでしょう。
残価設定型クレジットの最終支払い後、車を返却する際は車のコンディションが重要となります。車のコンディションが良くなかった場合、追加の支払いが生じることもあるので注意しましょう。
業者は返却された車の傷やへこみをチェックします。そして、傷やへこみみ具合に応じて査定額が下がっていき、追加支払いをするという流れになります。
残価設定型クレジットの最終支払い時に、良好なコンディションで車を返却するためにも、運転の際は以下の項目を意識すると良いでしょう。
安全を保つための最も基本的なテクニックとは、適切な車間距離を保つことです。前の車との距離が近すぎると、追突するリスクが高まってしまいます。
スピードが出ている車は急には停まりません。何があっても対応できるように、前方を入る車との距離は十分に確保しましょう。
車はそれぞれに個性があります。慣れていない車に乗ると、操作の不慣れから事故を起こす可能性があるので注意しなければなりません。
新しい車を手に入れたら、早めに慣れるように心がけましょう。交通量が少ない時間帯や道を選んでドライブすると、安全に練習できるのでおすすめです。
運転が得意な方が家族や友達、恋人などにいる場合は、アドバイスをしてもらうと良いでしょう。なるべく運転が上手い人に助手席に乗ってもらい運転の様子を確認してもらうと、具体的なアドバイスがもらいやすいです。
また、運転が上手い方が身近にいない場合は、自動車教習所を利用するのも一つの手です。自動車教習所では、ペーパードライバー向けの講習が行われています。
この講習を受けることで、プロから手厚くアドバイスが受けられます。
残価設定型クレジットの契約期間を延長し、最終支払いまで乗り続けた場合、一般的なカーローンに比べると支払いの総額が多くなる可能性があります。
残価を設定するため、毎月の支払額は押さえられるのが残価設定型クレジットの利点ですが、据え置いた残価にも金利がかかるため、どうしても総支払額は高くなってしまいます。
「毎月の支払いを抑えたい」のか、「総支払額を抑えたい」のかをよく考えて残価設定型クレジットの利用は検討した方が良いでしょう。
残価設定型クレジットの最終支払い時に車を返却する方が「人気車種」を選んだ場合、残価よりも中古車市場での価値が高くなることがあります。その状況が納得できない方は、一般的なローンで購入した方が良いでしょう。
人気車種であるミニバンやSUVなどの車は値下がりしにくいため、残価設定型クレジットを利用する際は注意してください。
新しい車が登場したら、すぐに乗り換えたいという方もいるでしょう。残価型クレジットであれば、最終支払いが済んだ後、車を乗り換えることができます。
新車、流行りの最新モデルなど、新たな車を短いスパンで乗れるのは残価設定型クレジットならではのメリットの一つです。残価設定型クレジットは月々の支払いが抑えられるのが利点であり、次の買い替えに備えて準備を進められます。
また、残価設定型クレジットの期間を3年に設定しておけば、車検を受けずに次の車に乗り換えることが可能です。車検は一度に大きな費用がかかりますが、残価設定型クレジットであれば車検の費用を用意する必要はありません。
きちんと計画的に毎月の支払いをするのが前提となりますが、車好きな方にとって新車に乗りやすいというのは大きなメリットといえます。
残価型クレジットであれば、同じメーカーの車をずっと愛用しやすくなります。
それは、ディーラーが車の販売促進のために推し進めているローンだからです。その都合上、自動車の返却後同じメーカーの車を同じローンで購入しやすいという特徴があります。
他のメーカーの車へ乗り換える、もしくは別のローンを利用する場合は、異なる会社を介さないといけないため、手続きが煩雑です。そこで、残価型クレジットを用いて同じメーカーの車を選びさえすれば、手続きが楽に済ませられます。
運転が苦手な方だと、車に傷やへこみをつけてしまうことがあるかもしれません。そのような状態になった車を、残価設定型クレジットの最終支払い時に返却するとなると、損をする恐れがあります。
残価設定型クレジットで返却、もしくは買い替えを選択した場合、使用していた車は販売店に返さなければなりません。
返却した車は、内装に損傷がないかをチェックされます。多少の傷であれば問題ないと判断されるかもしれませんが、あまりにも損傷が激しい場合は下取り額が下がります。
下取り額が残価を下回った場合、差額分はユーザー負担となるので注意しましょう。
残価設定型クレジットの仕組みそのものは、どのメーカーも変わりありません。しかし、金利はメーカーごとに異なります。
例えば、車を沢山売りさばきたい決算期が近づくと、年率1.9%、2.9%などの低金利を採用するメーカーも多いです。
残価設定型クレジットを利用する際は、各メーカーの金利を調べておいてください。
同じような内容であっても、金利が違うと「お得さ」に大きな差が生じます。残価設定型クレジットの金利は、時期によっても変動するため、入念な調査を行った方が良いでしょう。
残価設定型クレジットのメリットは5つ
残価設定型クレジットを利用した場合、以下の5つのメリットがあります。
残価設定型クレジットは、一般的なローンと異なり、車両価格の一部を残価として設定します。その都合上、毎月の支払額が抑えられるというメリットがあります。
毎月の支払額が低ければ、浮いた分をガソリン代に回すこともできるのでお得です。
残価設定型クレジットは乗り換えができるため、3~5年おきに新しい車に乗れます。新車は故障のリスクが低いため、あまり修理費用がかかりません。
こまめに新車に乗り換えられる残価設定型クレジットであれば、修理費用を大きく節約することも可能です。
