海外赴任が決まった際、車を売るべきか残しておくべきかは、「赴任期間」「帰国後の使用予定」「保管中の維持費」「今売った場合の手取り額」を比べて判断することが大切です。

半年の短期赴任で帰国後すぐに使うなら保管も選択肢に入ります。しかし、長期間乗らない場合は、駐車場代・税金・保険・車検などの維持費がかかり続けるだけでなく、乗らないことによる車の劣化や価値の下落も考慮しなければなりません。

また、ローンが残っている場合や車検証の名義が自分以外(ローン会社など)になっている場合は、売却前に名義変更や残債処理の手続きが必要です。海外赴任前は引越しや各種手続きで慌ただしくなるため、売却する場合は必要書類の準備、査定、車の引き渡し、入金時期を早めに確認しておきましょう。日本を離れてしまうと書類の準備が非常に大変になるため、渡航前にすべての手続きを終わらせることが重要です。

なお、必要な書類は「普通車か軽自動車か」「引っ越しで住所が変わっているか」などによって異なるため、買取店の案内に従って早めに揃えておきましょう。

この記事では、海外赴任時に車を売るか残すかを判断するポイントや、渡航前にやっておくべき手続き、トラブルなくスムーズに売却するための流れを詳しく解説します。

海外赴任が決まったら「赴任期間」や「利用状況」によって車を売却するか決めよう

海外赴任が決まったら「赴任期間」や「利用状況」によって車を売却するか決めよう
海外赴任が決まったとしても、その期間が決まっていなかったり、長期間になったりする場合は、車の売却がおすすめです。

しかし、短期間で帰国できる場合や家族が常に車を利用している場合は、売却せずに保有しておいた方がよいでしょう。

海外赴任前に車を売却するメリット

海外赴任前に車を売却するメリット
ここからは、海外赴任前に車を売却することのメリット3つをご紹介します。

海外赴任前に車を売却すると、どのようなメリットが得られますか?
メリットとしては、「自動車税の負担を軽減できる」「新たな車の購入資金になる」「残した車の状態を心配する必要がない」などが挙げられます。
メリット①自動車税を負担しなくて済む

車を保有している場合、自動車税を年に1回支払わなければなりません。

保有している車によって納税する金額は変わってきますが、海外赴任中であっても1年に数千〜数万円の出費が発生します。

海外赴任前に車を売却しておけば自動車税を支払い続ける必要もなくなるため、海外赴任が長い方ほどメリットを感じやすくなるでしょう。

メリット②新たな車の購入資金になる

現在保有している車に何年も乗っている場合、売却して新しい車の購入資金を確保することにも使えるでしょう。

海外赴任が終了した後、好きな車を買ったり、家族の車を新調する際に利用可能です。

車の性能は日進月歩です。海外赴任で離れている間にさまざまな装備や機能が付属した最新車種が登場する可能性もあるため、海外赴任という大きな節目に保有している車を売却して、新しい車を購入する資金にするのも良いでしょう。

メリット③残した車の状態を心配する必要がない

海外赴任をする前に車を売却してしまえば、愛車のメンテナンス状態を気にかける必要がなくなります。

長い間エンジンをかけていないと車は劣化する一方です。パーツの腐食や錆の発生、エンジンをかけようと思ってもかからなかったりしてしまいます。

また、適切に車を管理しなければ、心無いイタズラや盗難被害にあう可能性もあります。

単身で海外赴任する場合は、車を管理できる人がいないため売却して安心できる状態を作ることも検討しましょう。

海外赴任前に車を売却する時の判断基準

海外赴任前に車を売却する時の判断基準
ここからは、海外赴任前に車を売却する判断の基準について解説していきます。

海外赴任前に車を売却するべきかどうかの判断基準は何ですか?
「赴任期間の長さ」「家族の利用状況」「愛車への思い入れ」「即時の資金調達が必要なのか」などを加味して売却を検討しましょう。
赴任期間の長さ

赴任期間の長さは重要な判断基準の1つです。

例えば、2ヶ月程度の短い期間であれば売却する必要はないでしょう。しかし、海外赴任が何年にもおよぶ場合や期間が決まっていない場合は、売却がおすすめです。

家族の利用状況

次に家族の利用状況によって判断するのも良いでしょう。

住んでいる地域によっては車がないと不便で日常生活に支障が出てきます。そのため、一家に車が一台の場合や、家族から「車は残しておいてほしい」と言われた場合は、そのままにしておきましょう。

