車の売却前にはやることが多いため、よく整理しましょう
単純に車を売るだけであれば、それほど複雑な手続きは必要ありません。しかし高く売ることを考えた場合、細々としたポイントが多くあり、やることはたくさんあります。
売却後に気付いて損をしたと後悔しないよう、売却前によくやることを整理して、確かめておきましょう。また必要な書類の有効期限なども考えて計画を立てることが大切です。
車の査定は何社に依頼するべき?
車を売却するための流れを知っておきましょう
車を売却するための手続きをスムーズに済ませるためにも、車を売るまで全体の流れを知っておくとよいでしょう。車を売るのに必要なプロセスは、基本的に以下のようになります。
1.車を売るための書類を用意する
2.車の掃除をする
3.付属品などを用意する
4.買取店を選定する
5.買取店に予約を入れ査定に来てもらう
6.買取価格に納得がいったら売却
車を売ろうと思っても、いざ売ろうとすると仕事などが忙しく、なかなか時間が取れないということもあるかもしれません。しかし車を売ろうと決めてから実際に売るまでは、できるだけ一カ月以内くらいに収めた方がよいでしょう。
理由の一つとしては書類の有効期限があります。車を売る時に印鑑証明書などが必要になることがありますが、印鑑証明書の有効期限は発行から1カ月~3カ月以内と定められていることがほとんどです。
そのため書類を取ってきてから買取までの時間が長かったり、買取価格に納得がいかずに査定を繰り返していたりすると、あっという間に書類の有効期限を過ぎてしまうことがあります。平日に区役所などに取りに行くにしろ、郵送で取り寄せるにしろ、平日日中に仕事をしているサラリーマンなどでは思ったより入手に時間がかかることがあるため、よくスケジュールを立てておきましょう。
その他、一般的に車は、時間が経てば経つほど買取価格が下がっていく傾向にあるのも理由の一つです。新車の発表などで突然価格が落ちることもあるため、早めに準備し早めに売りましょう。
車を少しでも高く売りたいなら、車を売る時期を見極めておくことも大切です。一般的に、車は1月から3月に高くなると言われています。
3月付近は就職、転勤や進学などがあり、新生活で新しく車を必要とする人が増えるためです。需要が大きくなる3月までに車を買い取り、在庫を増やしておきたい店が多くなることから、買取価格は必然的に高くなります。
また同じ理由で9月付近も高くなりやすい傾向です。早めに売るほうがリスクは少なくなりますが、高く売りたいなら1月から3月、8月から10月ぐらいまでに準備を進めましょう。
購入当初の状態にできるだけ戻しましょう
車に乗っているうちに、もともと車に標準装備されていたものを取り外し、社外品に換えたものなどがあるかもしれません。そういったものはすべてあらかじめ純正品に戻し、購入当初の状態にできるだけ近い状態にしておくとよいでしょう。
また後から加えた社外品などは査定に影響しにくいため、あらかじめ取り外しておくと次の車でも使うことができます。
車を売る時は、車本体だけでなくできるだけ車を購入した時についてきた付属品も用意しましょう。取扱説明書はもちろん、スペアキーやカーナビのソフトなどもあればベターです。
ただし査定項目にとくに影響するのは主に純正品に関してとなっています。車本体の取扱説明書や、車にもともと付いている純正カーナビの説明書などはあれば査定にプラスになります。
しかしその一方で後から自分で取り付けた社外品のチャイルドシートやその説明書などは、査定にほぼ影響しないためあっても無くても構わないでしょう。
車を売るためには、当然いくつかの書類が必要です。また名義は自分になっていなければなりません。
もし名義が家族になっている場合は委任状などが必要になります。
一般的に車を売る時には以下の書類を用意しておきましょう。軽自動車か普通車かによってもまた、書類が異なってきます。
・自動車検査証(車検証)
・自動車税納税証明書
・自賠責保険証
・実印(軽自動車の場合は認印可能)
・印鑑登録証明書(普通車のみ)
・リサイクル券
・住民票、戸籍謄本(氏名や住所などが変更になっている場合)
・委任状・譲渡証明書
車をきれいに整えましょう
車の査定価格は、人気の車種であるかどうか、あるいは年式や走行距離といった部分が大きく響きます。しかしそれ以外にも車の中の状態なども関係するため注意しましょう。
少しでも高く売りたいのであれば、車をあらかじめ査定前にきれいに掃除しておくことが大切です。また査定に影響する部分と、残念ながら綺麗にしても査定には一切影響しない部分とがあります。
ポイントをおさえて重点的に掃除しておくことで、効率よく買取価格に響かせることができるでしょう。
