アウトドア・キャンプ・車中泊
更新日:2021.12.24 / 掲載日:2021.12.24

【ハイエース購入ガイド 第6回】車中泊派がハイエースを選んだワケ

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 無限の可能性を秘めている変幻自在のビークルとして注目される、トヨタ ハイエース。最終回は、ハイエース専門店であるフレックス・ハイエース厚木インター店の協力で取材にご協力いただいた、こだわりのオーナーカーを紹介。オーナーだからこそわかる魅力や参考になるカスタマイズポイントをチェックします。

高級輸入車からハイエースに乗り換えて大満足! 仕事にプライベートに活躍

オーナーNo,4:R・Tさん

愛車:ハイエースバン スーパーGL ダークプライムⅡディーゼル4WD(令和3年式)

 都心在住ということもあり、これまでクルマが必需品という訳ではなかったというTさん。しかし、大のクルマ好きで、色々な輸入車を乗り継いできたそう。ハイエースの前には、ジープ グランドチェロキーSRT8を所有していたというから、かなりのカーガイだ。

 そんな輸入車に夢中だったTさんだが、ハイエースだけは別格だと断言する。ハイエースへの乗り換えのきっかけは、新型コロナウイルス感染症の流行だったという。クルマとの生活を見直し、仕事からプライベートまでフルに活用できる1台を選んだ。自身でPR会社を営んでおり、時には、自身で現場に多くの荷物も運びこむこともある。またプライベートでは、釣りとキャンプを楽しむ。いずれにも大型SUVであるグランドチェロキーでも、積載面では物足りなさを覚えていた。さらにコロナ禍でオフィスの必要性が薄まり、何処でも仕事が出来るシェアオフィスを中心とした体制に改めた。そこで全てのニーズを叶えるハイエースの購入を決断したとのことだ。

 Tさんのハイエースは、ワイルドなオフロードスタイル。見た目にも拘り、自分好みにカスタムしている。ところがスライドドアを開くと、そこは移動オフィスに早変わり。なんとDIYで車載用の折り畳みデスクを製作し、愛車を移動オフィスにしてしまったのだ。

 これならば、自宅やシェアオフィス以外でも、仕事に集中する環境が確保できる。後部はベッドキットが組み込まれているが、その下には、趣味のキャンプ道具を収納している。その分、自宅のスペースも広がって、奥様にも好評とか。そして、昨今、様々な自然災害にも見舞われる現状を意識し、愛車を避難スペースとしても捉えている。まさにニューノーマルの時代を見据えた愛車選びなのだ。しかし、大切なのは必要に迫られながらも、Tさんが新たな仕事の環境づくりと趣味のギアの両立を自身のアイデアを交えてながら、愉しんでいることだ。拘り満載のハイエースは、かなりお気に入りの様子で、これまで定期的に愛車を乗り換えることも楽しみだったそうだが、しばらくはハイエースを手放せませんと語っていた。

ハイエースは移動するもうひとつの部屋。家族も自分も大満足なカスタム

オーナーNo,5:Y・Fさん

愛車:ハイエースワゴンGLガソリン4WD (令和2年式)

 お子さんが生まれたことをきっかけに、大型車の検討を始めたというFさん。以前は、大型SUVであるフォード エクスプローラーにお乗りだったそうだが、4人家族には遊びの荷物を積み込むと手狭に。さらに毎年の1,000kmにも及ぶ帰省にも愛車を使うため、ゆとりのあるクルマの必要性を感じていた。もちろん、広ければ良いというわけではない。色々なクルマを乗り継ぎ、自身の手でカスタムも楽しんできたというFさんの御眼鏡に適ったのは、ハイエースだけだった。購入時は、新車ディーラーなど複数の店舗を尋ねたそうだが、フレックス厚木インター店の対応が一番良かったと振り返る。カスタムを得意とする同店だけに、スタッフとFさんの気持ちが通じ合ったのだろう。

 愛車のハイエースワゴンは、ガソリン仕様の4WD車だ。独身時代からキャンプも趣味だというから、選択はディーゼルエンジンの方がベターに思えたが、そこもFさんの拘りポイント。車内で音楽を聴くのが趣味であること。そして、何よりも家族の快適性を重視した選択なのだ。もちろん、ガソリン車の燃費が悪いことも承知の上だ。さらに快適で、音楽も楽しめる空間に愛車を仕上げるべく、各部のデッドニングをDIYで行っているという。その効果は覿面というから、愛車の静粛性を高めたいオーナーは試してみると良いだろう。

 ハイエースは、週末はFさんと家族の相棒だが、平日は奥さんの通勤車として活躍中。Fさん自身は、ロードバイクで通勤をしているが、雨になると奥さんが迎えにきてくれる。その際、ハイエースならロードバイクを載せて一緒に帰れるのが便利と話す。6歳の息子さんと4歳の娘さんも、ハイエースはお気に入りのようで、遊び疲れると後部のベッドスペースに自分たちで寝にいく。すっかりハイエースは家族の一員なのだ。

 便利なハイエースだが、Fさんにとっては最高のカスタムベースでもある。まずはインテリアのカスタムを中心に進めている。もちろん、エクステリアもばっちり仕上げる予定だ。Fさんの頭の中は、様々なカスタム計画が渦巻いている様子……。「パーツの多いハイエースのカスタムは、泥沼。でも働くクルマのイメージを覆すカッコイイ愛車に仕上げていきたいですね」とハイエースのカスタムの魅力と奥深さを楽しげに語ってくれた。

乗る人の個性を反映できるのがハイエースの魅力!

 2回に渡り、5人のオーナーのカーライフをお届けしてきたが、使い方やカスタムの楽しみ方もそれぞれの個性が表れていたことは興味深い。それだけハイエースは、料理する幅と楽しみがある素材なのだ。本来は積載性を重視したビジネスカーであるため、快適性や静粛性は乗用車には劣る面もある。しかし、「シンプル イズ ベスト」なクルマだからこそ、叶う願いや夢があるのも確かなのだ。あなたもハイエースのある生活、始めてみませんか?

取材協力 FLEX<フレックス>【ランドクルーザー・ハイエース専門店】

FLEX<フレックス>

 創業54年の老舗で、ランドクルーザーやハイエースを中心に魅力的な中古車を販売。全国に43店舗を展開し、2020年販売実績は6,115台 (ランクル含む)、年間カスタム実績5,400台以上 (ランクル含む)、数多くのファンにハイエースの楽しさを提供している。

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大音安弘(おおと やすひろ)

ライタープロフィール

大音安弘(おおと やすひろ)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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