愛車を点検整備などで、ディーラーや整備工場に持ち込んで待っている間の待ち時間は、意外と長いものです。整備の内容にもよりますが、2時間以上かかるということも珍しくはありません。

点検整備の待ち時間は店内で時間をつぶすだけではちょっと退屈ということもきっとあるでしょう。何かしたくても点検中なので、何をして待っていればいいのかもよくわからないという人もいるかもしれません。

そこで、今記事では点検の待ち時間を有意義に過ごすための方法を紹介します。

点検での待ち時間は何してる?

点検での待ち時間は何してる?
はじめに、点検整備中の待ち時間に何をして過ごせばいいのか、ということについて例を挙げながら確認していきます。

ここで考えられる待ち時間の過ごし方は、「店内でのんびり過ごす」「新型車の試乗をする」「一度お店を出て時間をつぶす」の3つの過ごし方です。

それぞれを詳しく見ていきながら、点検整備中の過ごし方についてチェックしていきましょう。

①店内でのんびりと過ごす

やはり最もオーソドックスな時間の過ごし方として挙げられるのが、点検整備が終わるまでディーラーや整備工場の待ち合いスペースでのんびりと過ごす方法です。

最近は待ち合いスペースを充実させているお店が増えてきているため、テレビや雑誌といったツールが用意されており、中には小さな子供向けにキッズスペースなどを用意しているところもあります。こういった設備があれば、点検整備の待ち時間を退屈せずに過ごすことができます。

また、担当営業の人と仲がいい場合には、世間話などをして情報交換をしたりする人も多いです。

それ以外には、空き時間を有効活用するために、資格試験の勉強や仕事を集中して行ったりすれば時間を無駄にせずに済みます。

このように店内での過ごし方も十人十色のため、自分の好きなように過ごすのもいいでしょう。

②新型車の試乗をさせてもらう

②新型車の試乗をさせてもらう
点検整備をディーラーに頼んでいる場合、新型車などの試乗をさせてもらって新しい車や機能などを体験するというのも良い時間つぶしになります。

ディーラー側としても点検の待ち時間は絶好の提案チャンスですから、試乗をお願いしても断られるということはまずないでしょう。「試乗した車が気に入ったら買い替えてもらえるかも・・・」と期待してしまうかもしれません。

特に最近のディーラーは来店型を採用していますから、点検整備で来たお客さんに新しい車に触れてもらうということを重視しているところもあります。

自分自身が買わなくても、家族や友人知人が車の購入を検討している際には紹介をしてもらうなど、幅広い可能性を持っているというのも背景にあります。こういった思惑もありますが、せっかくの機会ですので滅多に乗れない新型車に乗って体験するというのもおすすめです。

③お店から離れる、外出する

点検整備に出しているお店が市街地などにある場合、点検の間は外出して別のことをして過ごすということもできます。

これは店舗の立地にもよりますが、基本的にディーラーは街道筋や商業施設の近くにお店を構えていることが多いです。そのため、徒歩圏内で何かしらすることができます。

例えば、食事をしにレストランやカフェに行ったり、衣料品店や家電量販店などに買い物に行ったりすれば、あっという間に点検整備の待ち時間を過ごすことができるでしょう。

点検整備中に外出するのはどうかと思う方も多いかもしれませんが、こういった過ごし方をすることでディーラーや整備工場側も「待たせているから急がなきゃ」という無言のプレッシャーを感じなくても済むというメリットもあります。

しかし、外出をする際にはいくつか気をつけなければいけない点もありますので、これについては後ほど解説します。

点検の待ち時間って実際にどれくらい?

点検の待ち時間って実際にどれくらい?
点検整備を行うにあたり、どれくらいの時間がかかるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。

点検にも様々な種類があり、代表的な点検を挙げると以下の3つがあります。

  • 新車点検
  • 法定点検(12ヶ月点検)
  • 半年点検(6ヶ月点検)

点検以外の整備についても様々な待ち時間がありますが、内容によって所要時間も変わってきます。

ここではこういった点検や代表的な整備の待ち時間について確認をしてきましょう。

新車点検の場合

はじめに、新車を購入した際に無料で受けられる新車点検の所要時間(待ち時間)について確認をしていきます。

新車点検には1ヶ月(1000km)点検と、6ヶ月(5000km)点検の2種類があります。

点検項目は「エンジンルームに異常がないか」という点や「下回りに異常がないか」という点、そして「タイヤナットのゆるみはないか」「車内の部品に異常はないか」といったように非常に軽微な項目となります。そのため点検整備の時間は正味30分ほどです。

