車を保有していると、決められた期日までに車検を受けないといけません。新車の場合3年後、中古車は2年に1回のペースで車検を受けることが義務付けられています。
そろそろ車を買い替えようと思っているのであれば、車検の前と後どちらで買取に出したほうがいいか悩む方もいるでしょう。
この記事では、車の買い替えを車検の前と後、どちらで行うと良いのか、買い替えの前にどんなことに気をつければいいのかを紹介していきます。
車の買い替えは車検前がおすすめ！
もし車の買い替えを検討していて車検が迫っているのであれば、車検前に買取に出したほうがお得なのでおすすめです。
以下では、その理由や注意点について詳しく説明していきます。
車の買い替えを車検前にしたほうがいい理由
車検前に買い替えたほうがいい理由は、主に3つあります。
理由の1つ目は、車検にかかる費用をカットできるからです。
車検を通すには、まとまった額の費用が必要です。検査や整備費用だけでなく、法定費用といった税金、自賠責保険料なども負担しなければなりません。
また、車検費用はどこで受けるかによっても変わってきます。
最も費用がかからないとされているのが「ユーザー車検」です。その費用は大体、普通車の場合で3万～6万円です。
逆に最もお金がかかるとされているのが、ディーラーで車検を通す場合です。整備を丁寧に実施してくれますが、その分費用がかかるため、普通車の場合は10万円を超えることもあります。
車検前に買取に出せば、これだけの費用を節約できることになります。
理由の2つ目は、車検の手間がかからなくなるからです。
車検に出す際は、費用だけでなく手間も結構かかります。まず、マイカーをディーラーや整備工場など、車検をお願いするところに持ち込まないといけません。
また、車検費用を安くしたければ、複数の業者に相談して見積もりを取る必要が出てきます。
ユーザー車検は費用が安いですが、自分で手続きを進めないといけません。車検証など必要書類も自分ですべて手配することになります。
どの方法をとっても手続きするのに時間や手間がかかります。仕事などで忙しく、なかなか時間が取れない場合は、車検前に買い替えてしまったほうが手間を省けるメリットがあります。
買い替える車が中古車の場合、次の車検が2年後とは限りません。もしかすると車検の残期間が少なく、購入したらすぐに車検を通さないといけない事態も想定できます。
そのため、買い替え前に今の愛車を車検に通してしまうと、短いスパンで2回車検を受けることになりかねません。車検の費用は決して安くないので、複数回受けるとなるとかなりの出費です。
また、車検の残期間の長い中古車を探すとなると、購入できる車の選択肢が狭まってしまう恐れもあります。
これらのことを考えると、車の買い替えは車検前にしたほうがいいでしょう。
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車検後に買い替えたほうがいいケースとは？
基本的に車の買い替えは車検前がおすすめです。しかし、レアケースではありますが、車検後に車を買取に出したほうが良いこともあります。
それは、車検期限までに欲しい車が絞り切れなかった場合です。車検前に慌てて次の車を購入したら、のちのち後悔する可能性があります。
また、次の車が納車されるタイミングによっては、車検後に現在の愛車を手放さざるを得ない場合もあるでしょう。
納車時期が車検後で、車のない期間が少しでもあると日常生活に支障をきたす場合には、車検後の買取も検討せざるを得なくなります。
特に新車の場合、受注生産が基本です。人気車種になると納車が何カ月も先ということもあるので、車検後に愛車を売却しなければならない場合も出てきます。
車を買い替えるか車検を受けるか迷った時に判断するためのポイント
車検が近づいている、でも買い替えようか迷っているという方もいるでしょう。
この場合、いくつか判断材料になるポイントがあるので紹介していきます。
もし現在乗っている車が新車登録から13年経過しようとしているのであれば、車の買い替えを検討することをおすすめします。
その理由は、13年経過すると自動車税と自動車重量税が高くなるからです。
自動車税とは、毎年4月1日時点で車を所有している方を対象に課される税金を指します。車を所有している方は、毎年自動車税の納税通知書が届き、コンビニや銀行などで支払っているでしょう。
