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車は機械なので定期的なメンテナンスや故障したときの修理は必須となります。
愛車の点検整備をする際は、購入したお店に車を持ち込んでお願いしているという方が多いかもしれません。しかし、そのお店の雰囲気やスタッフとの相性が自分と合わなかったり、お店自体が遠方にあったりすると、わざわざ行くのもおっくうになってしまうでしょう。
そういった場合は、他のお店に頼むという選択肢も出てくると思いますが、「購入店以外に持ち込んでも大丈夫なのか?」などと悩んでしまうこともあるかもしれません。そこで今回は、車の点検を購入店以外に頼む方法などを紹介します。
車の点検、購入店以外に頼んでも大丈夫?
車の点検や整備は、その車を購入したお店にお願いするのが基本と思っている人が多いかもしれませんが、実際はどのお店に点検整備を頼んでも全く問題ありません。
整備工場やディーラー側の立場からこの件について考えてみると、ただ単純に整備入庫してくれるお客さんが増える(売り上げが増える見込みがある)ということになります。そのため、気軽に違うお店に整備を頼んでも問題ないと言えます。
しかし、ここで注意をしておきたいのが、購入したお店と整備を頼むお店を運営している会社が違う場合は、今までの整備の履歴などの確認をすることが容易ではないという点です。
車には法定点検を行った際に、点検内容を記載した「点検整備記録簿」という書類があります。点検整備記録簿に書いてある情報以外は基本的にわからないというのが大前提となりますので、点検整備を頼む際は一度、車の健康診断を兼ねて総合的に点検をしてもらうことが大切なポイントとなってきます。
車を購入したお店が自宅から少し遠方の場合の点検はどうする?
車を購入したお店が必ずしも自宅の近所にあるとは限りません。片道数十分くらいの距離であれば通えなくもないですが、何時間もかかるような場所に点検整備に車を持ち込むというのは気軽にできるものではないでしょう。
そのため、選択肢としては「頑張って持ち込む」ということと「あきらめて近くの違うお店に整備を頼む」という2択しかありません。
そこで、これら2つの選択肢について、それぞれのメリットとデメリットや注意事項などを踏まえて確認をしていきます。
「少し離れていてもお付き合いもあるし、車のことをよく知ってもらっているから点検は付き合いがある購入したお店で・・・。」と考えている場合は、多少遠くても車を購入したお店に持ち込んで点検整備を受けるというのが現実的な方法となります。
購入したお店に頼むデメリットは「手間がかかる」ことですが、逆に「自分や愛車のことを知っていてくれる人がいる」という大きなメリットがあることを忘れてはいけません。
新車で買った場合でも中古で買った場合でも、やはり高額な車を購入したわけですから、付き合いが浅くても多少は自分や車のことを知っていてくれる所に頼むのが安心できるポイントです。自分の担当者がいれば車の装備内容なども把握してくれているはずですので、些細な悩みにも応えてくれるでしょう。
また、整備の履歴を購入時から把握してくれているというのも大きなプラスポイントとなります。
少し遠方でも購入店に車を点検整備で持ち込む場合に、注意しておきたい点があります。それは「事前に整備の予約を取る」ということです。
突然車を持ち込んで「点検してほしい」ということは容易にはできません。恐らく整備中は店内で待つということがほとんどかと思いますので、整備に確実に持ち込める時間を伝えて工場の予約を取るということが非常に重要となります。
これに加えて大切なのは「予約した時間に遅れない」ということです。当たり前のことではありますが、ここは徹底してください。もし、整備がその場で終わらないような内容であれば、帰りの交通手段を確保することも重要ですので、代車が借りられるかどうかということについても事前に確認をしておくことをおすすめします。
上記のパターンとは真逆に、「購入店は気心が知れているからいいんだけど、それでも遠いから行くのが面倒・・・」という場合は、やむを得ないので近くのお店に整備を頼むようにしましょう。
近くのお店に頼む場合は、「購入したお店の系列店に頼むパターン」と「全く初めてのお店に頼むというパターン」の2つが考えられます。
顧客データが共有化されている場合も多く、車を購入した時点からの整備記録などを新たに依頼をするお店でも確認することができるので比較的安心です。
顧客データなどは完全に新規となりますので、1からのお付き合いとなります。どのお店に整備を出すかというところから開始しなければならないのでややハードルが高いですが、自宅から近いという利便性を選んでしまった以上は仕方がないかもしれません。
無料点検は購入店でしてもらったほうがいい?
