車の維持費は、車を所有していくうえで必ずかかるものです。維持費といっても、様々な種類がありますので、違いを把握しておくことが大切です。
毎月どのくらいかかるのか?それは人それぞれ異なりますが、ちょっとしたコツを押さえておくことで節約できます。維持費を節約する方法自体はそれほど難しいものではありません。簡単にできるものも多いので、ぜひとも取り入れてみてはいかがでしょうか?
今回は、維持費に関する情報を紹介しますので、車の購入をこれから検討している方の参考になりましたら幸いです。
車の維持費にはどのようなものがあるのか?
車の維持費は大きく分けて4種類あります。
- 税金
- メンテナンス費
- 保険
- その他
車を所有する以上、必要な経費ですので覚えておきましょう。こちらでは、4つの維持費についての概要を紹介します。
車を所有する場合、自動車税・自動車重量税などの税金はどうしてもかかります。軽自動車の場合、自動車税ではなく軽自動車所有税がかかるので、その点は間違えないように注意が必要です。
自動車税・軽自動車所有税は、4月の下旬頃に送られる納税通知書で支払います。4月1日時点で対象となる車を所有していた人物に対してこの税金が課せられ、排気量などに応じて支払う金額が決定されます。
自動車重量税は、車の重量に応じて支払う金額が変動する税金です。自動車税・軽自動車所有税と異なり、車検の際にまとめて支払うことになります。
自動車を所有する以上、様々なメンテナンス費が必要となります。メンテナンス費の中でも、大きな出費となるのが車検です。
車検は、国が定めている安全基準を対象となる車が満たしているかどうかを検査する制度のことを指します。新車を購入した場合は、購入時から3年後に車検を受けることになり、その後は2年経過するたびに車検をパスしなければなりません。
車検の費用は、車の状態や車検を担当した業者などによって変動します。そのほかにかかるメンテナンス費としては、エンジンオイルやタイヤといった消耗品の交換です。
故障した場合は、その都度修理費用がかかります。
車に関する保険には、自賠責保険と任意保険の2種類があります。自賠責保険は、車を所有する人であれば誰でも加入しなければならない保険です。
一方、任意保険は加入する義務はありません。しかし、交通事故を起こしてしまった場合、事故の内容によっては自賠責保険の補償する範囲だけではカバーしきれないケースもあります。
任意保険に加入しておけば、自賠責保険では対処しきれない範囲もカバーできるのでより安心です。
車を所有する以上、ガソリンなどの燃料や駐車場費などの費用もかかります。実際にどのような費用がかかるのかは人それぞれ異なりますので、車を所有する方は「自分ならどの程度かかるのか」を正確に把握することが大切です。
車の維持費を抑える方法
維持費を抑えたいのであれば「エコカー」を選ぶのがおすすめです。エコカーは燃費が良いため、給油する回数が減り、維持費を減らせます。
また、エコカーを選ぶことで、以下のような2つの恩恵も得られます。
2021年の4月30日までエコカーを対象に適用されるのがエコカー減税です。車が持つ環境性能に応じて、自動車重量税が軽減されます。
最大で100%軽減されるため、利用できれば大変お得に車が乗れます。
エコカー減税同様に、車の環境性能に応じて税金の負担が軽減されます。こちらは、自動車税・軽自動車所有税が軽減される特例となります。
最大で75%軽減されるので、エコカーをこれから買う方は覚えておくと良いでしょう。グリーン化特例の期限は、2021年3月31日までです。
どちらの制度もお得ですが、期限が明確に決められています。エコカーを買う予定の方は、期限が過ぎる前に購入へ踏み切ることをおすすめします。
中古車を買う場合は、車の価格だけでなく燃費性能にも目を向けておくことが大切です。あまりにも燃費性能が悪い車を選んでしまうと、増税となってしまう可能性があります。
車は購入する時だけでなく、購入後も維持費がどうしてもかかってしまう乗り物です。あまりにも維持費がかかりすぎると、すぐに売ることになる可能性があります。
車を頻繁に乗り換える人以外は、長年同じ車に乗ることでしょう。車を無理なく乗り続けるためにも、購入する時点から維持費のことを考えておくと良いです。
目次
そもそも車を購入する必要があるのかを考えることも大切
車を購入した後、夢のカーライフが始まります。しかし、車には所有する「メリット」と「デメリット」があります。
車を購入する前に、まずは「そもそも車は必要なのか?」についても考えておいたほうが良いでしょう。車を購入するメリットとデメリットをはっきりとさせることで、自分にとって車が必要なものかどうかがはっきりとします。
車を所有するメリットとデメリットは、以下の通りです。
車を所有する最大のメリットは、移動範囲が広がることです。家族で遠出したり、重たい荷物を持って移動したりするためには、車がないと不便でしょう。
電車やバスといった公共交通機関は、私たちの生活になくてはならないものですが、車に比べると移動できる範囲が限られます。快適により自由に移動する手段として、車は最適な乗り物といえるでしょう。
また、天候にも左右されにくくなるのも利点です。雨が降ると、徒歩ではどうしても辛く感じてしまいますが、車であれば快適に移動できます。
車を購入した場合のデメリットとしては、維持費がかかることが挙げられます。所有するだけで維持費がかかるため、たとえ購入後車に全く乗らなかったとしても経済的負担は避けられません。
また、車に乗る以上、交通事故を起こす、もしくは巻き込まれる可能性はあります。運転に慣れていても、そのリスクは付きまとうものです。
