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車検を受けるとステッカーが貼られます。このステッカー、どこに貼られているかご存知でしょうか?
左上に貼られているシールがそれだと思っている方もいるかもしれませんが、こちらは車検シールではありません。左上に貼られているシールは何を意味しているのか、ここでは詳しく見ていきます。
車の左上に貼られているシールとは?
車のフロントウィンドウの左上に貼られているシールを車検シールと思っている人も多いようです。しかし、こちらは車検シールではなく「点検シール」と呼ばれるものです。
では、その点検シールとはどのようなものなのか、まずは詳しく見ていきましょう。
左上に貼られている丸いステッカーを車検シールと思っている人もいますが、こちらは点検シールと言います。
車検シールは四角い形状のステッカーを指します。そして、フロントガラスの中央部分に貼られているはずです。ルームミラーの周辺に貼られていることが多いので、自分の愛車を確認してみてください。
車検シールには、2つの数字が記載されています。これは車検の有効期限を示していて、年と月が表示されています。
もし車検の有効期限が切れているのに公道で走行した場合、法令違反です。車検切れの車両を運転すると、罰則の対象になるので期限内に車検に出すように気を付けましょう。
フロントウィンドウの左上に貼られているシールは、点検ステッカーです。これは法定点検の時期を示すシールになります。
点検ステッカーにも年月が記載されていますが、これは車検シールのように、点検の有効期限を表しているわけではありません。点検シールが表している時期とは、法定点検を行う時期を示しています。
車の所有者は定期的に点検を受けるように義務付けられています。普通自動車の場合、12か月に1回のペースで検査を受けなければなりません。これは道路運送車両法に記載されていることです。
ただし、車検のように点検を受けなかったとしても罰則規定はありません。それでも車を常に安全に運転できるようにするために、法定点検は受けるべきでしょう。
法定点検を受けるのは、車の所有者へ課せられた義務です。しかし法定点検を受けなかったからといって、何かしらのペナルティもありません。
そのため、点検シールを車のフロントガラスに貼っていなかったとしても、罰則規定はないということです。ただし、点検シールに関するペナルティはあります。
点検シールには、次に点検を受ける期日が表示されています。この期日を1年以上経過してもシールを貼り続けた場合、罰則の対象です。もし期日切れのシールを1年以上そのままの状態で走行すると、300,000円以下の罰金が科せられます。
もし心配であれば、自分の車に貼られている点検シールの期日を確認しておきましょう。
点検シールは貼らずにいても、罰則はありません。いっそのこと法定点検を受けても何も貼っておかないというのも一つの選択肢です。
点検シールには、次の法定点検の期日が記載されています。では期日はどのように解釈すればいいでしょう。
中央部分に数字が記載されていて、それを取り囲むように時計のように1~12まで数字が振られているでしょう。12個の数字のうちのいずれか1つが白抜きになっているはずです。
中央の数字は次の点検の「年」を表し、その周りを取り囲んでいるのが、法定点検の「月」を意味しています。
裏面にも法定点検に関する情報が盛り込まれているはずです。まず、年月日は法定点検を行った日時が記載されています。「○ー○○○」という数字が書かれていると思いますが、これは認証番号です。
その下には、ディーラーや整備工場の名前が刻印されています。これは、法定点検を行った事業所を意味しています。
点検シールの貼られている車両をチェックしてみると、いろいろなカラーのステッカーを見かけるはずです。点検シールには、4種類バリエーションがあります。
- 赤
- オレンジ
- 青
- 緑
これは何年に法定点検を受けたかを示しています。最初は青→赤→緑→オレンジという順番です。
オレンジのシールの年に法定点検を受けると、次は青に戻ります。つまり、毎年法定点検を受けると、毎年点検シールの色が変わります。
点検シールの色が毎年変わるように、点検を定期的に受けた方がいいでしょう。
法定点検は道路運送車両法で義務付けられているため、期間内に点検を受けないと法律違反ではあります。しかし、法定点検を受けなくても罰則規定はなく、切符を切られたり罰金を取られたりといったペナルティはありません。
法定点検を受けなかった場合、点検シールをはがしてしまっても問題ないです。むしろ、はがしてしまった方がいいでしょう。
なぜなら、法定点検を受けずに期限切れのシールをそのままにしていると、保安基準違反に該当する行為となり300,000円以下の罰金となります。
「法定点検を受けずに期限が切れてしまった、でも点検は受けたい」といった場合は受けることは可能です。安全に運転するために、期限切れになっても法定点検を受けるのがおすすめです。
定期点検ステッカーの剝がし方
期限切れになっている点検シールを貼り続けると、ペナルティの対象になります。期限切れになっているのであれば、ステッカーは速やかにはがした方がいいでしょう。
