車の維持費の一つ「自動車税」は、エンジンの排気量に応じて納める金額が異なります。
通勤や通学、ドライブなど、生活に欠かせない乗り物である車は、便利である反面、必ず維持費がかかります。車を購入する場合、維持費のことも考えておくことが大切です。
こちらでは「エンジンの排気量によって車の維持費が変わるお話」を中心としたお役立ち情報を紹介します。
車の維持費はエンジンの排気量に応じて変化する
車の維持費の中には、自動車税も含まれます。自動車税は、エンジンの排気量に応じて変化します。
こちらでは、自動車税の概要を解説した後に、排気量ごとの自動車税の金額を紹介していきます。
軽自動車税は、一律10,800円ですので、自動車税のように金額が変動することはありません。
納付書が届いたら、すぐに支払いに行きましょう。5月末日までが期限ですので、それを超えてしまわないように注意してください。
また、納付が遅れてしまうと車検を受けることはできません。自動車税の納付書は、車検の時に必須となる納税証明書も兼ねた書類です。納付後は、失くさないように保管しておきましょう。
自動車税は、下記のように排気量に応じて金額が変化します。排気量が少ないほど安く、多いほど高くなります。
- 660㏄超~1,000㏄以内:25,000円
- 1,000㏄超~1,500㏄以下:30,500円
- 1,500㏄超~2,000㏄以下:36,000円
- 2,000㏄超~2,500㏄以下:43,500円
- 2,500㏄超~3,000㏄以下:50,000円
- 3,000㏄超~3,500㏄以下:57,000円
- 3,500㏄超~4,000㏄以下:65,500円
- 4,000㏄超~4,500㏄以下:75,500円
- 4,500㏄超~6,000㏄以下:87,000円
- 6,000㏄超:110,000円
自動車重量税という税金は、車の重量に応じて金額が変化します。自動車税・軽自動車税と同様に、車を所有する人は支払わなければなりません。
こちらでは、自動車重量税の概要を解説した後に、車両の重量ごとにかかる自動車重量税の金額をお伝えします。
新車の新規登録から数えて13年以上経つと支払う金額が上がります。18年以上経過するとより納める金額が増えるため、古い車を所有している人にとっては経済的に辛いと感じる税でしょう。
還付を受ける際は、対象となる車が解体されたことを業者から伝えられた後に、還付申請書を運輸支局などに提出しなければなりません。
還付申請書は、永久抹消登録申請や解体届出の手続きと同じタイミングで行います。
こちらでは、自動車重量税が具体的にどのくらいの金額がかかるのかをチェックしておきましょう。以下では、新車の新規登録時と継続検査等時の2項目に分けて重さごとにかかる自動車重量税の金額をお伝えします。
【新車の新規登録時】
エコカーの場合、燃費基準の達成度に応じて免税、もしくは減税となります。
以下では、エコカー50%減・25%減とエコカー以外(軽減なし)の自動車重量税の金額を記載します。
- 0.5トン以下:エコカー50%減3,700円・25%減5,600円、エコカー以外12,300円
- 1.0トン以下:エコカー50%減7,500円・25%減11,200円、エコカー以外24,600円
- 1.5トン以下:エコカー50%減11,200円・25%減16,800円、エコカー以外36,900円
- 2.0トン以下:エコカー50%減15,000円・25%減22,500円、エコカー以外49,200円
- 2.5トン以下:エコカー50%減18,700円・25%減28,100円、エコカー以外61,500円
- 3.0トン以下:エコカー50%減22,500円・25%減33,700円、エコカー以外73,800円
【継続検査等時】
継続検査の際も新車の新規登録時と同様に、エコカーに関しては燃費基準の達成度に応じて免税、もしくは減税となります。
以下では、エコカーとエコカー以外の車に分けて自動車重量税の金額を記載します。
- 0.5トン以下:エコカー5,000円、エコカー以外13年経過11,400円、18年経過12,600円、13年・18年経過に該当しない場合8,200円
- 1.0トン以下:エコカー10,000円、エコカー以外13年経過22,800円、18年経過25,200円、13年・18年経過に該当しない場合16,400円
- 1.5トン以下:エコカー15,000円、エコカー以外13年経過34,200円、18年経過37,800円、13年・18年経過に該当しない場合24,600円
