中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.21 / 掲載日:2014.10.17

マツダ デミオ (2013年7月~) 中古車購入チェックポイント

  • マツダ デミオ(2013年7月~)

    マツダ デミオ

    DBA-DEJFS
    参考車両:13-スカイアクティブ
    初年度登録:2013年7月
    追加装備:<メーカーセットオプション>スタイリッシュパッケージ、スポーティパッケージ、コンフォートパッケージ、LEDヘッドランプ、SRSエアバッグシステム・カーテン&フロントサイド+リアコートフック<販売店オプション>メモリーナビゲーションシステム

  • マツダ デミオ

全体のチェックポイント

3代目“DE型”がマイナーチェンジした後の2013年7月に一部改良した時期のモデル。参考車両は、「13-スカイアクティブ」にオプションを追加装備している。車体まわりと室内を慎重にチェックするのはもちろん、装備機器類の作動状態も確認。“スカイアクティブ”関連機構や運転支援機構などの具合と整備状況も必ず確認したい。

外装と同時に骨格部もダメージがないか調べる

  • 1.車体の様子を観察する

    マツダ デミオ(正面)

  • 1.車体の様子を観察する

     まずは、外観に異常がないか探ってみる。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷にも注意しよう。

  • 2.ぶつけやすい部分を見る

    マツダ デミオ(正面左)

  • 2.ぶつけやすい部分を見る

     バンパーは、角や下部、フォグランプなどの損傷にも注意し、ずれていないか立て付けを調べる。下にあるタイヤディフレクター(空気整流板)の破損などにも注意。
     フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたり、奥のタイヤハウス内および内側にあるマッドガード(泥よけカバー)なども、損傷や修理跡などがないかチェック。

  • 3.周辺部も同時にチェック

    マツダ デミオ(ドア)

  • 3.周辺部も同時にチェック

     ドアは、外面だけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部も見る。同時に、車体側のピラー(柱)やサイドシル(梁)など、関連部や周辺に異常がないかチェックする。

4.下側に要チェックポイント

 車体側面は、下部のサイドシル(車体の梁)も、損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないかチェック。ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)周辺も調べる。異常を判断するのは難しいかもしれないが、下側のパネル接合部、上側のフェンダーやピラーとの接合部の状態に注意したい。

  • マツダ デミオ 下側1

  • マツダ デミオ 下側2

5.損傷の度合いも調べる

 ドア開口部は、乗り降りによる傷や簡易補修跡などがないかチェック。マスキング跡があれば、フェンダー部も詳しく調べて損傷の程度と範囲を確かめる。左リアフェンダーは、フューエルリッドおよび給油口周辺も修理跡などがないか慎重にチェック。

  • マツダ デミオ (ドア開口部)

  • マツダ デミオ (給油口)

6.後部のチェック

 後面も、バンパー、リアゲート、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。バンパー下のマフラーエンドパイプの損傷などにも注意。
 リアゲートは、開閉具合をチェック。全開状態で落ちてこないか、ダンパーロッドの効き具合も確認。リアゲートの内側やヒンジ部もチェック。開口部も、溶接やシーラーの状態に注意しながら修理/交換跡がないか見る。さらに、スペアタイヤ収納部周辺のパネルも歪みや修理/交換跡がないかチェックする。

  • マツダ デミオ 車体後部1

  • マツダ デミオ 車体後部2

  • マツダ デミオ 車体後部3

7.車体の内側もチェック

 ボンネットは、内側やヒンジ部も調べる。フロントフェンダーは、エンジンルーム側に腐食(錆)や修理跡などがないか見て、固定状態を調べる。同時に、車体パネルもチェック。最前部にあるラジエターサポートおよび関連部品なども、車体前部の必須チェックポイントだ。

  • マツダ デミオ 車体内側1

  • マツダ デミオ 車体内側2

  • 8.タイヤとホイールをチェック

    マツダ デミオ (タイヤ&ホイール)

