事故車でも基準を満たせば車検には通ります
事故車と一口に言っても、かすり傷程度の損傷しかないものもあれば、大破しているものまでピンキリです。事故にあったというだけで車検に通す資格を失うわけではないため、車検に合格する条件を満たしていれば、問題なく車検には通ります。
また、事故車を手放す場合は車検の時期も見極めて売ると、費用的にも負担を減らせるでしょう。
目次
事故車が車検に通るかは、基準を満たしているかが鍵です
事故に遭って破損した車の場合、車検が間近となると修理している暇もなく、困ることもあるでしょう。事故車でも車検に通すことは可能です。
また、破損の状態がごく軽微であれば、そのまま車検に合格することもできます。ただし、車検の基準は厳しく、合格するためには安全性を確保していなければなりません。
また、一部の基準については検査員の判断に委ねられるものもあるため、誰に当たるかで合格か不合格かが変わってきてしまうことさえあります。事故車を車検に通した場合、よくある不合格の原因の一例としては、次のようなものです。
車検ではヘッドライトなどの各種ライトや警告灯の類、その他ブレーキやサイドスリップなど各種項目について検査されます。しかし、特に事故でぶつけたとなると、ヘッドライトなど一部のライトを損傷していることも多くなります。
残念ながら安全性を確保するため、たとえライトが点灯したとしてもライト自体が損傷しているようだと車検に通ることはできないでしょう。ライトに限らず各種パーツが破損している場合は、まず不合格だと思って間違いありません。
ごく軽い接触事故で車のボディを擦ってしまったということもよくあるはずです。しかし、この時こすって傷がついてしまった部分の金属がめくれ上がったり、変形したりして危険な状態になっていると、当然車検に合格することはできません。
一部が破損して尖っていれば、車の周囲の人を傷つける危険性もあります。また、穴が開いているようなことがあれば強度の問題などにもつながってきます。
事故の衝撃でオイル漏れを起こしているような場合も、もちろん車検には通りません。漏れていることに気がついた場合は、あらかじめ綺麗に拭き取り掃除しておくことで車検に通ることもあります。
事故車の中でも、特に修復歴と呼ばれるフレームを修理した過去のある車の場合、起こりやすいのがサイドスリップ検査に引っかかることです。一見丁寧に修理してあっても、実はフレームのゆがみが完全には直っていないことがあります。
そのような車の場合、歪みが車の様々なところに影響し、結果的にハンドルをまっすぐにしても勝手に車が曲がって行ってしまうことがあるのです。するともちろん、車検に通らなくなります。
車の売り時はいつ？タイミングを誤ると損することも！
明らかに車検に通らない場合は売却も視野に入れましょう
事故車としての損傷が激しく、誰が見ても車検に通らないような場合は、車を修理して車検に通すか、諦めて売却するかの2択になります。どちらが得かは、車の状態や売却相場などにもよるため、一概には言えません。
買ったばかりの新車などであれば、修理した方が得になりやすい一方で、既に3年あるいは5年以上乗っている車であれば、売却し新しい車を購入した方がお得な場合もあります。また、事故による損害に対して加入している保険で、いくらおりるかによっても判断が変わってくるでしょう。
事故車の場合は買取店によっても買取金額に差が出てきやすいため、一度見積もりを取って実際の金額を見てから決めるのも良いかもしれません。
事故車の売却において、必ずやっておくべきことが相見積もりです。特に、損傷が激しい車や、車検に通らず結果的に自走できない車などは、買取店の方でも買取を拒否されてしまうことがあります。
また、仮に買い取ってもらえたとしても、買取金額が異常に安い可能性もあります。そこで、相見積もりを取ることで、少しでも高い買取店を探すことができるのです。
特に事故車と言うと値段が下がりやすいため、査定金額が安くてもこんなものかと納得してしまうことも多くなります。しかし、然るべき店に査定に出せば、事故車であってもかなり高く売却できる可能性もあります。
可能性を潰さないためにも、事故車の買取に強い店を探し、そのような店を中心に相見積もりを取ると良いでしょう。
事故車を車検に通す場合注意したいのが再検査の可能性です。車検は仮に落ちたとしても、当日中であれば2回ほど再検査することができます。
しかし、事故車を車検に通すとなると当日中に直せるような状態ではないこともしばしばです。当日中に直せない場合は15日以内のみ有効な車検証を発行してもらい、再検査することになります。
しかし、もし15日を経過してしまうと検査費用をもう1回払って、全て一から車検に通すことになるのです。このため、車検に通らない場合は検査費用が倍になる可能性もあります。