しかし、家族も一緒に長期赴任する場合は売却を検討したほうがよいです。

愛車への思い入れ

車が好きな方や、所持する車に思い入れがある場合は売却せず、車の保管サービスを活用したり親戚や友人の家に預けたりしましょう。

特に、カスタマイズしたりモデルや年式が珍しい車の場合、売却後に後悔する可能性があります。

車にこだわりがある場合は売却だけでなく、他の維持方法を検討しましょう。

即時の資金調達が必要なのか

海外赴任にともない、まとまったお金が必要になるケースも見られます。

会社からの補助はありますが、細々としたものを揃えたりパスポートを新たに作成する場合に費用がかかり資金面で不安を感じることもあるでしょう。

その場合は、車を売却して資金を調達するという方法もあります。

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車の売却前に行いたい2つの準備

車の売却前に行いたい2つの準備
ここからは、車の売却前に行う準備を2つご紹介します。

買取業者の選定方法や売却に必要な書類について解説するため、手続きに見通しが持てるでしょう。

①適切な業者選択と実車査定

まずは、インターネットから複数社に「一括査定」を依頼します。

一括査定とは、サイトに車の情報を入力するだけで、おおよその金額を複数社から得られるサービスのことです。

申し込みをした際の情報で査定が行われることもありますが、基本的には実車査定でなければ明確な金額が判断できません。そのため、返答があった業者の中から実際に訪問できる店舗の選択がおすすめです。

実車査定を依頼したい店舗が決まったら担当者と連絡を取り、日時を決めましょう。

また、査定は直接車を店舗に持っていくか、家まで来てくれる出張査定もあるので、どちらにするか決めておきましょう。

複数の店舗へ査定依頼する場合は、あせらず全ての店舗で結果が出てから業者を選択すると高値で売却できる可能性が高まります。

②必要書類の準備

実際に車を売却することが決まったら、次は書類を用意して手続きを進めていきます。

必要書類は、以下のとおりです。

  • 車検証
  • 自賠責保険証
  • 自動車税納税証明書
  • 実印
  • 印鑑証明書 など

見積もりや売却査定時に業者から必要書類について指示がありますが、あらかじめ書類を準備しておくと手続きがスムーズに進みます。

車を売却する時の流れ

車を売却する時の流れ
売却する業者と査定額が決まったら、車の引き渡し日・入金予定日・必要書類の提出期限をすぐに確認しましょう。海外赴任前は引越しや出国手続きでスケジュールが立て込みやすいため、出国日から逆算して計画を立てることが大切です。

なお、必要書類は「普通車か軽自動車か」だけでなく、「引っ越しで住所が変わっているか」「ローン会社の名義になっているか」などによって異なります。買取店の案内に従って早めに揃えておきましょう。

契約を結ぶ際は、スタッフの口頭説明だけで判断せず、見積書や契約書に以下の内容が正しく書かれているか必ず確認してください。

  • 買取金額
  • 入金方法と振込予定日
  • キャンセル条件
  • 引き渡し後に不具合が見つかった場合の減額ルール
1.ローンが残っている場合の確認

ローンが残っている車は、売却前に「ローンの残り残高」と「車検証の名義」を確認します。車検証の名義がローン会社や販売店になっている場合は、ローンを一括返済して名義を変更する所有権解除の手続きが必要です。買取金額でローンを完済できるのか、不足分はどう支払うのかを、事前にお店やローン会社へ確認しておきましょう。

2.車の引き渡しと出国前の移動手段

店舗へ車を持ち込む場合は「持ち込み日時」を、出張引き取りを依頼する場合は「引き取り場所と立ち会いの有無」を確認します。車を渡した後は当然その車に乗れなくなるため、「空港までの移動」や「出国前の買い物・用事」で困らないかまで考えて引き渡し日を決めましょう。

3.任意保険の手続き(解約・中断)

