「どのタイミングで車の買い替えをするべきなのか分からない」と悩むこともあるでしょう。車の買い替えには最適な時期があるため、その時期に合わせて準備や売却、納車することが大切です。

この記事では、車の買い替えがおすすめな時期や定期的に車を買い替えたほうが良い理由について解説していきます。また、買い替える前に準備しておくことも紹介するため参考にしてください。

車の買い替え時期を把握してお得に手放そう

車の買い替え時期を把握してお得に手放そう
車の買い替えには、最適なタイミングがあります。そのタイミングを把握して買い替えをしないと、損をする可能性があります。車検を受けてすぐに車を手放してしまったり、維持費の高い車に乗り続けたりするのは勿体無いです。

定期的に車を買い替えることで、機能的にも経済的にも良い状態で、車に乗り続けられます。車の買い替え時期を把握して、お得に車を手放しましょう。

一般的な車の買い替え時期

車の買い替え時期は、「車検を受ける前」「決算期の前」「価格変動が生じる前」がおすすめです。

この3つの時期に買い替えると、所有している車を高く手放せたり、新車の購入費用を安くできたりします。ここからは、その理由について解説します。

車検を受ける前

車検を受ける前
5年目や7年目の車検を受ける前に車を乗り替えると、車検代がかからないだけでなく、リセールバリューが高い時期に買い替えができておすすめです。

車検は新車登録してから3年目、その後は2年ごとに受ける必要があります。5年目の車検の平均費用は普通車で約10万円、7年目には約12万円かかると言われています。車検前に買い替えると10万円以上もお得になるのです。

一方、リセールバリューとは車を手放す際にどのくらいの価値があるのかを表す数値のことで、購入した価格に対しての割合で計算します。リセールバリューは車の状態や輸出の関係で、7年目を境に急激に下がるとされています。

今乗っている車をより高値で売りたいのであれば、比較的リセールバリューの高い7年目の前に買い替えることを意識しましょう。

決算期の前

決算期前の3月か9月は、メーカーや販売店でセールイベントが実施されていることが多く、買い替えに有利な時期とされています。3月の決算期、9月の半期決算期の前は、お店がノルマを達成するために1台でも多く販売しようと、セールを実施している可能性が高いためです。

セールでお得になる金額は、一般的に新車の価格の10%前後と言われています。200万円の車を購入すると20万円も安くなるため、車の買い替えは決算期前を狙ってみてください。

しかし、割引を受けるためには3月までに納車しないといけない場合があります。直前の動き出しでは間に合わない可能性が高いため、逆算して数ヶ月前から目星をつけ、3月には購入・納車できるよう計画的に行動しましょう。

価格の変動が生じる前

価格の変動が生じる前
所有している車のモデルチェンジやマイナーチェンジ前のタイミングで買い替えると、査定価格が高くなる傾向があります。

モデルチェンジは6年ごと、マイナーチェンジは2年ごとに行われるパターンが多いようです。特にモデルチェンジは、車の査定価格に大きな影響を及ぼします。

モデルチェンジの情報が出回る半年前までに売却することで、新型車への流出を防いだ市場価値の高い状態で売却ができます。

現在の車の型式を把握して、モデルチェンジが行われる時期を逆算し、市場価値の高いときに車を買い替えましょう。

車検前に買い替えるメリットは何ですか?
車検前に買い替えるメリットとしては、車検費用や交換部品代を節約できること、リセールバリューを高く保てることの2つが挙げられます。あわせて数十万円ほどお得に買い替えができる可能性があります。
買い替えの時期を迷っている場合は、車の維持費とリセールバリューを考えて、5年目か7年目の車検前の買い替えがおすすめです。

車を買い替える時期の判断方法

車の買い替えを判断するタイミングとしておすすめなのは、走行距離が10万km前後のとき、ライフスタイルが変化したとき、メーカー特別保証が終了したときなどが挙げられます。

適切なメンテナンスをすれば10年以上同じ車に乗れますが、どうしても修理費用や税金は高くなってしまうものです。車の維持費と比較して、お得に買い替えができるタイミングを見極めるようにしましょう。

走行距離が10万km前後のとき

走行距離が10万km前後のとき
車の寿命は10年・10万kmと言われていて、エンジンや重要なパーツの寿命が近づき、修理費が高額になるため注意してください。

例えば、エンジンに関わるタイミングベルトとウォーターポンプは、10万kmを目安に交換しますが、普通車で数万~数十万円ほどかかります。その他にも、ブレーキローターやライトなど、10万kmを超えると交換が必要になる部品が多く、修理費がかなり高額になってしまうことが予想できます。

また、部品を修理したとしても、10年・10万kmを超えた車に乗るときは、今まで以上にこまめなメンテナンスを心がけるようにしてください。

初年度登録から13年前後経過しているとき

車の初年度登録から13年が経過すると、自動車税や車検時の税金が増加して、車の維持費が高くなってしまいます。

初年度登録から13年を境目に、自動車税は約15~20%の増税、車検時にかかる自動車重量税は約24~40%も増税されます。しかし、電気自動車やハイブリッド車などのエコカーは13年を超えても増税しません。

