10アルファード・ヒーター温風でない｜車検・点検・修理のグーネットピット

年末年始の休みに入る最終日に、お得意様のアルファードが「暖房が効かない」との事で、ご入庫されました。
問診すると「走り始め少しは効いている時もあるが、暫く走ると効かなくなる」との事でした。
年数、距離も進んでおり、以前からエアコンの温度調整用エアミックスサーボモーターがカタカタとチャタリングしていたので、とうとう壊れたかと思い、点検したのですが、MaxHot位置になった状態でも温風出ずを確認。水温計は既にほぼ中央指示。
エンジンルーム内の室内へ行くヒーターホースを触ると冷たい。
ラジエーターのホースはぬるい。ん？オーバークール？と思いきや回りを見渡すとリザーブタンクは空、ラジエーター下の方に赤い液体が溜まっている。

冷却水漏れである。冷却水が減りすぎてヒーター側に温水が十分に行渡らず温風が出なくなる症状であった。ただ、そうするとどれ位漏れたかである。あまりにも減ってしまい水温センサー位置にも水がない状態になると水温計がオーバーヒート状態を表示せず、実際にはオーバーヒートでエンジンにダメージを与えている可能性もある。
補水量を確認しながら注水すると約2.3ℓ程であった。この車両の冷却水量は約11ℓの為、ひとまずダメージはないであろうと判断した。さて部品業者さんも年末休みで部品手配はできず、となり、ダメもとでWAKO'S　RSL（ﾗｼﾞｴｰﾀｰｽﾄｯﾌﾟﾘｰｸ）を注入。
暫く放置後、15分程試運転しヒーターがきちんと効く事を確認。戻ってきてラジエーターホースの張りを確認。加圧されているのと漏れが止まっている事を確認した。（さすがWAKO'S）
お客様には申し訳ないが近場での使用限定、並びに高速走行は控え、連休明けまでは水の量を確認しながら、しのいで頂く事でご了承頂き、明け早々にラジエーター交換する事となりました。

上記写真は取り外したラジエーターの漏れ箇所です。
さて、交換して無事終了と思いきや、何故かいつまで経ってもラジエーターホースに張りが無く加圧されない様子。そういえば再来店時「休み中にまた、漏れ出したみたい」とおっしゃっていた。
今回交換はラジエーターのみでキャップは交換していなかった。先週は加圧していたから大丈夫と踏んでいたのだが、まさか、とテスターをかけると、やっぱりNGだった。
加圧しなくなったから漏れ出したのではないか。
早急に新品のキャップを手配、交換し十二分に試運転をし、確実にエア抜き実施し納車させて頂きました。ありがとうございました。
最近ではラジエーターキャップでトラブル等という案件はなかなかなく、つい見落としがちです。
リザーブタンクの量が極端に変動するようなら要注意かと考えます。

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