自動車を所有するうえで、さまざまな登録情報を証明する車検証は非常に重要な書類です。それゆえに、車検証の提示が必要となる場面は多く、紛失してしまった場合は多くの不都合が生じる可能性があります。
そのため、車検証の紛失に気づいたら、すぐにでも再発行の手続きを進めたいものです。では、車検証の再発行にはどのような手続きが必要なのでしょうか。
この記事では、車検証を紛失した際にしなければならない再発行の手続きについて、必要な書類や手続きの流れ、かかる費用などを詳しく解説していきます。
軽自動車の車検証は再発行できる!
結論から述べると、紛失した場合や破損・汚れがひどい場合など、軽自動車の車検証は再発行が可能です。
再発行を申請する際は、車両が登録されている所在地を管轄する軽自動車検査協会の窓口を訪ねましょう。軽自動車検査協会は日本全国に多くの事務所や支所があり、公式サイトでお近くの窓口をすぐに検索できます。
車検証は運転中も車内に携帯しておくことが法律により義務付けられているため、紛失したまま放置していると検問や事故に遭った際に罰則が科せられる可能性があります。
万が一の際にすぐに提示できるよう、紛失した場合や汚損が著しい場合には速やかに再発行の手続きを行いましょう。
軽自動車の車検証を再発行する際に必要な書類
車検証再交付を申請するために軽自動車検査協会を訪れる際には、手続きに必要な書類を持参する必要があります。
なお、車検証の再発行手続きは、自分で行うこともできますが、業者に依頼して代行してもらうことも可能です。業者に依頼する場合と自ら手続きする場合で、必要な書類が若干異なるため事前に確認しておきましょう。
ここでは、軽自動車の車検証再発行の手続きの際に用意すべき書類について解説します。
業者に依頼して車検証の再発行手続きを行う場合には、以下2つの書類が必要です。
車両を使用している本人から業者に、車検証再発行の手続きを委任するための書類です。業者に委任する手続き内容を明記し、使用者の押印があるものを用意しましょう。
紛失した場合は車検証を用意できませんが、汚れや破損の場合は残っている車検証を提出します。
業者に代行を依頼することにより、書類の準備や窓口での手続きにかかる手間を大幅に削減可能です。また、軽自動車検査協会が手続きを受け付けている平日に窓口に行けない人も、代行業者を利用すれば確実に手続きを行えるメリットもあります。
自分で再発行の手続きをする場合は、以下の書類を準備しましょう。
この書類は、車検証再発行において重要な書類で、新たな車検証を交付してもらう際にコンピューターで読み込みます。この用紙は、手続き当日に窓口で直接入手できるほか、協会の公式サイトからダウンロードも可能です。
汚したり破損したりして車検証が手元に残っている場合は提出してください。
必要書類を準備して自分で手続きを行うことにより、かかる費用を大幅に削減できます。時間的に余裕があり、手続きで何をすべきか分かっている方であれば、自分で手続きする方法が適しています。
軽自動車の売買をする際の必要書類とは?
