輸入車
掲載日:2022.04.04 / 更新日:2022.04.08
人気輸入車特集/迷ったときは売れ筋に従え!? 人気輸入車の秘密

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年5月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2022年3月調べ。
売れているモノには、多くの人たちから支持されている理由がある。この事象はクルマ選びにも通じるものだ。定番と呼ばれるモデルは、長年培われてきたメーカーとユーザーの信頼関係の表れともいえるだろう。今月は、そのなかでも厳選してオススメできるモデルをご紹介したい。
- 走りを諦めない行動派のチョイス 欧州製ワゴンがいまだに数多く販売されている理由とは?/CATEGORY:WAGON MODEL
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走りを諦めない行動派のチョイス 欧州製ワゴンがいまだに数多く販売されている理由とは?/CATEGORY:WAGON MODEL

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
日本車ではやや勢いが落ちた感のあるワゴン市場。どっこい欧州では、まだまだど真ん中の重要なボディタイプだ。その理由と魅力をしっかりとお伝えしたい。
ビジネスからプライベートまで
日本車ではニッチなカテゴリーとなったが、輸入車のなかでは、今なお大定番のひとつがステーションワゴンだ。ラインアップは、VWゴルフなどのCセグメントハッチから、BMW 5シリーズなどのEセグメントまでと幅広い。いずれもハッチバックやセダンなどの派生モデルとなるが、どの車種も主力と変わらぬ人気を誇る。
その人気の秘密は、ベース車となる車種の魅力に、ワゴンの積載性を組み合わせた欲張りな存在だからだろう。たとえば、高級車となるDセグメント以上のワゴンは、ベースとなるのはセダン。そのセダン譲りの高級感あふれるスタイルは、華やかな場所でも決して見劣りしない。さらに走りもセダンに迫る高い運動性能を備えるので、ドライブも楽しめる。そして、拡大されたラゲッジスペースは、多くの荷物を飲み込んでくれることは言うまでもない。つまりビジネスからプライベートまでマルチに使える存在なのだ。もちろん、そのニーズをSUVが脅かしつつあるのも現実だが、都市部の駐車スペースの確保には、全高の低いワゴンのほうが有利だし、セダン譲りのエレガントさは、多くのSUVには持ち合わせていない魅力だ。そして、運動性能を左右する重心位置の低さがセダン志向の根強い高級車では、まだまだ支持が厚いのもたしかなのだ。その代表格のひとつが3シリーズツーリングで、走りも諦めないパパや趣味人からも愛されている。
もちろん、輸入車ワゴンのエントリーとなるCセグメントワゴンも、大きく進化を遂げている。コンパクトSUVの台頭で、その存在意義が問われているためだ。
そこでCセグメントハッチバックをベースとするワゴンは、従来のラゲッジスペースだけの拡大から、ホイールベースを延長する手法にシフトし、ワゴン独自の世界観を作り上げている。プジョー 308は、現行型も異なるホイールベースを採用しており、今年導入予定の新型も同様。フォルクスワーゲン ゴルフは、昨年投入されたワゴンのゴルフVIII ヴァリアントより、ボディをハッチバックと分けている。そのメリットは、後席スペースの拡大に加え、より快適な乗り味の構築にある。つまり、従来のワゴンの価値に加え、セダン的な価値を新たなエッセンスとして取り入れているのだ。特に日本の道路事情を鑑みると、Cセグワゴンの進化はメリットが大きいはずだ。
輸入車ワゴンの高い人気は、ワゴンの走破性を高めたクロスオーバーの存在からも明白だ。メルセデス・ベンツのオールテレイン、VWのオールトラック、アウディのオールロード、ボルボのクロスカントリーなどは、その代表格である。いかなるニーズもワゴンで通したいという熱心な愛好家が消えない限り、ワゴンは輸入車の定番であり続けるのだ。
[PROFILE]自動車ジャーナリスト 大音安弘
好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車はすべてMT車。
【メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン】すべてにおいて余裕がある大人のステーションワゴン