車を新車で購入すると1ヶ月と6ヶ月の新車無料点検があります。中古車の場合でもディーラー系中古車販売店などで購入すると、お店によっては中古車1ヶ月無料点検がしてもらえる場合があります。
そういった場合、購入店でしてもらった方がいいのか、それとも近くのお店でしてもらった方がいいのか、という疑問が出てくるでしょう。
購入店が自宅から遠い場合は「自分で持ち込む」か「近くのお店で整備をしてもらう」の2つの方法がありますが、無料点検の場合はどうすればいいのか、ということについて確認をしていきます。
基本的には、新車購入をした際の無料点検については、購入した販売店でしてもらう方が良いとされています。なぜなら、新車を購入した場合は新しい車に慣れていないということもあるかもしれないので、操作方法などを確認するという点でも便利だからです。
新車点検は点検項目が少なく、タイヤナットの増し締めやエンジンルーム内の確認といった、比較的簡単な作業なので待ち時間も非常に短いです。そのため、ドライブがてら購入店に行くというのもいいかもしれません。
販売店サイドからすれば「販売した責任」を果たすという名目の点検でもありますので、多少遠くても購入店に足を運ぶようにしましょう。
中古車無料1ヶ月点検が受けられる場合、購入したお店に整備ができる環境があるのかという点を確認しておくことが必要です。
特にディーラー系の中古車販売店の場合は、そのお店に整備ができる環境が整っていないことも多く、点検整備は「近くの系列店でお願いします」と納車時に説明されることもあります。
また、中古車の場合は目当ての車が遠方にあり、そこまで足を運んで購入するということもかなりの確率でありますから、点検整備をそのお店で受けられないということもよくあります。こういった場合は、購入店の担当者に整備をする場合はどこに頼めばいいのかということを事前に相談して、整備を頼むお店をあらかじめ決めておくと、もしものときに役立つでしょう。
大手の中古車販売店などであれば全国展開をしている場合もありますから、こういった場合は保証整備なども受けられるので安心です。
法定点検(12ヶ月点検)はどこに頼めばいい?
法定点検(12ヶ月点検)については購入店に頼むか、別の場所に頼むかということを悩むと思います。
法定点検の場合は、国から認証を受けている整備工場であればどこでも受けることができますが、これもやはりそのときの状況によって考えなければなりません。
購入したお店であれば、整備履歴や走行距離からそのときのおすすめの整備について教えてくれたりするので安心できるように感じますが、この場合は購入店以外でも、履歴は見れませんが的確なアドバイスをしてくれます。
法定点検についておさらいをすると、一般的な乗用車であれば1年に1回、商用車であれば6ヶ月に1回受ける点検整備です。
法定点検は車検と違って義務の点検ではありませんが、最近の車はコンピュータ制御をしている場合が多くなっています。そのため、整備工場などで診断をしてもらってシステムに故障がないかを見てもらった方が安心できますので、必ず受けるようにしましょう。
車検付きメンテナンスパックは必要なのか?費用対効果を徹底解説!
車検はやっぱり購入店に頼むべき?
普通車であれば2年一度、商用車であれば1年に一度訪れる車検ですが、これもやはりどこに頼むか悩むかもしれません。
購入店に相談するのが一番ですが、費用面などを考慮すると特定の場所に頼むというのもややリスクを伴う場合があります。そういった場合は別の方法もあるということを頭に入れておくといいでしょう。
その別の方法とは「相見積を取る」ということです。車検の整備費用はお店によって異なることもありますから、購入店以外のお店に車検を頼むということも視野に入れて検討してみるのもおすすめです。
メンテナンスパックは購入したお店でしか使えないの?
