車買取時に自賠責の残り期間を返還するケースが多いです
自賠責は次の車検分までをその前の車検を通すときに前払いするのが一般的です。もし次の車検前に車を売りに出した場合、残り期間分は戻ってくる可能性は高いです。
ただし注意しなければならないのは、業者によってその取り扱いは異なります。自賠責の返戻分を別個に支払うケースもあれば、買取価格に含めて見積もりを提示する場合もあります。
もし買取金額を見て自賠責のことに関する記載がない場合には、自賠責の保険料の残り期間分がどうなっているか説明を求めましょう。買取金額に反映されているかチェックしてから売買契約を交わすべきです。
自賠責保険には誰もが必ず入っています
普段あまり気にしていないかもしれませんが、車を保有する人は絶対に自賠責保険に入っているはずです。自賠責保険は法律によって加入が義務付けられていて、強制保険ともいわれています。
もし自賠責保険に加入していないのに公道で運転した場合、法律違反に該当します。しかも1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金となりますし、免停などの行政処分も受けます。
また車のオーナーは常に自賠責保険の証明書を自動車で保管する必要があります。もし証明書を車に置いておかないと、それだけでも30万円以下の罰金というペナルティになってしまいます。
車を運転している、車検も通しているのであれば、自賠責保険の保険料は支払っているはずです。このため買取時に戻ってくる可能性は高いです。
自賠責保険のほかに任意保険があります。よく自動車保険のコマーシャルが流れているでしょうが、これを任意保険といいます。
文字通り任意であり、自由意思で加入できる保険です。自賠責保険と違って任意保険に加入しなくても車の運転はできますが、加入しておいた方が安心です。
自賠責保険は死亡時の保険金で3000万円・傷害でも120万円が支払い上限です。しかし亡くなった場合の賠償金は時に億単位になることもあり、これだけでは到底不足します。
しかも自賠責保険は、人間に対する賠償しか対応していません。物損事故、さらに自分たちに何かダメージがあった場合の補償は一切ないです。
自賠責保険では実際に交通事故を起こした場合、カバーしきれないと考えたほうがいいです。その賄いきれない部分を任意保険でカバーするといった形が望ましいです。
車の買取価格は売値の何割が基本なの?
どのように車を売却するかによって自賠責保険の取り扱いも変わってきます
自賠責保険の残り期間の保険料はなんらかの形で返金される可能性は高いです。しかしどこに売却するかによって、自賠責の取り扱いは変わってきますので注意しましょう。
買取業者に車を売る場合、自賠責保険に関する手続きを皆さんが行うことはほとんどないです。査定の段階で自賠責保険の残りの月数分を加味して査定額を提示することが多いからです。
厳密にいうと返金ではないかもしれません。しかし返金と同程度の金額を買取価格に上乗せする形で買取し、お客さんが損をしないような配慮がなされるでしょう。
ちなみに車を売却した場合、自賠責保険の名義変更手続きが必要です。しかし買取業者の場合、店の人が代行してくれるので心配はないです。
自賠責保険の残り期間の返却は、車を廃車にした場合に限られます。買取業者の中には、買取した車を海外に輸出する場合もあり得ます。
この時抹消登録を行い、実質廃車手続きをとる場合があります。この場合には買取業者に残り期間分の保険料が渡るはずです。
もし海外に車を出す場合、この保険料の取り扱いはどうなっているか確認をとったほうがいいでしょう。保険料を別途で返金される可能性もあるからです。
近年オークションを使って個人売買するケースも出てきています。また業者などを介さずに誰か知り合いに譲渡する場合も、これに該当します。
この場合、車検が残っている段階で売却するケースと車検を切ってから売るケースがあります。いずれのケースになるかによって、その取り扱いは変わってきます。
もし車検の残り期間がある状態で車を売る場合、先ほど紹介した自賠責保険の名義変更を自分で行わないといけません。保険代理店や保険会社に依頼すれば完了します。
一方車検を切ってから車を売るとなると、保険代理店に解約申請をする必要があります。この際に一時抹消の手続きが必要になり残り期間がある場合と比較して少々面倒です。
名義変更手続きをしていなくても、保険料は支払っているので保険は有効です。しかしもし売却先の人が事故を起こした場合、名義変更していないと皆さんに連宅が行ってしまうのでこれも面倒です。
カーリースを利用している場合、自賠責保険はリース会社が負担していることもあるでしょう。その場合、リース会社に名義変更の手続きをしたい旨を伝えておきましょう。
