エアコン入れると「カッチんカッチん」何かおかしい　原因はファンモーター故障でガス圧が上昇　ホンダ：ＣＲ－Ｖ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「エアコン入れると何か変。エンジンから聞こえる音が・・」と点検ご依頼です。お車はホンダ：ＣＲ－Ｖ。不具合の症状は、エアコンコンプレッサーのマグネットクラッチが入ったり切れたりが頻繁で「カッチんカッチん」と音が聞こえます。エアコンは、冬場も除湿効果で内側の曇り取りなどに重宝します。以前にもご紹介の、エアコンは気化熱（夏場に水撒きでと涼し～ってヤツ）の原理です。簡単にいうと、システムは冷媒（エアコンガス）を循環で使用。噴射圧を作る（コンプレッサー）、高温になった冷媒の熱を放出（コンデンサーで回収熱ともども）、高圧になった冷媒を霧吹き噴射（エキスパンションバルブ）、冷える事で回りの熱を回収（奪い）し同時に結露で湿気も奪う（エバポレーター）、戻って圧縮・・・が大まかな内容です。
今回の原因は放熱不良でした。コンデンサーで冷媒がシッカリ冷やされず、圧力が上がり過ぎる為にシステムを止める。ここで、冬場で外が寒いから放熱の手助けをし、圧力が即下がり、またシステムがＯＮになる・・・。を繰り返している模様です。
その一連の様子はこちら↓↓

圧力スイッチ（高圧側を測ってる・プレッシャセンサ）で、ガス圧高くなり過ぎ～とエアコンをストップさせます。２.５～２.６Ｍｐａを超えるとストップ設定がケッコウ多いかと。Ｋｇｆ/㎠に換算するといわゆる２５キロとチョットです。タイヤの空気圧でいう２キロを考えると相当な圧力なので、システムを止めないとって事は想像できますね。
結果からいうとファンモーター不良（クーリング側）です。エアコン・ＯＮで２つ（クーリングとコンデンサー）が同時に回るのが正常です。
エアコン・ＯＮで回るコンデンサーファンは回ってます。が、エンジンの冷却温度が高くなった際に回るクーリング側に不具合って事は・・・。夏場だとオーバーヒートの可能性って事ですね。結果論ですが、冬場の故障で良かったです。
モーターを取替るに当たって２ケともさせて頂きました。（コンデンサーファンもすでに元気が無い感じでしたので）
部品が届いた所で早速取替。ファンシュラウドごと車両から取り外しての取替になるので、ラジエターアッパーホースの脱着は必要になります。
確認でガス圧チェック。外気温１０℃位
問題なく正常と判断し作業完了となりました。

余談ですが、先程も少し触れた季節が違えばの話です。
真夏の場合、クーリングファン不良なのでエンジンのオーバーヒートも予想されます。
これが、コンデンサーファン側の不良だった場合は、エアコン使用時にエンジン水温の上昇は正常時よりも高くなります。そして、ラジエター前側に取り付いてるコンデンサーが冷やされない（放熱できない）ので、ガス圧が上昇しエアコンが切れます。ここから、またエアコンが動き出すまでの時間もかかります（走行中と停止中でも違います）。
その他に、ＥＣＵ側で、エンジン水温がオーバーヒート近くまでなると、エアコンを入らなくする制御の設定にしてある場合もあります。
エアコンが効かないといっても、原因は様々です。