パーツ取付・交換
更新日:2026.05.22 / 掲載日:2018.08.29

タイヤ側面の傷は交換すべき?傷の種類別の判断基準や対処法を解説

タイヤ側面に傷を発見し「このまま走っても大丈夫なのか」「すぐに交換が必要なのか」と不安になる人もいるでしょう。タイヤの側面は地面に接する部分よりもゴムが薄く、傷付くと内部構造まで損傷する可能性があります。この記事では、タイヤ側面の傷を発見した際の対処法や傷の種類別の判断基準、タイヤの傷を予防する方法を解説します。

1.タイヤ側面に傷を発見した際、走行は続行できる?

タイヤ側面に傷を発見したら、まずは安全な場所に停車して状態を確認しましょう。傷の深さや位置によっては、そのまま走行を続けると重大な事故につながる危険性があります。

詳しい内容は後述しますが、以下の状態に当てはまる場合は、走行を中止してください。

・カーカス(内部の繊維層)が露出している
・深いえぐれや切り傷がある
・タイヤが膨らんでいる(ピンチカット)
・空気が抜けている

一方、表面の浅い擦り傷程度であれば、応急的に走行を続けられる場合もあります。

ただし、自己判断は危険です。できるだけ早く専門店で点検を受け、交換する必要があるかを確認しましょう。不安な場合は、ロードサービスを利用して最寄りの店舗まで運んでもらうのが安全です。

2.タイヤの側面(サイドウォール)とは?

タイヤのサイドウォールとは、タイヤの地面に接する部分(トレッド面)と、ホイールに接する部分(ビード)の間にある側壁部分のことです。

サイドウォールには、タイヤのサイズや製造年週、メーカー名などの情報が刻印されています。また、タイヤ内部の空気圧を保持し、走行時の衝撃を吸収する重要な役割を担っています。

サイドウォールは、トレッド面と比べてゴムが薄く、内部構造を保護する層も少ないため、傷付くと内部の「カーカス」と呼ばれる繊維層まで損傷しやすい構造です。

カーカスが損傷すると、タイヤの強度が著しく低下し、走行中にバーストする危険性が高まります。

タイヤ側面はゴムが薄く、傷付いた場合は修理ができないため、交換が必要です。

3.【タイヤ側面の傷の種類別】交換が必要かどうかの判断基準

タイヤ側面の傷は、種類や深さによって危険度が大きく異なります。以下の表で、傷の種類別に交換の必要性を判断してください。

傷の種類状態危険度対応
浅い擦り傷表面のみの傷経過観察
深いえぐれ内部まで到達即交換
切り傷鋭利な切断即交換
ひび割れ複数の亀裂中~高要点検
膨らみ内部損傷の兆候極めて高即交換

一部例外として、リムガード付きのタイヤは、その部分が多少えぐれるぐらいなら問題がありません。ただし、傷付いているため定期的な確認が必要です。

(1)浅い擦り傷なら経過観察

タイヤの表面のみに軽く付いた擦り傷は、危険度が低いでしょう。例えば、縁石に軽く接触したり、駐車時に壁に擦ってしまったりした場合に付く傷です。以下の特徴に当てはまる場合は、浅い擦り傷と判断できます。

・ゴムの表面のみが削れている
・内部の白い繊維(カーカス)が見えていない
・傷の深さが1mm未満である
・指でなぞっても引っかかりが少ない

このような浅い傷であれば、すぐに交換の必要はありません。ただし、傷が徐々に深くなっていないか、ひび割れが広がっていないかを定期的に確認しましょう。

(2)即交換が必要な傷

深いえぐれ

タイヤの側面が深くえぐれている場合は、非常に危険な状態です。以下の特徴に当てはまる場合は、すぐに交換が必要です。

・傷の深さが2mm以上ある
・内部の白い繊維(カーカス)が見えている
・指で触ると明らかに凹んでいる
・えぐれの範囲が広い(直径1cm以上)

深いえぐれは、縁石に強く接触したり、鋭利な物体に当たったりした際に発生します。この状態で走行を続けると、高速走行時や負荷がかかった際にバーストする危険性が高くなります。

たとえ空気が抜けていなくても、深いえぐれを発見したら、すぐに専門店で点検を受けてください。

切り傷

切り傷は、釘やガラス片、金属片などが刺さった際に発生します。以下の特徴に当てはまる場合は、すぐに走行を中止してください。

  • ・直線的な切れ目がある
  • ・傷の縁がシャープで鋭い
  • ・内部の繊維が見えている
  • ・傷の長さが1cm以上ある

たとえ浅く見えても、ゴムが完全に切断されている場合、内部構造が損傷している可能性が高く、走行中に急激に空気が抜けたり、バーストしたりする危険があります。

ひび割れ(クラック)

タイヤの側面に細かい亀裂が入っている状態をひび割れ(クラック)と呼びます。経年劣化や紫外線、空気圧不足などが原因です。

以下のようにひび割れの具合によって対応が変わります。

ひび割れの状態危険度対応
表面の細かな亀裂のみ経過観察
深く広範囲にわたる亀裂即交換
亀裂から内部が見える極めて高即交換

ひび割れは徐々に進行するため、発見したら定期的に状態を確認してください。亀裂の深さが1mm以上ある場合や、複数箇所に広がっている場合は、専門店で点検を受けましょう。特に製造から5年以上経過したタイヤは、ひび割れが発生しやすくなります。

膨らみ(ピンチカット)

