新車試乗レポート
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2005.07.22
ホンダ ステップワゴン 試乗レポート(2005.07.22)
ホンダ ステップワゴン 試乗レポート
試乗
発表/2005年5月26日
文:横越光廣 写真:犬塚直樹
■ミニバンらしからぬ安定したフットワークとスポーティさを併せ持つ
■ドライビング/ユーティリティ
新型はプラットフォームなどをブランニュー。先代から流用されるのは、エンジンなど全体の35%に過ぎないという。さすがに3代目だけあり、ユーザーが要求するミニバン像を捉え、照準を絞って開発されている。その完成度は高く、魅力十分だと感じた。
最初に乗った2.0G・Lパッケージで、既に低床パッケージの持ち味を痛感。優れたユーティリティはもちろんのこと、走行フィールがとくにミニバンと意識させない自然でスムーズ。3.6回転のパワステは、程よいクイック感があり、基本的に素直で扱いやすい。コーナーでのロールは過大でなく、少しも腰高感を覚えない。
フットワーク面で唯一気になったのは、80km/h前後でのピッチング。収束が悪かったのは試乗車自体の問題か・・・。その点を除けば、加速フィールはいかにもホンダ流。Dレンジフル加速では6800回転でシフト。変速もスムーズで、100km/h時の4速2400、3速4000、2速3000、Lレンジ5500回転時にも快適、快足だった。
これが7速モード付きCVTを備える24Zとなると、俄然スポーツ性と走りのクオリティがアップ。新たにトルコンを付けたCVTは、あらゆる状況下で自然だし、至ってスムーズ。走行フィールは力感もあって十分にスポーティ。ねばり腰で安定、しなやかとさえ言えるフットワークをツイスティな山道で披露してくれた。100km/hは7速2000、6速3000、5速3000、4速4400回転にすぎず、余裕満点だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
凝った設計のインパネまわりは、収納部も多く重宝。その一方で、着座ポイントによりステアリングとメーターが重なることも。24Zには、ステアリングにパドルシフトを装着。
パワースライドドアは大開口で、低床と併せ乗降性がよい。2列目シートの居住性は上々。スライド量も大きい。相変わらずシートアレンジは多彩。
リフターの操作感はいくぶん渋いが、ポジション自体はこの種のミニバンとは思えないほど低くとれる。座り心地もよく、ミニバンであることを忘れてしまう。
■インテリア/エクステリア写真[2]
2.4L DOHC・i-VTECは、全域フレキシブルかつシャープ。静かでもある。2Lにも新たにバランサーを採用。
低床なおかげで荷物の出し入れがラク。荷室容量は最大で1522~1541L。2色のフローリングフロアが新鮮な魅力をアピール。
従来車比で全高75mm、全長45mmも短縮。にもかかわらず室内高と室内長は同一数値を確保。ダイナミックなスタイルは、Cd値0.33にすぎない。
ステップワゴン 24Z(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4630×1695×1770mm |
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ホイールベース | 2855mm |
トレッド前/後 | 1470/1460mm |
車両重量 | 1570kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 2354cc |
最高出力 | 162ps/5700rpm |
最大トルク | 22.2kg m/4000rpm |
10・15モード燃費 | 12.2km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 205/60R16 |
全国メーカー希望小売り価格
199万5000円~281万4000円 |