車の維持費は、車を所有する方にとって毎月かかってくるものです。仕方がないとはいえ、維持費がかかるのは悩ましいところでしょう。

頻度や環境、乗り方などによって維持費にかかる金額は異なります。ご自身が支払っている維持費が高いのか否かは、月額の平均を知ることで把握できます。

こちらでは、維持費の月額平均と節約方法についても紹介しますので、併せてご確認ください。

車の維持費の月額平均はどのくらい?

車の維持費の月額平均はどのくらい?
これから車を所有する場合、車の維持費が、毎月どのくらいかかるのか気になる方は多いでしょう。まずは、維持費の種類について把握しておきましょう。

【車の維持費の種類】

1.税金

自動車税や自動車重量税、環境性能割などが、自動車の税金として挙げられます。自動車税は、毎年支払うことになりますが、自動車重量税は車検時に次の車検までの税金をまとめて納税します。環境性能割は、他の2つと異なり、車を購入する際に生じる税金です。

2.保険料

車の保険には、自賠責保険と任意保険の2種類があります。自賠責保険は加入が義務付けられていますが、任意保険は任意で加入するかどうかを決めることが可能です。

3.走行にかかる費用

ガソリン代や駐車場費などが、走行費用として挙げられます。車を所有する以上、常に発生する維持費です。

4.メンテナンス費用

車検代や消耗品の交換費用などは、メンテナンス代に含まれます。車の状態が悪いと、それだけメンテナンス費用はかかるので注意が必要です。

車の維持費の月額平均って一体いくらぐらいなのでしょうか?
維持費は、乗る自動車によって金額が異なります。

以下では、「軽自動車」「普通車1.5L」「普通車2.5L」の3つに分けて紹介します。

  • 軽自動車の月額平均・・・32,000円
  • 普通車1.5Lの月額平均・・・36,000円
  • 普通車2.5Lの月額平均・・・41,000円

ご覧の通り、軽自動車は普通車に比べると、維持費が安く済む車です。維持費の面で考えるのであれば、軽自動車を選ぶのが無難とい言えます!

しかし、家族が多かったり、重たい荷物を運ぶ機会が多かったりする場合は普通車を選んだ方が良いので、ご自身の状況に合わせて選びましょう。

車の購入費用は年収の半分くらいが目安

車の購入費用は年収の半分くらいが目安
いくらぐらいの車を購入するのがいいのでしょうか?基準などはありますか?
車の購入費用は、年収の半分くらいを目安に考えると良いでしょう。
現金で購入する場合

大量のお金が減るため、生活に悪影響がでないように注意するのがコツです。

ローンで購入する場合

一度に大量のお金が消費されるわけではありませんが、毎月返済していく必要があります。ご自身の年収を考慮した上で、ローンを組むように心がけてください。

購入費用を安く済ませたいのであれば、中古車を選ぶのもポイントです。

車の購入費用は2つの方法で節約できる可能性がある

車の購入費用は2つの方法で節約できる可能性がある
車を購入する際は、まとまったお金が必要です。少しでも節約をしたいのであれば、以下の2つの方法を試してみてください。

1.値引き交渉してみる

販売店のスタッフと、値引き交渉をしてみましょう。上手に交渉するコツは、他のメーカーのライバル車を話にからめることです。

他社の話をすることで、「どうにかして自社の車を買ってもらいたい」とスタッフに思わせることができれば、値引きしてくれる可能性が高まります。

また、この価格まで下がれば購入する、という金額があれば、それを伝えるのもおすすめです。
金額が明確になれば、「その金額までなら下げても良い」「それは厳しい」など、スタッフがはっきりと判断できるようになります。

2.自分でできる手続きは自分で行う

車を購入した場合、車庫証明といった手続きが発生します。販売店側のほとんどは、面倒な手続きを代理で対応してくれます。しかし、代理した分費用が生じますので、節約したいのであればご自身で手続きを済ませるようにしましょう。

車は様々な種類がある

車は様々な種類がある
車には様々な種類があります。維持費にばかり注目するのではなく、各車の良さを把握した上で購入する車を決めることが重要です。

以下では、3つの車の特徴について解説します。

軽自動車

軽自動車は、総排気量660㏄以下の車両で、小回りに優れているのが特徴です。小型自動車・普通自動車よりも税金が安いので、好んで購入する方も大勢います。

小型自動車

小型自動車は、総排気量2,000㏄以下の車両です。総排気量2,000㏄以下であっても、軽自動車は除きます。ステーションワゴン、コンパクトカーなどは、小型自動車に分類されます。