車の引き渡し日と保険が切れる日がずれないよう、保険会社へ解約や変更の手続きを行いましょう。
海外赴任でしばらく車に乗らない場合は、「中断証明書」を発行してもらうのがおすすめです。これがあれば、帰国して再び車に乗る際に以前の優良等級(割引率)を引き継ぐことができます。条件や期限は保険会社によって異なるため、出国前に必要書類を問い合わせておきましょう。

4.売却後の確認(入金・名義変更)

入金予定日になったら、指定口座に買代金が振り込まれているか確認します。万が一入金が確認できない場合は、契約書を手元に準備して早めに買取業者へ連絡してください。
また、「名義変更がいつ完了するか」や「完了通知がもらえるか」も確認しておくと、売却後に旧所有者へ税金が請求されるといったトラブルを防ぐことができます。

海外赴任中に車を売却する際の特殊ケースを紹介

海外赴任中に車を売却する際の特殊ケースを紹介
ここからは、海外赴任の最中に車を売却する場合の手続き方法を紹介していきます。

代理人を立てて売却する場合

海外赴任者の住民票を抜いている場合は、印鑑証明書を取得することができません。

住民票を抜くとは、海外に長期滞在する場合に役所へ海外転出届を提出し、住民票が除票になることを指します。

住民票を抜くと、印鑑証明書の代わりとなるサイン証明書を赴任先の日本大使館または日本総領事館で取得する必要があります。

サイン証明書とは、本人が委任状と譲渡証明書に署名と拇印したことを大使館が証明する書類です。

注意点として、事前に委任状などに署名していると証明書を発行してもらえません。必ず白紙の状態で持参するようにしましょう。

サイン証明書を取得するには、パスポートと現在の住居地を証明する書類が必要になります。そのため、事前に確認をした上で準備しておきましょう。

海外からの電話やインターネットを利用した売却手続き

こちらも日本にいる家族や親族に手続きをお願いする方法です。

流れとしては、以下のように進みます。

査定の申し込み

実車査定

売却先の決定と契約

必要書類の準備

車と書類の引き渡し

代金の受け取り

買取業者の決定や条件の確認などをメールや電話にて相談をしながら進めていきます。

身元保証人の役割と必要性

身元保証人とは、本人の素性や経歴に問題がないということを保証してくれる人のことです。

身元保証人になれるのは、両親や兄弟姉妹・配偶者や親戚が多いでしょう。

身元保証人は、何らかのトラブルがあった際に本人に代わり責任を取る役割があります。そのため、業者側は身元保証人がいることで様々なリスクを回避することができるのです。

遠隔地からの売却における追加手続き

海外にいながら売却が決まった際に注意したいのが、「車の引き渡し方法」と「売却金の受け取り」です。

家族がいる場合は買取のタイミングで立ち会ってもらい、車を引き渡してもらうように伝えましょう。

また、査定・金額決定後は、指定した口座にお金が振り込まれているか必ず確認します。振り込みが確認できない場合は早い段階で業者へ確認し対応してもらいましょう。

車を査定する時のポイント

車を査定する時のポイント
ここからは、車を査定する時のポイントを解説します。

査定でチェックされるポイントは「次にどれくらいの価格で売れるか」「人気のある車か」が、大きなポイントです。

市場価格の理解と査定前の準備

市場価格とは、車の需要と供給によって価格が変動することを指します。

自分の車を売りに出す前に車買取の相場を把握しておくとよいでしょう。

なお、相場が変動するタイミングとしてモデルチェンジの時期があります。新型車が増えるタイミングで乗り換えが増えるため、相場が下落し買い手は買いやすく、売り手は売りにくくなります。

また、査定価格を安定させるために「走行距離を抑えること」「洗車を丁寧にしておくこと」が必要です。

走行距離が少なければ少ないほど査定額は高くなります。特に影響が出やすいのが3万キロや5万キロ、そして10万キロのラインです。

また、車の清掃を必ず行いましょう。車を汚い状態で査定に出すと査定額が低くなる可能性があります。

業者側は車体が汚れており、傷があるか分かりにくい状態の場合は、査定額を低く設定する可能性があります。一方、洗車の行き届いている車は、常日頃から大切に扱われていたという証拠にもなります。

