トヨタの「サクシード」は、2002年から2020年まで製造、販売されていた自動車です。サクシードにはステーションワゴン型の「サクシードワゴン」の他に、ライトバン型の「サクシードバン」という車種があります。一応サクシードバンが商用車、サクシードワゴンが乗用車という位置付けになっていますが、「サクシード」は主に商用車として使用することを目的として開発されたモデルだと考えていいでしょう。「サクシード」は2002年7月、それまでトヨタの中でミディアムサイズの商用モデルを担っていたカルディナバンに替わる後継モデルとして誕生しました。「サクシードバン」と「サクシードワゴン」の大きな違いは、「サクシードバン」が貨物登録となる4ナンバーであるのに対して「サクシードワゴン」は乗用車の5ナンバーとなっている点です。「サクシード」は貨物登録ということで基本的に荷物を運ぶことを目的としているため、最大積載量も400kgとなっています。また、後部座席がかなり簡易的な造りになっている「サクシードバン」ですが、これに対して「サクシードワゴン」は後部座席の乗車も考慮した設計が特徴です。「サクシードワゴン」のグレード構成は、モノグレードとなる「TX」とプライバシーガラスや電動格納式リモコンドアミラー、カラードボディなどが設定された「TX Gパッケージ」の2種類。どちらにも、安全機構としてデュアルエアバッグやブレーキアシスト、EBD(電子制動力配分制御)付ABS、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトを標準装備しています。「サクシードワゴン」は、2002年の発売から2013年に製造、販売を終了するまで1度もフルモデルチェンジは行われていません。ただ、マイナーチェンジは何度か行われています。最後のマイナーチェンジとなった2012年4月発売モデルでは、リア中央席に3点式シートベルトおよびヘッドレスト(「TX」は、オプション設定)を装備。また、フレックスロックアップ機構付スーパーインテリジェント4速オートマチック(Super ECT)の採用や、車両重量の軽量化などを図ったことで燃費の向上に成功しました。その後、「サクシードワゴン」は2013年に製造、販売を終了しています。一方、「サクシードバン」は2013年以降も継続して販売されました。そのグレード構成はベースグレードの「U」、上級グレードの「UL」、最上級グレードの「UL Xパッケージ」の3種類です。安全機構については、「サクシードワゴン」と同じ装備が搭載されました。その後、「サクシードバン」は2020年をもって販売終了になり、「サクシード」という車種はステーションワゴン、バンともに姿を消しました。※記載の文章は、2021年8月時点の情報です。