  • 8.タイヤとホイールをチェック

     標準装備は14インチスチールホイール&175/65タイヤだが、参考車両には[スポーティパッケージ]の14インチアルミホイール&175/65タイヤが付いている。
     タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れ、欠けなどがないかチェック。異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの異常や車体の歪みなどにも要注意。アルミホイールは、塗装の傷みや剥がれ、リムの縁(タイヤと接している部分)の欠損や曲がり、過度な衝撃を受けると生じることがある歪み(変形)や割れなどにも注意してチェックする。
     タイヤ&ホイール、サスペンション、ブレーキなどに異常があると、車両安定機構DSCなどが正常に作動しないことがあるので注意したい。

  • 9.床下の様子もチェック

    マツダ デミオ (床下)

  • 9.床下の様子もチェック

     車体パネルや補強部材、カバー類、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、歪み、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。
     オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の劣化・破損などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態を見る。

★損傷箇所や修理歴の有無を確認する

 「1.3-スカイアクティブ」は、マツダのスカイアクティブ技術に基づく軽量高剛性ボディ。外装には、専用フロントエアロバンパーやリアルーフスポイラーを装着し、空域抵抗を低減するアンダーカバーやタイヤディフレクターなど空力パーツを床下に設置。参考車両は、メーカーセットオプションに含まれているフロントフォグランプ、14インチアルミホイール、LEDヘッドランプ、LEDウインカー付ドアミラーなども付いている。
 車体構造はともかく、外装だけでなく、車体骨格の損傷にも注意したい。車体の骨格部を事故修理しているのは修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器類の機能・作動をチェック

1.隅まで細かくチェック

 室内は、シートや内装材に汚れ、傷、破損などがないかチェック。ドアや床、天井まわりも慎重にチェック。ボックスやトレー、ポケットなどは内部の状態も見る。
 内装パネルや加飾パネルの傷や割れ、シート表皮の染みや破れ、本革部分の擦れや剥げなどにも注意。ボックスの蓋やエアコン吹き出し口などは、可動部の破損などにも注意しながらチェックする。

  • マツダ デミオ 室内1

  • マツダ デミオ 室内2

2.装備機器の作動を確認

 ヘッドライトやウインカー、ワイパー、ミラー、ブレーキ/バックランプなど保安装置。パワーウインドウやドアロック、室内ランプなど、基本的な電装機器の作動状態をチェック。エアコンは、特に冷房の効きに注意して調整・設定具合をチェック。アドバンストキーレスエントリー装着車は、ワイヤレスリモコン機能も確認する。

3.追加装備の機能も確認

 参考車両は、ショップオプションのAV一体メモリーナビシステム(パイオニアCA9PA)を装着。ステアリングオーディオリモコンスイッチは標準装備。ナビ機能やAV機能、ステアリングスイッチ機能などがすべて正常か確認したい。車両を購入するなら、ナビの地図バージョンアップ状況も確かめておくといいだろう。

  • マツダ デミオ 追加装備1

  • マツダ デミオ 追加装備2

4.室内後部まで丹念に見る

 前席周辺だけでなく、6:4分割可倒式シートバックの前倒しなども試しながら後席周辺を丹念にチェック。ラゲッジスペースも、シートバック、サイドパネル、ラゲッジフロアボード(トランクマット)などに傷みがないかチェック。
 室内全体としては、頻繁に使う部分の使用感(傷み)などから車両がどのように使われていたか推測しながらチェックする。

  • マツダ デミオ 室内後部1

  • マツダ デミオ 室内後部2

★細部の具合は販売店で点検してもらう

 参考車両は、[スタイリッシュパッケージ]、[スポーティパッケージ]、[コンフォートパッケージ]、LEDヘッドランプ、カーテン&フロントサイドエアバッグ+リアコートフックを装備し、ナビやトノカバーも付いている。
 車両をチェックする際は、販売店で装備内容をまず確認。装備機器は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに異常がないかは販売店で調べてもらおう。特に電装機器の機能と作動に注意したい。

走行関連機構全般の調子と整備状況を確認する

1.エンジンをかけてみる

 エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、表示・警告灯類、メーターやディスプレイの表示なども見る。アドバンストキーレスエントリー&スタートシステム装着車は、アドバンストキーとエンジンスイッチの機能も確認。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • マツダ デミオ エンジン1