そのうえで買取業者に売却する形になるでしょう。この場合、リース会社の担当者と買取業者の担当者が話をして手続きを進めますから、皆さんが何かをどうすることはまずないです。
自分で売買するとなると、自賠責保険の手続きも自分で行わないといけません。買取業者などにお願いすれば、ほとんど自分でやることはないのでこちらで売却するのがおすすめです。
買取に出したけれども値が付かなかった、会社の名義にして手続きなどが面倒な場合、廃車にするという選択肢も出てきます。もし廃車にする場合、自賠責保険の手続きは自分で行わないといけません。
手続きをする場合、自賠責保険証明書の本紙と抹消証明書のコピーなど廃車にしたことを証明する公的書類が必要です。そのほかには契約書の身分証や印鑑、口座情報なども提出します。
保険の代理店に持ち込むほかにも郵送手続きに対応しているところも多いです。残り期間が1か月以上ある場合、保険料が戻ってくるでしょう。
車種などで保険料は異なるので一概には言えません。しかし1か月あたり1000円程度が戻ってくると考えるといいでしょう。
任意保険の手続きも行っておきましょう
自賠責保険だけでなく、任意保険に加入している人も多いでしょう。この場合、自賠責だけでなく任意保険の手続きも済ませる必要があります。
任意保険の手続きは車をどうするかで変わってきます。もし乗り換えの場合には、買取業者の方で手続きを代行してくれます。
しかし売却オンリーや廃車にする場合には、自分で手続きをしなければなりません。もしこれ以上車に乗るつもりがなければ、解約の手続きを行います。
保険会社によって若干手続きのやり方は違ってくるかもしれません。しかし一般的には書面に手続きを進める形になります。
解約の手続きは代理店にて行えます。もし一括払いなど前もって保険料を支払っている場合、月割りで算出された保険料が戻ってくるはずです。
売却するにしても廃車する場合でも、今後もしかすると車にまた乗る可能性はありませんか?その場合に解約するのはもったいないので、中断手続きをとるのがおすすめです。
任意保険のほとんどで、等級制が設けられています。無事故だと1級アップして、交通事故を起こすと3級ダウンしてしまいます。
1~20級あって、等級が上になると保険料の割引率もアップします。中断手続きをすれば、最長10年までこの等級が生きます。
もし解約してしまうと、前の等級は再度加入した際に反映されません。しかも中断期間中に保険料を請求されることは一切ないので中断手続きも選択肢の一つです。
自賠責保険の保険料は買取価格に反映される可能性は高いです
自賠責保険は2年分を前もって支払うので、車検前に売却すると保険料の戻ってくる可能性は高いです。車の乗り換えをする場合、自賠責保険の名義変更手続きをする必要があります。
個人売買などだと、自分で手続きをしなければなりません。しかし買取業者に売る際には、業者の方で代行してくれるので自分で何かする必要はほとんどありません。
名義変更自体は、さほど面倒ではないです。しかし業者にすべて任せられるのですから、買取業者に売るのはおすすめです。
残り期間のある車を買取業者に売却した場合、保険料がどのように返却されるのかは注意したほうがいいです。保険料を別途で支払ってくれる場合もあれば、査定金額に反映しているケースもあります。
もし自賠責保険料に関する記述が見積書になければ、保険料の取り扱いはどうなっているか担当者に確認することです。しっかり反映されていて、かつ買取価格の高いところに売却すべきです。
車の買取価格は売値の何割が基本なの?
(まとめ)車を買取に出すと自賠責は戻ってくる?
次の車検の分まで前払いをする自賠責保険の場合、残り期間分は返還してもらえるケースが多いです。しかし別個でもらえるケースや買取価格に含まれるなど業者によって対応が変わってきます。
自賠責保険は強制保険といって、車のオーナーは絶対に加入しなければなりません。もし未加入の車を運転した場合法律違反に問われますから、ほとんどのドライバーが自賠責保険の保険料を支払っていると考えるべきです。
買取業者に車を売却する場合、業者の方で自賠責保険の名義変更手続きを代行してくれます。しかし個人売買や知人に譲渡するときなどは自分で名義変更手続きをしなければならないので面倒です。
自賠責保険だけでなく、任意保険に加入している場合にはこちらの手続きも買取時に進める必要があります。乗り換えの場合には業者にお任せできますが、売却だけや廃車にする場合には自分で行わないといけません。
自賠責保険の名義変更など必要な事務手続きは、買取業者に任せられるのでおすすめです。残り期間がある場合、保険料が査定金額に反映されているかどうかチェックのうえ売却しましょう。