中古車購入
更新日:2022.07.01 / 掲載日:2022.07.01
アフターコロナの中古車選びを分析【カーユーザーレポート2022】

プロトコーポレーション(名古屋市中区)はこのほど、2022年2月に実施した「自動車に関する総合アンケート」の結果を「プロト カーユーザーレポート 2022」としてまとめ、公表した。
「プロト カーユーザーレポート 2022」は日本国内に在住する20歳以上の自家用車保有者で、かつ中古車ユーザーの3,298サンプルを対象に、現保有車の実態や自動車購入時の意識等を調査することで、今後の自動車マーケットの動向を探るための基礎データ作成を目的として1999年から毎年実施している定点調査。
- 調査結果サマリー
- 【運転している車の支払い総額】「50万円未満」と「200万円以上」の割合が増加、二極化傾向に
- 【運転している車のボディタイプ】約4割で軽自動車がトップ 「ミニバン/ワンボックス」「SUV/クロカン」が割合増加
- 【運転している車のエンジンタイプ】「ハイブリッド車」「クリーンディーゼル車」が倍以上の伸び
- 【運転している車の主な利用用途】「旅行・ドライブ」目的購入が微増
- 【運転している車の購入先】トップの「メーカー系ディーラー」が割合伸ばす
- 【購入・検討時に訪問した販売店舗数】「1店舗」が6割超、経年で増加傾向に
- 【買い替え前に運転していた車の運転期間】「10年以上」がトップ、買い替えサイクルの平均は6.5年
- 【「実車確認無しでの購入」経験】購入前に実車確認をする人は6割強
- 【中古車購入重視点(TOP2計)】「走行距離」「年式」「内装の清潔感」「事故・故障歴の有無」が主な重視ポイント
- 【情報収集から来店までの期間】「1週間以内」がトップ 平均は約22日
- 調査概要・問い合わせ
調査結果サマリー
1.中古車購入単価は154.8万円で、前回調査と比べ+27.9万円の大幅な増加
■半導体不足など新車の納車遅延の影響で高年式の中古車に人気が集まったことがひとつの要因。
■「50万円未満」割合が大幅増加し、「50万円以上~100万円未満」の割合が減少。また「200万円以上~」の割合は増加傾向であり、二極化傾向。
2.中古車の主な利用用途「旅行・ドライブ」10.5%で、前回調査と比べ上昇
■アフターコロナでの旅行やレジャーへのニーズの高まりが伺える。
■運転している中古車の主な利用用途は、「通勤・通学」「日用品の買い物」での用途が約8割近くであるが、「旅行・ドライブ」が11%で上昇傾向。
3.情報収集から来店までの期間は平均22日で、「~1週間以内」が28%
■半導体不足による新車納車日の鈍化もあり、人気車種は品薄状態となっており、中古車購入における意思決定が早まっている可能性が高く、結果として購入検討からの来店までの期間が短くなっている。
【運転している車の支払い総額】「50万円未満」と「200万円以上」の割合が増加、二極化傾向に

「あなたが現在主に運転している車の支払い総額をお知らせください」の問いに対し、「50万円未満」の割合が28.2%で前回調査時から11.5ポイント増と大幅増加。一方で「50万円以上~100万円未満」の割合は16.2%となり、前回調査時から9.6ポイント減となった。また、「200万円以上~」の割合は24.2%で増加傾向を示しており、「50万円未満」と「200万円以上」の二極化傾向にある。
支払い総額の平均金額は154.8万円で、前回調査比+27.9万円と大幅増加。これは、半導体不足など新車の納車遅延の影響で、高年式の中古車に人気が集まったことがひとつの要因であると考えられる。
【運転している車のボディタイプ】約4割で軽自動車がトップ 「ミニバン/ワンボックス」「SUV/クロカン」が割合増加

「あなたが現在主に運転している車のボディタイプをお知らせください」の問いでは、軽自動車が4.4ポイント下げたものの、約4割を維持してトップに。続いて「ミニバン/ワンボックス」が18.0%で、前回調査で2位だった「コンパクトカー」を上回り、2位に浮上した。また、「SUV/クロカン」が前回調査比+3.8ポイントの7.8%と、約2倍の伸びを見せている。
【運転している車のエンジンタイプ】「ハイブリッド車」「クリーンディーゼル車」が倍以上の伸び

「あなたが現在主に運転している車の原動機(エンジン)タイプをお知らせください」という問いに対し、「ガソリン車」が77.4%で他のエンジンタイプを大きく引き離してトップだが、前回調査から11.9ポイント減となっている。
一方で「ハイブリッド車」は17.4%で、前回調査比+9.3ポイントと大幅増。クリーンディーゼル車も3.6%と、前回調査から倍以上の伸びを見せた。
【運転している車の主な利用用途】「旅行・ドライブ」目的購入が微増