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自動車の維持費は大きく2種類に分けられる
車の維持費は、費用を抑えられるものと費用が抑えられないものの2種類があります。維持費はすべてを同じように考えるのではなく、その2種類に分けて考えることが大切です。
以下では、費用が抑えられるものとそうでないものについて解説します。
車にかかる費用の中で節約に直結するのが「消耗品」です。例えば、タイヤは走り続けるとどうしてもすり減っていくため、定期的に交換しなければなりません。
大型トラックなどを除けば車は4つのタイヤを使って走りますので、交換する費用がそれなりにかかります。しかし、タイヤの交換にかかる費用は、タイヤのグレードや業者によって金額が変わります。
工夫すれば、相場よりもお得に交換することは可能です。車はタイヤ以外にも、バッテリーやエンジンオイルなど、様々な消耗品があります。
- 安く車用品を販売している店を利用する
- 車に負担をかけるような乗り方を避け、消耗品が長持ちするように工夫する
など、ちょっとしたことを心がけるだけで費用を大きく節約できます。
車を所有・運転する以上、税金や車検、保険、免許などの費用はどうしてもかかります。税金や車検に関しては、普通自動車ではなく軽自動車に乗ることである程度は節約できますが、ゼロにはできません。
エコカーを選ぶ以外で車の維持費を抑える方法
車の維持費は、エコカーを選ぶ以外にも抑える方法があります。以下では、維持費を抑える5つの方法を紹介します。
1つ1つは大きな節約にはつながらないかもしれません。しかし、複数を組み合わせることで、大きな節約へとつながるかもしれません。
もしもの時を考え、任意保険に加入している方は多いでしょう。任意保険は、様々な種類があり、それぞれ補償の範囲が異なります。
理想を言えば全ての範囲をカバーしたいところですが、実際には費用がかかりすぎてしまうので厳しいでしょう。しかし、「これは外せない保険」「これは外しても問題ない保険」の2種類に分けて考えることで、不要な部分を取り除けます。
車検は、業者ごとにかかる費用が異なります。同じ内容でも、お得に対応してくれる業者もいますので、様々な業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
見積もりをチェックする際は、内訳にも目を通しておくと良いでしょう。不必要なオプションが含まれている場合があります。
不要だと思った場合は、外すように伝え、最小限の金額で車検を行えるように工夫してみましょう。
駐車場にかかる費用は、場所やサイズなどによって変動します。少しでも安く利用できる駐車場を探し、見つかった場合はそちらへ移動すれば節約になります。
遠出をする場合、愛車を使うことも多いでしょう。しかし、車に乗ると燃料費や高速料金などの費用がどうしても必要となります。
また、タイヤといった消耗品の寿命も縮めてしまいます。電車やバスなど、公共交通機関を使うことで、費用を最小限に抑えられます。
近場に行く用事がある場合は、なるべく徒歩で移動することをおすすめします。短い距離の移動を車でしてしまうと、燃料費がかかるだけでなく、オイル交換の時期が早まってしまいます。
適度な運動は健康にも良いので、すぐに車を使わずに歩いて行くのもいいかもしれません。
車の維持費はトータルで考えて抑えるのがコツ
車の維持費と聞くと、「タイヤの交換費」「車検の費用」など、単一の内容を思い浮かべる方もいるでしょう。しかし、車のコストはトータルで考えることが大切です。
車のトータルでどのくらいの費用をかけることができるのかを考えることで、手に入れるべき車が見えてきます。一般的に車のコストは、「軽自動車」が1番安いと考えられています。
あながちその考えも間違いではありませんが、場合によっては軽自動車のほうが高くつくことも珍しくありません。軽自動車であっても、上位モデルはコンパクトカーよりも高い車種も多いです。
先入観にとらわれることなく、広い視野で考えると、よりお得に車に乗れます。年間でかかる維持費と車両の購入費、車を売った時に得るお金など、様々な面からお得に済む方法を探し出してみましょう。
古い車は車の維持費を考えて乗り換えたほうが良い
古い車をいつまでも大切に乗り続けている方もいるでしょう。物を大切にすることは素晴らしいです。
しかし、古い車は燃費が徐々に悪くなり、燃料費がかかってしまいます。また、燃費の悪い旧車は自動車税が重課されるため、経済的な負担は増すばかりです。
ハイブリッド車やディーゼル車を除く車は、新規登録から13年経過すると15%ほど自動車税が重課(軽自動車税は20%ほどの重課)となります。経済的な負担を軽くしたいのであれば、古い車を処分して、新しい車の購入を検討してみるのも良いでしょう。
定期的なメンテナンスは車の維持費を減らすことにつながる
車の維持費を抑えたいのであれば、定期的なメンテナンスは欠かせません。重度な故障を起こさないようにするためには、安全運転を心がけるとともに、こまめにメンテナンスを行って車の状態を良好に保つ必要があります。
また、車の状態が良ければ良いほど、車検費の節約にもつながります。車検費は、車の維持費の中でも特にコストがかかるものです。
洗車をする時やタイヤに空気を入れる時など、ご自身で車の状態をチェックするタイミングを決めておくと良いでしょう。車をチェックする習慣を身につけることで、メンテナンスを細やかに行えるようになります。
車の維持費は車の種類によって変わるのか?
