新車試乗レポート
更新日:2019.04.18 / 掲載日:2019.03.06
【試乗インプレッション】TOYOTAハイラックス特別仕様車

●発売日:2018年12月17日 ●価格:394万7400円 ●販売店:トヨタ店 ●問い合わせ先:0800-700-7700
主要諸元(Z“Black Rally Edition”)
●全長×全幅×全高(mm):5320×1885×1800 ●ホイールベース(mm):3085 ●車両重量(kg):2090 ●サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン/(後)リーフスプリング ●エンジン:2393cc直4ディーゼル(150PS/40.8kg・m) ●タイヤ:265/60R18
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久
硬めのサスだが、意外にも落ち着いた挙動を見せる
本気のオフローダーであり、働く自動車でもあるのがハイラックスだ。スポーツギアやワーキングギアをカジュアルに演出している部分はあるものの本質的には実質本位そのまま具現化したモデル。いわば職人の道具なのだ。
商用系に開発されたディーゼルは乗用車向けに比べると騒音にディーゼル感が強い。吹け上がりも重く、頑丈に造られているのがエンジンフィールからも伝わってくる。許容回転数はメーター読みで4200回転だが、3000回転を超えるとトルクダウン。1500~2500回転がアクセルコントロールでもトルクでも美味しい。如何にもヘビーデューティ用途向けのパワートレーンである。
サスチューンは硬い。オフロードのためではない。貨物積載のためである。500kgの最大積載でバランスする設計なのだ。空荷では後軸荷重は最大値の7割程度だろう。速度を殺さず窪みに突っ込めば跳ね上げられそうだが、ダンパーとのバランスがよく、意外と挙動は落ち着いている。もっとも、乗員に掛かるストレスは別だが。
オフロード走行の作法に則り速度やトラクションをコントロールすればオフローダートップクラスの踏破性を示す。長い伸びストロークを活かすように路面状況に応じた走行ラインをとり、跳ね上げられず、はまらないように速度コントロール。上級コースでも何て言うこともなく踏破。クルマのフィールドアスレチックという感じが何とも楽しい。
本気のスポーツカーよりは実用的とは言え、別志向の頂点である。同じくらい一般性は低い。SUVでラフ&オフ走行に目覚めたドライバーは惹かれること間違いなし。
日本で販売されているハイラックスはタイ王国生産。そのクオリティは高く、日本製と全く同じ精度を実現している。
特別仕様車のZ“Black Rally Edition”はアルミホイールやバンパー、フロントグリルが専用。
ブラック塗装で統一されている。
インテリアもステアリングの一部やダッシュボード部分にブラックメタリック加飾を施し、オプティトロンメーターも専用デザインに。
トランスミッションは6速AT。シフトレバーは本革巻き+ブラックメタリック加飾。ベゼルもブラックメタリック加飾になる。
ルーフヘッドライニングやピラーガーニッシュ、ドアトリムまでもブラックに統一。
シート仕様はベースのZと同じ上級ファブリックになる。
オフローダートップクラスの踏破性を持ち、 上級悪路コースもなんなく走破!

写真のようなガレ場でも難なく走破できる実力を持つ。駆動方式はパートタイム4WD。駆動切り替えはダイヤルスイッチで簡単に行える。