タイヤの側面が部分的に膨らんでいる状態をピンチカットと呼びます。これは、タイヤ内部のカーカスが損傷し、内部の空気圧によってゴムが外側に押し出されている状態です。

以下のような特徴が見られる場合は、ピンチカットの可能性があります。

・側面が部分的にコブ状に膨らんでいる
・膨らみを指で押すと柔らかい
・膨らみの周辺にひび割れがある

ピンチカットは、縁石に強く乗り上げた際の衝撃などで発生します。この状態で走行を続けると、バーストする危険性が高いため、発見したら直ちに走行を中止してください。

4.タイヤ側面が傷付く原因

タイヤの側面が傷付く主な原因は、以下の4つです。

(1)縁石や段差への接触

縁石との接触は、一見軽く当たっただけでも、タイヤ側面に大きな衝撃を与えます。特に速度が出ている状態で接触すると、深いえぐれや内部構造の損傷につながる危険性が高まります。

また、段差を斜めに通過すると、タイヤが段差の角に挟まれて側面が強く圧迫されます。この際、内部のカーカスが損傷し、後日ピンチカット(膨らみ)として表れることがあります。

(2)空気圧不足による損傷

タイヤの空気圧が不足すると、走行時に側面が過度にたわみ、内部構造に負担がかかります。この状態が続くと、側面の変形や内部構造の損傷などが発生するでしょう。

特に高速道路や長距離走行では、発熱によってゴムが急速に劣化し、バーストのリスクが高まります。月に1回は空気圧をチェックし、適正値を維持しましょう。

(3)過積載による負担

車両の積載量を超えた荷物を積むと、タイヤに過度な負担がかかり、側面が変形して傷付きやすくなります。

また過積載の状態で段差を通過すると、タイヤが大きくたわんで側面が地面や車体に接触し、深い傷やピンチカットの原因となります。

(4)タイヤの経年劣化

タイヤは使用していなくても、時間の経過とともに劣化していきます。主な劣化の原因は紫外線や熱です。これらによってゴムが硬化し、弾力性が失われると、ひび割れが発生しやすくなるでしょう。

一般的に、製造から5年以上経過したタイヤは劣化が進行しやすく、10年を超えたタイヤは使用状況に関わらず交換が推奨されています。

製造年週は、タイヤ側面に刻印された4桁の数字で確認できます。例えば、以下の場合は2024年の第14週に製造されたタイヤです。

5.タイヤ側面の傷を予防する方法

タイヤ側面の傷を未然に防ぐには、日常的な注意力と定期的なメンテナンスが重要です。以下の予防策を実践しましょう。

(1)駐車時の縁石や落下物に気を付ける

タイヤ側面の傷を防ぐには、駐車時の慎重な操作が欠かせません。狭い場所での切り返しはタイヤの位置を確認しながら行います。段差を通過する際は、正面から直角に進入し、斜めの通過を避けましょう。

駐車時の車止めにも注意が必要です。バックの際、車止めに当たったら、少し前進するか、当たる前に止まるのがおすすめです。

車止めに当てたまま駐車すると、タイヤが変形してひび割れの原因になります。また車止めに強く当たってしまうと、タイヤやタイヤに関係する足回りの部品にもダメージが蓄積してしまいます。

さらに、釘やガラス片などの落下物にも気を付けてください。駐車前に地面を確認し、危険物がないかチェックする習慣をつけましょう。

(2)適正空気圧の維持

タイヤの空気圧は、月に1回の頻度で確認しましょう。タイヤの空気圧はガソリンスタンドやカー用品店などで無料で測定できます。またエアゲージを購入して自分で測定もできます。

適正空気圧は運転席ドアを開けた付近に貼られているステッカー、または車の取扱説明書に記載されている数値を確認してください。

車種によって異なりますが、一般的な空気圧の目安は200〜250kPa程度です。走行直後は熱で空気が膨張し、数値が高く表示されます。タイヤが冷えている状態で測定するようにしましょう。

(3)タイヤの保管状況に気を付ける

タイヤは使用していない期間も劣化が進行します。特に直射日光や雨に当たる場所での保管は、ひび割れや硬化が早まり、側面の傷につながりやすくなります。

スタッドレスタイヤなど季節タイヤを保管する際は、横置きか縦置きで保管し、タイヤラックを活用すると変形を防げます。また、空気圧を半分程度に減らしてから保管すると、内部への負担を軽減できます。

6.タイヤ側面の傷に関するよくある質問

(1)タイヤのサイドに傷があっても車検に通りますか?

車検では、タイヤの損傷状態が安全基準を満たしているかをチェックします。しかし、検査員の判断に委ねられる場合が多く、軽微な傷であれば、車検に通る可能性もあります。

ただし、タイヤの内部構造が露出している傷や、安全性に影響を与える深い損傷がある場合は車検に通りません。

(2)タイヤの傷はサイドウォールのどこまでなら大丈夫?

サイドウォールの傷の許容範囲は、深さ1mm未満で内部構造に達していない表面的な擦り傷に限られます。ただし、自己判断をすると事故につながる恐れがあります。

自己判断が難しい場合や、傷やえぐれがある場合は、専門業者で点検を受けることをおすすめします。

7.タイヤの側面の傷に関する疑問ならグーネットピットをご活用ください

タイヤの側面に傷を発見したら、まずは傷の深さと種類を確認しましょう。カーカスが露出している深い傷や、ピンチカットは即交換が必要です。浅い擦り傷であれば経過観察できますが、不安な場合は専門店で点検を受けてください。

グーネットピットでは、タイヤ交換を依頼できる全国の整備工場を簡単に検討できます。作業実績や地域別に条件検索もできますので、ぜひご活用ください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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