車検に通すために必要な修理費用のことも考えると、その車をどうするかよくよく考えた方が良いでしょう。
車検前に売るのがベストです
事故車に限らず、車を売ろうとするなら時期としては車検直前がおすすめです。車検を通した場合、車検そのものはもちろん一緒に自賠責保険なども更新することになり、当然ながら多額の費用がかかります。
そのため、余計な出費を抑えるためにも車検前に売ってしまうと良いでしょう。車検に通せばその分査定金額の一部として車検代が還元されるのではないか、また、査定金額が高くなるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、実際査定金額はそれほど変わりません。
変わってもせいぜい2、3万の世界であるため、さらに高い車検代を払うくらいであれば払う前に売った方がお得と言えます。
一般的に、中古車は3年落ちや5年落ちの車が多いと言われています。その理由の一つが車検です。
新車は購入から3年目に初めての車検があり、2回目の車検はその2年後になります。車検を前に高い車検代を払いたくないという理由で車を手放す人が多いのです。
そのため、3年落ち5年落ちの車がよく見られるようになっています。このことからも分かるとおり、車検前に手放すことは不思議なことではなく、また、車検切れになった車が売られることも珍しくはありません。
ちょうど都合良く車検の期間に被らず、中途半端に車検が残っている場合、売るべきか修理するべきか悩むこともあるでしょう。車検の期間は13ヶ月以上残っていると、数万円程度プラス査定になることがあります。
一方で、車検の残り期間が1年未満の場合は、査定金額に影響することは少ないでしょう。わずかではありますが、12ヶ月と13ヶ月の差が存在するため、車検が13ヶ月以上残っている場合は13ヶ月以上残っているうちに売った方がお得という考え方もあります。
車検切れでも事故車の売却は可能です
事故車となってしばらく乗っておらず、乗らないうちに車検の期限が切れてしまったというケースもあるでしょう。そのような場合でも、車は中古車買取業者に売却することが可能です。
車検切れということは、当然公道を走ることができません。そのため、事故車を売却する際は、車検切れであることを伝えレッカーで持って行ってもらうことになるでしょう。
仮ナンバーを取得して手続きを踏んだ上で公道を走ることもできなくはありませんが、もともとが事故車であり、車検にも通していない車となると、安全性の面でかなり問題があります。命を守るためにも、仮ナンバーの取得は避け、できる限りレッカーを利用するのが安全です。
残念ながら、一般的な中古車買取店に自走できない状態の車を売るとなると、レッカー代がかかることがあります。また、事故の損傷で自走できないのではなく、車検切れによって自走できないだけであれば、中古車買取店の所持しているレッカーで持って行ってくれる可能性もあります。
このあたりは店によって異なるため、売る前に必ず店側に確認しましょう。レッカー代は店にもよりますが、数千円から2、3万円程度が目安です。
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（まとめ）事故車でも車検に通る？
同じ事故車であっても、わずかな傷しかついていないものもあれば、あからさまに壊れかけているものまで様々です。わずかな傷であれば車検の基準内に収まっている可能性もあるため、基準さえ満たせば問題なく車検には通るでしょう。
事故車の車検は基準を満たせるかが問題となります。ぶつけてしまいライトが破損している場合や、大規模な事故で修復歴がつき、まっすぐ走れない場合など、車検に通らないケースが出てくるでしょう。
激しい損傷を受けており、修理しなければ車検に通らないという場合は思い切って売却という選択肢もあります。車検に通すと修理する必要があるだけでなく、車検に落ちればさらに検査費用がかかる可能性もあります。
相見積もりで良い業者を探しましょう。
もし車の売却時期をどうするか悩んでいる場合は車検前に売ってしまいましょう。車検前に売ることで高額な車検費用を負担せずに済みます。
実際、車検前に車を手放す人は多く、もし車検費用が13ヶ月以上残っているなら査定金額にプラスされることもあります。
仮に事故車で車検切れとなった場合でも、レッカーで運んでもらえば問題なく売却することが可能です。店によってはレッカー代がかかるため、よく店に確認しましょう。
仮ナンバーを取得して走ることは、事故車という性質を考えるとやめた方が賢明です。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
