愛車を売りたいものの、どの買取専門店に相談すればよいのか分からず不安に感じている方は多いでしょう。初めての売却では、査定価格の妥当性や手続きの流れなど、分からないことが多く、つい慎重になりがちです。

この記事では、車の買取専門店を選ぶ際にチェックすべきポイントや、査定から入金までの流れについて詳しく解説します。さらに、高価買取を狙うためのコツも紹介するため、最後までご覧いただき、納得のいく取引を実現してください。

ポイント
  • 複数の買取店で査定を受けると、査定額の比較がしやすいでしょう。
  • 口コミや評判を調べると、店舗の実績や満足度を把握できます。
  • JPUCやJADRI加盟店なら、不当な査定やトラブルを回避しやすいでしょう。
  • 早めの売却を検討すると、相場変動やモデルチェンジの影響を抑えられます。
  • 必要書類や整備記録簿を用意しておくと、手続きがスムーズです。
  • 事故歴や修理履歴は正直に開示し適切な価格交渉に備えます。

車の買取専門店を選ぶ際は総合的に見極めることが大切!

車の買取専門店を選ぶ際は総合的に見極めることが大切!
車を売却する際には、安心して取引できる専門店を見つけることが欠かせません。高い査定額を望むだけでなく、接客対応やアフターケアなど、店舗の総合的なサービスの品質を見極めることが大切です。

次から紹介する「車の買取専門店の選び方」を理解しておくと、トラブルを回避し、スムーズに売却へと進みやすくなります。

車の買取専門店の選び方

車の買取専門店の選び方
車の買取専門店を選ぶときは、加盟団体やSNS上の口コミ評価などから「信頼度の高さ」を確認しましょう。店舗によって得意とする車種やメーカーも異なるため、複数店の査定額を見比べることも重要です。

ここからは、具体的にどのような点に気を付けると安心して買取を依頼できるか、順を追って解説します。

JPUCまたはJADRIに加盟しているか確認する

信頼できる車の買取専門店を選ぶ際には、JPUC(日本自動車購入協会)やJADRI(日本自動車流通研究所)に加盟しているかをチェックするのが大切です。

これらの団体に加盟している企業は、顧客情報の保護や不当な価格設定の防止など、業界のルールを守って健全に営業しているからです。

例えば、JPUC加盟店であれば、過度に安い査定価格を提示したり、不明瞭な手数料を上乗せしたりするリスクが低く、安心して取引を進められます。さらに、加盟店リストは公式サイトなどで確認できるケースが多いため、手軽に調べられるのも利点です。

愛車の売却に失敗しないためにも、まずは加盟団体のステータスを確認し、優良企業を探すことをおすすめします。

評判・口コミを調べる

車の買取専門店を検討する際は、SNSや口コミサイトなどで実際に利用した人の声を集めてみましょう。公式サイトでは良い面ばかりが紹介されがちですが、口コミサイトや個人ブログ、SNS投稿には、店舗の接客態度や査定額への満足度など、リアルな意見が載っている可能性があります。

例えば、「思った以上に高く買い取ってもらえた」「スタッフが丁寧に説明してくれた」などのポジティブ評価はもちろん、「対応が遅くてスケジュールが合わなかった」などのネガティブ評価もチェックするのが大切です。

ユーザーの生の声を踏まえたうえで、自分が納得できる専門店を選ぶと、売却後の後悔を減らしやすくなります。

査定額を比較する

愛車の買取価格をアップしたいなら、複数の車の買取専門店に査定を依頼し、価格を比較するのは欠かせません。1社だけに見積もりをとると相場を正確につかめず、低い査定額で妥協してしまう恐れがあります。