  • マツダ デミオ エンジン2

2.運転支援機能もチェック

 CVTは、[P・R・N・D・L]レンジに切り替えるセレクトレバー操作の具合をチェック。可能なら試乗して、無段変速動作をチェック。[SS]モードも試してみる。
 「13-スカイアクティブ」は、アイドリングストップ機構i-stopの自動エンジン停止・再始動と[i-stopOFF]スイッチによる機能停止。車両安定制御機構DSC&TCSの作動と[DSC OFF]スイッチ。ブレーキアシスト、坂道発進補助HLA、EBD付ABSといった走行系各機能が正常か確認したい。
 とはいっても、異常を判断するのは非常に難しいので、販売店で点検してもらうほうがいい。

  • マツダ デミオ 運転支援機能1

  • マツダ デミオ 運転支援機能2

  • マツダ デミオ 運転支援機能3

★正しく点検・整備してもらう

 「13-スカイアクティブ」は、高効率直噴ガソリンエンジン[スカイアクティブ-G1.3]、エンジンと協調制御する[CVT]、アイドリングストップ[i-stop]、省燃費運転操作表示[i-DM]、横滑り制御[DSC]&駆動輪空転防止[TCS]、DSCと協調制御する[ブレーキアシスト]、坂道発進補助[HLA]などを搭載。制動力配分[EBD]&ABSは、「デミオ」全車の標準装備。システムの話はともかく、どの機能も異常がないことを確認したい。
 とりあえずは、オイル漏れなどにも注意しながらエンジン周辺だけでも見て、詳しい整備状況は販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、エンジン、駆動系、ブレーキ、サスペンション、ステアリングなど、走行関連機構をきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • 書類

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 書類

  • マツダ デミオ 「立て付け」を見る

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • マツダ デミオ 「立て付け」を見る

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • マツダ デミオ 「取り付け状態」を見る

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • マツダ デミオ 「取り付け状態」を見る

  • マツダ デミオ 「接合部」を見る

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、パネル接合部を慎重に調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • マツダ デミオ 「接合部」を見る

今回の車両のプロフィール

●2007年7月に発売した3代目(DE型)「デミオ」は、2011年6月にマイナーチェンジ。外装はフロント部を変更し、マツダ車共通の5ポイントグリルを採用。内装デザインおよび一部装備設定も変更。車体やリアサスペンションも改良し、「13-スカイアクティブ」を新設定。その後、2012年4月と5月に一部改良し、装備設定を一部変更。
●2013年7月に一部改良。一部グレードおよびメーカーオプションの装備を一部変更している。
「13C」は、1.3Lエンジンに2WD(FF前輪駆動)・5速MT/4速ATとe-4WD(電動4輪駆動)・4速ATを設定。ハロゲンヘッドランプ、手動格納式ドアミラー、ウレタンステアリングホイール、マニュアルエアコン、オーディオレス、14インチスチールホイールなどが標準装備のベーシックタイプ。
「13C-VスマートエディションII」は、1.3Lミラーサイクルエンジン・CVT(無段変速機)・2WDを搭載し、専用フロントエアロバンパーやリアルーフスポイラーなど空力パーツを装着したエコタイプ。
「13-スカイアクティブ」は、[スカイアクティブ-G1.3]エンジン・CVT・2WDを搭載。アイドリングストップや省燃費運転支援のほか、車両安定機構なども装備。基本的な装備設定は、13C-Vに準じている。
「15C/スポルト」は、1.5Lエンジン・2WD。「15C」は、5速MTとCVTを設定し、装備は13C-Vとほぼ同じ。「スポルト」は、7速マニュアルモード付CVTと5速MTを設定。LEDヘッドランプ、サイドアンダースポイラー、フロント大径ブレーキディスク、専用チューンドサスペンション、16インチアルミホイール、フロントフォグランプ、電動格納ドアミラー、本革巻ステアリングホイール、フルオートエアコンなどを装備している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
13CDBA-DE3FS5MTFF
DBA-DE3FS4ATFF
DBA-DE3AS4ATe4WD
13C-VスマートエディションIIDBA-DE3FSCVTFF
13-スカイアクティブDBA-DEJFSCVTFF
15CDBA-DE5FS5MTFF
DBA-DE5FSCVTFF
スポルトDBA-DE5FS5MTFF
DBA-DE5FSCVT-7MFF

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グーネットマガジン編集部

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