セダン譲りの快適なキャビンと広々したラゲッジスペースを備えるメルセデスの最上級ステーションワゴン。5世代目となる現行型は、2016年秋より導入開始。2020年秋のマイナーチェンジで、新世代のシャークノーズ顔に変更されると共に、新ステアリングの採用など、各部の進化と熟成も図られた。流麗なルーフラインと上品なリアスタイルのデザインなど美しさの追求もEワゴンの魅力。
メルセデス・ベンツ E 200 ステーションワゴン スポーツ(9速AT) ●全長×全幅×全高:4955×1850×1465mm ●ホイールベース:2940mm ●車両重量:1830kg ●エンジン:直4DOHCターボ+モーター ●排気量:1496cc ●最高出力:184ps/5800-6100rpm ●最大トルク:28.6kgm/3000-4000rpm ●新車価格:835万円~1239万円(AMGは除く)



【BMW 3シリーズ ツーリング】これ1台あればすべてOK そう思わせてくれる

BMWの大定番である3シリーズのワゴン版で、歴代モデル共にセダン譲りのスポーティなスタイルや走りのよさに定評がある。第7世代となる最新型セダンと共に2019年より導入を開始。4気筒モデルが主力だが、伝統の6気筒エンジンを積む快速ワゴンM340i xDriveも用意するなど走りへの想いは熱い。エントリーである318iでも装備や機能の不足はなく、オススメだ。
BMW 318i ツーリング(8速AT) ●全長×全幅×全高:4715×1825×1470mm ●ホイールベース:2850mm ●車両重量:1610kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1998cc ●最高出力:156ps/4500rpm ●最大トルク:25.5kgm/1300-4300rpm ●新車価格:546万円~1025万円(Mモデルを除く)



いろんな意味で、おもしろいクルマが揃う! 圧倒的なキャラクターと走りの美味/CATEGORY:WAGON MODEL

文●大音安弘 写真●内藤敬仁、澤田和久、ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
欧州製コンパクトカーは、どのモデルも個性派だ。まさに各ブランドの威信がかかった力作といえ、見ても乗っても飽きがこない。輸入車入門としてもうってつけだろう。
近年では日本車も大いに参考にしている
輸入車エントリーとしての役目も担うコンパクトハッチは、いつも多くの人の心を躍らせてきた。欧州車を基本とする最新モデルたちも、魅力的な車種であふれているが、最も勢いを感じさせるのが、ドラスティックなデザイン改革を進めるフランス車のプジョーとシトロエンだ。その象徴的なモデルが、プジョー 208だ。80年代に登場し、日本でも洒落た輸入車として高い人気を誇ったプジョー 205の再来と言われるアイコニックなスタイリングは多くの人を魅了。さらにデジタル化を強化したiコックピットは、より未来的な雰囲気を演出。まさに時代をクロスオーバーさせた存在といえる。さらにシートを含め、インテリア質感も高められたことで、輸入車エントリー層やダウンサイザーの心もしっかりと捉える。未来的といえば、まったくデザインが同じEV「e-208」の設定もいまどきで、こちらも輸入車EVとしては現実的な価格が関心を集め、21年の販売では、208全体の1割をEVが占めた。
シトロエンもブランドの持つ個性的なイメージを、モダンかつポップなデザインとして再定義。愛嬌あふれる末っ子のC3が、シトロエンを知らない人たちを惹きつけ、ブランド認知の向上にも貢献している。デザインの魅力といえば、イタリアのフィアット500は、昨年で日本導入15周年を迎えたが、いまだ人気の衰えを知らない強者だ。これらBセグは性能だけでなく、愛されるキャラも重要だ。プレミアムコンパクトで一人勝ちしている英国のMINIも、それは同様。MINIもワゴンのクラブマンやSUVのクロスオーバーとバリエーション豊かだが、どのモデルもMINIらしさを大切にしている。特にハッチバックの存在は決して欠かせないものと捉え、その魅力と利便性を兼ね備えた5ドアを現行型より追加したことで、ハッチバック人気の巻き返しを図った。またMINIは純正ドレスアップパーツも豊富で、自分だけの1台を作りやすいのも人気の秘密のひとつ。
しかし、1クラス上のCセグメントハッチは、さらなる激戦区だ。大定番のフォルクスワーゲン ゴルフから高級車メルセデス・ベンツ Aクラスまで車格も幅広い。そのうえ、各社の看板車でもあるため、機能、装備、走りを含めた総合力も高いモデルばかりが揃う。このセグメントでは、ホットハッチによるバトルも熾烈。ゴルフGTI、メガーヌRS、AMG Aクラスなど多くの一流アスリートたちが顔を揃える。そんな高性能モデルが生みだせるのは、ベース車そのものが優れているから。そのためエントリーグレードでも、高い走りの質感が味わえる。背伸びすれば、メルセデスやBMWなどの憧れのブランドに手を伸ばすこともできる。
【プジョー 208】個性的なデザインと手ごたえ感ある走り