さらに、査定結果の詳細確認も重要です。査定項目の内訳を見れば、走行距離や年式がどの程度評価に影響しているかが分かり、交渉を進めやすくなります。

例えば「オプション装備がプラス査定されているのか」「傷やへこみなどによる減額幅はどのくらいか」などを把握すると、査定額に納得して売却手続きを進められるでしょう。

比較検討を怠らず、時間と手間をかけてでも複数見積もりを取得するのがおすすめです。

なぜ車の買取専門店では店舗によって買取価格が異なるのですか?
車の査定額は、それぞれの買取専門店がもつ販売ルートや在庫状況、得意とする車種などによって異なります。スポーツカーや輸入車に特化した専門店、海外輸出ルートが強い業者などは、高額査定を提示しやすいケースもあります。
また、店舗ごとに人気とされるメーカーやモデルが異なるため、同じ車でも評価基準にばらつきが出やすいのです。このような理由から、車の査定価格は一律ではなく、2・3社と比較すると最終的により好条件を引き出せる可能性が高まります。

車を買取してもらう流れ

車を実際に手放すと決めたら、どのように進めればスムーズなのかを把握しておきましょう。流れを知ると、必要書類の準備や引き渡しのタイミングを間違えにくくなり、余計なストレスを抱えることが減らせます。

ここからは、専門店を選ぶ段階から入金が完了するまでを順を追って解説します。

車の買取専門店を選ぶ

車の買取専門店を選ぶ
まずは、どの買取専門店に依頼するかを決めます。自宅や職場の近所にある店舗は便利ですが、そこだけに絞らず、口コミや評判を幅広く調べることをおすすめします。

近くにJPUC認定の「適正買取店」がある場合は、厳しい業界基準をクリアしているため安心感が高いでしょう。

もし店舗数が少ない地域にお住まいの場合でも、出張査定やオンライン相談に対応しているところが増えています。ネットや電話で事前にやり取りを行いながら、信頼できるお店を見極めてください。丁寧な対応かどうかを最初の問い合わせの段階で確認しておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。

査定をしてもらう

買取専門店が決まったら、次に査定を受けます。一般的には、車を実際に「持ち込み査定」してもらう方法と、スタッフが自宅や職場などに来てくれる「出張査定」の2種類があります。

持ち込み査定は自ら店舗へ行く手間がかかりますが、その場で詳しい説明を聞きやすいのが利点です。

出張査定は、忙しくて時間がとりにくい方や、店舗へ行くのが難しい場合に便利です。多くの業者では出張費や査定費用を無料としているため、積極的に活用してみましょう。

査定時には、車検証や整備記録簿などの基本書類をあらかじめ用意し、スムーズに手続きを進めることが大切です。

手続きをする

手続きをする
査定額に合意したら、契約の手続きを進めます。普通車と軽自動車では必要書類が異なるため注意してください。

普通車の場合は実印と印鑑登録証明書が必須ですが、軽自動車は認印で済むため手間が軽減されます。さらに、車検証や自賠責保険証明書、リサイクル券なども必要となるため、事前に揃えておきましょう。

書類に不備があると、入金までのスケジュールがズレ込む可能性もあります。

買取店の担当者が指示してくれる書類リストをしっかり確認し、署名や押印はミスがないように慎重に行ってください。

車を引き渡す

書類手続きが完了し、契約が成立したら車両を引き渡します。その際は、車内に私物が置き忘れられていないか、細部までチェックしましょう。

特にドリンクホルダーやシート下、トランクの片隅などに荷物が残っていることはよくあります。カーナビの個人情報やドライブレコーダーの記録媒体などが残っていないかも要確認です。

車を引き渡した後に忘れ物に気づくと、取り戻すのが難しくなる場合があります。オーナーとしては、あらかじめ余裕をもって整理や清掃を行い、確実にすべての私物を回収してから手放すようにしましょう。

入金を確認する

入金を確認する
車の引き渡し後は、買取店が指定口座に入金してくれるのを待つだけです。一般的には2日程度で振り込まれることが多いですが、金融機関の休日や店舗の処理スケジュールによっては1週間ほどかかる場合もあるため、事前に振り込み予定日を確認しておくと安心です。

万が一、予定を過ぎても入金がなければ、すぐに買取店へ連絡を入れて状況を確認しましょう。連絡を怠ると、トラブルの解決が長引く原因にもなります。

入金が滞りなく完了すれば、車の売却手続きは終了です。

自動車税を滞納している車も売れますか?
自動車税を滞納している場合は、納税証明書が発行されないため、基本的に車を売却できません。未納分を支払わない限り車検も通せず、公道を走行もできなくなります。延滞が長引くほど、延滞金も増えてしまい、余計な負担となるのです。
売却を検討しているなら、まずは自動車税の未納分を早急に納付し、納税証明書を取得してから手続きを進めましょう。必要書類が揃っていないとスムーズに売却できず、買取価格の交渉に支障をきたす場合もあります。
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら

