ベルトの貼り具合点検。「音波式ベルト張力計」で確認です。ダイハツ：ムーブ・コンテ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「最近ウルサクってよ～。ベルトは１回交換してるんだけど・・」とご相談です。お車はダイハツ：ムーブ・コンテ。当店へは初めてのご入庫になります。その他、ブレーキ関連や、ランプ類のメンテナンスも同時にご用命を頂きました。
ベルト鳴きは、交換歴があるとお聞きしたベルトが原因？の感じです。貼り具合は悪く無く、ゴム質に劣化が見られます。
このままグイッと、ベルトの張りを強くすれば、鳴きは少なくなると思います。が、補機類のベアリングにダメージを負う可能性です。特に、ウォーターポンプの軸に、過剰な力が加わると変形し、「ミャー」や「キュー」って音が出ます。張り過ぎた～って、ベルトを緩めても、軸の変形は治らずで、音も治らずになります。
ここでご報告と相談。「とりあえず、ベルトを新品に交換させて頂き、様子見して頂く方向でどうでしょうか？。ベルトを取り外した際に、各プーリーの錆具合、各ベアリングのガタ付、などなど確認し不具合があればご連絡します」で、オッケーとなりました。
ファン（オルタネータ、ウォーターポンプ）ベルトと、エアコンベルトの、２本を取外します。

他に明確なベルト鳴きの要素は無い模様です。折り返しで新品ベルトを取付。
ベルトの張り具合は経験も大事です。が、規定値どおりか「音波式ベルト張力計」で確認です。
マニュアル（整備書）に従って数値を入力。ベルトにマイクを近づけ、指で「ビーン」と弾きます。そうすると張力が数値で測定できます。
ベルトの張り不足も鳴きの原因になります。新品の初期伸びも実際にはあるので、完璧とは言えませんが、要因を減らすに越した事はありません。
測定している様子はこちら↓↓（わかり易い様に２人で撮影しています）

原理は、弦楽器？かと勝手に思ってます。（間違ってたらスイマセン）
弾いた周波数は、距離と太さで決まりますので、スゴイ測定器だと思います。

お引渡しから３ケ月以上経過。
問題無い模様で、良かったです。
余談ですが、
ワゴンＲのＩＳＧモーターを使用しているタイプで、信号などで停止後の再始動時、ベルトを使ってクランクプーリーを回し始動させます。
エンジンが始動する時「キャッ」って音が～のご依頼の際、ベルトのテンション不足が原因の時もありました。
ハイブリッド車や電気自動車になると、設定が無いパーツ（ゴムベルト）になりますが、まだまだ奥が深い整備の一つです。