プジョーエントリーとなるコンパクトハッチ。先代と同じ208を名乗るが、20年7月に、プラットフォームの刷新を含むフルモデルチェンジを実施。最大のトピックはEVの新設で、航続距離も現実的な380km(WLTC)を確保。もちろん、ガソリンエンジン車も選べる。往年の名車205のクラシカルテイストを取り入れつつ、モダンに仕上げたエクステリアと先進的なコックピットデザインの融合が新鮮。
プジョー e-208 GT ●全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm ●ホイールベース:2540mm ●車両重量:1500kg ●最高出力:136ps/5500rpm ●最大トルク:26.5kgm/300-3674rpm ●新車価格:450万3000円~412万2000円(e-208 全グレード)



【MINI 5ドア】圧倒的な市民権を得た5ドア版のMINI

英国のアイコンであるMINIがBMW製となって3世代目となる現行型は、2014年より導入を開始。定番の3ドアに加え、5ドアを新設したことが話題に。5ドアは、専用のロングホイールベースボディとなり、ダックスフンド的なスタイルが特徴だ。21年にフェイスリフトを受け、次世代MINIの姿を予感させるポップなスタイルに進化している。
MINI クーパー D 5ドア(7速DCT) ●全長×全幅×全高:4025×1725×1445mm ●ホイールベース:2565mm ●車両重量:1290kg ●エンジン:直3DOHCディーゼルターボ ●排気量:1496cc ●最高出力:116ps/4000rpm ●最大トルク:27.5kgm/1750-2250rpm ●新車価格:306万円~431万円(MINI 5ドア 全グレード)


【フォルクスワーゲン ゴルフGTI】期待を裏切らない元祖ホットハッチ

日本で最も有名なドイツホットハッチであるゴルフGTIも、21年に最新のゴルフVIII世代に進化。スポーティさとデジタル化に磨きを掛けた新型ゴルフをベースに、専用エアロと伝統の赤のアクセントなどの装飾で、よりアグレッシブな装いに。先代GTIパフォーマンスと同等の高出力エンジンを与えるなど、全方位で先代越えの性能を追求している。
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI(7速DSG) ●全長×全幅×全高:4295×1790×1465mm ●ホイールベース:2620mm ●車両重量:1430kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1984cc ●最高出力:245ps/5000-6500rpm ●最大トルク:37.7kgm/1600-4300rpm ●新車価格:466万円(ゴルフ GTIのみ)