この作業のほかに点検整備記録簿の記入や洗車(任意)を行うので、トータルの時間でいえば1時間ほどの作業時間(待ち時間)となります。

車そのものが新車なので、初期不良以外の不具合が起こるということは確率的に低いですから、点検整備の中でも最もシンプルで待ち時間も比較的短い部類の点検となります。

法定点検(12ヶ月点検)の場合

法定点検(12ヶ月点検)の場合
法定点検は、乗用車の場合は12ヶ月毎に行う法令で定められた点検・整備です。外から見ることのできない部品を取り外したり、テスターを用いて車の状態をチェックするなど、点検項目は多岐にわたります。

具体的には、エンジン回り(オイル漏れや水漏れの確認)や、ブレーキ周り(ブレーキ残量やブレーキの踏みしろ調整、サスペンション(オイルにじみの確認)や、灯火類(ライトの点灯チェックなど)、下回り(部品の劣化や油漏れなどの有無の確認)等といった26項目を点検します。

人間でいう健康診断を車に受けさせるというイメージです。人間のように医者(整備士)が健康状態(故障の有無)を診断して、異常がある場合は精密検査や治療(修理)をするといったようなイメージとなります。

点検整備時間は記録簿の記入などを含めると1.5時間から2時間くらいはかかります。

半年点検(6ヶ月点検)の場合

法定点検とは違いますが、法定点検と車検の間の6ヶ月毎に行う半年点検(6ヶ月点検)という点検を勧められたという方もいるかもしれません。

こちらの点検は法定点検とは違い、法律で定められていない任意の点検となります。いわゆる「車を安心して乗るため」の点検ということです。

点検項目についてはディーラーや整備工場などによって多少の違いはありますが、基本的にはエンジン回りや足回り、ブレーキ周りといった車にとって大切な「走る・曲がる・止まる」に関連する部分をチェックする点検です。

半年点検に関しては、法定点検ほど厳しい基準は設けられていないため分解整備まで行われないことが多いので、点検の所要時間もおおむね1時間~1.5時間程度で、待ち時間的には新車点検と法定点検の中間という位置づけになります。

点検以外の待ち時間はどれくらい?

新車点検や法定点検などの待ち時間についてはある程度目安がわかったと思います。では、点検以外の整備に関する待ち時間はどれくらいなのか、ということを確認しておきましょう。

ここでは、点検以外の整備の代表格でもあるエンジンオイルの交換とタイヤの交換の待ち時間についてチェックしていきます。

オイル交換

オイル交換
まず、エンジンオイルの交換をするのに必要な作業時間について確認をしていきましょう。

エンジンオイル交換は、基本的に古いオイルを抜き取って新しいオイルを入れるという非常に単純な作業です。オイル交換にかかる所要時間は、エンジンの大きさによって抜き取って入れるエンジンオイルの量が変わってきますが、おおむね30分くらいを待ち時間の目安とするといいでしょう。

エンジンオイルの交換に付随する作業として、オイルエレメント(オイルフィルター)の交換や、エンジン内の汚れを落とすエンジンフラッシングがありますが、オイルエレメントの交換についてはオイル交換にプラス5分程度の作業時間が追加されると考えれば問題ありません。

エンジンフラッシングの場合は、フラッシングオイルを入れてエンジン内を洗浄する作業がありますので、プラス35分くらいを目安にすれば大丈夫です。

タイヤ交換

タイヤ交換
次にタイヤ交換にかかる作業時間(待ち時間)の目安について確認をしていきます。ここでは最も一般的なタイヤ4本の交換にかかる時間についてまとめました。

タイヤ交換には大きく分けて2つの種類があります。

  • 古いタイヤをホイールから取り外して新しいタイヤを装着する作業
  • 夏タイヤから冬タイヤへの入れ替えのように、車からタイヤをホイールごと外してあらかじめホイールに組まれているタイヤを取り付けるという作業

前者はタイヤの組み換えと呼ばれる作業で、後者はタイヤの履き替えと呼ばれる作業です。

タイヤの組み換えにかかる所要時間については、作業に慣れている人と慣れていない人によって作業時間が異なりますが、おおむね1時間程度が作業待ち時間の目安となります。タイヤの履き替えに関してはその半分の30分程度と想定しておけば大丈夫です。

点検の待ち時間に外出する場合、どこに行く?

点検整備をしてもらっている間、店内では退屈で待てない、という場合は外出するという時間つぶしの方法がありますが、どこに行けば有意義な時間を過ごせるでしょう。

ここでは。4つのパターンを想定して点検整備の待ち時間を有意義に過ごす方法を確認していきます。

①自宅に帰る

点検整備に持ち込むディーラーや整備工場が自宅の近く(徒歩圏内など)にある場合は、一度家に帰るのもひとつの方法です。

点検に出す日は基本的に休日だと思いますので、溜まった家事などをこなす時間を作ることもできますし、のんびりと休息をとることもできます。

点検の待ち時間は2時間程度ですが、自宅が近いのならそこまで焦る必要はありません。「午前中に車を預けてその日の夕方に車を取りに行きます」等といった段取りをとることもできます。