車を高価買取してもらう際のポイント

車を高価買取してもらう際のポイント
車を高値で買い取ってもらうには、査定前の段階から気を付けるべき点がいくつもあります。状態やタイミング、各種書類の管理など、準備不足が減額につながることも少なくありません。

ここでは、売却前に確認しておくと便利なポイントをいくつか紹介するため、ぜひ参考にしてください。

新しいものほど高く売れる

車の買取価格は、年式が新しいほど高い傾向にあります。現行モデルは需要が高く、市場での流通も活発なため、高額査定が期待しやすいでしょう。

反対に、モデルチェンジのタイミングやフルモデルチェンジから3年ほど経過すると、一気に価格が落ちることがあります。買い替えや手放す予定があるなら、モデルチェンジの情報を早めにキャッチし、値下がりが目立つ前に売却するのもひとつの方法です。

「タイミングを逃してしまって思ったより安くなった」との後悔を減らすためにも、余裕をもった決断を心がけましょう。不要になったら、早めに動くことで高値のうちに手放すことができます。

走行距離が平均よりも多いと価格は低くなる

査定時には年式だけでなく、走行距離も大きな判断材料です。一般的に、年間1万km程度が目安とされ、それを超えて走っている車は減額されがちです。大型車やSUVなどは、長距離走行で消耗が進みやすいため、査定額が下がる傾向が強くなります。

走行距離は使用状況によってはどうしても増えてしまいますが、普段は公共交通機関をうまく使うなど、車の利用頻度を見直すと走行距離を抑えられる場合があります。

少しでも高値で売りたい方は、車の利用スタイルを改めて検討してみるとよいでしょう。

白と黒のボディーカラーは高額買取されやすい

白と黒のボディーカラーは高額買取されやすい
車のボディーカラーによって査定額が変わることは意外に多くあるのです。ホワイトパールや黒は人気が高く、リセールバリューも比較的安定しやすいといわれています。

黒は、傷や汚れが目立ちやすい分、しっかりとメンテナンスされていれば高評価を受ける可能性があります。また、限定色や特定モデルのイメージカラーなど、希少性のあるカラーリングも高額査定につながる場合もあるでしょう。

ただし、あまりに個性的な色だと需要が狭まることもあるため、ボディーカラーを選ぶ際は市場の好みもある程度意識しておくとよいでしょう。

事故歴やダメージを確認する

査定額を左右する要因として、車両の事故歴や外装・内部のダメージ状況があります。特に、フロント部分を大きく損傷した場合は、安全面でのリスクが懸念されるため、査定士から大きく減額されることが多くあります。

査定の際に嘘をついてしまうと、後日発覚したときにトラブルになる可能性があるため、事故歴がある場合は修理記録などを正直に開示しましょう。

修復されているなら、その点を詳細に説明すると、相手もリスクを正しく評価できるようになるのです。正直な対応が信頼を生み、余計な問題を防ぐコツとなるでしょう。

車内の汚れ・キズを確認する

内装のコンディションも査定評価を大きく左右します。シートの破れや染み、ダッシュボードの傷などがあれば、その分減額対象となる可能性が高いでしょう。

タバコのヤニがこびりついている場合はにおいが取れにくく、嫌煙の買い手からは敬遠されがちです。

査定前に車内清掃を徹底しておくのはもちろん、普段から車内を清潔に保ち、こまめにシートカバーやフロアマットを洗濯するなどのケアを心がけることで、査定額ダウンを最小限に抑えられます。

きれいな内装は車に対する丁寧な扱いの証拠として、高評価につながりやすくなります。

外装のキズ・サビ・へこみを確認する

外装のキズ・サビ・へこみを確認する
車の外装にある傷やへこみ、サビなどは査定額を下げる大きな原因です。ボンネット、ドア、バンパーはもちろん、ルーフやホイールなど見落としやすい箇所もしっかりチェックされます。

