新型車比較・ライバル車対決
更新日:2023.12.05 / 掲載日:2023.12.01
話題のホンダ新型SUV「WR-V」ってどんなクルマ? ヴェゼルと何が違うのか、比較してみた
11月16日、ホンダの新型SUV「WR-V」が公開された。先行特設サイト(https://www.honda.co.jp/WR-V/new/)が公開され、そのスタイリングが確認できる。ホンダには、すでにZR-V、ヴェゼルというコンパクトSUVが存在するが、今回はこれらに加えてWR-Vが加わっている。WR-Vはどのようなポジションなのか、一見するとややわかりにくいと感じるひともいるだろう。ここではWR-Vに近い存在のヴェゼルと比較しつつ、その概要を紹介していきたい。
ホンダ WR-Vってどんなポジションなの?
ホンダ WR-Vは、インドで販売されているコンパクトSUV「エレベイト」を日本向けに仕立てたモデルである。コンパクトなボディと力強いデザインは、日本でも需要を見込めると判断され、晴れて日本でも発売が決定した。ホンダのSUV(日本市場向け)は、2022年12月にCR-Vが生産終了したため、現在はZR-Vとヴェゼルのみ。そのなかでもヴェゼルはボディサイズが近く、身近なライバルとなる。なお、WR-Vの発売は2024年春なので、もう少しだけ先となりそうだ。
昔ながらの無骨なデザインのWR-V
ボディサイズを比較すると、全長および全幅はヴェゼルとほぼ同サイズ。しかし全高は、ヴェゼルの1580mmに対し、WR-Vは1650mmと高めとなっている。ヴェゼルは都会的なクロスオーバー志向が強いが、WR-Vはクロカン的なデザインを目指したのが大きな違い。これは外観デザインにも表れており、タフネスさを強調したフロントグリルが大きな特徴だ。特に最上級の「Z+」グレードでは、ベルリナブラックのフロントグリルやシャープシルバー塗装のルーフレールガーニッシュ、ドアロアーガーニッシュ、クロームメッキドアハンドルなどのアクセントが施されており、力強い外観に仕立てられる。
WR-V | ヴェゼル | |
全長 | 4325mm | 4330mm |
全幅 | 1790mm | 1790mm |
全高 | 1650mm | 1580mm |
クラストップレベルの居住性を誇るWR-V
ホイールベースを比較すると、ヴェゼルの2610mmに対し、WR-Vは2650mmと40mmも長い。全高が高いこともあり、ヴェゼルよりも室内空間は広々としている。これは同セグメントのSUVのなかでもとりわけ広い。また、ラゲッジルームは458Lとクラストップレベルの値を誇り、スーツケース4個、ゴルフバッグ2個を収納可能。使い勝手もヴェゼルを上まわっている。
また、WR-Vのインパネまわりはブラックで統一され、スポーティさを感じさせる。上級グレード「Z」と「Z+」では、プライムスムース×ファブリックのコンビシート、本革巻ステアリング&セレクトレバー、7インチTFIメーターなどで質感が高められている。
静粛性はハイブリッドのヴェゼルが有利
パワートレインを比較すると、WR-Vは1.5L 直4を搭載するのに対し、ヴェゼルは1.5L 直4のほか、1.5L 直4ハイブリッド(e:HEV)も設定される。またWR-Vには4WD車が設定されない。燃費や静粛性にこだわるならヴェゼルのほうがおすすめだが、シンプルなガソリン車として使うならWR-Vでも十分だろう。
両者とも先進装備が充実
WR-V、ヴェゼルともにホンダセンシングを導入しており、どちらも安全性は抜かりなし。具体的には、急アクセル抑制機能を導入し、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を予防する。そのほか、衝突軽減ブレーキ(CMBS)、誤発進抑制機能、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)などが盛り込まれている。
価格はヴェゼルよりも手頃な250万円以下
WR-Vの価格は現段階で公開されていないが、250万円以下のコンパクトSUV市場に投入されるという。ヴェゼルの新車価格帯は239万9100円~341万8800円だから、それよりもさらに下の価格帯。他社のライバルでいえば、トヨタ ライズに近いプライスとなるようだ。リーズナブルで実用性の高いコンパクトSUVとして、ホンダ WR-Vは魅力ある選択肢となりそうだ。発売の2024年春が待ち遠しい。