この自動車税は、新車登録から13年以上経過すると重課税の対象になり、従来よりも約15％課税額がアップしてしまいます。
また、自動車重量税も13年経過したところで増税となり、約40％も税金がアップします。負担が大きくなるため、車の買い替えを検討したほうがいいでしょう。
次の車検が新車登録から18年以上経過する段階であれば、早めに車を売却するのがおすすめです。
新車登録から18年経過すると、自動車重量税がさらに高くなってしまいます。自動車重量税は、2段階で課税額が上がる仕組みになっています。それは、13年経過時と18年経過時です。
一例として車両重量が1トン超～1.5トン以下の普通車を見ていきましょう。
2021年末時点では、従来の自動車重量税額は24,600円です。しかし、13年以上経過すると34,200円、18年以上経過で37,800円となります。
18年経過すると13,200円も課税額が上がってしまい、余計に税金を納めないといけなくなります。
13年経過時でも課税額はアップしますので、13年経過する前に売却するのがおすすめです。
中古車の買取価格は、走行距離も重要な判断基準の一つです。
走行距離が長いとそれだけ車が摩耗していて、故障リスクが大きくなります。また、走行距離が10万kmを超えてくると、査定価格はかなり下がる恐れがあります。
近年では車も進化していて、10万kmを超えても問題なく走行できるものも多いです。しかし、10万kmが一つのラインになっていることは覚えておきましょう。
その理由の一つとして、10万kmを超えるような車種の場合は年数も経過しているので、部品の生産が中止されている可能性があるというものが挙げられます。
もし走行距離が10万kmに近づいている、そして車検期限も差し迫っているのであれば、車は買取に出すのがおすすめです。
自分の車が近々モデルチェンジする情報があれば、その前に買い替えることをおすすめします。
モデルチェンジすると旧型モデルから買い替えようとする人が多くなります。そうなると、中古車市場に旧式モデルの車が一気に供給されるでしょう。
旧式モデルの中古車需要はそこまで高くならないので、供給過多の状況に陥りがちです。その結果、値崩れが起こりやすくなります。
モデルチェンジ情報は自動車専門誌やポータルサイトなどに掲載されています。買い替えようか迷っているのであれば、こまめにモデルチェンジ情報を収集しておきましょう。
もし愛車に何らかの不具合が発生しているようであれば、車検を通す前に買い替えてしまったほうがいいでしょう。
そのまま放置していると、深刻な故障を引き起こす可能性が高いです。ユーザー車検であれば、そのままでは合格できないでしょう。ディーラーや整備工場に出せば不具合部分は修理や整備してくれますが、その分費用もかかってきます。
たとえ整備して不具合が解消されたとしても、また別の箇所で問題が発生するかもしれません。不具合が発生すれば、また整備しないといけなくなり、その都度出費がかさみます。
そのため、なにかおかしなところがあれば、車検を通す前に新しい車に買い替えてしまったほうが出費を抑えられます。
ライフスタイルが変化したら、車検前に車を手放したほうがいいでしょう。今後、自分に合った車のタイプが変わってくる可能性もあります。
例えば、結婚したり子どもができた場合は、現在コンパクトカーや軽自動車に乗っていると人数が増える分窮屈になるかもしれません。そうなると、ミニバンや大きなセダンなど大人数でゆったりと乗れるような車に買い替える必要が出てきます。
また、転勤で自動車通勤になった場合は、燃費のいいハイブリッドカーや軽自動車への乗り換えを検討しましょう。低燃費な車種のほうが、ガソリン代を節約できます。
このように、近々自分の環境が大きく変わることが分かっている場合は、車検前に車を買い替えるのがおすすめです。
車検前に車を買い替える際に押さえておきたいポイント
買い替えを検討しているなら車検前に今の愛車を売却したほうがお得です。しかし、車検前に買い替えるのであれば、事前にしっかり準備しておいたほうがいいこともあります。
これから紹介することを押さえておけば、車検前に慌てることなく売却することができます。