購入後のリセールも心配無用!? 流行りのSUVでもモテすぎの3台/CATEGORY:SUV MODEL

文●大音安弘 写真●内藤敬仁、澤田和久、ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
とにかく売れているSUV。その勢いは、もはやクルマ選びのスタンダードといえるほど。ここではそのなかでも人気の3台をクローズアップしたい。
SUVならでは相棒感が冒険心を刺激する
今、最も守備範囲が広く、人気の衰えを知らないSUV。市場の熱は、今年に入り、輸入車に限っても、レンジローバー、アウディ Q4、シトロエン C4、ルノー アルカナと続々と新型車が投入されていることからも感じられる。
そのなかでも驚異的な人気を誇るのは、厳しい悪路走破が可能なクロカンたちだ。世界的な人気でメルセデス・ベンツ Gクラスの新車購入は困難と言われており、19年に復活したランドローバー・ディフェンダーも飛ぶように売れ、その名を世の中に知らしめた。驚くべきはジープで、21年の輸入車モデル別登録台数でラングラーが8位にランクイン。さらに昨秋に発売した巨大なピックアップトラックのグラディエーターは、初期導入の400台完売のニュースも飛び込んできた。まさに出せば売れるといっても言い過ぎではないのが、今のクロカンたちなのだ。
クロカン人気の背景は、今の消費者の本物志向にあり、値が張るものでも、性能や価値が高ければ、手を伸ばす人も多い。もちろん、リセールバリューに期待する面もあるだろう。実際に、これらの高価な輸入クロカンは、大切に使えば、オーナーに恩返しとなる価値が残るはずだ。
輸入車市場全体で見ても、SUVの好調は示されており、21年のモデル別輸入車登録台数トップ10のうち、4車種がSUVで、SUVモデルを含むモデルとなると、6車種まで拡大するのだ。
昨年、輸入SUVで1位に輝いたのが、フォルクスワーゲン Tクロス。輸入車全体でも、2位という好成績を収める。1位はMINIシリーズだから、単一車種で最も人気があった車種といえる。Tクロスの好調は、SUV人気の理由を強く物語るものだ。Tクロスは、BセグのコンパクトSUVだが、同じBセグコンパクトカーのフォルクスワーゲン ポロと比べると、車内やラゲッジスペースも広い。当然、ボディサイズも拡大されているが、Bセグベースなので、日本の道路事情にもちょうどいい。さらにアイポイントが高いので、前方視界に優れる。またSUVのタフさを連想させるデザインは、車格以上の存在感がある。悲しいことだが、煽り運転などの危険もある現代の交通事情では、見くびられないことも重要な要素といえるだろう。
ただSUVが支持されるのは、コストや使い勝手、安全面といった現実的な側面だけではなく、乗る人に夢を与えることではないだろうか。誰しも頼りになる相棒がいれば、ちょっと冒険をしたくなるもの。それが自然との触れ合いか、ロングドライブか、それともスポーツへの挑戦なのかは人それぞれだが、何かに挑みたくなる、そんな空気感を纏っている。SUVのある生活への期待感こそが、人気の秘密なのだ。
【ランドローバー ディフェンダー】タフさと最先端技術が美しく融合している

英国SUVメーカーであるランドローバーのクロカン「ディフェンダー」が、70年近い歴史のなかで初の全面刷新を図ったのが、現行型となる2代目。いかなる悪路にも対応する高いクロカン性能を受け継ぎつつ、軽量化と快適性の向上のために、アルミ製モノコックボディを採用しているのが特徴。ビジュアルは、初代をモチーフとしたクラシカルなテイストだが、先進技術も積極的に投入し、さまざまな走行シーンをサポートする。
ランドローバー ディフェンダー 110 X D300(8速AT) ●全長×全幅×全高:4945×1995×1970mm ●ホイールベース:3020mm ●車両重量:2420kg ●エンジン:直6DOHCディーゼルターボ+モーター ●排気量:2996cc ●最高出力:300ps/4000rpm ●最大トルク:66.3kgm/1500-2500rpm ●新車価格:646万円~1197万円(ディフェンダー 110 全グレード)


【ジープ ラングラー アンリミテッド】誰もが憧れる唯一無二の存在感

ラダーフレーム、前後リジッドサス、パートタイム機能付き4WDなど伝統的な構造を採用したアメリカンクロカン。18年のフルモデルチェンジで、先代のイメージを受け継ぎつつ全面刷新され、乗り心地や日常域での使い勝手が高められた。最新仕様は5ドアのアンリミテッドのみに整理。エンジンも2L直4ターボのみだが、オンロードでの扱いやすさと燃費はV6よりも上だ(写真はスポーツ)。
ジープ ラングラー アンリミテッド スポーツ(8速AT) ●全長×全幅×全高:4870×1895×1840mm ●ホイールベース:3010mm ●車両重量:1970kg ●エンジン:V6DOHC ●排気量:3604cc ●最高出力:284ps/6400rpm ●最大トルク:35.4kgm/4100rpm ●新車価格:704万円~743万円(ラングラー アンリミテッド 全グレード)

【フォルクスワーゲン Tクロス】カジュアルSUVの代表格として人気

19年秋より導入されたフォルクスワーゲンのエントリーSUV。前輪駆動のみで、そのキャラクターは、街乗りを中心したクロスオーバーといえる。親しみのあるポップなデザインと手頃なサイズ感が持ち味で、エンジンも1Lターボなので経済的。鮮やかなカラーに加え、専用内装のデザインパッケージを用意するなど選ぶ楽しさも提案。しっかりとした走りや疲れにくいシートなど、ドイツ車のよさも味わえる。
フォルクスワーゲン Tクロス TSI スタイル(7速DSG) ●全長×全幅×全高:4115×1760×1580mm ●ホイールベース:2550mm ●車両重量:1270kg ●エンジン:直3DOHCターボ ●排気量:999cc ●最高出力:116ps/5000-5500rpm ●最大トルク:20.4kgm/2000-3500rpm ●新車価格:292万5000円~357万4000円(Tクロス 全グレード)