軽自動車の車検証再発行にかかる費用
軽自動車の車検証を紛失・汚損して再発行を申請した場合には、再交付申請手数料として350円を支払う必要があります。
軽自動車検査協会に行くまでの交通費や用紙のプリントアウトなどにかかる雑費以外に費用はかからないため、自分で再発行手続きを行うと、ほとんどお金はかからないと言えるでしょう。
一方で、代行業者に依頼する場合は、手続き代行の手数料がかかります。車検証再交付手続きの手数料は4,000円〜5,000円程度であることが多いようです。
ただし、依頼する業者や行政書士などによって料金が異なるため、事前に複数の業者を比較することをおすすめします。
さらに、代行業者に依頼する場合は大体4,000円〜5,000円の手数料がかかります。時間や手間をかけるか、お金をかけるか、どちらを選ぶかは自身の状況に応じて検討しましょう。
軽自動車の車検証の再発行までの流れ
車検証の再発行をスムーズに済ませるには、手続き開始から完了までの流れを把握しておくことが重要です。全体的な流れを理解しておくことにより、書類の準備から申請、再交付まで滞りなく行えるでしょう。
ここでは、軽自動車の車検証の再発行までの流れを、順を追って詳しく解説します。
軽自動車の車検証の再交付の申請受付は、使用者が登録されている住所を管轄している軽自動車検査協会の窓口で受け付けています。普通自動車のように、運輸支局で手続きするわけではないため注意してください。
必要書類を準備したら、最寄りの検査協会の所在地を調べておきましょう。また、受付可能な日時を公式サイトなどで確認しておくことが大切です。
最寄りの協会事務所や支所に到着したら、インフォメーションで手続きの概要を確認し、次の流れへ移行しましょう。ただし、以降の流れは地域によって若干順序が変わる可能性があります。
軽自動車検査協会の窓口で、車検証の再発行のための申請用紙を受け取ります。この申請用紙は「軽第3号様式」と呼ばれるもので、公式サイトからダウンロードもできるため事前に準備しておくことも可能です。
用紙の記入方法がわからない場合は、窓口付近にある記入例を見て書きましょう。
用紙に記入する際には、使用者として登録されている氏名や住所、車両番号などの必要事項をすべて正確に記載することが重要です。
誤った情報を記入したり、誤字脱字で正確な情報が読み取れなかったりすると申請が受理されない可能性があります。記入の際は注意深く丁寧に書くことを心がけましょう。
申請用紙に正確な情報を記入したら、再交付申請に必要な手数料(350円)を支払います。手数料は、軽自動車検査協会内にある手数料納付窓口で現金にて支払うのが一般的です。
普通自動車の場合は350円の印紙を購入し、手数料納付書にそれを貼付しますが、軽自動車の場合は必要ありません。
手数料を支払ったら、準備した書類を窓口に提出します。書類に不備があると、再提出を求められ余計な時間と手間が発生するため、提出前にもう一度すべての書類をチェックしましょう。
係員に訂正箇所を指摘されることもあります。その場合は速やかに訂正します。追加書類を求められる場合もあるため、事前に必要書類はしっかりと把握しておくことが重要です。
必要な書類をすべて提出したら、書類が受理され新しい車検証が交付されるまで待機します。
窓口が混雑する時間帯だったり、人が多くなる曜日だったりする場合は、交付までに時間がかかることがあるため、時間に余裕を持って手続きを行うことが大切です。
代理人に頼むと手間や時間を節約できますが、代行業者に依頼する場合は手数料がかかる点に気をつけてください。
軽自動車の車検証の再発行が必要なケースとは?
軽自動車の車検証を再発行しなければならないケースとして、何らかの原因により手元に車検証がなくなってしまった時が挙げられます。車の運転をする際には、車検証を車内に備えておく必要があり、車検証が見つからない場合、その義務を果たせません。
また、車検証を再発行すべき場面は他にも考えられます。それぞれどのような状況なのかを理解しておくことが重要です。
ここでは、軽自動車の車検証を再発行しなければならない3つのシチュエーションについて解説します。
車検証を紛失した場合や盗難に遭った場合で、自分の手元に車検証がない状況になってしまったら、速やかに再発行の手続きを行う必要があります。
盗難により車内が荒らされた形跡などがある場合や、防犯カメラの映像により明らかに盗難の疑いがある場合などは、まずは最寄りの警察署に相談し、必要に応じて盗難届を提出するなどの対応が必要です。
自分の不注意などで破棄してしまった場合や紛失の場合は、軽自動車検査協会の窓口を訪問し、再発行の手続きを行いましょう。
紛失や盗難に気づいた際は、できるだけ速やかに対応することにより、トラブルが生じるリスクを軽減できます。
車検証は、車両の所有者や使用者などを証明する重要な書類であるため、破損により不完全な状態にある場合はその役割を果たせません。著しい汚れにより、記載された情報が読み取れない場合も同様です。
したがって、汚損により車検証の情報を正しく読み取れなくなった場合には車検証の再交付の申請を行う必要があります。
再交付の手続きの際は、汚損した車検証を軽自動車検査協会の窓口に持参しましょう。
また、車検証を車内に保管する際には、頻繁に開閉するような場所を避け、破損しないように注意する必要があります。防水ケースなども使って、汚れを防ぐことも重要です。
車検証には所有者や使用者の住所や氏名、車両の登録情報が記載されているため、これらの情報に変更があった場合には車検証の再発行を申請しなくてはなりません。
例えば、引越しをして住所が変わった場合、15日以内に変更登録を申請し車検証の再発行を受けることが義務付けられています。
また、引越し先が旧住所を管轄する軽自動車検査協会とは別の地域になる場合は、ナンバープレートも変更する必要があります。
新しい住所を証明する書類(住民票や印鑑証明書)を持参して、新しい住所を管轄する協会支所に行き、手続きを済ませましょう。
軽自動車の売買をする際の必要書類とは?
