配線が焼損しエンジン停止。社外品のリレー取付に当たり、容量確認で電流値を測定。ドゥカティ：モンスターＳ４Ｒ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ウントモスントモ言わなくなった・・」。オートバイで、ドゥカティ：モンスターＳ４Ｒ。
当社で車検が終わり、お引渡し後３０分もしない出来事でした。走行中に全ての電源が途絶えエンジン停止。キーＯＮで何も点灯しない状況です。まさに「車検したばっかなのにー」ですが、Ｋ様も「しょうがないよね～。バイクがバイクだけに・・」と。
原因は、主電源（メーン）のパワーリレーが、イグニッションＯＮで作動しません。リレーが２ケ並んで取り付く、コネクタ裏側の配線が焼損し、電気が通らなくなった模様。なので、配線の焼けた部分も交換する事を考えて、配線付きの社外リレーに交換した方が良さげと判断します。
ここで気になったのは電流の容量です。代替え出来そうなリレーを調べてみると、許容値は２０A程度。取り付いていたものは、防水タイプとかでは無く、普通のでした。
２ケ並んでいるリレーは、前側が主電源（メーン）、後ろ側が燃料（フューエル）ポンプ駆動用。
焼損しているメーン側程ではありませんが、ポンプ側の配線も熱を持っていた様で、被覆がカチカチになってました。

リレーについて簡単に説明すると、大きな電気（電流）を流す為のスイッチです。スイッチング回路側は、コイル（巻線）に通電させる事で磁力を発生させ、接点同士を吸引する事でＯＮ（通電）させる事が出来るもので、安定して安全なＯＮ・ＯＦＦが可能になるパーツです。
そこで今回、汎用リレーのエーモンを使います。使用可能電流は30Ａと20Ａを１ケづつ準備。
配線図（オーナーズマニュアルから）を見ると、メーンリレー接点からの電気を、ヒューズを介して、燃料ポンプ駆動用リレーに分ける流れです。ので、メーン側に30A、燃料ポンプ用に20Aを使う事にします。
ギボシで繋いで動作確認。キーＯＮで、ランプ点灯と、燃料ポンプの「ウィ～ン」が聞こえます。
「お～イイね～」。心なしか、ランプ類は明るく感じ、燃料ポンプも力強くなってる？気がします。（気持ちの問題かもしれませんが、良い事です）

では、気になった電流値を測定します。
理論上、問題無いと思います。が、情報（ドカティの）が少なく、こちら側としても安心したい気持ちが大きいので、大事な所です。
電流計はクランプタイプ（小さめの方）を使ってます。
一連の様子はこちら↓↓

実測した値で、メーン側１１A、燃料ポンプ側５A、程度。その他、大き目の電気を使うハズの電動ファンは、ヒューズを介してのバッテリーから直でした。
容量的に問題無い事が確認でき、良かったです。

残りはリレーを固定してか～って所で、メカニカルな問題が発生。
ギボシで繋いだ（合計８ケ所）箇所の盛り上がりを収納できません。燃料タンクが覆いかぶさる際に、力がかかり過ぎ。
さすがドカ、さすがＳ４Ｒ。キチキチのギリギリで作ってあります・・ね。
では、折角作ったギボシが勿体ないとは言え、繋ぎ方を変更。カシメ＆ちょびっと半田＆伸縮チューブで、まとめ直しで。
ステーをちょこっと曲げて、リレーの土台とし作成。
エンジン振動が大きいので、リレー固定ボルト部分は、ダブルナット（緩み防止）で。
作業完了となります。
電装系の基本部分だったので何とか対応できた内容です。ホッとしています