車を買い取ってもらう際に、買取代金はいつ支払われるのかよく分からないという方もいるでしょう。現金が必要な方であれば、できるだけ早く受け取りたいものです。
そこで今回は、車の買取代金の支払い時期や売買手続きから支払いまでにかかる日数などについて見ていきます。また、支払いが遅れるケースとその原因、トラブル回避方法なども紹介しますので、参考にしてください。
車買取までの流れ
車の買取代金の支払いがいつなのかを知る前に、まずは買取が完了するまでの流れをある程度把握しておきましょう。
車を査定してもらう前に、自分の車が中古車市場でどの位の価値があるのか相場を知っておくと査定額が適正か判断しやすくなります。ネットなどで車種や年式、走行距離などを入力すると、おおよその買取価格を知ることができます。
買取業者を探して3、4社ほどに絞り込み、査定依頼を行いましょう。この時に自宅から遠すぎない業者を選ぶのがおすすめです。
実際に査定を受けて、査定額を提示してもらいます。ここで高値で買取ってくれる業者はどこなのか比較しましょう。
車を売却する際に必要な書類を事前にチェックし、準備していきます。すぐに揃わない場合もあるので、早めに取り掛かりましょう。
買取先の業者を決めて、売買契約を行います。そして車の引き渡し日を決めます。
車の引き渡しを行いますが、車内に忘れ物がないか再度確認しましょう。
入金日に入金されているか、金額が間違いないかを確認して買取は完了です。
買取代金の支払いが確認できるまでは気を抜かないこと!
車の買取手続きは、買取先が決まり、売買契約を交わし、車を手放した時点でもう終わったような気分になる方もいるでしょう。しかし、車の買取は買取代金が支払われて初めて完了となります。
買取代金の支払い完了までにトラブルが発生する可能性もゼロではありません。代金の受け取りが遅れたり、受け取れなかったりする場合もあります。
買取代金を受け取るまでは、気を抜かないようにしましょう。
車の買取代金が支払われるまでにかかる日数は、買取業者によって差があります。目安としては、売買の手続きが済んでから大体1週間後くらいです。
また、車の引き渡しから数日で入金してもらえる場合もあります。車の売買契約が完了すると、車を引き渡して再査定が行われます。さらに、名義変更などの事務手続きも平行して行います。問題がなければ、最短2日位で買取代金が受け取れでしょう。
ただし、車に不備が見つかったり、繁忙期で名義変更などの事務手続きに時間を要したりすると1週間以上かかる場合もあります。そのため、心配であれば事前に入金予定日を確認しておきましょう。
一般的にほとんどの車買取業者は、銀行などの金融機関の振り込みで買取代金の支払いをしています。
売買契約時に、金融機関や口座番号などを用紙に記載するので、そこに振り込まれることになります。
特に大手の全国展開している買取業者は、ほとんどが振り込みでしか対応していないでしょう。
車の買取代金を現金で支払ってくれる買取業者は少ないですが、中にはいます。例えば、地域密着型の個人でやっている買取業者など、比較的規模が小さい所が多いです。ただ、中には即金での支払いを謳う業者もあるでしょう。
全国展開しているような大手のチェーン店は通常は振り込みになります。しかし、現金払いを強く希望すると中には責任者の判断で応じてもらえるというケースもあるかもしれません。
どうしても現金払いを望む場合は、事前に相談してみましょう。
現金払いで買取代金を支払ってくれる買取業者は限られているのが現状です。その理由としては、やはりいつも大金を保管しておくことのリスクの高さが挙げられます。
車の買取代金の金額は、個々の車のスペックや状態によって異なります。数十万から時に百万を超える金額となる場合もあるでしょう。
現金払いで対応していると、常に大金を準備しておかなくてはならず、盗難被害に遭う危険性が高まります。また、名義変更などの書類の準備や手続きに時間を要するので、即金買取は難しいでしょう。
そして、大手の買取業者では、買取代金の振り込みをシステム化することでスタッフの業務負担を減らすという目的もあります。
車の買取価格は売値の何割が基本なの?