軽自動車の車検証を紛失したまま放置した場合のリスク
軽自動車も普通自動車と同様、運転の際は車検証を車内に備え付けることが義務付けられているため、紛失した場合はすぐに再発行を申請しなければなりません。
しかし、それを怠り車検証を紛失したままにしていた場合にはどのようなリスクが生じるのでしょうか。
車検証は頻繁に使用するわけではないため、必要な時になって紛失に気づくこともよくあります。車検証を放置したままにしておくリスクについて理解し、定期的に車検証を確認するようにしましょう。
検問や事故の際に車検証を提示できない場合、道路運送車両法に違反することになり、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
紛失していたことに気づかなかったとしても、運転中に車検証を携帯していなかった場合は、法令違反となり処罰の対象となるため、日頃から車検証のチェックは欠かさないことが大切です。
車検証を紛失した場合には、悪意のある第三者によって不正使用されるリスクもあります。紛失した際には、状況に応じて警察に盗難届を出すことも検討してください。
また、すぐに提示できるよう、車検証を自分にとってわかりやすい位置に保管しておくことも重要です。
車検証を紛失したまま放置していると、必要な時になって車関連の手続きが進められなくなるリスクがあります。
例えば、車の名義変更や抹消登録の際には車検証が必要です。もしも車検証を紛失したままであると、その手続きを進行できないため、車の売却や廃車の手続きもできません。
また、車検を受ける際にも車検証が必要であり、多くの点でデメリットが生じます。
軽自動車の車検証の再発行を業者に依頼するメリット
軽自動車の車検証再発行の手続きは、手順や必要書類を理解していれば、自分ですべて完結させることが可能です。
しかし、自分で手続きをすることを面倒だと感じる場合や、時間がなくて手続きに行けない場合もあるでしょう。そのような場合には、手数料を支払って代行業者に任せるというのも一つの手段です。
ここでは、軽自動車の車検証の再発行手続きを業者に依頼するメリットについて解説します。
自分で再発行手続きをする場合、最寄りの軽自動車検査協会の場所や連絡先を調べて連絡し、必要書類を準備して協会に足を運んで手続きを進める、というように非常に多くの手間がかかります。
手続きの流れを把握し、計画的に手続きを進めるのが苦痛であるという方は多いでしょう。
そんな時に、代行業者を利用すれば、煩雑な作業を代行してもらえるため、非常にスムーズに手続きが進行します。業者は手続きに精通しており、迅速かつ正確に作業を遂行してくれるため、不安なく任せられるでしょう。
自分で書類を準備して手続きを行う際には、書類の不備が後から見つかって、再提出や訂正のために何度も窓口に足を運ぶという事態に陥る場合があります。
車検証の再発行手続きは頻繁に行うものではないため、多くの人は不慣れでミスが多くなるのは仕方がありません。
このような事態も、代行業者を利用することにより解決することが可能です。業者は書類の準備やチェックを専門的に扱っており、手続きのやり直しが発生することがほとんどありません。
業者によっては、必要な書類を事前に詳しくヒアリングし、効率的に進めてくれるため手続きの手間を大幅に削減できます。
軽自動車検査協会は、平日に手続きを受け付けているため、時間が取れない人にとっては大きな問題になる場合があります。
車検証の再発行手続きのためだけに有給を取ることに、抵抗を感じる人も少なくありません。
そんな時は、業者に依頼することで郵送やオンラインを活用して手続きの大半を進められる場合があります。窓口に直接行く必要もなくなるため、時間がない人でもすぐに再発行の手続きを進められる点が大きなメリットです。
業者は車検証の再発行の手続きに慣れているため、自分でやるよりも時間がかからず、仕事や生活への影響を最小限に抑えられるでしょう。