新車試乗レポート
更新日:2018.06.29 / 掲載日:2016.12.15
シトロエン C4 試乗レポート(2016.12.15)

本命のクリーンディーゼルがついに上陸
昨年夏にマイナーチェンジされたシトロエンの主力モデル「C4」。新開発された1.2Lの3気筒ターボの出来栄えに加え、それまでの2ペダルMTからオーソドックスな6速ATになったことが好評だが、このほど待望のクリーンディーゼルモデルが設定されたことのインパクトは格別と言えるだろう。
C4といえば、洗練されたデザインのほか、狭い路地にも安心して入っていける見切りのよさや良好な取りまわし性を備える。実用性は高く、ガソリンの3気筒エンジンも快適な走りにおいて申し分ない。ところが、今回の1.6L直4ディーゼルの走りは、クラスを超えた魅力にあふれている。
30kg mを越えるトルクが生み出す加速は、軽量ボディと相まって非常に力強く、フルスロットルをくれようものなら、瞬時にスポーツモデル並みの疾走感も味わえる。その速さは本物で、スポーツコンパクトのようにアクティブな走りが楽しめる。

もちろん日常使いも快適で、最大トルクが2000回転以下で生み出されるため、あらゆる場面で挙動にゆとりを感じる。また、硬すぎず柔らかすぎない足まわりはよくストロークして、近年「ドイツ車的になったと」囁かれるフランス車にあって、久々に「らしい」フィーリングを楽しませてくれる。
エコ性能も優秀で、酸化触媒装置とアドブルー(尿素水溶液)式SCR(選択還元触媒)、DPF(微粒子フィルター)の3つが排気を制御する最新のクリーンディーゼル「BlueHDi」は、同等の性能のガソリン車と比べ、燃費は25%、CO2の排出量を15%低減、さらにNOx(窒素酸化物)も90%削減する。
日本のフランス車党にとっては「ようやく」といえるディーゼルモデルの登場だが、100年近くの歴史を誇るPSAのディーゼルは、ヨーロッパではド定番ともいうべき存在。これぞ本当のフランス車、というパフォーマンスに大いに期待したい。
文と写真●GooWORLD
問い合わせ シトロエン コール TEL:0120-55-4106
Detail Check
コックピット
コックピット
室内は、シンプルに機能性を優先させた印象のデザインが心地いい。3眼式のセンターメーターは、視認性に優れるデジタル&アナログのコンビネーション。
インテリア
インテリア
ファブリックのシートは、デザイン性もなかなかだが、特筆すべきはその座り心地。身体を適度に沈ませると、ソフトだがしっかりとしたサポート感があって疲れない。
エンジン
エンジン
力感のあるエンジンは、厳格な欧州排ガス基準「ユーロ6」に適合するクリーンディーゼル。20.2km/L(JC08モード)と低燃費だ。
ラゲッジルーム
ラゲッジルーム
380Lというたっぷりとした容量もさることながら、最大1027mmという荷室幅が、積み降ろしを容易にしている。
主要諸元:シトロエン C4 フィール BlueHDi(6速AT)
全長×全幅×全高 | 4330×1790×1490mm |
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ホイールベース | 2610mm |
トレッド前/後 | 1530/1525mm |
車両重量 | 1380kg |
エンジン | 直4SOHCディーゼルターボ |
総排気量 | 1560cc |
最高出力 | 120ps/3500rpm |
最大トルク | 30.6kg m/1750rpm | サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤサイズ前後 | 205/55R16 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2016年7月)
C4 フィール(6速AT) | 259万円 |
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C4 フィール BlueHDi(6速AT) | 279万円 |
Body Color
□ブランバンキーズ ■グリ スピリット ■ブルーアンクル ■ルージュアルティメット □ブラン ナクレ ■ノアールペルラネラ ■ブラスク |