世界で最も高価なSUVに乗ったアヒルたち[ROLLS-ROYCE & DUCKS]

文●ユニット・コンパス 写真●ロールス・ロイス
世界中のセレブたちに今最も人気なのがロールス・ロイス カリナン。車両価格4000万円オーバーの超高級SUVにアヒル(カルガモとのMIX)が乗ったというから驚きだ。
親鳥と別れたアヒルが敷地のなかで発見された
世界で最もラグジュアリーなブランドのひとつであるロールス・ロイス。その42エーカー(約17万平方メートル)にわたる広大な敷地の一部は、野生動物と共有するべく自然を生かした空間となっている。
ある日、警備員が母親のいないまま徘徊しているアヒルの子供たちを発見。専門家によるアドバイスを受け、小さなアヒルたちは野生動物病院に保護された。その後大人になるまで育てられた彼らは、工場の敷地内に作られた湖(冷却システムの一部として可動)に移住することに。その際、ロールス・ロイスは彼らのためにカリナンを手配したという。おそらく世界で最も高価なSUVを経験したアヒルになるだろう。
ロールス・ロイス・モーター・カーズ コーポレート・リレーションズ部長 アンドリュー・ボールはこう語った。
「私たちは、植物や鳥、動物のために安全な生息地を提供するために多大な努力を払っていますが、時には直接、本当に命を救うような機会もあります。この物語は、私たちのビジネスに関わるすべての人々の心を動かし、このように幸せな結末を迎えられたことをうれしく思います」
もし彼らと言葉が通じるなら、カリナンの乗り心地がどうだったのか、レポートしてもらいたいところだ。
【ロールス・ロイス カリナン】あらゆる地形で「魔法の絨毯」を実現

世界最大のダイヤモンドにちなんで命名されたカリナンは、ブランドにとって初のSUVとなった。最も実用的で最も万能な高級ラグジュアリーSUVとして開発。オンロード・オフロード問わずあらゆる地形をスムーズに走行する。

人気で予約殺到の教習車とは⁉︎[DRIVING SCHOOL×EV SUV]

文●ユニット・コンパス 写真●フォルクスワーゲン
ドイツの自動車教習所でとある教習車が人気となっている。「人気モデルの教習車」とは、いったいどのようなクルマなのか。
ドライバーにとっての原体験でもある教習車
あなたが初めて運転したクルマを覚えているだろうか。
おそらくほとんどの人にとって初めての自動車体験となるのが自動車教習所であっただろう。そして昭和生まれのドライバーにとって、それは冴えない3BOXだったはず。しかしこれから運転免許を取得する世代の記憶は、我々と大きく違ったものになるかもしれない。
ドイツのハンブルク近郊にあるザンダー教習所は、1970年の創立以来たくさんのドライバーを送り出してきた歴史ある教習所。そこがこの度導入したのが、フォルクスワーゲンの電気SUVであるID.4。試験的に導入したID.3の環境性能とランニングコストのよさに感銘を受け、本格的に導入に至ったという。決まったエリアを走行する教習車と電気自動車の組み合わせは、たしかにマッチングがいい。
生徒のひとりはID.4について、「路面の感覚をつかむことができるので扱いやすく、運転が楽しい」とその感想を教えてくれた。それは電気自動車としての魅力でもあるし、運転しやすいSUVという部分もあるだろう。スタイリッシュで運転しやすく、室内や荷室が広いID.4。教習生からの予約が殺到する人気モデルだというのは納得だ。
【フォルクスワーゲン ID.4】いよいよ日本にも上陸するVWのBEV

フォルクスワーゲンの電気自動車専用モデルが「IDシリーズ」。ID.4は、BEV専用プラットフォーム「MEB」を基に開発されたSUVタイプで、航続可能距離は最大で約500km(WLTPモード)。2022年の日本導入が発表された注目の1台だ。