車の維持費は、車の種類によって変化します。
これらの金額は、ガソリン代や税金、任意保険などの維持費を毎月で考えた場合、どのくらいかかるのかを表したものとなります。平日は通学や通勤に使い、週末にレジャーで遊びに行く方が使う場合は、だいたいこれくらいの維持費が毎月かかると考えて良いでしょう。
もちろん、これらの金額は目安にすぎません。車の使い方や使用する環境によって変動します。
一般的に大きい車のほうが、軽自動車よりも維持費がかかる傾向にあります。軽自動車=絶対に維持費がかからない、という図式が成り立つわけではありませんが、大きい車は維持費がかかりやすいのは事実です。
車を選ぶ際は、上記の情報も参考にしてください。
車を購入する際は乗用車ごとのメリットを知っておくのも大切
車には、軽自動車、小型自動車、普通自動車などの種類があります。維持費にばかり目を向けていると、「こんなはずじゃなかった…」と後悔する方もいます。
車種ごとのメリットも押さえておくことで、ご自身に適した車が見つかるはずです。以下では、各車種のメリットを紹介します。
軽自動車は小型の車ですので、小回りが利きやすく運転が簡単です。狭い小道もスムーズに進めるため、建物が密集したエリアでも運転できます。
また、維持費や高速料金も安く抑えられるので、少ないコストで車に乗りたい方に適しています。長距離の運転には向いていませんので、近場の移動手段として軽自動車は活躍するでしょう。
軽自動車は人気の車種ですので、各メーカーがあらゆるモデルを販売しています。それぞれのモデルごとに特徴が異なりますので、軽自動車を購入する際はよく調べた上で選ぶことをおすすめします。
軽自動車ほどではありませんが、小型自動車も小回りが利く車です。非常にコストパフォーマンスに優れた車種で、燃費が良く運転がしやすいだけでなく、5人乗りもできます。
また、軽自動車に比べ安全性が高いので、その点もメリットとして挙げられます。一部の小型自動車は、5人乗りに対応していませんので、その点は注意が必要です。
普通自動車は、乗用車の中では最も大きい車種です。エンジンの排気量が2,000㏄を超えており、パワーがあります。
5人以上乗ることができるだけでなく、荷物を載せるスペースもコンパクトカーよりも余裕があるのがメリットです。大型の荷物を載せて運ぶこともできるので、物を運ぶ機会が多い方は普通自動車を選択するのも良いでしょう。
乗り心地や車内の静粛性などに優れ、長距離の運転でも疲れにくいので、遠出にも対応できます。維持費や高速料金、燃費などは、軽自動車や小型自動車に比べると負担が大きいため、その点も踏まえた上で購入するかどうかを判断することが大切です。
車検付きメンテナンスパックは必要なのか?費用対効果を徹底解説!
カーリースを利用して車の維持費を抑えることも可能
「カーリース」というサービスをご存じでしょうか?あらゆる維持費がコミコミになるため、お得に車に乗れます。
こちらでは、カーリースの概要を説明した後、なぜ維持費の削減につながるのかについて解説します。
契約の内容によっては、消耗品の交換も含まれるオプションもあります。上手にそれらも活用することで、お得に車に乗り続けられるでしょう。
まとめ
車の維持費を抑える方法は、いくつもあります。後悔のない買い物をするためにも、多角的に考えて車選びをするようにしましょう。