普通自動車

総排気量2,000㏄を超える車両で、セダンやSUV、ミニバンなどが分類されます。主にグレードの高いモデルが多いのが特徴です。

新車の購入費用が厳しく感じた場合は中古車を買うのも手
新車の購入費用が厳しく感じた場合は中古車を買うのも手
新車の購入が厳しい場合は、どうしたらいいでしょうか?
そんな時は、中古車を購入すると良いでしょう。新車では、高くてなかなか購入に踏み切れない車も、中古車であれば安く手に入る可能性があります。
中古車の場合、新車と比べて壊れやすいんじゃないの?
そういった懸念もあると思いますが、状態が良い中古車であれば、過度に心配することもありません。
エコカーを選ぶと減税の対象となる

エコカーを選ぶと減税の対象となる
特別なこだわりがない場合は、エコカーを買うと良いでしょう。エコカーを購入した場合、「エコカー減税」と呼ばれる制度の対象となります。

エコカー減税とは?
環境性能が優れた車を対象とする税金の優遇措置のことです。この制度が適用された場合、自動車重量税が減税となるため、負担が減ります。軽自動車やコンパクトカー、普通自動車など、車種に関係なく、エコカー減税の対象となる車であれば、制度が適用されます。
エコカー減税の適用期間などはあるのでしょうか?
残念ながら決まっています。エコカー減税は、2021年4月30日までが適用期間となっています。これから車を購入するという方は、期限が過ぎる前に行動に移すことをおすすめします。

ローンを組んだ場合はローンの支払いも視野に入れておく

ローンを組んだ場合はローンの支払いも視野に入れておく
車をローンで購入した場合は、毎月ローンを支払うことになります。維持費に加わることになるため、注意が必要です。

どのくらいの金額を毎月支払うことになるのでしょうか?
それは、人それぞれ異なりますが、軽自動車で15,000円、普通車で20,000円ほどかかるのが一般的と言われています。

カーローンと聞くと、車の購入費用に使用するというイメージが強いかもしれません。しかし、民間金融機関のローンの中には、修理の費用や車検費用、消耗品の交換費などの維持費に使用できるものもあります。維持費を支払えるか心配だという方は、そういったローンを利用するのも検討してみましょう!

※ディーラーが提供しているローンは、車の購入費用にのみ使用できるのが原則です。

ローンは金利のことも考えて組む

ローンには金利がかかりますので、300万円借りた場合、300万円だけ返せば良いというわけではありません。返済する金額以外に、利息分も支払わなければなりません。

金利は、ローンごとに異なりますので、3~10%と金利が高いローンもあれば、1~2%のローンもあります。毎月の返済額を厳しいものにしたくない場合は、金利が安いローンを選ぶのがポイントです。

しかし、金利が安いローンは審査の難易度が高かったり、手間がかかったりする場合もあるため、ローンを選ぶ際は、総合的に考えて良いかどうかを判断すると良いでしょう。

自動車ローンの種類

自動車ローンの種類は、3つあります。

  • 銀行ローン
  • ディーラーローン
  • 自社ローン
銀行ローンとは?
銀行機関が貸し付けをしてくれるローンのことです。信用金庫や都市銀行など、あらゆる金融機関で自動車向けのローンが提供されています。
ディーラーローンとは?
ディーラーが提供しているローンのことです。車を購入する際に、ディーラーに伝えると利用できます。契約後はディーラーにローンを支払うのではなく、ディーラーと取引関係にあるローン会社に支払うことになりますので、その点は覚えておきましょう。
自社ローンとは?
中古車の販売店が提供しているローンのことです。中古車を購入する際に、中古車の販売店に申し伝えることで利用できます。ローンを支払う相手は、中古車販売店です。ローン会社はこのローンには関係がなく、中古車販売店を相手にローンを組むため、自社ローンと言われています。
各自動車ローンのメリット
銀行ローンのメリットとは?
銀行ローンは、金利の安さが魅力です。だいたい4%ほどの金利が多く、ディーラーローンに比べると低いと言えます。車の所有権は、購入者に帰属するのが銀行ローンの特徴であり、買い替えや車のカスタムなどがしやすいといったメリットがあります。
ディーラーローンのメリットとは?
ディーラーローンは、車を購入したと同時にローンの契約が可能です。銀行ローンのように、わざわざ銀行に足を運ばずに済むため、手間がないのがメリットと言えます。
比較的ローンの審査が通りやすいのが特徴です。また、ディーラーによっては、車の購入とローンの利用を同時に行うことで、車の価格を安くしてくれる可能性があります。
自社ローンのメリットとは?
自社ローンは、銀行やディーラーのローンに比べると、審査基準が優しいのが特徴です。年金受給者のように、ローンが通りにくい方でも利用しやすいのがメリットと言えます。
自動車ローンの選び方とは?