これを買えば安心!? ボディタイプ別 人気中古車11選
文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はグーネット2022年3月調べ。
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
中古車選びで失敗したくない……それは誰もが思うこと。そんなあなたに送るのが今回の企画。人気モデルが売れるのは、それなりに理由があるから。ここでは全11モデルをボディタイプ別にピックアップしている。どれも各ジャンルの鉄板チョイスなので、安心して乗れるクルマばかりだ。クルマ選びに迷ったときにぜひ参考にしてほしい。
[CATEGORY:SEDAN/WAGON MODEL]どんなライフスタイルにも最適な輸入車のスタンダード
【BMW 3シリーズ(先代)】100万円台から探せるスポーティなワゴン

3シリーズは輸入車の鉄板チョイスなのは多くの人が知るところ。ただし現行型はまだ価格が高いので、手頃な予算でねらうなら先代がオススメだ。ここではワゴンモデル(ツーリング)を紹介したい。セダンとほとんど変わらない走りを持ちながら、広い荷室のおかげで活躍できるシーンは一段と増える。
中古車は100万円台の予算で幅広く選べる。ディーゼルも選べるが、ガソリン車のほうが物件は充実しており、価格も安い。2Lターボの「320i」がねらい目だろう。
中古車参考価格帯:110万円~380万円(※12年~20年 ツーリングのみ)
・物件が豊富で選びやすい
・スポーティな走行性能
・幅広いパワートレイン



パーソナルな性格のセダンに注目

3シリーズといえば、セダンのほうがピンとくる人が多いかもしれない。実用性はワゴンに一歩譲るが、よりスポーティでパーソナルな性格のセダンは、BMWのキャラクターにマッチする。そのほか、グランツーリスモと呼ばれる5ドアモデルも存在する。
【アウディ A4】洗練されたルックスは同クラス車のなかでも際立つ

2016年に現行型となったアウディのミドルクラスがA4。新世代プラットフォーム「MLB evo」を採用し、軽量化と高剛性化を実現している。駆動方式はFFと4WDを設定するが、後者はハンドリング性能と安定性を両立し、ライバルに差を付けている。登場から6年が経過し、100万円台後半の物件も目立つようになってきた。1.4Lターボもあるが、2Lターボが物件豊富だ。
中古車参考価格帯:150万円~490万円(※16年~22年 セダンのみ)
・4WDは安定感のある走り
・高品質な内外装
・スポーティに進化した走り

【ボルボ V60】全方位に進化した新世代ボルボのワゴン

ボルボV60は、ミドルクラスのステーションワゴン。2018年に発売された2代目は、SPAプラットフォームを採用した最新型で、従来型と比べて走りの質感は大きく進化。電動化に力を入れているのも特徴で、PHEVやマイルドハイブリッド(B4/B5)が用意される。中古車は豊富に流通するが、高年式が中心となるため相場は高め。しかし価格に見合った満足度が得られる1台。
中古車参考価格帯:310万円~620万円(※18年~22年 全グレード)
・広くて使いやすい荷室
・PHEVも選べる
・スタイリッシュな外観

【メルセデス・ベンツ Eクラス】価格のこなれた初期型がオススメ

2016年に登場した現行型(W213)のEクラス。Sクラスと共通性を持たせたエクステリアは、多くのユーザーに受け入れられやすいデザインといえる。パワートレインはガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッドと豊富に設定。2020年のマイナーチェンジで外観が一新されているが、中古車でねらうなら前期型、特に2016年~2017年式あたりが安い。E200なら300万円台前半で探せる。
中古車参考価格帯:250万円~870万円(※16年~22年 AMGを除く)
・300万円台前半から探せる
・落ち着いたデザイン
・上質かつ快適な乗り心地


[CATEGORY:HATCHBACK MODEL]初の輸入車ならリーズナブルなハッチバックはいかが?
【フォルクスワーゲン ゴルフ(先代)】100万円以下の物件も増えてきた先代ゴルフ

新車時の販売台数の多さは中古車物件に比例する。その典型例がVWゴルフだ。100万円以下の低予算からずらりと並ぶ膨大な物件のおかげで、好みのグレード、年式、ボディカラーが選べるだろう。ねらい目のグレードは、装備と価格のバランスがよい「TSIコンフォートライン」。平均価格は100万円台前半となっており、探しやすい。また走りを求めるなら「GTI」で、こちらは平均価格が250万円ほどだ。
中古車参考価格帯:70万円~300万円(※13年~21年 Rを除く)
・安くて物件豊富な中古車
・クラスを超えた質感
・扱いやすいボディサイズ