しかし、無理にはがすとシールがガラスに残ってしまって、フロントガラスが汚なくなってしまうことになりかねません。
そこで、きれいにステッカーをはがす方法について以下にまとめましたので、参考にしてみてください。
点検シールをスムーズにはがすアイテムはいろいろと販売されています。その中の一つに、ステッカーはがしがあります。
ステッカーはがしはいろいろなお店で販売されているはずです。自宅近くのカー用品店やホームセンターで取り扱っているところが多いですし、近くにそのようなお店がなければ通販サイトで購入することもできます。
ステッカーはがしを利用すれば、あまり力をかけずにシールをはがすことができます。無理にはがす必要がないので、フロントガラスを傷める心配もありません。
ステッカーはがしの中にはスクレーパーが付属している商品もあります。商品によって多少違いがありますが、大体1,000円前後で購入できるはずです。
そんなに高額ではないので、購入して使ってみるのもいいでしょう。
ドライヤーを使って、点検シールを上手にはがす方法もあります。
やり方はシンプルで、フロントガラスに貼られている点検シールにドライヤーの熱風を当てるだけです。シールに熱を加えることで、かなりはがれやすくなります。
ただし、ドライヤーを当てることではがしやすくなりますが、糊がフロントガラスに残ってしまうかもしれません。
その場合、シリコンオフを使用するときれいにはがせます。シリコンオフはカー用品店やホームセンターで取り扱っているところが多いです。値段は通常サイズで600円、コンパクトサイズは300円くらいで販売されています。
ステッカーはがしで紹介しましたが、スクレーパーを使って点検シールをはがすのも一つの方法です。
スクレーパーをシールにあてて、そぎ落とすような形です。手ではがすのが難しい点検シールでも、スムーズにはがしやすくなります。
ただし、スクレーパーの場合、はがし残しが起きるかもしれません。もしシールが残ってしまったら、濡れぞうきんで拭きとってみてください。シールの糊は水溶性なので、水で濡らすことではがしやすくなります。
糊がきれいになくなったところで、今度は乾いたぞうきんで乾拭きしましょう。こうすれば、糊の跡もなくなってウィンドウがきれいに仕上がります。
スクレーパーもお手軽な価格で販売されています。1個当たり150円前後で販売されていることが多いです。
コロナ渦で、消毒対策は一般家庭にも広く普及した感があります。消毒液を家庭で使っているところも多いでしょう。エタノールの消毒液を持っているのであれば、これを使って点検シールをはがすことも可能です。
エタノールを点検シールによく染み込ませます。しばらくすると、手ではがせるような状態になるはずです。筆などを準備して、点検シールに塗るような感覚で染み込ませるとうまくいきます。
もし、はがし残しが起きた場合には、ヘラを準備してください。糊の残った部分をこそぎ落とすような感じでヘラで取り除けば、きれいに仕上がります。
このとき、できるだけ濃度の高い(水で薄まっていない)エタノールを使用するとはがしやすいです。
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法定点検のステッカーの入手方法
法定点検のシールですが、どこで入手すればいいのでしょう。
入手方法はいろいろとあります。点検は工場でお願いしている人も多いかもしれませんが、その場合工場の方で貼ってくれます。
また、法定点検を自分で行う方法もありますのでここで詳しく見ていきます。
車検の場合、陸運局やディーラーなど国の認証を受けたところで通さないといけません。しかし法定点検の場合、所定の点検項目をきちんと押さえれば自分で行っても問題ありません。
自分で法定点検を行った場合、どこで点検シールを入手すればいいのでしょうか。それは「自動車整備振興会」というところです。
自動車整備振興会は、国土交通省の認可を受けた公益団体で、整備士育成なども行っています。ただし、この自動車整備振興会は国の機関ではなく、事業者団体になります。
よって法定点検を行っても点検シールを必ず貼り付けないといけないというルールではありません。
自分で法定点検を行うこともできますが、専門知識なども必要になるので、整備工場に持ち込んでプロにチェックしてもらった方が安心です。
法定点検は車を購入したディーラーや民間の整備工場にお願いする方も多いでしょう。自分で法定点検を行っても構いませんが、自分でやるとなると専門的な知識や技術が必要ですし、手間暇もかけないといけないので、なかなか難しいです。
法定点検をディーラーや整備工場で行えば、そちらで点検シールを貼り付けてくれる場合が多いです。そのため、自分でシールを調達する必要はありません。
ただし、ディーラーや整備工場で法定点検を行っても、点検シールを貼ってくれない場合もあります。
点検シールを発行しているのは自動車整備振興会であることは、すでに紹介しました。この自動車整備振興会は、業界団体で任意加入です。よって整備工場でも加入していないところもあり、この場合点検シールは発行されません。
法定点検を受けないとどうなる?12か月点検を受けるメリットとは?