- 2.0トン以下:エコカー20,000円、エコカー以外13年経過45,600円、18年経過50,400円、13年・18年経過に該当しない場合32,800円
- 2.5トン以下:エコカー25,000円、エコカー以外13年経過57,000円、18年経過63,000円、13年・18年経過に該当しない場合41,000円
- 3.0トン以下:エコカー30,000円、エコカー以外13年経過68,400円、18年経過75,600円、13年・18年経過に該当しない場合49,200円
税金以外にもかかる車の維持費は主に3つ
車の維持には、税金以外にも3つの費用がかかります。これから車を所有するつもりであれば、どのような維持費がかかるのかを押さえておくことが必要です。
以下では、3つの費用の大まかな内容について解説いたします。
車に乗る以上、自賠責保険に加入しなければなりません。
自賠責保険は、あくまで必要最低限の内容しか保証しないため、「任意保険」にも加入するのが一般的です。
理想を言えば、全ての範囲を補償できるのが望ましいでしょう。しかし、実際は全範囲をカバーするとなると、かなりの金額が毎月かかるので現実的ではありません。自身にとって必要となる補償範囲を正確に見極めて、契約するようにしてください。
車を所有するためには「メンテナンス費」がどうしてもかかります。
最も大きな出費となるのは「車検」であり、まとまったお金を用意しなければなりません。少しでもメンテナンス費を浮かしたいのであれば、日頃から車を手入れして良好な状態を維持することが大切です。
車を走らせるためには、燃料が必須です。どのくらい燃料が必要となるのかは車の使い方にもよるので、燃料費にかかる出費には個人差があります。
その他にかかる費用といえば、駐車場や高速道路などの使用料などが挙げられます。駐車場にかかる料金は、地域や借りる場所によって差が生じるので、よく調べておくことが大切です。
車の維持費は工夫次第で節約が可能
車の維持費はある程度は必ずかかるものですが、工夫次第で負担を減らすことは可能です。以下では、維持費を抑えるコツを5つ紹介します。
普通車に比べると軽自動車のほうが保険料や車検・燃費の代金が安く済みます。特別なこだわりがないようであれば、軽自動車を選ぶのも維持費節約のコツです。
また、エコカーを選ぶとエコカー減税の対象となるため、税金を支払う負担を少なくできます。近年は様々なエコカーが登場していますので、チェックしておくと良いでしょう。
メンテナンスを行うことは、安全性を確保するだけでなく維持費の節約にもつながります。日頃あまり手入れをせずに車を乗り続けていると重大な故障が発生してしまい、何十万もお金がかかるような修理をする結果になりかねません。
メンテナンスを適度に行えば、車を良好な状態に保ちやすく、重大な故障が生じにくくなります。洗車をする際にでも車をチェックしておけば、どのくらいのタイミングでメンテナンスをするべきかがある程度つかめてきます。
車は古くなるほど徐々に燃費が悪くなります。燃費が良くないと、その分ガソリン代がかかってしまうので要注意です。
また、新規登録から13年以上経過すると、自動車税・軽自動車税が重課されます。税金の負担も増してしまうので、古い車は早めに乗り換えたほうが良いでしょう。
車を所有する以上、駐車場は必須です。アパートやマンションに住んでいる人の場合、敷地内の駐車場を利用するのが一般的でしょう。
しかし、近隣にあるコインパーキングや月極駐車場を利用したほうが安く済むケースもあります。先入観にとらわれずに、安い駐車場を探すことが維持費を節約するコツです。
高速道路を頻繁に利用する機会がある場合は、高速道路料金にかかる負担は大きいでしょう。少しでも負担を減らしたいのであれば、ETCを使うのがおすすめです。
ETCとは、車両に搭載した機器と料金所のゲートに設置されているアンテナが通信することで、料金の支払いをスピーディーに済ませるシステムを指します。このシステムを利用して料金を支払うことで、ETC割引が適用されます。
お得に高速道路を利用したい人にとって、ETCは時間短縮以上のメリットがあると言えるでしょう。また、ETCを使用するとマイレージポイントが溜まりますので、その点もメリットの一つです。
任意保険が対象とする範囲は、保険ごとに異なります。自分にとって不要な任意保険には加入せず、必要な保険だけを選んで加入することで節約できます。
任意保険には、事故で他人を死傷させてしまった際に適用となる対人賠償保険や同乗者を対象とする搭乗者傷害保険などの種類があり、バリエーションが豊富です。ご自身のニーズに合わせて選べるので、よく調べてから加入する保険を決めましょう。