自動車ローンの選び方とは?
自動車ローンを選ぶ際は、金利以外にも注目すべき箇所があります。例を挙げると「返済計画」「信用状況」などです。

返済計画について

自動車ローンを無理なく返済するためには、毎月返済できる金額と、借り入れの期間を考えた上で返済プランを考えるのが基本です。

各金融機関ではインターネット上で返済額をシミュレーションできるため、ローンを組む前に確認しておくと良いでしょう。

信用状況について

ローンの審査では、利用者のあらゆる情報をチェックして、信用できるか否かを判断します。審査にきちんと通るために、あらかじめ自身の信用状況を確認しておいてください。

信用状況は、金融機関が行っている仮審査を利用したり、個人信用情報機関に開示請求を求めたりすると確認できます。

任意保険の内容を見直すと経済的な負担が減る

任意保険の内容を見直すと経済的な負担が減る
任意保険は現状のまま使い続けるのではなく、見直すことで負担を軽くできる可能性があります。任意保険を見直すポイントは、以下の3つです。

通販型を活用する
保険会社には、大きく分けて「通販型」と「代理店型」があります。通販型の保険会社は、代理店を運営するためのコストが抑えられているため、保険料が安いことが多いです。
年齢や運転者の範囲などを見直す
これまでとは違ったライフスタイルになった場合、現状の任意保険の契約内容では損をしているかもしれません。「運転者の範囲」「年齢の条件」など、現在の状況にあったものに見直すことで、保険料が安くなる可能性は十分にあります。
走行距離・使用の目的を変える
車を使用する目的や乗る回数に変化が生じた場合は、保険を見直すチャンスです。一般的に走行距離が短いほど、任意保険は安くなります。
また、使用の目的については、いくつかの項目に分かれており、中には保険料が安くなるものもあります。走行距離や使用の目的を変えることで、任意保険が節約できそうであれば、早めに見直した方が良いでしょう。

任意保険を契約する際は補償範囲に注目する

任意保険を契約する際は補償範囲に注目する
任意保険は、それぞれ保証の内容が異なります。むやみやたらに任意保険は加入するのではなく、保証の範囲をチェックすることが大切です。

主な範囲としては「人」「車」「物」などが挙げられます。

例えば、人を対象とした保険には、「人身傷害補償保険」や「自損事故保険」などがあります。

家族や友人などを乗せる機会が多い場合は、対象の車両に乗っている人に対する補償である「人身傷害補償保険」に加入しておけば安心ですし、単独事故を起こした場合の補償が欲しければ、「自損事故保険」に加入した方が良いでしょう。

ご自身にとってどんな補償の範囲があれば安心できるのかを考え、加入する任意保険を決めていくと良いです。

まずは、どのように車を使っていくかを明確にしてください。車を使う目的が明確になれば、おのずと必要な補償の範囲も見えてきます。

任意保険は各社の情報をチェックしてから選ぶ

任意保険は補償の内容自体が共通であっても、保険会社ごとに特別な特約を用意している場合があります。例としては、「弁護士費用等特約」が挙げられます。

弁護士費用等特約とは?
弁護士への相談をする際の費用を補償する特約です。何かトラブルがあった際、弁護士に相談しやすいというのは心強いでしょう。

他にも「ロードサービス」といった特約を用意している保険会社もあります。

ロードサービスとは?
運転中は思わぬハプニングが起こるものです。(車のバッテリー上がりや、タイヤのパンク、カギの閉じ込みなど)そういった時に現場に駆けつけて応急処置などをしてくれるサービスです。

各社の情報をチェックした上で、良いと思えた会社と契約することが大切です。ホームページを確認すれば、ほとんどの情報は分かるはずですが、不明な点があれば直接問い合わせてみてください。

任意保険には等級がある

任意保険には等級があります。この等級は、保険料の割引率にかかわってくるものです。

基本的に事故をしない限り、等級は上がり続けます。等級が上がれば上がるほど、保険料が割引されるため、安全運転を心がけることが節約へとつながるのです!

