ファンベルト切れ　オルタネータロック　凍った？｜車検・点検・修理のグーネットピット

「このまま乗ってていいですか？」
とお客様からご相談がありました。
状況を聞くと、ファンベルトが切れたっぽいです。
車両はスズキのMRワゴンで、この車両の場合はオルタネータと
ウォーターポンプを駆動してるベルトなので良くない事が起きます。

良くない事とはオルタネーターが駆動しないとバッテリーが充電されず、
走行中に静かに？エンジンが止まってしまったり、ウォーターポンプが
駆動しないと冷却水が循環しない事でエンジンがオーバーヒートしたり
と様々・・。

当店としては、お客様にエンジンを始動させない事をお願いし
キャリアカーで引き取りに伺いました。

入庫の際に手でオルタネーターとウォーターポンプを確認すると、
オルタネータのプーリーが回らず（ロック）全く動かない状態でした。

今回の不具合は、クランクプーリー（エンジン直結）でベルトを回転
させオルタネーターを動かす際に、ロックした状態なので抵抗がかかり
ベルトが擦り切れた模様です。

オルタネータの部品代や修理費の見積を作成したり、代車の調整で
しばらく時間が経過しました。
念の為、もう一度確認すると何故かオルタネーターが回る・・？

ここ最近、この地方では日中も冷え込みが強く、外に置いた水は
凍って溶けないぐらいな状況があった事を前置きとします。

エンジンルームを離れてよく見ると、カウルトップ付近から水が
伝ってる跡が見受けらます。
通常カウルトップは、フロントガラスの水や、ワイパーアームの隙間、
エアコンの外気導入口周辺の水がエンジンルームに水が浸入しないよう
な構造になっています。
フロントガラスに水を流し確認すると〇印箇所からポタポタと雫が落ちます。

まずは、カウルトップを外し内部を確認します。

ワイパーアームとカウルトップカバー(画像参照)を取外し
なんとなくではありますが、横からと正面からボデーを確認
すると、下がっている個所がありこれが原因？かと思われます。

車の中には排水箇所が多くあり、ドアの内部にも排水経路が
確保されています。
同じくカウルトップカバー下側も排水部があるので、水を流し
詰まり（落葉やゴミ）がないか確認し、問題ない模様です。

ボテー側の下がっている部分を少々直し（持上）た上で、
カウルトップを新品に取替えます。
水を流し様子をみると水漏れもなくなり良好です。
ファンベルトは新品に取替し、オルタネータの充電量も良好なので
一旦この状態でお客様に引き渡しする事になりました。

お客様によると中古で購入してから初めての冬だそうで、
前オーナーが事故修復などがあったかは謎に包まれたままです。
今回は、
早合点してオルタネータを取替しても不具合が再発します。
もしくは、発電中のオルタネータに水が侵入する事で内部ショートが
起こり壊れる可能性もあります。

雨漏れが影響してのオルタネーターが凍る。
雪国ならではの故障でした。