車の擦り傷は小さく浅いものであれば査定額への影響は限定的です。減点は大きさごとの点数方式で計算され、年式補正を経て最終的な減額が決まります。

車の査定は、一般財団法人 日本自動車査定協会が設ける査定基準を元にして行われます。擦り傷に関しては大きさなどにより1点ずつ減点していく方式をとっています。1点につき1000円で査定額から金額が引かれていくことになります。
ただ小さくて浅い擦り傷なら査定で減点となる可能性は低く、査定額がマイナスになりにくいとされています。さらに、車の年式や車種なども考慮されます。
浅くて小さな擦り傷は、市販のコンパウンド剤やタッチペンなどを使えば自分でも直せます。ただ腕に自信がないとかえって傷がひどくなることもあるので要注意です。
大きく深い傷は修理に出すと却って修理費のほうが高くなることもあるので、そのまま査定してもらう方がよいとされています。
傷の数や範囲に対する査定基準

車の擦り傷は大きさと範囲に応じて点数減点されます。1点あたり1000円を目安として査定額に反映されます。
車に擦り傷があると、見た目にも悪いので査定額が減額されてしまうと思われがちですが、すべての擦り傷が減額対象となるわけではありません。
傷の数や程度のよって査定基準も異なるので見ていきましょう。車の査定では一般財団法人 日本自動車査定協会が、査定の基準を設けています。
この査定基準による、車全体における傷というのは、大きさによって1点ずつ減点するという方式になっています。1点あたり1000円で査定時に算出していきます。
もちろん、新車登録からどのくらい年数が経っているかなども考慮されます。この日本自動車査定協会の査定基準は法律ではないので、守らなければならないというわけではないですが、査定の目安となるので、積極的に取り入れている業者が多いとされています。
傷の大きさなどによる減点基準

傷は5段階区分で0点〜100点まで減点されます。パネル面積の半分以上に及ぶ傷は大幅減点となります。
具体的な点数について見ると、傷や凹みの大きさと減点点数は5段階に分けられます。
1㎝未満の傷なら0点つまりプラスマイナス0となります。
さらに1㎝以上でカードサイズより小さい場合は10点減点、カードサイズより大きくてA4サイズよりも小さい場合は15点~30点減点となります。
A4サイズよりも大きくてパネル面積の半分よりも大きい場合は20点~80点減点、パネル面積の半分よりも大きい場合は65点~100点減点となります。
カードサイズというのは、一般的にキャッシュカードやクレジットカードの大きさになります。
パネル面積というのは、車をパーツごとに分けてそのパーツにおける面積となります。ボンネットや運転席側ドア、トランクや天井などが1パーツとなります。
つまり、ボンネットの傷ならば半分以上に達しているかどうかがチェックポイントなります。パーツの半分以上に傷が見られると、修理というよりは全部を交換することになるので大きな減点となる可能性が高いでしょう。
一方で日本自動車査定協会の査定基準では車の状態がかなり良くて、減点対象となる傷が1つもない、つまり減点ポイントがゼロの場合は、20点~40点ほど加点される特別なルールがあります。そうなると車がキレイなら最大でも4万円程査定がプラスとなる可能性があると言えます。
程度の軽い傷は査定で大きくマイナスにはなりにくいとされています
1cm未満の浅い擦り傷は原則減点対象になりません。爪が引っかからない表面傷は減点が軽微です。
擦り傷のうち、1㎝未満ならほぼ査定には響きません。また傷の深さというと、浅い擦り傷で爪が引っ掛からないもの、タールや水垢の付着程度なら、磨けばキレイになることから5点減点で終わる場合もあります。
爪が引っ掛かるようなやや深い傷や塗装の下にあるボディの下地が見えているような傷だと、磨いても傷が消えない場合が多いです。やり直さなければならなくなり、傷の範囲は狭くても減点が大きくなる可能性もあります。
また大きな凹みを伴う傷は、傷の部分を裏側から叩いて出す、パテで埋めるといったやや専門的な作業が必要となります。専門的な知識や技術が必要となり、修理を依頼すればそれだけ修理費もかさみ、時間もかかるので減点が大きくなることもあります。
年式や車種などが考慮される
減点点数には年式係数が掛けられます。新車登録から3年以内の車は年式による補正はありません。
車の傷の範囲や深さなどで点数が決まったら、今度は車の年式や車種などで最終的な点数が決まります。新車登録から3年経過していない場合は「1」、4年以上は「0.9」、5年以上は「0.8」が算出された点数にかけられます。さらに、それ以上となる6年以上経過した車だと「0.7」がかけられることになります。
こうしてみると、新車登録から3年以内であれば、年式による減点はないと言えます。また、車種に関しても人気のある車種なら加点される可能性もあります。
浅くて小さな擦り傷や凹みは自分で直すことも可能です
浅い擦り傷は市販のコンパウンドで補修できる場合があります。塗装が剥がれていない軽度の傷が対象です。
小さくて浅い擦り傷などは、自分でも直すことは可能です。爪に引っ掛からない程度の擦り傷は、主にドアやトランクのと取っ手付近につきやすいものです。
ドアを開ける際に爪でひっかく、洗車機に入れた際のブラシの先があたったのが原因の場合が多いとされています。この程度の傷なら、自分で直してみてもよいでしょう。
まずは傷に部分を水洗いして、埃や砂利などを除去します。次にカー用品店などで購入できる市販のコンパウンド剤をスポンジや布につけて磨いていきます。
力を入れすぎると塗装が剥げてしまうので要注意です。そしてより粒子の細かなコンパウンド剤に変えて再び研磨します。仕上げは液体コンパウンドを塗ります。
白っぽい車など車のカラーによっては、磨くだけでもほぼ傷が分からなくなる場合もあります。
少し塗装が剥がれた擦り傷の場合、タッチペンを使いましょう。まず傷の部分を水洗いして汚れを落とし、さらにワックスなどの油分を落とすためにシリコンオフという脱脂剤を塗っておくと塗料が密着しやすくなります。
そして補修部位をマスキングテープで囲み、点を打つようにして塗料を乗せていきます。擦り傷がかなり細い場合は、割りばしの先に塗料を付けて少しずつ伸ばしていきます。
何度も塗装、乾燥を繰り返し盛り上がる位塗料がついたら、マスキングテープを外して1週間位自然乾燥します。今度は、傷の部分を挟むようにして、上下にマスキングテープを重ねて何枚か貼ります。
盛り上がっている部分に耐水サンドペーパーをあてて擦ります。耐水サンドペーパーも、目の粗いものと細かいものを数種類用意し、粗い目から徐々に細かい目のものへと変えながら磨いていきます。
平らになったらマスキングテープを1枚はずし、また磨くという作業を繰り返し、最後の1枚のマスキングテープは外れるまで行います。最後の仕上げてとして、液体コンパウンドで磨きます。
擦り傷は修理に出すと却って高くつく場合があります