しかし、事故を起こしたからといって必ずしも等級が下がるわけではありません。事故を起こしても、保険を使用しなければ等級は下がらずに済みます。

加入した当初は、6等級からスタートするのが基本です。最大で20等級までありますので、任意保険に加入後は、少しでも上の等級を目指すと良いでしょう。

1日保険を利用すると保険料の節約につながる

あまり運転をしない方の場合は「1日保険」を利用すると良いでしょう。

1日保険とは?
1日単位で加入できる保険です。1日数百円程度の金額で利用でき、コンビニやスマホから簡単に加入できます。

よく運転をする方は任意保険を利用し、たまに家族の方が運転をする際はこの保険を活用すると節約につなげられます。

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車の初期費用を抑えたい場合はカーリースを利用する方法もある

車を一括で購入、もしくはローンを組んで購入するのが厳しいという方もいるかもしれません。そのような場合は、「カーリース」を利用する方法もあります。

カーリースとは?
定額制でマイカーに近い感覚で車に乗れるサービスです。毎月支払う料金には、車両の本体価格、税金、車検、自賠責保険料など、車に関するあらゆる維持費が込みとなっています。

様々な維持費を一定にできるので、家計の管理が楽になるのが特徴です。

カーリースで使う車の所有権について

車の所有者はカーリース会社であり、利用者は契約者という立ち位置になります。あくまで車を長期的にレンタルするサービスですので、車の購入とは違うという点を覚えておきましょう。

カーリースのメリットは3つ

カーリースのメリットは3つ
カーリースには、どのようなメリットがあるのでしょうか?以下では、カーリースの3つのメリットをご紹介いたします。

1.まとまった費用を用意しなくて良い

車の購入と違って頭金や初期費用が必要ありません。車に乗る上で、初期費用は大きなデメリットとして立ちはだかりますが、カーリースであればその心配は無用です。

2.手間があまりかからない

カーリースの場合、メンテナンスや車検などは、提携の業者に依頼して行うことが多いため、業者を探す手間が省けます。また、自宅までの納車や何か困った事態が起きた際のサポートなど、あらゆる手間がかからないので楽です。

3.新車に乗れる

月々定額料金のカーリースであれば、高すぎて購入をあきらめていた新車に乗ることも可能です。どうしても乗りたいお気に入りの車がある場合は、カーリースの利用を検討してみても良いでしょう。

カーリースは契約終了時に違約金が生じる場合がある
カーリースを利用する際、どんなことをすると違約金が生じるの?
カーリースには、走行距離の上限が設定されており、それを超えると違約金が生じてしまうので注意が必要です。また、車に傷や凹みを付けた場合も生じることがあります。

カーリースを利用すると長く車に乗り続けることになるため、つい購入したと勘違いしがちです。「レンタルしている」という点を忘れずに、大切に車に乗るようにしましょう。

まとめ

①車の維持費の月額平均は3~4万円ほど
②年収の半分くらいが車の購入費用の目安
③車の購入費用は2つの方法で節約可能
④車には軽自動車・小型自動車・普通自動車などの種類がある
⑤中古車を買うと購入費用を抑えられる
⑥エコカーを購入すると減税の対象となるのでおすすめ
⑦ローンで買う場合は毎月の支払いも視野に入れる
⑧ローンは金利があるのでその点も考慮して組む
⑨自動車ローンには銀行ローン・ディーラーローン・自社ローンなどがある
⑩自動車ローンは、返済計画、信用状況などをチェックして選ぶ
⑪任意保険の内容を見直すことで節約につながる
⑫任意保険は補償範囲に注目して契約する
⑬任意保険は各社の情報をチェックして選ぶ
⑭任意保険には等級が存在する
⑮1日保険を利用すると保険料の節約になる
⑯カーリースを利用すると初期費用が抑えられる
⑰カーリースには3つのメリットがある
⑱カーリースは契約終了時に違約金が生じることがある

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