②買い物に行く

②買い物に行く
点検整備の待ち時間が数時間に及ぶようだったら、買い物に行くというのも時間つぶしとして最適かもしれません。

ディーラーや整備工場がそういったお店の近くにあれば、買い物に行って日用品や洋服などを見ることができますし、ショッピングモールなどがあるようだったら点検の待ち時間以上に時間をつぶすこともできるでしょう。

最近はショッピングモールに併設されているディーラーなども多いので、敢えてこういったお店に点検整備を依頼するというのもひとつの手だといえます。

③食事に行く

食事の時間を点検整備の時間を絡めれば、食事に行って点検の時間の一部をつぶすということも可能です。

整備工場が開いている日中であればお昼ご飯の時間と重なることもあると思いますので、車を預けて点検中に外出してランチを楽しむということも十分にできるでしょう。

ここで気をつけておきたい点としては、ディーラーや整備工場にもお昼休みがあるということです。そういった場合は午前10時に車を預けて近隣を散策し、12時ごろから食事をして13時に車を取りに行く、というようなスケジュールでもいいかもしれません。

④遊びに行く

ディーラーや整備工場の近くに、ゲームセンターやボーリング場といった娯楽施設があれば、遊びに行って時間をつぶすという方法もあります。

特に、子供連れの場合はこういった施設に行くと喜ぶかもしれませんが、ない場合でも公園などに行って身体を思いっきり動かして遊べば、退屈な待ち時間を過ごさずに済みます。

ただし遊びに行く際には、次の項目で詳しく解説する注意点をしっかりと理解しておくことが必要です。

車の点検中に外出する場合に気を付けておきたいこと

車の点検中に外出する場合に気を付けておきたいこと
愛車の点検整備の待ち時間にお店を離れて外出する場合に、気をつけておかなければならない点がひとつあります。それは「いつでも電話に出られる状況にしておく」ということです。

車の点検をしていて何らかの不具合が発生したり、おすすめの追加作業の案内がある場合には、ディーラーや整備工場は電話をかけて追加作業や部品発注の確認をする場合があります。

点検中に外出するということは、点検が終わったら車に乗って帰ることが前提となりますので、その場で追加作業を行わない場合は再度車を持ち込んで作業をしてもらったり、預かり作業をお願いするということにもなりかねません。

もし電話に気づかずに予定していた作業完了時間にお店に戻ったとしても、まだその追加作業を行っていないので作業時間がさらにかかることになりますし、その工場の点検整備の段取りが崩れてしまって、結果的に他のお客さんに迷惑がかかるということにもなってしまいます。

お店を離れて外出するのは問題ありませんが、点検整備の途中経過やおすすめ作業の提案をスルーしてしまうと自分自身も時間を無駄にしますし、整備工場も時間をロスしてしまいますので、外出する際には電話がかかってきてもすぐに出られるようにしておきましょう。

代車を借りたい場合に気を付けておきたいポイントはこれ

代車を借りたい場合に気を付けておきたいポイントはこれ
車の点検整備が長時間になったり、待ち時間にちょっと遠くに外出したいというときには、そのディーラーや整備工場にある車を代車として借りたい、という気持ちになるかもしれません。代車を借りる際には、ちょっとした気遣いなどをしておきたいポイントがあります。

1つめのポイントは「予約を取っておく」ということです。点検当日になって急に代車を貸してほしいと頼んでも、車には限りがありますので借りられないということもあります。点検の予約をする際に代車を借りられるかどうかというところを確認して、代車が空いているときに併せて点検整備をお願いする、というようにすることが大切です。

2つめのポイントは「丁寧に扱う」ということです。これは当たり前のことではありますが、次に代車を使う人のためにも車を汚さずに使うということも大切ですし、自分が使った分のガソリンは車を返す前に給油しておくなどの心配りも必要となります。

自分が友人知人に車を貸したとしても、そのように車を使われたのなら「また貸してもいいかな」と思えるように、丁寧に扱うのがポイントです。すぐに返すからと雑に扱ってしまうのはいけません。

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まとめ

①点検の待ち時間は店内でのんびりと過ごしたり試乗をしたりすることもひとつの方法。
②点検の待ち時間の目安は新車点検30分、12ヶ月点検2時間、6ヶ月点検1時間。整備内容によっては長くなる場合も。
③点検を伴わないオイル交換やタイヤ交換などの作業はおおむね1時間程度。
④点検中に外出するなら買い物をしたり食事をしたり遊んだりすることもできるので有意義に過ごせる。
⑤点検中に外出するなら「すぐに電話に出られるように」しておこう。
⑥代車を借りる場合は事前に予約を。

これらをおさえておけば点検整備中の過ごし方をマスターしたも同然。外出する際には気をつけなければならないこともありますが、時間を有意義に過ごすためには必要なことですから、点検のタイミングになった際にはこれらを実践してみましょうね。


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