新車試乗レポート
更新日:2018.11.16 / 掲載日:2009.05.07
日産 スカイライン 試乗レポート(2009年05月)
日産 スカイライン 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ 】
発表・発売/2008年12月2日
文:竹岡 圭 写真:原田 淳
■ハイパワー&ビッグトルクに隠された大人を感じさせるフィーリング
■ドライビング/ユーティリティ
この大排気量モデル、数値だけ聞くと少々時代とは逆行しているような感じがしなくもない。というものこれだけのパワー、日本の街中をトロトロ流しているかぎり、正直言って必要ないのはみなさんも百も承知だからだ。
それどころか330ps/36.8kg mというスペックでは、扱いにくいのではないか?という心配の声さえあるかもしれない。しかし、多少ていねいなアクセルワークを要求されるものの、街なかのストップ&ゴーでは嫌な飛び出し感は見事に抑えられているし、乗り心地もイイ。中速域に乗るまでは、45扁平の18インチタイヤが拾うブルブルという振動を感じるものの、ある程度スピードが乗ってしまえば、見事にピタリと収まってくれる。
スポーツチューンドサスペンションはしなやかさが身上で、しっかり感とオールロード性能が高いレベルにまとまっている。だから高速域に差しかかるまでの加速感は、まさに胸をすくようなという言葉がピッタリ!
とはいえ、日本の交通事情ではその威力を遺憾なく発揮するのはむずかしい。しかし、それでも気持ちイイクルマと感じるのはライントレース性の高いハンドリングと、チルトメーター&ステアリングや細かく設定できるパワーシートなど、快適に乗るための装備がすべて整っていることにある。大きさを感じさせない、家族でシェアして乗ってもだれもが手足感覚で操れるような、基本レベルが高い素直なフィーリングに仕上がっているのだ。すべてにおいて余裕を持つということ、これが本当の大人の懐の深さなのかもしれない。
■インテリア/エクステリア写真[1]
基本的には3.5Lと同じデザイン&レイアウト。運転席と助手席は、それぞれコクピット然とした包まれ感と、両者を隔てないような一体感をうまく演出している。
インテリジェントキーと連動して、ステアリング、ドアミラー、ドライビングポジションがメモリーできる機能付き。
3.7Lモデルはすべて7ATが組み合わされる。シフトノブは本アルミと本革のコンビネーションとなる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
タイプSとタイプSPには、マグネシウム製のパドルシフトが備わる。自然に手が届く位置にあり、大きさ的にも扱いやすい。
パワーもさることながら、ビッグトルクをうまく使えるフィーリングになっていて、とても扱いやすい。しかしペダルを踏み込めばいい意味で豹変する!
タイプS系はスポーツチューンドサスペンション&ブレーキを装着。ラグジュアリーバージョンのタイプPは、ノーマルの足に17インチタイヤを採用。
スカイライン370GTタイプSP(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4755×1770×1450mm |
---|---|
ホイールベース | 2850mm |
トレッド前後 | 1520mm |
車両重量 | 1640kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3696cc |
最高出力 | 330ps/7000rpm |
最大トルク | 36.8kg m/5200rpm |
10・15モード燃費 | 9.7km/L |
サスペンション前/後 | ダブルウイッシュボーン/マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前・後 | 225/50R18・245/45R18 |
全国メーカー希望小売り価格
289万8000円~401万1000円 |