税金は毎年必ずかかる費用です。増税によって車の維持費が一気に高くなってしまうため、初年度登録から13年の境目に注意しましょう。

ライフスタイルが変化したとき

「家族が増えた」「車の利用頻度が高くなった」「子どもが独立した」などのライフスタイルの変化があったときに合わせて車に乗り換えることで、快適さや経済的なメリットを得られます。

利用頻度が増えたのであれば、燃費の良い車に乗り換えることでガソリン代を抑えると、長期的なスパンで考えたときに支出を少なくできるかもしれません。

子どもが小さいときは大型車が便利ですが、維持費が高く管理が大変です。子どもが独立したらコンパクトな車に乗り換えるとよいでしょう。

車による経済的負担を減らすために、ライフスタイルに合わせた車選びを心がけましょう。

メーカー特別保証の期間が終了したとき

メーカーが提供する特別保証は、新車登録から5年または走行距離10万kmを超えると終了するのが一般的です。保証期間が終了すると修理費用が自己負担になるため、車の維持費が増加します。

車の保証は、一般保証と特別保証の2種類です。一般保証は車のほとんどすべての部品が対象で、3年または走行距離が6万kmで終了します。一方、特別保証は走行や安全に関わる重要な部品のみが保証の対象ですが、保証期間が5年または走行距離が10万kmで、一般保証より長く保証が受けられます。

メーカーの特別保証があるのは、2回目の車検までと覚えておきましょう。保証期間が終了すると修理費用が自己負担になるため、車の買い替えを検討してみても良いかもしれません。

カーローンの返済が終わったとき

カーローンの返済が終わったとき
カーローンを完済するタイミングは5~7年後が多く、修理費用が増加するタイミングと重なる傾向があります。

新車登録から5~7年が経過すると、保証期間が終了して修理費が自費負担になったり、車検の金額が高くなったりするため、車の維持費が高くなっていきます。

一般的なカーローンの返済期間は5~7年間とされていて、修理費用が増加するタイミングと同じです。カーローン完済のタイミングを維持費が増加するタイミングと把握しておいて、カーローン完済を目安に車の買い替えを検討しても良いかもしれません。

車を売却する際、下取りと買取の違いは何ですか?
下取りは新車購入時に現在の車を販売店に引き取ってもらう方法で、買取は独立した買取業者に車を売却する方法です。下取りは新車購入時に車の価値を差し引きますが、買取は現金で受け取れます。下取りと買取のメリット・デメリットを比較して、自分に合った売却方法を選びましょう。
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら

定期的に車を買い替えたほうがよい理由

車を定期的に買い替えるメリットは多数あります。

最新の車は燃費が良くガソリン代の節約につながったり、部品が新品になるため修理代がかかりにくくなったりと、長期的に見たときに経済面でも魅力的です。また、進化した安全技術を搭載しているため、比較的安全に運転できます。

ここからは、定期的に車を買い替えたほうがよい理由について詳しく解説します。

安全性を維持するため

安全性を維持するため
最新の車は進化した安全技術が搭載されていて、衝突軽減ブレーキなどの予防安全機能が標準装備されています。

最新の安全機能とはいえ、事故を完全に防ぐわけではありませんが、事故を事前に防ぐ可能性を上げたり、被害を最小限に抑えられたりします。運転中に突然体調が悪くなってしまったとしても、安全機能が働くことで事故が防げるかもしれません。

どのような状況でも安全に車を運転できるリスク管理が必要なため、安全技術を搭載した車への乗り換えを検討しましょう。

最新の性能を享受するため

性能や安全性が向上した最新の車には、燃費の良さや環境への配慮などのメリットが多数あります。

燃費性能に優れ、二酸化炭素排出量の少ないハイブリッド車などのエコカーは、ガソリン代を抑えられるだけでなく自動車税の優遇があって、経済面でも魅力的です。また、乗り心地も良く、快適に運転ができます。

最新の性能を享受するために、定期的な車への乗り換えを検討してみましょう。

修理代を削減するため

修理代を削減するため
車を買い替えるとすべての部品が新品となるため、修理にかかる負担を軽減できます。また、保証が受けられるようになり、保証期間中は修理費用が無料でカバーされるため、修理代の大幅な削減になるでしょう。

同じ車に10年前後乗っていると部品の寿命がきて、どうしても交換や修理が必要になってしまいます。車の維持費が高くなるため、買い替えたほうが経済的に有利になるかもしれません。

車の維持費と買い替えにかかる金額を定期的に比較してみてください。

買い替え時期として走行距離10万kmが目安なのはなぜ?
車の走行距離が10万kmに達すると、重要な部品の劣化が進み、修理や交換の費用が増加する傾向があるため交換の目安とされています。修理費など車の維持費と比較して、車を買い替えたほうが経済的に有利になる可能性があります。

車の買い替え時期前に準備しておくこと

車を買い替える前に、必要書類の準備や買取価格相場の把握、納車時期の確認のようにいくつか準備しておくことで、スムーズに手続きを進められます。

準備は自分の目標とする時期に確実に買い替えをするために欠かせません。カーローンや自動車税の未払いがあって車が売却できない、買い替えをしたい時期までに納車が間に合わないなどのアクシデントが起きないよう、準備しておいたほうが良い項目を確認していきましょう。

