ブレーキ踏むと「カタカタコトコト」。ホイール（ブレーキローターも）がシッカリと固定されてない音ですが・・。今回の原因は２つ。ダイハツ：ムーブカスタム｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ブレーキ踏むと何かおかしい・・。ＡＢＳが効いてるんですか？」とご相談。別件（カーナビ交換）でご入庫のムーブカスタム。ついでにチョット診てもらえます？のご依頼で、症状を確認すると「これは、マズい音ッス！」。
冬タイヤが装着してあるので、ホイールナットの締め付けが甘いか？って事で、早速トルクレンチで確認。結果は締まってます・・。ジャあ何？？だ。あくまで経験上ですが、ホイールナットが締まってない（緩んでる）症状なのです。
症状（異音と振動）と一連の様子はこちら↓↓

他に考えられる事として、ホイール、ブレーキローター、ハブの間にある異物です。異物を噛み込んだ記憶が無くとも、錆が成長し隙間を広げる事も。
早速、ブレーキローターを取外し状態確認。すると、分厚い防錆塗膜が錆びない様にって感じです。厚みが過ぎると、異物になります。最初にホイールナットをシッカリ締めても、ブレーキの熱で柔らかくなり、隙間が生まれ、ナットが緩む事に。錆びない様にしてあげたい気持ちも分かります。が、ハブやローター取付面の防錆は、専用の固着防止剤（グリース）があり、そっちの方が適してます。
作業は、防錆材を削り落とし。スクレーパー、スコッチベルト、サンダーを使って、仕上げにパーツクリーナーで溶かして除去。固着防止剤を塗って組付け。
ブレーキを組み戻す際に、キャリパースライドピンの動きも確認。稀ですが、ピンに曲がりが生じ、スムーズなキャリパー移動の妨げ（軽い引きずりや、ブレーキタッチが深く）になってたりします。その他、キャリパーサポート側のグリス過多で、ピンの戻りが出来ないなど、やり過ぎ注意です。

試運転で確認。音が少し出ます・・？？。明らかに良く（当初の２割レベルまで）なってます。が、「これで大丈夫なハズ！」と思っていたので、「え～？何で？」です。
先程も触れましたが、経験上で「ホイールナットが緩んでる」と同じ症状です。ここまで来ると、何の経験や？になっちゃいますが・・。
タイヤを取外し「何が起きてる？」をもう一度考えます。ふと、ホイールのナット取付テーパー部分を見ると、ちゃんと当たって無い？かも。すり鉢状のテーパーに違和感があります。締め付けはシッカリなってても、テーパーで押さえつけてるとは限らないです。
ホイールを横にしてナットを置いてみると、６角の部分で乗っかってる感じ。ダイハツは２１ｈｅｘなので頭が大きいです。すり鉢（テーパー）がもう少し深かったり、１９ｈｅｘだと、テーパー部分で締め付け（接触）出来ていたと予想します。（ホイールの経年劣化が考えられます）
では今回は、通称：ツバ付ナットに交換。ホイール接触側はテーパー面が広く、レンチ側と段があるもので、ホイールをシッカリ押さえられます。余談ですが、相乗効果で、レンチが潜らない為、ホイールへ傷が付く事も予防できます。

緊張の試運転。結果はオッケーです。マジ良かった～っす。
心配で、他の整備士さんにも乗ってもらい確認。
経験上の～・・のは間違いなかった事に、正直ホッとしています。ホイールナットは締まっていても、シッカリ押さえつけているかは別問題という事ですね。
ついでに～の点検作業が、本題のナビより一大事になってしまいました。が、このままの状態で使用を続けると、間違いなくナットが緩んでたと予想されます。