「キュッッ・・キュッッ・・」の原因は、コイルスプリングの折損とダストカバーの損傷の２つが、重なっての物でした。スズキ：ワゴンＲ・スティングレー｜車検・点検・修理のグーネットピット

「聞こえる時は酷いです。動き出しの時とか・・」とＴ様よりご相談です。お車はスズキ：ワゴンＲ・スティングレー。「音っていうのは、キュッキュッって感じなの～」と、症状をお聞きしながら同乗確認を行いました。が、中々わかわず・・・。「出てます？、コレですか？」に、「違います・・もっとキュっとです～」のやり取りで、確認できないまま工場に戻りました。正直、症状がわからないと原因を特定するのはキビシイです。
「一応、下廻り見てみましょうか？」で、T様が車を降りた瞬間に、「キュッ」っと聞こえました。コレか！って事で、その場で揺らすと「これです～」との事。症状がわかり、ひとまずホッとです。
その音と一連の状況はこちら↓↓

発生元は右前輪。
音の感じから当初、スタビブッシュインナ当たりかな～と検討をつけてました。が、原因はまったく違いました。
車体を揺らしてもらい、ストラット周辺を覗くと、コイルスプリングが受側（皿）からズレてる感じと、ショックインナーロッドのダストカバーが下に落ちており、動いて擦れる音と判明。
スプリングのズレは、バネ折損でした。

音の出てない、反対の左側もチェック。
こちらも、スプリングの取付がズレてる感じです。指でなぞると・・折れてました。
このまま使用を続けた場合、スプリングのズレが大きくなり、もっと酷い事に・・・。そうなる前の、ムシの知らせ的な感じでご入庫頂き、原因も特定でき、良かったと思います。
余談ですが、
この車両に、スプリング折損のリコールは該当がありません。過去にワゴンRとジムニーの一部に、該当が出てた記憶です。
不具合の場合、修理前にリコール情報の確認はお勧めです。自費で修理してしまってからですと、修理代が勿体なくなりますので。
ここで、スズキのメーカーさんに関心した所があります。後々リコールとなった際、修理代金の証明（作業履歴もしくは領収履歴）が出来れば、返金対応をしてもらえた案件がありました。
本題に戻ります。
ご予算で相談。中古（リサイクルパーツ）部品の、左右アッセンブリで交換となりました。
作業は特にご紹介する程でも無く、取替＆トー調整。
念の為に、ヘッドライトの光軸調整も行い、完了となりました。
異音は無くなり、オッケーです。

その他に、「スズキ愛車無料点検」、を実施させて頂きました。このチェックシートの中に、リコール情報を確認する項目があります。お車の状態確認と合わせて、車体番号（フレームナンバー）からリコール検索。未実施項目があれば、お客様にお知らせするキッカケを、メーカーさんがキャンペーンを通し作ってくれてます。
最後に余談と、あくまで結果論です。
同乗点検の際、音が出なかった理由を予想すると、私が助手席に乗っていた事ですかね。個人情報ですが、体重が８０㌔近くあります。
ストラットが伸び縮みする事で音が出るので、私の重さで車ごと地球に引っ張られ、発進時などの、ストラットの伸びが抑制されてしまったのでは？と。
症状を再現させる為の、アプローチの奥深さを感じました。