隅々まで清掃が行き届いていると査定額のアップにつながる可能性もありますので、丁寧に洗車をしておくようにしましょう。

査定の流れと査定額への影響要素

査定の流れは、下記のように進みます。

一括査定サービスに申し込む

査定士による査定

売却する買取店を決定し契約する

車・書類の引き渡し

買取業者からの振り込み

名義変更完了の連絡

また、査定は下記の6つのポイントを注視して金額を決定します。

①外装

外装でポイントになるのがボディカラーです。人気のカラーや黒や白などのベーシックなカラーは査定額が高くなります。

原色系のカラーになると需要が少ないため査定額は低くなる傾向にあります。

外装についている傷やへこみも査定に影響のある部分です。

②内装

内装で重視されるのはシートです。シートに汚れや傷が付いているともちろん減額されますが、タバコの臭いが染み付いている場合にも減額の対象になってしまいます。

他にも、ペットを乗せていた車は動物の臭いが減額の対象とされてしまいます。

汚れや傷・臭いはなるべく落としてから査定に出すようにしましょう。

③車の底部や足回り

タイヤやホイールの状態も細かくチェックされます。

ブレーキの利きや底部に傷があったりする場合は、減額になります。

その他にも、マフラーをはじめとするパーツにも傷やへこみがあったり、サビ付きがある場合も減額の対象になります。

④エンジン

エンジンのチェックでは、オイルやバッテリーも含めてコンディションの確認が行われます。

エンジンやバッテリーは車の中でも特に重要な部分になりますので、査定に大きく影響してくる要素ともいえるでしょう。

⑤走行距離

前述したとおり、走行距離は長ければ長いほど、車の寿命が縮んでいると言えます。

しかし、あまりにも走行距離が少ない場合は、車が放置されていたと判断されてしまい、減額になってしまう可能性もあるでしょう。

1年間当たり約1万キロが平均の走行距離となりますので、ご自身の車の走行距離を確認しておきましょう。

⑥社外パーツ

査定時に高く評価されるのは純正のパーツです。

社外のパーツを付けていた方が高級感や見た目がよくなるといっても、次に購入する方がそのパーツを好むとは限りません。

業者側は社外パーツを付けているために購入を見送られてしまうと痛手になるので、社外パーツが付いている車はマイナス査定となります。

社外パーツが取り外せて純正パーツが手元にある場合には、取り替えてから査定に出すようにしましょう。

よくある質問(FAQ)

海外赴任が決まったら車は売るべきですか?
赴任する期間と帰国後に乗るかどうかで判断しましょう。「赴任期間が長い」「帰国後にその車に乗るか分からない」という場合は、売却するのがおすすめです。乗らない期間も駐車場代や税金などの維持費がかかり続け、車の価値も下がってしまうためです。
出国前に車を売るときはどの順番で進めますか?
名義とローンの確認から始めて、出国日から逆算して進めましょう。手続きは以下の順番で進めます。
①車検証の所有者や、ローンの残り残高を調べる
②査定を受け、売却先を決める
③買取店の指示に沿って必要書類(印鑑証明書や車検証など)を揃え、契約する
④車を引き渡し、指定口座への振り込みを確認する
海外赴任前は慌ただしくなるため、出国日から逆算してスケジュールを組み、出国前に名義変更まで確実に終わるよう買取店と打ち合わせておきましょう。
車を売らずに保管しておく場合は、何を管理すればいいですか?
「車の維持」と「固定費の管理」が必要です。車を長期間動かさないとバッテリー上がりやタイヤの変形、エンジンの劣化が進むため、家族などに定期的にエンジンをかけてもらうか、バッテリーを外すなどの対策が必要です。また、乗っていなくても駐車場代、自動車税、車検費用などはかかり続けます。保険については、全く乗らない期間は任意保険を解約または中断するか、盗難や災害に備えて車両保険のみ残す形に見直しましょう。

まとめ

①海外赴任が決まったら「赴任期間」や「利用状況」によって車を売却するか決めよう
②海外赴任前に車を売却することで、自動車税の負担を軽減したり、残した車の状態を心配する必要がなくなるなどのメリットがある
③愛車への思い入れや即時で資金調達が必要なのかも車を売却する時の判断基準になる
④車を売却する前に「適切な業者選択」と「必要書類の準備」をしておこう
⑤海外から車を売却する際は、代理人を立てて手続きすることもできる
⑥車を売却する際は、査定ポイントを理解しておくとよい

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