売却方法の選択

売却方法の選択
車を売却する方法には「下取り」と「買取」があります。

下取りは新車を購入する時に現在の車を販売店に引き取ってもらう方法で、新車の購入代金から車の価値を差し引きます。そのため、新車を安く購入することができます。

買取は独立した買取業者に車を売却する方法で、車の価値を現金で受け取れます。

高値で売却をしたいのであれば買取がおすすめですが、複数の店舗に査定に出したり、価格交渉する必要があるため手間がかかります。

一方、下取りは新車の購入と同時に手続きができて手間がかかりません。また状態の良くない車は下取りのほうが、買取価格が高くなることもあります。

下取りと買取のメリット・デメリットを比較して、自分に合った売却方法を選びましょう。

必要書類の準備

車の買い替え時には、運転免許証、車庫証明書、車検証、印鑑登録証明書などが必要になります。そのため、事前に準備しておきましょう。必要書類を準備しておくことで、スムーズに買い替えの手続きが進められます。

書類の申請や再発行には時間がかかることもあるため、書類が準備できず買い替えをしたいタイミングに間に合わなくなってしまうかもしれません。そのような事態を避けるために、必要書類の準備には早めに取り掛かりましょう。

カーローンや自動車税の確認

買い替えの前に、カーローンの残債や自動車税の納付状況を確認しておきましょう。カーローンや自動車税の未払いがあると車を売却できない可能性があります。

もし返済中に車の買い替えをしたいのであれば、カーローンが残っていることを伝えて、売却できるかどうかを確かめましょう。所有者の変更や車を売却処分の扱いにすることで、カーローンの途中でも車を売却できる可能性があります。

また、自動車税を納付していない場合には、買い替えをする前に延滞金を含めて必ず納付してください。

カーローンや自動車税の未払いがあって車の売却ができないことを防ぐために、支払い状況を売却前に必ず確認しましょう。

買取価格相場の把握

買取で車を売却する場合は、複数の業者に見積もりを依頼して、買取価格の相場を把握することが重要です。2社以上に見積もりを依頼しないと比較ができないため、相場よりも安い価格で買い取られてしまう可能性があります。

車の買取金額に関わる基準としては、外装と内装の綺麗さや車種、走行距離、事故歴の有無などが挙げられます。現在の車の状態を俯瞰的に見て判断してみましょう。

売却するときは、必ず相見積もりをとって買取価格の相場を把握してから、取引する業者を決めるようにしてください。

納車時期の確認と準備

納車時期の確認と準備
新車で人気の車種は納車に時間がかかることがあるため、早めに準備しておきましょう。新車の納車までの期間は一般的に1~3ヶ月とされていますが、人気の車種だと半年~1年以上かかることもあります。

納車を待っている間に、現在乗っている車の車検がきてしまったり、リセールバリューが落ちてしまったりするかもしれません。買い替えをしたいタイミングに合わせて納車ができるよう、納車の時期を早めに確認しましょう。

車の買い替え時期と税金について

車の買い替え時期と税金について
自動車税や自動車重量税は、下取りや買取時の金額に未経過分の税金額を上乗せして算出してくれるため、車を買い取ってもらう場合にはタイミングによって損をすることはありません。

しかし、車を廃車にする場合は、軽自動車のみ税金の還付を受けられないため、3月末までに廃車の手続きをしましょう。

車を買い取ってもらう場合

車を下取りや買取に出す場合、すでに支払った税金の還付はありませんが、買取業者が未経過分の税金の額を上乗せして買取してくれるため、税金を納付するタイミングを考慮する必要はありません。

車の買取に関わる税金には自動車税と自動車重量税があります。自動車税は5月末までに1年分、自動車重量税は車検時に次回までの2年分の先払いです。

下取りや買取先の業者は、先払いしている税金の額を買取金額に考慮して、上乗せした買取金額を算出しています。そのため、車を下取りや買取に出す場合は、税金の支払いのタイミングを気にせず車の買い替えが可能です。

車を廃車にする場合

車を廃車にする場合、自動車税と自動車重量税を月割りで還付してくれる制度があります。還付が受けられるため、廃車にするときは、普通自動車であれば税金を支払う時期を考慮する必要はありません。

しかし、軽自動車は支払ってしまった自動車税の還付がないため注意してください。軽自動車の場合は3月末までに、車を廃車にするようにしましょう。

まとめ

①一般的な車の買い替え時期は、車検を受ける前、決算期の前、価格の変動が生じる前
②5年目は、2回目の車検の前であり、メーカー特別保証が終了するタイミングのため、買い替えにおすすめ
③7年目は、3回目の車検の前であり、リセールバリューが急落する境目のタイミングのため、買い替えにおすすめ
④走行距離が10万kmを超えると修理費が高額になりやすい
⑤機能面でも経済面でもメリットがあるため定期的な車の買い替えは必要
⑥目標の時期に車が買い替えできないアクシデントを避けるために事前に準備する

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