ディーラーで車を購入したときや点検整備で入庫した際に、次の車検までの点検とオイル交換等の費用を前払いすることでお得になる、「メンテナンスパック」をあわせて購入するという人も増えてきました。
基本的に、メンテナンスパックは購入店に車を持ち込む場合に限って整備費用が安くなるという商品ですが、購入店以外で使用したい場合はどうすれば良いのでしょう。ここではその疑問について解説していきます。
メンテナンスパックは、基本的に同一のディーラーであれば同じ内容で整備を受けることができます。
メンテナンスパックを購入したお店ではない系列店に整備入庫する場合には、整備記録や顧客情報などのデータを社内で共有しているため、特に問題もなく点検整備を受けることができます。
例えば、メンテナンスパックを購入したお店とどうも相性が合わない、自宅の近隣に新しいお店ができたのでそこに整備をお願いしたいという場合にも、この方法で利用することができるので便利です。
同じ看板のディーラー(例えばホンダ系のディーラー)でも、経営母体が違うディーラーというのが同じ県内に複数社ある都道府県が多いです。こういった場合によくあるケースとして、取り扱っているメンテナンスパックの種類が違うということがあります。
同じホンダ車に乗っているのに、転勤などで引っ越してしまって購入店まで点検整備に持ち込むのが困難になってしまった場合には、メンテナンスパックが無駄になってしまうのではないかと思うかもしれません。しかし、条件によってメンテナンスパックの内容のまま点検整備を受けることができます。
その場合に気を付けておきたいのが、経営元の会社が違うと顧客情報を共有できないため、メンテナンスパックを契約しているという契約書類(クーポンなど)がないとダメということです。
もしクーポンなどを失くしてしまった場合などには、ディーラーに相談して再発行ができる場合がありますので、問い合わせてみましょう。
車の点検に関する素朴な疑問にお答えします
最後に車の点検整備に関する素朴な疑問について解決をしていきましょう。
ここでは「他メーカーのディーラーへの整備入庫ができるのか?」「担当ディーラーの変更はできるのか?」「引っ越しをした場合はどうすればいいかのか?」「ディーラーに何も言わずに整備工場を変えることはできるのか?」の4つの疑問を取り上げて紹介していきます。
1つめは、乗っている車のメーカーと違うディーラーに点検整備を頼めるのか?という疑問です。
例えば、トヨタ車を日産ディーラーに整備を頼むことができるのかと置き換えるとわかりやすいでしょう。これについては、基本的には法定点検や車検といった整備は受けられますが、気を付けなければならないポイントもあります。
そのポイントとは「コンピュータ診断ができない場合がある」ということです。最近の車はコンピュータ制御がされているのですが、このコンピュータがエラーなどを検知した場合に診断機にかけることで故障の内容を知ることができます。
しかし、ディーラーにある診断機はそのメーカーの車のみしか診断できません。つまり、コンピュータに何らかの故障が起きた場合は、そのディーラーでは対処することが非常に困難となってしまいます。
故障修理に時間がかかったり、直すことができなくなってしまう恐れが出てきます。
2つめは、普段お世話になっているディーラーとあまり相性が合わないという場合、担当ディーラーを変えてもらうことはできるのか?という疑問です。
こういった場合であっても担当ディーラーを変えてもらうことはできますが、なかなか言い出しにくいかもしれません。その際は、「事情があってお店を変えたい」といったニュアンスで申し出ることさえできれば、その申し出に答えてくれることでしょう。
ただし、その場合はディーラーからすると「何かトラブルや落ち度があったのだろうか」と感づかれてしまう可能性が高いところが、やや気を付けなければならないポイントです。
転勤などで遠方に引っ越してしまう場合、今お世話になっているディーラーには行けなくなってしまうということもあるでしょう。その場合は、今お世話になっているディーラーに相談することをおすすめします。
多くのディーラーでは、引っ越し先に近いディーラーを調べて紹介してくれる所が多く、全てではありませんが顧客情報を共有して円滑に引継ぎをしてくれる場合があります。
顧客情報をやり取りすることになるのでディーラーは勝手にはできませんが、こちらからお願いをした場合には整備記録なども共有して安心したカーライフを送れるように支援をしてくれますので安心です。
ここで紹介した3つの疑問に共通する点として言えるのは、他のお店に整備を頼む可能性があるということです。
例えば、今点検整備を任せているディーラーに何も伝えずに整備工場を変えても大丈夫なものなのかと疑問に思うかもしれませんが、これについては「ディーラーに何も連絡せずに変えても何ら問題はない」ということになります。
点検整備を頼むお店を選ぶのはこちらの自由ですので、何も連絡せずにお店を変えることについてはルール上問題はありません。
しかし、短い期間でも長い期間であってもお世話になったことには変わりないですから、何らかの形で連絡をして感謝を伝えるなどした方がお互いに気持ちの良いやり取りができるでしょう。
車検付きメンテナンスパックは必要なのか?費用対効果を徹底解説!