買取代金を早く支払ってもらう方法について
車を売却する際、現金が必要なのでできる限り早く支払いをしてもらいたいという方もいるでしょう。
即金払いしてくれる買取業者は少ないので難しいですが、少しでも早く支払ってもらうための方法はあります。
買取には名義変更に必要な書類がいくつかあります。取得するのに時間を要する場合もあるので、早めに準備すると手続きがスムーズです。
さらに、車をきれいにすれば査定がスピードアップします。他にも、出張査定よりも店舗査定の方が、査定のスケジュールを調整しやすいので売却まで時間短縮できるでしょう。
少しでも早く買取代金を振り込んでもらうには、売却に必要な書類を早めに準備しておくのがポイントです。
必要書類は売却先が決まってから準備し始めるという方も多いでしょう。しかし、紛失している書類が見つかれば、再発行が必要となり余計に時間を要します。
必要書類が全部揃うまでに日数がかかると、その分入金予定日が後ろにずれ込んでしまいます。
買取先が決まった時点で必要書類が揃っていれば、売買契約から車の引き渡しまでスムーズに進み、入金予定日をある程度早めることができるでしょう。そのためには、やはり査定を受けている時点で必要書類を準備しておくことをおすすめします。
車の買取先が決まるまで、一番時間を要するのが査定です。査定のスピードアップを図るには、車をきれいにしておくことが大事です。
車が汚れていると外装の傷などの状態が分かりにくく、査定に時間を要します。査定前に洗車し、車内も掃除しておくことで査定を多少はスピーディに進めることができます。
また、査定日時のスケジュール管理もポイントです。できれば1週間以内を目安に数社の査定を終えることができるようにうまくスケジュールを立てましょう。
査定の方法には、査定員に自宅まで来てもらう出張査定と店舗へ車を持ち込んで査定を受ける店舗査定があります。
出張査定は待っていれば来てくれるので楽ですが、混み合っている時期など買取業者側とスケジュールが合わなければ、査定日は先延ばしになってしまいます。
その点、店舗査定の場合は店舗に査定員がいれば即日査定を受けることも可能です。ただし、お店側の都合もあるので店舗査定だとしても予約を入れると効率的です。
買取代金が支払われない場合について
買取代金の入金日にお金が振り込まれないというトラブルが起こることもあります。それは、業者側が振込手続きを忘れている、振込先や入金日を間違えているなどの原因が考えられます。
ここからは、代金が支払われない場合はどのようなことが考えられるのか、説明していきましょう。
買取業者が業務の効率化を図っていると言っても、実際に買取代金の入金手続きを行うのはスタッフです。慣れているといっても、人なのでうっかり手続きを忘れてしまうというミスが起こる可能性はゼロではありません。
また、振り込み手続きを行うスタッフが複数人いれば、連絡ミスなどの連携不足で振り込まれないというトラブルが起こることも十分考えられます。
この場合は、すぐに連絡をすれば翌日に振り込まれるでしょう。
多くはないですが、振込時に起こるミスとしてあり得るのが振込先が違っていたというケースです。
例えば、自分が記載した振込先の口座番号の数字が間違っていたという記入ミスが挙げられます。業者側も契約時に確認するので、まずないだろうと安心していると、意外にこうしたミスが起こることがあるので油断できません。
また、口座番号があっているのに業者側の手違いで別の人の口座に振り込んでしまうというケースもあります。そうなると、業者側では振込完了となっているのに受け取れないという事態が起こります。
他にも、入金予定日を間違えて別の日にしていたというミスもあり得るでしょう。
車の買取業者が車を引き渡した後、入金までの間に倒産するということも稀ですが、起こる可能性はあります。
以前から経営状態に問題があり、自分のとって運が悪いタイミングで会社が潰れてしまうというケースです。
こうなると、残った会社の財産を整理してもらい、買取代金を支払ってもらうということになるでしょう。ただし、最悪の場合は売買代金の一部もしくは全額が受け取れない可能性も出てきます。
買取業者の中には、非常に少ないですが悪徳業者もいるので注意が必要です。
悪徳業者は、車を受け取った後、代金を踏み倒して音信不通になるという手口を使います。存在しない業者が詐欺目的で査定を行い、車だけを取って転売するのです。
売買契約が完了したのに、入金日に代金が振り込まれず、連絡も取れないとなると、悪徳業者の被害に遭った可能性が高いと言えます。
買取代金が支払われる前に減額要求されるケースについて