査定前に修理することで必ずしも査定額が上回るとは限りません。修理費が査定増額分を超える場合は、そのまま査定に出す方が合理的です。
傷があるとさほどひどい場合でなければ、自分で直してもよいでしょう。ただ直し方を覚えても腕に自信がない、道具を揃えるのが面倒だという人はムリに自分で直す必要はありません。
自分で直すことによって傷がほぼ分からなくなる、目立ちにくくなるという状態になるのがベストです。しかし不慣れな方がムリして直すことで、傷が余計に目立ってしまったり、傷以外の場所の塗装が剥げたり、擦れて、傷が広範囲に広がってしまったりという事態にもなりかねないからです。
そうなると浅い傷なら多少のマイナス査定で済んだのに、自分で修理したがために大きく減点されてしまうといった事態が起こるリスクが高まります。
では傷や凹みがひどい場合は査定で少しでもよく見せるためにあらかじめ修理に出しておいた方がよいのでは?と思われがちです。たしかにキレイな状態で査定に出せば、査定額のアップが見込まれます。
しかし査定額が果たして修理費用を大きく上回るのかというと必ずしもそうではありません。修理費用の方が高くついてしまうと、査定に出しても得をするどころか、修理費の支払いだけが残ってしまうというケースも少なくありません。
また修理をして最終的に塗装をする際に、経年劣化したボディの色に合わせて色を作り、塗装していくというのはかなりの技術を要します。修理工の腕によっては、かえって修理箇所が目立ち、査定員に修理歴が見破られてしまうこともあります。
傷や凹みに関しては、査定後に買取業者が自社もしくは提携先の整備工場で格安にて修理できるとされています。そのため中古車としての価値は傷の程度にもよりますが十分あると考えられます。
あえて査定前に修理に出さずに、ありのままを見てもらうのがよいとされています。
(まとめ)車の擦り傷は査定にどう影響するのか?
車の擦り傷は小さく浅いものであれば査定額への影響は限定的です。
大きく深い傷ほど減点は増えますが、修理が必ずしも得になるとは限りません。
・1cm未満の傷は減点なし
・減点は1点1000円換算
・年式係数が掛かる
・修理費が査定増額分を上回る場合は修理不要