また、任意保険は、同じ内容の保険であっても、保険会社ごとに金額が異なる場合もあるので、その点は注意が必要です。
車はどれほど大切に乗っていたとしても、時間が経過するごとに劣化していきます。走行時に重大な故障が生じないようにするためには、メンテナンスをしなければなりません。
新車の頃に比べるとメンテナンスを行う箇所や頻度は増えるため、古い車はどうしてもメンテナンス費用がかかりがちです。中古車は新車よりも安く購入できるのがメリットですが、メンテナンス費用がかさんでしまうのでその点を理解したうえで購入するかどうかを判断しましょう。
排気量は車種ごとに異なる
車といっても様々な車種があり、それぞれ排気量が異なります。以下では、代表的な車種とその排気量についてお伝えします。
排気量の違いは維持費の差だけでなく、走りの性能にも違いが出てくるため、車を購入する際は排気量に注目することも大切です。
総排気量が2,000㏄以下の車種です。最も自動車税の負担が少ない車種であり、根強い人気があります。エンジンパワーがあまりない車種ですが、価格は手ごろですので購入しやすいのが魅力です。
基本的にミニバンは、1,500~2,500㏄の排気量の車が多いです。しかし、中には3,000㏄を上回るミニバンもあるので、排気量がある程度大きい車を求めている人にも適しています。
小型車に負けないほど人気のある車種ですので、あらゆるタイプが販売されています。好みに合わせて選びやすいので、その点は大きなメリットと言えるでしょう。
車の中でも長年親しまれてきたのがセダンです。2,000~3,000㏄の排気量がセダンの主流ですが、中には5,000㏄のモデルも販売されています。
近年ではミニバンなどに人気を奪われていますが、今なお根強いファンがいる車種です。基本的にセダンとは、4ドアの車を指します。しかし、2ドアのセダンもありますので、購入の際はその点も踏まえてチェックしてみると良いでしょう。
ステーションワゴンはセダンに負けないほどの走行性能を秘めながらも、室内の空間が広く確保されているのが特徴です。1,500~2,000㏄がステーションワゴンの基本的な排気量ですが、3,500㏄のモデルもあります。
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自動車の排気量をチェックしてから購入する
エンジンの排気量に応じて、自動車税の金額は決定します。購入する前に、排気量を調べておくと良いでしょう。
排気量が小さいほうが安く済みますが、排気量の違いは経済的負担以外にも違いがあるので、その点も押さえておいてください。
また、各メーカーのホームページにも排気量に関する情報が記載されています。車の写真もチェックできるので、排気量と合わせてその他の情報も調べてみると良いでしょう。
排気量が小さい車は自動車税の負担が軽いのがメリットですが、エンジンパワーはあまり大きくありません。そのため、上り坂を排気量の小さな車で走ると、パワー負けしてスピードが出ないこともあります。
一方、排気量が大きな車はエンジンのパワーが強いので、上り坂であってもスムーズに進めるので快適です。
また、追い越しをする際もパワーがある分、無理なく行えます。排気量の小さな車は、エンジンの回転数が大きいので振動が大きいですが、排気量の大きな車は回転数が少ないのであまり振動はないため、その点もメリットと言えるでしょう。
しかし、排気量の大きな車は燃費があまり良くないので、燃料費がかかってしまいます。車両の価格も排気量の大きな車は高額になりがちですので、お得に車を購入したい人にはあまり向いていません。
排気量の大きさは、走行能力や維持費など、様々な面が異なってきます。ご自身のニーズを明確にしたうえで、どの排気量の車が良いかを考えると良い買い物ができるかもしれません。
どの排気量の車を選択すべきかはっきりとしない場合は、どのようなカーライフを送りたいかをイメージしてみてください。おのずと、どのような車が適しているかが見えてくるでしょう。
車の維持がきつくなってきた場合は処分も検討する
車は維持するだけで費用がかかります。つらいと感じてきた場合は、処分も検討しましょう。
現在はレンタカーやカーシェアなど、車を所有しなくとも車を利用する方法があります。あまり頻繁に車に乗らない場合は、それらのサービスを利用して賢くお金を節約する人も多いです。
車は古くなればなるほど、買取価格が下がってしまいます。なるべく早く決断することで、高い金額で売却できます。
自分と車の最も良い付き合い方を考えて、所有するか否かを考えてみましょう。