法定点検は普通乗用車の場合、12か月点検と24か月点検があります。
24か月点検の場合、大抵が車検と同じタイミングで実施されます。24か月点検は車検がてらお願いするドライバーが多いです。このため、ほぼ100%のドライバーが受けています。
一方、12か月点検の場合、受けなくてもペナルティがありません。整備士などの専門家に聞くと、全体の3割程度しか受けていないという声も聞かれます。
12か月点検を受けなくても罰則はないので、受けなくてもいいと思っているドライバーも多いようです。しかし、12か月点検を受けるとさまざまなメリットのあることを以下で詳しく見ていきましょう。
法定点検は私たちの体で言うところの健康診断のようなものです。健康診断を受けるとまだ自覚症状のない病気を早期発見できるかもしれません。
それと同じで、定期的に点検を受けることで車のトラブルの芽を早期発見できる可能性が高いです。私たちの体同様、問題点を早期発見できれば、それほど大掛かりな整備をせずに済みます。
また、法定点検をこまめに受けることで、その時々の車両のコンディションをしっかり把握できます。整備の必要がなくても、次の車検のときには修理しなければならない箇所がわかるのもメリットです。
そうすれば、次回の車検でかかる費用の概算もわかります。車検の費用は結構な金額になることが多いので、前もって知ることができるのと事前に用意できるでしょう。
車のパーツの中には、定期的に交換する必要のある部分もあります。法定点検を行っている業者の中には、点検にプラスして必要な部品の交換も行ってくれるところも少なくありません。
定期的に交換する必要のあるパーツとして、エンジンオイルがあります。エンジンオイルは走行距離5,000kmもしくは半年に1回くらいのペースで交換するのが目安です。
12か月点検ではブレーキや足回りも検査対象で、このときにタイヤの点検も合わせて行います。タイヤについては長距離乗っている場合だけでなく、長年同じものを使っていると、劣化しているものです。
タイヤが劣化するとスリップしたり、バースト(破裂)したりと危ないです。そのような事故を未然に防ぐためにも法定点検を受けた方がいいでしょう。
車のメンテナンスコストとして無視できないものとして、ガソリン代があります。ガソリン代を無駄にしないためには、法定点検を受けることをおすすめします。
法定点検ではエンジンオイルの交換を行っている業者も少なくありません。エンジンオイルが劣化すると潤滑性能が低下して、燃費が悪化すると言われています。
定期的にエンジンオイルを交換することで、劣化を未然に防げます。その結果、いつまでも燃費のいい状態をキープでき、ガソリンの無駄遣いを予防できるわけです。
法定点検の中で、エアクリーナーエレメントの交換を必要に応じて行っている業者もあります。
エアクリーナーエレメントは空気中の粒子を除去して、きれいな空気をエンジンに送り込む役割があります。同じものを使い続けると目詰まりを起こして、吸い込みが悪化します。
その結果、燃費が悪化しかねないので、定期的な交換はエンジンのコンディションを保つために必要です。
どんなに気を付けていても事故のリスクはどうしてもゼロにはできません。もし事故を起こした場合、あなた自身が責任を負う可能性があります。
もし法定点検をしっかり受けていれば、責任を軽減できる可能性があります。
例えば、事故原因があなたの車両の整備不良だったとしましょう。定期的に点検を行っていても突発的な故障が原因であれば、それは不可抗力であると解釈できます。このため、事故の責任が軽くなるわけです。
交通事故の結果、相手が大けがをした、最悪亡くなってしまうと莫大な賠償金を請求されるかもしれません。事故は被害者だけでなく、加害者の人生も大きく狂わせてしまいます。
「事故を回避するために」「万が一事故を起こしても責任を少しでも回避するために」法定点検は受けるべきです。
現在所有している車両をいずれ売却する、買い替えようと思っている方もいるはずです。車を売るにあたって、やはり少しでも高い値段で売却したいと思うでしょう。
車の査定を行うにあたって、車のコンディションがどうかはやはり重要なポイントです。法定点検を受けると、査定がプラスになる可能性が高くなります。
法定点検を受ければ、コンディションがいいと判断されるためです。法定点検を受けると、点検整備記録簿にその旨が記録されます。
法定点検を受けているのであれば、点検整備記録簿を査定士に見せましょう。買取価格が多少はアップするかもしれません。