査定が終わり、買取業者が決まって売買契約が完了したら車の引き渡しが行われます。その後、買取業者から連絡があって買取額の減額請求をされるケースがあります。
この減額請求は、どのような理由で行われるのでしょうか?また、対処する方法はあるのか、詳しく説明していきます。
車の買取額を決めるための査定は、短時間で車の重要なポイントを確認していきます。エンジンや足回り、車の外装や内装などをチェックしますが、経験と知識のあるプロの査定士が行うので、見落としなどはないでしょう。
しかし、細かな部分の動作確認までは行えない場合もあるため、不具合に気づかないまま査定額を提示するということも十分あり得ます。
売買契約後に車を引き取り、自社もしくは提携している整備工場に車を運びます。そこで、再査定やメンテナンスを行い、不具合や傷などが発見されることもあります。
査定額に影響のない不具合や傷であれば問題ないですが、修理や部品交換に費用がかかり、査定額から差し引かなければならない場合は、買取額を減額することになります。
売買契約が成立し、買取価格も決まってしまったのに、後から減額だと言われても納得できないという方も多いでしょう。
査定時に売り手が車の状態について、正直に全て伝えていたのであれば基本的に不具合に気づかなかったことに関しては責任はないとされています。
つまり、事故歴や故障があったのに隠さずに査定士に伝えていれば、減額に応じる必要はないということです。
そういった場合は、プロの査定士が査定時に不具合を見逃したことに責任があると言えます。安易に減額には応じないで、まずは買取業者側の説明を受けて話し合いをすることが大事です。
減額請求がなされた場合、実際に車の不具合の箇所を見せてもらいながら、買取業者側からの説明を聞きましょう。
自分に責任がなければ、減額に応じる必要はありません。結果的に双方が納得した時点で、買取代金の入金予定日が新たに決まることもあります。
ただし、解決が難しい時は国民生活センターなどの専門機関に相談するのも一つの手です。また、話がこじれるようであれば弁護士などに相談し、間に入ってもらうことも検討してみましょう。
車の買取価格は売値の何割が基本なの?
車買取でのトラブルを回避する方法
車買取でトラブルを防ぐには、まず信頼できる業者を選ぶことが大事です。さらに、査定額が高すぎる業者も注意してください。
トラブルの要因になりやすい減額やキャンセルなどについても、事前にきちんと確認しておきましょう。
買取業者はたくさんあるので、どこを選ぶか迷うところです。そんな時は、ネットの口コミなどの評判をリサーチしてください。実際に業者を利用した方の感想やトラブルの有無について知ることができます。
悪評が多い買取業者を利用するのはやめて、評判の良いところをピックアップしましょう。
また、名前を初めて聞くような買取業者は、まず実在するのかどうか所在地などを調べる必要があります。名の通った大手の買取業者は全国にチェーン展開しており、買取の流れもシステム化しているので、支払いがないというトラブルはかなり少ないと考えられます。
トラブルを避けるには買取業者選びを慎重に行いましょう。
査定を受けると、相場よりもかなり高額な査定額を提示してくる買取業者もいます。高額査定に心惹かれ、すぐにでも買取を決めてしまう方もいるかもしれません。
しかし、そういった高すぎる査定額を提示する買取業者は要注意です。高額な査定額で売却を急がせ、取り敢えず売買契約を成立させます。そして、車を引き取った後で不具合などの理由をつけて、大幅な減額を請求してくることがあります。
本来であれば、売主が車の状態を正直に伝えていれば減額に応じる必要はありません。しかし、こういった悪徳業者は売り手側が車に関して素人だと、専門的な話をして強引に減額を迫ってくる可能性があります。
減額に応じるまで支払いは拒み、車を返してくれないという悪徳業者もいます。
売買契約が成立すると厄介なので、支払いトラブルに巻き込まれなないためには、高すぎる査定額に飛びつかないようにしましょう。
車の買取をする際は、事前に売買契約後の減額やキャンセル可否についてきちんと確認しておく必要があります。
車を引き渡した後の再査定による減額に関しては、契約書に明記されているでしょう。
売買契約のキャンセルに関しても、キャンセルできる期間を設けている買取業者もあります。また、キャンセル料についても売買契約から何日まではキャンセル料がかからないなど各買取業者で取り決めがされています。
一般的な買取業者の場合、契約時に説明があるはずなので覚えておいてください。もし説明がなければこちらから質問しましょう。
キャンセル料や減額についての説明がなく、契約書に明記もないまま売買契約すると、買取業者側の都合のいいように扱われてしまうので注意が必要です。