車検前に車を買い替えるのであれば、あらかじめどんな車に買い替えるのか決めておきましょう。
車検前ぎりぎりまで後回しにしていると、結局決め切れずに車検を通さないといけなくなるかもしれません。
次の車の候補は、自分の用途にマッチするものがどんなタイプなのかを考えておくと絞り込みやすいです。また、購入費用はいくらまで出せるか、予算を決めておくのもいいでしょう。
今はインターネットで車の情報をいろいろと調べられます。中古車販売店やディーラーのホームページなどをチェックして、どんな車がいいかチェックしておきましょう。
ネットで欲しい車をある程度絞り込んでおくと、買い替えの手続きもスムーズに進みます。
車を買い替える時は、手持ちの資金と今の車の買取代金を合わせて予算を決めることになるでしょう。そのため、今の車をいくらぐらいで買い取ってもらえるのか、買取業者に査定に出しておくのもおすすめです。
できれば、複数の買取業者に査定してもらいましょう。そうすると、おおよその買取価格の相場が分かります。
査定に出して買取価格に納得できれば、その段階で売買契約を交わしても構いません。しかし、早々に売却を決めた場合は、次の車が納車されるまで引き渡し日を伸ばせるか交渉しておきましょう。
車の買取をスムーズに進めるために、売却時に必要な書類をあらかじめ準備しておきましょう。
必要書類の中には、自分で手配しておかないといけないものもあります。例えば、普通車を売却する場合、実印を準備しなければなりません。お手持ちの印鑑が実印であることを証明するために、印鑑証明書も用意しておく必要があります。
印鑑証明書は、住んでいる市区町村役場で入手できます。もし転居などで印鑑登録をしていないならば、まずは登録手続きをしましょう。
車検証などを紛失している場合も、そのままでは売却できません。再交付手続きをしないといけないので、手元にあるかどうか確認しましょう。
車を所有しているなら、万が一のために自動車保険に加入しているという方も多いでしょう。もし自動車保険に加入しているのであれば、切り替え手続きをしなければなりません。
自動車保険は運転手ではなく、車に対してかけられている保険です。乗る車が変わったら、次の愛車に自動車保険を引き継がないといけなくなります。
この自動車保険の切り替え手続きは「車両入替」と呼ばれています。車両入替の流れをあらかじめ把握しておくと、手続きもスムーズに進みます。
また、多くの方がノンフリート契約で等級がついているでしょう。車を乗り換えた時に等級の引き継は可能ですが、30日以内に手続きを済ませないとせっかくの等級が消滅してしまうので、注意してください。
車の売り時はいつ？タイミングを誤ると損することも！
車検の前後で車の買取価格に変動はあるのか
車検を通す前と後では、買取価格に影響するのか気になるかもしれません。
結論から言うと、車検の残り期間は査定の考査項目ではありますが、あまり大きく影響しないとされています。その理由について以下で詳しく説明していきます。
車検を通したら、車の査定額はアップします。しかし、そのアップ分は限定的です。
車の査定では、日本自動車査定協会が決めている基準が使われています。その基準によると、車検の残期間が4カ月を切っている場合はプラス査定にならないとされています。そのため、もし4カ月以上残り期間があれば、プラス査定の対象となります。
査定は点数制になっていて、最もランクの低い軽自動車で+1点です。最もランクの高い車種では、最高で+3点になります。
1点＝1,000円なので、車検の残期間があっても3,000円程度のプラスにしかならないのです。
車検を通すと査定額はアップしますが、せいぜい数千円程度のアップにとどまります。一方、車検を通すとなると、どんなに費用を抑えたとしても数万円単位の出費になります。
つまり、査定額をアップさせるために車検を通しても、結局損してしまう可能性が極めて高いと言えます。そのため、車の買い替えを検討しているのであれば、基本的には車検前に済ませたほうがいいということです。
もし不具合があって整備をお願いするとなると、10万～15万円程度かかる場合もあります。よほど気に入っている車ではない限り、車検前に車を買い替えたほうがいいでしょう。
まとめ
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