新車試乗レポート
更新日:2022.04.07 / 掲載日:2022.04.07

現行スバル車インプレ大全【3】レガシィ アウトバック

OEM車を除き、全車が水平対向4気筒を搭載するスバルラインナップ。
それぞれどこが同じで何が違うのか。
その乗り味をぜんぶまとめて紹介しよう。

本企画では写真のジャスティのようなOEM車は含まず、スバルが開発したモデルを取り扱う。

●文:川島茂夫

スバル車共通解説

全天候ツアラーを基本に
車種ごとに異なる味付け

 スバル車に乗るといつも頭に浮かぶのはアルシオーネSVX(1991)が唱えた「全天候500マイルツアラー」。一方、ハードコア志向のスポーツ4WDの系統もあり、そこに共通点もあれば対照的な部分もある。現在のラインナップで見るとオンロード系は軽快感を旨としたファントゥドライブ、SUV系はラフ&オフロードまでカバーするツーリング系として大別できる。もっとも、STIスポーツ系は軽快感より限界性能を重視した特性であり、スーパーツアラーとも呼べるタイプである。
 一見、ダブルスタンダードのように捉えられそうだが、ハンドリングや乗り味の傾向は主要な顧客の嗜好による部分が多い。軽快感重視はレガシィ以降のスバルスポーツの特徴であり、やや誇張気味の回頭反応が操る手応えの妙味となる。一方、SUV系は穏やかな印象。鼻先の重さを意識させない特性だが、回頭反応の立ち上げは控え目。STIスポーツ系は精度感の高い回頭反応と収束性を旨とした特性で、加減速を用いたラインコントロール性に優れる。
 いずれもクルマのキャラに似合いの特性と言え、スバル車の中からそのモデルを選んだ理由が反映された味の違いとなっている。

レガシィ アウトバック【SUV】

【DATA】データ

●価格:414万7000〜429万円
●発表年月(最新改良):’21年10月(未実施)
●パワートレーン:【1.8ℓターボ・4WD】

【PROFILE】プロフィール

ひと足先に2.4ℓエンジン搭載車が北米でデビューしており、ボディは北米的な大柄なものになっている。ただし、日本向けはレヴォーグ譲りのCB18直噴ターボを搭載するなど、ローカライズに抜かりなし。リミテッド/Xブレイクの2タイプから選べる。

スバル国内ラインナップの旗艦にふさわしい車格を備える。本革シートも選べるリミテッドは上級&上質、Xブレイク(写真)はアウトドア志向のタフネスさを表現している。

【IMPRESSION】インプレッション

 現在国内展開するスバル車の最上位に位置するモデル。これまではレガシィツーリングワゴンのSUV発展モデルだったが、現行車は本格SUVとして開発。搭載エンジンは車重とサイズに十分なパワースペックを備えた1.8ℓターボ。同エンジンを搭載する他車ほどのパワフルさは感じないものの、最上級モデルらしい余力と柔軟なドライバビリティを発揮。程よい緩さと据わりを備えたフットワークもあって、ツーリング&レジャー用途に適している。また、実用性向上を図ったルーフレール、広々としたスペースなどアウトドア趣味向けのキャビンも見所。車体サイズが大きいのが難点だが、SUVらしい使い方でプレミアムを実感できるモデルだ。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