新車試乗レポート
更新日:2018.11.02 / 掲載日:2015.12.04
BMW 2シリーズ グラン ツアラー 試乗レポート
BMW 2シリーズ グラン ツアラー 試乗レポート
試乗
【ニューモデル】
発表/2015年5月26日
BMWカスタマー・インタラクション・センター
0120-269-437
文●森野恭行 写真●編集部
■FF、3列シートと初物続きだがBMWクオリティが息づいている
これまでのBMWが、あまり力を注いでいなかったのはヤングファミリー層。そこに焦点を絞って開発をしたのが2シリーズ グラン ツアラーだ。母体は「BMW初のFF車」として話題をまいた2シリーズ アクティブ ツアラーで、まさに矢継ぎ早の投入となった。MPV(マルチパーパスビークル)のBMWは、新鮮な印象を与える。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
エンジン選びが悩みの種だが、考慮が必要なのはアクティブ ツアラーより100kg少々重くなった車重。日常ユースなら1.5Lガソリンターボの「218i」で事足りるが、長距離ドライブや多人数乗車のシーンまでを考えれば、やはり実用トルクに余裕のある心臓がほしくなる。そんな要望にこたえるのは、150馬力/33.7kg mと、トルクが自慢の2Lディーゼルターボを積む「218d」だ。
単に力感があるだけでなく、新世代のB47C20A型ユニットは優れたスムーズネスと静粛性も備えるから、どんなシーンでも快適な走りを提供してくれる。アイドリングや加速時の振動・騒音も低く、8速ATとの相性のよさも光っている。
なら、BMWファンが期待するはずのハンドリングはどうだろう。アクティブ ツアラーの身のこなしはキビキビしているが、大柄で重く、重心も高めのグラン ツアラーにそれを望むのは難しい。とはいえ、落ち着いた挙動は家族向けモデルに相応しいものだ。注文をつけるなら、「ツアラー兄弟」はステアフィールをもう少し磨いてほしい。
で、感心させられたのは上質な乗り心地。ランフラットタイヤを履くが、突き上げ感やブルブル振動はきちんと抑えられていて、フラットライドと表現できる快適な乗り味を実現している。つまり、MPVとしては的を射た仕上がり。BMWのファン層を広げる1台となるのは間違いない。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネはアクティブ ツアラーとの共用。BMWの入門モデルながら、質感および造形の完成度はすこぶる高い。広いガラスエリアと高い視点がもたらす開放感を特徴とする。
3列7人乗りのキャビン。3列目は子供用もしくは短時間ユースと考えれば、満足のいく実用度を備える。2列ユース時の後席空間(スライド後端)は広々。
■インテリア/エクステリア写真[2]
直噴ターボの心臓はガソリンが3気筒1.5Lと4気筒2Lの2種で、ディーゼルは4気筒2Lとなる。
フル乗車の荷室容量は最小限。だが、2列ユースなら容量は560L。スライドを前に出し、背もたれを前に倒せばさらに拡大できる。
アクティブ ツアラーを基本に、ホイールベースを110mm、全高を95mm拡大して室内空間を拡大。グリルは当然のこと、テールランプやキャラクターラインも造形面で「BMW」を主張する。
220i グラン ツアラー ラグジュアリー(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4565×1800×1645mm |
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ホイールベース | 2780mm |
トレッド前/後 | 1555/1555mm |
車両重量 | 1630kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1998cc |
最高出力 | 192ps/5000rpm |
最大トルク | 28.6kg m/1250-4600rpm |
JC08モード燃費 | 15.8km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 205/55R17 |
価格
BMW 2シリーズ グラン ツアラー | 368万~462万円(全グレード) |
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