サビが進行していると、修理コストがかさむため大幅減額につながることも少なくありません。

査定前に軽微な傷であれば自力でタッチペンなどを使って補修しておくと、見た目の印象がかなり変わることもあります。ただし、大がかりな修理が必要な場合は、逆にコストがかかりすぎるかもしれないため、修理するかどうかを慎重に検討してください。

部品が純正だと査定額が下がりにくい

車の部品が純正品かどうかは査定額を左右するポイントです。サンルーフやパワースライドドア、純正のHDDナビなどは特に人気があるオプションのひとつで、プラス査定を受けやすいでしょう。

一方、社外品のカスタムパーツが装着されている場合は、そのパーツ自体が高価でも、一般的な需要がないと査定が下がるケースもあります。

社外品に変更している場合は、購入時に外した純正品を保管しておくことをおすすめします。再度取り付けられるなら、純正状態に戻して査定を受けるほうがプラスになる場合があるからです。

近年はADAS(先進運転支援システム)の充実度も重視されており、純正装備であれば評価が安定しやすいでしょう。

説明書や書類を用意しておく

車の取り扱い説明書や整備記録簿、保証書などの書類がきちんと揃っていると、査定士からの評価が高まりやすいでしょう。これらの書類があることで、定期的にメンテナンスが実施されてきた実績を示し、車のコンディションを証明できます。

整備記録簿は、どのタイミングでどの部品を交換したのかが明確になるため、買い手に安心感を与えます。紛失している場合は、整備を依頼した工場などに問い合わせて再発行できるケースもあるため、諦めずに確認してみるとよいでしょう。

高く売れる時期を狙う

車の買取価格は、市場動向や需要の高まる時期によっても変化します。一般的に1~3月や9~10月は新年度や転勤シーズン、決算期などが重なり、中古車需要が増えるため、査定価格がやや上向く傾向にあります。

とはいえ、年式が古くなるほど大きく相場が落ちる可能性もあるため、時期を狙いすぎて売却のタイミングを逃すのはリスクがあるでしょう。自分の予定や車の使用状況を考慮しながら、適切な売りどきを見極めましょう。

あまり引き延ばすと、結果的に走行距離が増えたり、さらなるモデルチェンジがあったりして、査定額が下がる要因にもなります。

洗車や掃除をしておく

洗車や掃除をしておく
査定前に車を清潔に保つのは基本です。外装の洗車やワックスがけを行い、車内も掃除機やクリーナーで徹底的に清掃しておきましょう。

ペットやタバコのにおいは残りやすいため、消臭剤を使うなどして可能な限り除去しておくと印象が良くなります。

また、法定点検やオイル交換など、日頃のメンテナンス履歴をきちんと残しておくと、オーナーがどれだけ車を大切に扱ってきたかを示すアピールにもつながります。査定士に良いイメージをもってもらうことで、微妙な減額を防ぐ効果が期待できるでしょう。

事故車や不動車でも買取してもらえますか?
事故車やエンジンがかからない不動車でも、専門店によっては買取してもらえる可能性があります。こうした業者はパーツ取りや海外輸出など、通常とは異なる販売ルートをもっているため、まだ価値が残されている場合は意外に高額査定になることもあるのです。
ただし、レッカー移動が必要な場合は、費用が誰の負担になるのか事前に確認しておきましょう。
複数の業者に査定を依頼し、条件を比べることで、自分にとって最適な売却先を見つけやすくなります。

まとめ

①車の買取専門店を選ぶ際は、JPUCやJADRI加盟店のように安心感を重視すると安心できる
②複数社から査定をとり、価格だけでなくサービス内容も比較検討しておく
③必要書類を揃え、手続きの流れをしっかり把握しておくとスムーズに売却できる
④査定アップを狙うなら、車の状態や売りどきに気を配ることがポイント
⑤事故車や不動車でも買取が可能な業者があるため、諦めずに複数査定を試してみよう

※本記事は公開時点の情報になります。
記事内容について現在の情報と異なる可能性がございます。
車の査定は何社に依頼するべき?
愛車の買取相場を知ることで高く売ることができます 愛車のかんたん査定はこちら