ハイエース　マニュアル　ギア入らない　クラッチペダル踏み代

エンジン関連修理・整備

2017年05月13日 17:34ハイエース　マニュアル　ギア入らない　クラッチペダル踏み代

トヨタハイエースのマニュアル車の修理依頼を頂きました。
いわゆるギヤ車です。信号待ちでニュートラ、再発進する際にギヤが入らず
発進することができなくなって、何度もクラッチペダルを踏みなおしした所
ギヤを入れる事ができ、なんとか走行することができたそうです。
私も高速道料金所で同じような経験をしたことがありお察し致しますが
停車時にその場から動き出すことができない時の焦りは計り知れないものがあります。
不具合の症状から、「クラッチペダルの踏み代が無くなる」「レリーズなどの液漏れが無い」
ことから、クラッチマスタシリンダー内部の磨耗損傷と判断されます。

クラッチマスターシリンダーとはクラッチペダルの踏力を油圧へと変えるための油圧シリンダーです。
難しいですが注射器で液体を押すイメージです。
クラッチ操作はクラッチペダルを踏み込んだり離したりすることによって行いますが、踏み込んだ
動作と連動して「クラッチレリーズシリンダー」および「レリーズフォーク」が動かされます。
さらにレリーズフォークは「レリーズベアリング」で「プレッシャープレート」を動かし
「クラッチディスク」を「フライホイール」から引き離すことで、エンジンの回転伝達を切り離します。
そうする事で、エンジン稼動中でもギヤチェンジができる事になります。
回転伝達がある場合にはほぼギヤが入りません。
では取り外しにかかります。

ハイエース　マニュアル　ギア入らない　クラッチペダル踏み代

ボンネットの無い車両の室内の作業は空間が狭いためダクト（空気が通るプラスチックの白い所）
を外すのもネジを緩めることも手探り作業が多いです。
コンビネーションメーターを始め取り外しが多く、写真のようになりますが、
マスタシリンダーが何処にあるかは画像ではお伝えしずらいですね。

ハイエース　マニュアル　ギア入らない　クラッチペダル踏み代

部品が並んでいる画像がありますが、上の少々さび付いている部品が旧部品
下の黒い方が新品のマスターシリンダーです。
インナーキット（内部のゴム部品のみ）での修理選択もありましたが、走行が１５万㌔近く
なのでシリンダの磨耗が心配な点と、作業料金を考えてアッセンブり取替としてます。
折り返しで組付け、クラッチオイル（ブレーキオイル）をリザーブタンクに入れ、エアー抜きです。
ハイエースのリザーバタンクは三枚目の画像で、ブレーキと共用です。
真ん中のホースがクラッチマスターシリンダーに繋がり、両サイドはブレーキへと繋がります

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