【プジョー 308】走りと質感が磨かれたVWゴルフの対抗馬

VWゴルフとライバル関係にあるのがプジョー308。当初は1.2L直3ターボ+6速ATのパワートレインが搭載されたが、後に1.6Lターボ、2Lターボのディーゼルモデルも登場。またスポーツモデルとして1.6Lガソリンターボの「GTi」も存在する。平均価格は150万円前後だが、100万円以下の物件も見かける。ただしVWゴルフに比べると物件数が少なめなのが難点だ。
中古車参考価格帯:80万円~280万円(※14年~22年 全グレード)
・ホットモデルもあり
・おしゃれなエクステリア
・落ち着いた走りのフィール

【BMW 1シリーズ(先代)】FRの1シリーズに乗るなら今のうちに入手したい

現行型1シリーズはFFになったため、コンパクトなFRハッチバックの先代モデルは貴重な存在。パワートレインは1.6L直4ターボを搭載していたが、2015年には1.5Lターボに置き換えられた。また同年にはフェイスリフトが行われデザインを一新している。物件数は非常に多く、100万円以下の物件も多いため買いやすい。走りの楽しさを存分に味わいたいなら候補に入れたい。
中古車参考価格帯:40万円~290万円(※11年~19年 Mシリーズを除く)
・豊富にある中古車
・1シリーズ最後のFRモデル
・プレミアムな内外装と走り

[CATEGORY:SPORT MODEL]所有していても価値が下がりにくいホンモノのスポーツカーを買うならコレ!
【BMW M4(先代)】モデルチェンジで相場ダウンに期待

昨年モデルチェンジを受けたBMW M4。そのため先代モデルに注目が集まっている。現段階では大幅な相場ダウンは確認できないが、それでも500万円以下の物件がちらほら存在する。直6ターボによる走りは、BMWの真髄を感じさせるもの。4シリーズベースのため実用性の高さも魅力のひとつ。
中古車参考価格帯:430万円~1100万円(※14年~21年 限定車を除く)
・極上の直6エンジンを搭載
・洗練されたデザイン
・リアシートに大人が座れる

【ポルシェ 911(先代)】相場は高値安定だが価値あるスポーツカー

リアルスポーツカーといえばポルシェ911。走りの性能がとびきり高く、いつの時代も憧れの存在だ。先代に当たるタイプ991は700万円程度の予算からねらえる。高年式は新車と変わらない価格で、お買い得感は少ない。2015年の改良では、カレラ系にもターボが搭載された。
中古車参考価格帯:700万円~2100万円(※11年~20年 ターボ、GT3を除く)
・将来価値が下がりにくい
・極めて高い車体剛性
・文句なしのハンドリング

[CATEGORY:SUV MODEL]オンロード/オフロード問わず快適な走りを実現
【プジョー 3008】スタイリッシュなデザインのクロスオーバーモデル

2017年に2代目となったプジョー3008は、先代と比べて見た目も中身も大きくクオリティアップしている。デビュー年が新しいわりには物件も揃っており、中古車としてねらいやすい。210万円が下限だが、平均価格は350万円。3年落ち~5年落ちだと低予算でも探せるだろう。
中古車参考価格帯:210万円~470万円(※17年~22年 全グレード)
・個性的なエクステリア
・カジュアルな走り味
・実用性の高いパッケージ

[CATEGORY:MPV MODEL]アウトドアでも活躍できるMPV(マルチパーパスビークル)
【ルノー カングー】12年以上も販売されるロングセラーモデル

2009年に導入されたカングーも現在オススメの1台。その理由は、豊富な物件数にある。毎年のように新色を設定した特別仕様車も登場しており、自分にぴったりのカングーを探すのは楽しい。初期型なら100万円以下の予算で買えるが、平均価格は180万円。6速MTが選べるのもうれしい。
中古車参考価格帯:60万円~450万円(※09年~22年 全グレード)
・愛嬌のあるフロントフェイス
・便利なスライドドア
・6速MTも設定される