「あなたが現在主に運転している車の主な利用用途をお知らせください」の問いでは、「通勤・通学」が約4割超でトップ。「日用品の買い物」が36.0%で続き、車両が日常的な移動手段として使われていることが示された。また、経年で見ると「旅行・ドライブ」目的購入がやや増加している。
【運転している車の購入先】トップの「メーカー系ディーラー」が割合伸ばす

「あなたが現在主に運転している車の購入先としてあてはまるものをお知らせください」という設問に対して、「メーカー系ディーラー」が33.5%と前回調査比+4.5ポイントでトップを維持。「中古車販売店(専門店・専業店)」「中古車販売店(自動車修理・整備工場兼務店)」が続いた。
また、「大手自動車買取店」「大手自動車フランチャイズ店」の割合が微増する一方で、「譲渡・個人売買」が微減している。
【購入・検討時に訪問した販売店舗数】「1店舗」が6割超、経年で増加傾向に

「あなたが現在主に運転している車を検討・購入した際、訪問した販売店舗数をお知らせください」という問いでは、「1店舗」が62.4%でトップ。2016年の調査から7.0ポイント増加しており、経年で増加傾向にあることが見て取れる。また、「2店舗」は前回比で2.9ポイント増の15.6%。「3店舗以上」の割合はほぼ横ばいだった。
【買い替え前に運転していた車の運転期間】「10年以上」がトップ、買い替えサイクルの平均は6.5年

買い替え前に運転していた車の運転期間について尋ねると、「10年以上」が26.0%でトップに。以下「5年未満」「3年未満」という回答が続く。買い替えサイクルの平均は6.5年で、過去5年間の調査結果からほぼ横ばいの結果だった。
【「実車確認無しでの購入」経験】購入前に実車確認をする人は6割強

実車確認無しでの購入経験の有無について尋ねたところ、「自動車を購入する際は、必ず実車の確認をしている」が63.4%。一方「現在主に運転している車は、実車の確認をしないで購入した」という人は29.6%で、直近過去5回の調査の中では最も多くなっている。
【中古車購入重視点(TOP2計)】「走行距離」「年式」「内装の清潔感」「事故・故障歴の有無」が主な重視ポイント

中古車は同じ車種、同じ価格でも、車両ごとに状態が異なるのが特色として挙げられる。上記グラフの項目について、それぞれどの程度重視したかを5段階で答えてもらい、「重視した」「やや重視した」の回答を合算して集計した。その結果、トップは「走行距離」77.1%で、以下「年式」69.8%、「内装の清潔感」67.9%、「事故・故障歴の有無」66.7%と続いた。
また、経年で見ると、全項目において重視度スコアが上昇傾向に。車両の状態だけでなく、保証やメンテナンスパック、鑑定(状態証明)書、クーポン(割引)の有無などといったサービス面も2016年の調査と比べると5~8ポイント程度上昇しており、中古車ユーザーがより多角的な視点で中古車選びを行っていることも窺える。
【情報収集から来店までの期間】「1週間以内」がトップ 平均は約22日

中古車購入の際に、情報収集を始めてから来店・商談(オンライン含む)するまでの期間を尋ねたところ、「1週間以内」が28.4%で最も多く、以下「1ヶ月以内」25.1%、「2週間以内」16.5%と続いた。平均値は22.4日で、およそ3週間程度と短期間に。その背景として、半導体不足による新車納車日の鈍化もあり、人気車種は品薄状態が続いていることが挙げられ、結果として中古車購入における意思決定が早まり、購入検討からの来店までの期間が短くなっている可能性が考えられる。
調査概要・問い合わせ
調査目的 | 以下3点を明確にする: ・現在運転している中古車の状況 ・買い替えしたユーザーに関する状況 ・車を購入するまでの行動・意見 |
調査対象者 | 【性別】男女 【年齢】20歳以上 【地域】日本全国 【抽出条件】世帯で中古車を所有し、主に運転している |
回収サンプル数 | 3,298サンプル |
サンプル割付 | ※下表参照 |
調査方法 | インターネットによるアンケート調査(調査実施機関:マクロミル) |
調査期間 | 2022年2月21日(月)~2022年2月23日(水) |
聴取設問数 | 26問 |
サンプル割付
回収サンプル数 | ||
エリア別
|
北海道(北海道) | 155 |
東北(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県) | 309 | |
北関東(茨城県、栃木県、群馬県) | 206 | |
首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県) | 670 | |
甲信越(新潟県、山梨県、長野県) | 155 | |
北陸(富山県、石川県、福井県) | 155 | |
東海(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県) | 412 | |
近畿(大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県) | 515 | |
中国(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県) | 206 | |
四国(徳島県、香川県、愛媛県、高知県) | 103 | |
九州(福岡県、佐賀県、長崎県、大分、県熊本県、宮崎県、鹿児島県) | 309 | |
沖縄(沖縄県) | 103 | |
合計 | 3,298 |
対象者プロフィール


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