ご家族が増える、転勤する、子供が独立するなど、ライフスタイルが変われば、当然必要となる車も異なってきます。しかし、一般的なローンはローンは支払う期間が長くなりがちで、乗り換えをする際には少々不便です。
残価設定型クレジットであれば、乗り換えしやすいのでライフスタイルの変化にも対応できます。
一般的な下取りの場合、下取り価格が大きく下がることもあります。しかし、残価設定型クレジットであれば、初めに決めた残価が保証されます。
最終支払い時に深刻な損傷や全損になるような事故を起こさなければ、保証された金額で下取りしてくれます。
残価設定型クレジットは、頭金が必要ありません。手元にまとまった予算がなくとも、車に乗ることができます。
頭金の準備が難しい場合は、残価設定型クレジットの利用を検討してみましょう。
車が必要となる期間が決まっている人は、残価設定型クレジットの利用に向いています。
例えば、大学に進学して4年間のみ車に乗りたい方、3年だけ単身赴任する予定がある方などが該当します。
残価設定型クレジットは、最終支払いの選択肢3つの中から選ぶことが可能です。車が不要になれば返却しても良いですし、必要となる期間が長引いたのであれば、乗り換えや買い上げを選択できます。
ニーズ合わせて選択できるのが残価設定型クレジットの強みです。
残価設定型クレジットは、以下のような項目に当てはまる方には、あまりおすすめできません。
運転の得意・不得意は残価設定型クレジットにおいて、特に重要な要素の1つです。残価設定型クレジットでは、交通事故は最も避けなければなりません。
もちろん命を守るという意味もありますが、残価設定型クレジットの場合、交通事故を起こした時点で即一括で返済をしなければならないからです。
長距離を頻繁に運転する機会がある方は、残価設定型クレジットの利用を避けた方が良いでしょう。なぜならば、残価設定型クレジットには走行距離が決められているからです。
決められた走行距離以上を走ってしまうと、超過した分を支払わなければなりません。
車のカスタムをした場合、最終支払い後返却する際、差損の支払いが生じる可能性があります。最近では、メーカーオプションとして、カスタムパーツが設定されている場合もありますが、社外品を使ってカスタムしたい方も多いでしょう。
カスタム好きな方は、残価設定型クレジットを利用しないのがおすすめです。
残価設定型クレジットを利用して車を手に入れる際は、低金利・高残価の車を選ぶと良いでしょう。
リセールバリューに優れた車であれば、残価設定型クレジットの残価率が高くなるため、毎月の支払額が低くなりやすいです。
メーカー・販売会社のサイトに、特別低金利の車として紹介されている車種・グレードの車は、大半が低金利・高残価の車ですので狙い目です。
車を所有するかどうか迷った際は3つのポイントに注目
車を所有するかどうか迷った際は3つのポイントに注目しましょう。
車に頻繁に乗る場合は、「運転しやすさ」「燃費の良さ」「メンテナンスのしやすさ」「運転している時の楽しさ」「安全性」など、重視してみると良いでしょう。逆にあまり車に乗らない場合は、「走行性能」「見た目」などを中心に車を選ぶのも良い選択肢です。
車は、用途や使用する人数に応じて適した車が異なります。一人での使用であれば、軽自動で十分でしょう。家族でレジャーに頻繁に行く方は、ミニバンが適しています。車を購入する前に、用途と使用する人数をよく考えてから選んでください。
車があると、移動が楽になるのは間違いがありません。しかし、車があることが、生活の快適さにつながるかは別問題です。車を入手すると、駐車場の確保や税金・メンテナンス費用の発生といったデメリットが生じます。それらを踏まえても、生活が楽になると判断できる場合は、車を購入しても良いでしょう。
車を所有するメリット
車を所有するメリットは、主に以下の通りです。
車と徒歩では当然ですが移動距離が異なります。都心の場合は公共交通機関があるおかげで徒歩でも問題はありませんが、地方の場合は車がないと厳しいでしょう。
行動範囲が広くないと生活が厳しい方は、車を入手した方が生活が便利になります。
大雨や雪の日など、徒歩ではそれらの天候で移動するのは大変です。しかし、車であれば徒歩よりは安全に移動することができます。
仕事をしている方は、天候が悪い日でも時間通りに出社しなければなりません。車があれば、安全かつ快適に移動できるようになります。
ご家族が怪我や病気で病院に行かなければならない場合、公共交通機関では遅いこともあります。車があればすぐに移動できるため、もしもの時も安心です。
特に小さな子供は、大人よりも体調管理が苦手ですので、車があるとすぐ夜間診療を利用できます。
残価設定ローンを組んだ車は買取に出せる?買取に出すための条件などを解説
車を所有するデメリット
車を所有すると、以下のようなデメリットがあります。
車を所有する場合、税金、ガソリン代、保険料、駐車場代、メンテナンス費などの維持費がかかります。どうしても維持費はかかるものですので、車を所有する方は上手くやり繰りしてそれらを支払っていかなければいけません。
一般的に軽自動車は、維持費がかからないといわれています。維持費を節約したい方は、軽自動車を選ぶと良いでしょう。
車の安全性を確保するためには、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスが不十分だと、走行中に深刻な故障が生じることもあるので注意してください。
ご自身で車のメンテナンスが難しい場合は、業者に依頼することになります。定期的に利用することになるため、ご自宅から近くにあるお店を探すと良いでしょう。
また、車は車検を受けなければいけません。車検は、まとまった費用が必要となるため、受ける時期が近づいてきたらあらかじめ計画的にお金を用意しておくのがおすすめです。