マフラー　溶接修理　センターパイプ　パイプ追加作成　カローラフィールダー｜車検・点検・修理のグーネットピット

カローラフィールダーの排気ガス漏れが大きい状態で、「ボー」とかなりの音が出ています。
マフラーが腐食で損傷しており、センターパイプ（真ん中）の後ろ側で、
一番後部にあるメーンマフラと結合させる差込形状の部分に穴が空いております。

Ｔ様のご予算はできる限り安くです。

マフラーの修理方法として大体５つあります。
純正新品へ交換、社外新品へ交換、中古品へ交換、
溶接やマフラーパテ等で修理する、の他に、最終手段で、
リヤマフラーと直接溶接する事もできますが、その場合は
次回損傷した時にセンターパイプとリヤマフラーの同時取替が必要になります。

カローラフィールダーのセンターパイプ部品代は、
純正新品で約１０万円（￥９８,４００）、社外新品の設定は無い
、検索時の中古は約５万円（走行７万㌔・錆有）の紹介をもらい
その他、この車両型式の場合にはリビルト品が約７万円でありますとの事。

「マフラーのリビルト」はあまり聞いたことがないので内容を確認すると、
センターパイプの後ろ側が新品で、前側は錆予防を行ったものであるとの事。
たしかに、この手のセンターパイプの損傷はほとんどが
この接合する箇所の腐食が原因の為、リビルト設定ができたのも頷けます。
仮に今回リビルト品を発注した場合は、
損傷しているセンターパイプをリビルト会社へ返却する条件付きでした。
悪あがきで問い合わせしてみた所、
後ろ側の新品部分のみの販売は対応していないとの事です。

早速、Ｔ様の車両からマフラーセンターパイプを取り外します。

後側は右後輪の内側、前側はエンジンのすぐ後に接合箇所があります。
２ヶ所ともボルトが腐食で固着し、取り外しには加工が必要でした。

取り外したセンターパイプです。長いです。

画像右側が排気ガス清浄装置の一つ触媒で、左側が消音する装置のサブマフラーです。
それらが１本の中に入っているから価格が高くなる理由ですね。

以前ですと触媒は別に（ボルトで）分割できる構造でしたが、
部品点数の削減と製造工程の削減がこういった作りになるのでしょう

問題の部分です。

腐食が進んでおり肉厚が薄いです。リヤマフラーの入り口に差込まれた状態で、
双方のパイプのヒダ状の所をクランプで絞る取付方法となっています。

センターパイプ後側の重さを支える必要もあり、
外側からの肉盛溶接だけでは強度が足りず、１年も持たないでしょう。
パイプを補強材として溶接することにします。サイズに合わせ準備します。

溶接していきます。

筒状のマフラーガスケットが通る様にはみ出した箇所はベルトサンダーで削り落とします。

取付クランプの形状に合わせて溶接肉盛し、ベルトサンダーで整形します。

車両へ取付します。

エンジンを始動し、排気ガス漏れの確認。結果は良好。

パイプを補強材とする事で、強度も上がり、
「使用２年以上耐えられるでしょう」とＴ様に自信を持ってご連絡できます。

修理可能かどうかの判断が難しいといえる状態でしたので、正直ホットしています。