新型車比較・ライバル車対決
更新日:2023.12.24 / 掲載日:2023.08.28

300万円台の国産SUV・達人が選ぶおすすめグレード! クロストレック/CX-5ほか

国産300万円台SUV・達人の選択

『18車種121グレードのベストはコレだ!!』

増殖が止まらないSUV。ありとあらゆるモデルがある中で、車両本体価格300万円台は汎用性に優れたモデルが揃うボリュームゾーンで、国産だけでも18車種121グレードもの選択肢がある。今回は本誌レギュラー執筆陣がそれぞれの視点で5台をセレクト。複数の支持を集めたモデルに注目するもよし、自分の視点に近い選者の意見を重視するもよし。SUV選びの一助になれば幸いだ。

●文:川島茂夫/まるも亜希子/渡辺陽一郎

【1人が選択】SUBARU クロストレック

SUBARU クロストレック プロフィール
 インプレッサとは基本構成を共用する兄弟車。スバルXVから名称変更した現行型はSGP(スバルグローバルプラットフォーム)の車体がフルインナーパネル構造に。パワートレーンは継続採用ながら、走りの質感がランクアップを果たしている。

SGPの進化がクロストレックの走りを変えた。パネルを併用してさらに高剛性化を達成。

川島の選択

リミテッド(4WD)●価格:328万9000円

2BOXカー的な乗車感覚で、違和感なくSUV的な行動範囲が手に入る
 クロストレックはSUVとしてはイレギュラーな存在と言える。だからこそ選んだのだが、アウトドア趣味のためにSUVを求めるユーザーには勧めない。前身となったXV同様に基本車体はインプレッサと共用され、SUVとしてはアイポイントが低い。キャビンユーティリティではハンデとなるが、柔らかめのサスチューンでも体感ロールが抑えられる等の利点があり、低重心設計と相まって操安と乗り心地を高水準で両立している。また、車両感覚や取り回しが一般的な2BOX車と大差ないので、SUVが初めてのユーザーでも馴染みやすい。それでいてSUV初心者向限定の街乗りグルマとはならないのがクロストレックだ。悪路踏破性は乗用プラットフォームSUVでもトップレベル。秘湯巡りとか一般乗用車では厳しい状況にまで行動半径を拡げたいとプラスαを求めるには最適なモデルだ。

【1人が選択】MAZDA CX-5

MAZDA CX-5 プロフィール
 マツダラインナップの中核をなすCXシリーズの中でも大黒柱となるモデル。都会的なスタイリッシュさが持ち味のシリーズながら、最新改良では4WD機能の向上を図るなどアウトドアへの配慮も。トルクフルなディーゼルエンジンが選べるのもマツダ車ならではだ。

力強く好燃費なディーゼルが魅力的。多くのグレードにMTが設定されるのも特徴だ。

渡辺の選択

XDプロアクティブ(2WD)●価格:326万1500円

多様途に使えるディーゼルモデルが割安感のある価格で選べる
 機能や装備の割に価格を抑えた買い得なSUVとしてCX-5が挙げられる。全長は4575㎜、全幅は1845㎜で、空間効率が優れているから車内も広い。4名で乗車して荷物も十分に積める。しかもXDプロアクティブ・2WDは、直列4気筒2.2ℓのクリーンディーゼルを搭載して、実用回転域の駆動力は4.5ℓのガソリンエンジン並みだ。WLTCモード燃費も17.4㎞/ℓと優れ、軽油価格の安さも考慮すると、燃料代はハイブリッドに近い。

 車両本体価格は6AT/6MTともに326万1500円と割安感がある。CX-30の同グレードに比べて、ボディサイズと居住空間、エンジン排気量と動力性能で上回り、装備の充実度も高めながら、価格の上乗せは30万円少々に抑えられている。同じマツダのSUVと比べても買い得なモデルと言えるのだ。

【1人が選択】MAZDA CX-60

MAZDA CX-60 プロフィール
 新開発のFRプラットフォームを採用する「ラージ商品群」の第一弾。マツダ車らしくディーゼルからPHEVまで多彩なパワートレーンを用意する。トランスミッションは6AT/6MTが中心の従来のCXシリーズとは異なり、新開発のトルコンレス8ATを全車に採用。

快適な4人乗車を維持しながら長尺物を積めるのもSUVとしての魅力と言える。

まるもの選択

25S Lパッケージ(2WD)●価格:341万5500円

後席アレンジや乗り心地に優れ、大人5人+荷物満載も難なくこなす
 ドッシリとして存在感のある佇まいと、FRベースのアーキテクチャーや多彩なパワートレーンが注目を集めるCX-60は、ゆったりとした広さと上質な仕上がりのインテリアも美点のひとつ。トップグレードとなるPHEVは高額だが、2.5ℓの純ガソリンモデルなら外観やインテリアのセンスの良さはほぼそのままに、300万円前後の価格設定でコスパに優れる一台といえる。今回は後席のシートアレンジや乗り心地、スポーティで楽しい走りを優先して2WDをチョイスしたが、カーブでの安定感や乗り心地を優先するなら4WDがオススメ。どちらも、5人乗車時でも大きなスーツケースが4個積載できるほどの大容量ラゲッジが特徴で、後席は4:2:4分割で倒せるため4人乗車でもスキー板など長尺物を積んで出かけられるのも嬉しいところ。Lパッケージなら後席のシートヒーターやステアリングヒーターも標準装備で快適性が高い。

【1人が選択】MAZDA CX-8

MAZDA CX-8 プロフィール
 3列シートを備えるLサイズSUVで、ミニバンをラインナップしないマツダ唯一の多人数乗車可能モデルだ。多くのグレードで6人乗り/7人乗りが選択可能で、そのほとんどが同価格。パワートレーンはディーゼルを含む3種の直4エンジンと6ATの組み合わせとなる。

ベンチシートに対し定員は1人減るが、キャプテンシートは利便性と快適性が高まる。

まるもの選択

XDスマートエディション(2WD・6人)●価格:370万5900円

キャプテンシートは乗降性にも寄与してファミリーユースで活躍する
 欧州でも高い人気を誇るデザインで、都市部にも似合う3列シートSUVといえばCX-8。2列目がキャプテンシートとなる6人乗りと、ベンチシートとなる7人乗りが選べるが、ファミリーにはチャイルドシートを装着しても乗り降りがスマートで、ミニバンのようにセンターウォークスルーができて便利な6人乗りを推したい。ヒンジドアだが、開口部が大きくチャイルドシートも使いやすかった。パワートレーンは2.5ℓのガソリンと2.2ℓのディーゼルがあり、低速から力強いトルクが出て市街地でのストップ&ゴーや、山道などでもストレスフリーなディーゼルなら日常のチョイ乗りでもスマートだ。また、マツダがほかのモデルにも搭載を進めているGベクタリングコントロールプラスは、どの席に座っていても不快な揺れや振動が少なく、車酔いに悩む人にも効果的。ラゲッジには深さのあるサブトランクがあり、細々した荷物も整理しやすく便利だ。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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