車を売る時、悩むのが洗車をするべきかどうかということです。しかし洗車してあってもなくても、査定にはとくに影響ないとされています。
査定項目には、洗車については一切記載がないのです。そのためよほど酷いのでなければ気にしなくてもよいでしょう。
また仮に洗車する場合でも、お金をかけて丁寧にしたところで一切得をすることはないため、ワンコイン洗車などに留めておくのがよい判断です。
意外な査定項目としては、車内の匂いがあります。タバコ臭さやペット臭さなどが主に判断されますが、きつい芳香剤の香りも嫌がられ、査定価格が下がる要素となるため注意が必要です。
自分で購入する時に嫌なものは査定に響く可能性があると思いましょう。また普段乗っている車だけに、臭いについては気がつきにくい部分となるため、よく確認しておくことが大切です。
臭いの元となるようなものや細かいゴミなどを取り除き、事前によく換気しておくとベターでしょう。
車を売る時に、よくあるトラブルの一つが忘れ物です。車の掃除をしておくことは、忘れ物チェックとしても効果的な手段となります。
グローブボックスの中などだけでなく、トランクルームや座席の間などに物を挟んだり、置き忘れたりしていないかどうかよく確かめましょう。
忘れ物は基本的に自己責任となります。どんなに大切なものであっても、置き忘れたまま引き渡してしまえば買取店に返して欲しいと要求することはできません。
車を売る前に慎重に確かめておきましょう。
買取店を選びましょう
車を売る時、当然売却先を探すことになります。しかし、「近所の店でいいだろう」と簡単に決めてしまうのはよくありません。
車の売却価格に直結するのが買取店選びなのです。
知っておくべきなのは、同じ車でも買取店によって買取価格が大きく異なることがあるという点です。車の査定基準はどのお店でも、ある程度共通したものとなっています。
そのためA社でボディに傷があるからと減点された場合、B社でもやはり減点されることになるでしょう。しかし最終的な価格はその買取店ごとの在庫や販売ルート、得意分野などでも左右されるため、場合によっては数十万円単位で価格が変わってくることもあるのです。
買取店に売って思ったより安かったとがっかりするのは、車に価値がない可能性だけでなく、お店選びそのものを間違っているという可能性も考えられます。少しでも高く車を売りたいのであれば、お店選びも妥協しないことが大切です。
買取店を選ぶ際、重要なテクニックが相見積もりです。A社とB社で、もともとA社の方が買取価格が高かったとします。
しかし相見積もりをしていれば、A社からさらに高い金額を引き出せる可能性もあるのです。
同じ車に対して、複数の店に同時に査定してもらい見積もりを取ることを相見積もりと言います。各買取店にとって、車の買取は商品の仕入れです。
他の会社に買われてしまえば自分の会社にはいつまでも在庫ができません。そのためできるだけ安く買いたいとは思っていても、最終的に他の会社に負けてしまっては意味がないため、必然的に他の会社よりできるだけ高い金額を提示せざるを得ないのです。
面倒でも3社から5社程度、相見積もりであることを伝えた上で査定を依頼しましょう。逆に相見積もりをしないと足元を見られてしまう可能性もあるため、高く車を売るために相見積もりは必須のテクニックです。
車の査定は何社に依頼するべき?
(まとめ)車を売却する前にやることは?
シンプルに車を売るだけであれば、複雑な手続きはとくにありません。しかし高く売りたいのであればやることは増えてきます。
車の売却は大きな金額が動くため、損をして後悔することのないようによく確認し計画を立てましょう。
車を売ると決めたなら、1カ月以内に売るための準備が整うようにするとよいでしょう。書類の有効期限が1カ月以内である可能性があることも理由の一つです。
また車を売る時期でも値段は変わりやすくなるため、スケジュール管理に気をつけましょう。
車を高く売るためには、あらかじめ車を購入当初の状態に戻しておくことが大切です。またスペアキーや説明書など付属品があればすべて揃えておきましょう。
さらに売るために必要な書類も揃えておくとスムーズです。
車の査定価格を上げるためにも、車はキレイに掃除しておくとよいでしょう。洗車の必要はとくにありません。
しかし車内のにおいなどは査定項目になるため、タバコやペットの臭いがある時は注意しましょう。また掃除することは忘れ物の防止にも効果的です。
車を高く売るためには車の状態を整えるだけでなくお店選びも重要です。買取店によって価格はかなり異なるため、相見積もりを上手に利用して価格をつり上げていきましょう。
足元を見られないためにも面倒でも相見積もりを行うことが秘訣です。

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