新車試乗レポート
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2013.09.09
ダイハツ ミライース 試乗レポート
ダイハツ ミライース 試乗レポート
試乗
【新型車】
発表・発売/2011年9月20日
ダイハツ工業 0800-500-0182
■次世代の軽自動車にふさわしい 経済性と低燃費を追求
ダイハツのベーシックな軽乗用車であるミラをベースに、低燃費と低価格を極限まで追求したモデルがミラ イースだ。全グレードでJC08モード30km/L、10・15モード32km/Lの燃費性能をマークすべく、エンジンやCVTの効率アップを進めるとともに、ボディは部品点数を減らして軽量化と製造コスト低減を両立。さまざまな部分に、低燃費と低価格を実現するための工夫が見られる。
■ドライビング/ユーティリティ
ミラ イースの車両重量は2WDで730kgと、現在販売されている軽自動車ではもっとも軽い部類に入る。おかげで自然吸気エンジンでも加速に不満を持つことはまったくない。遮音性はほどほどなので、加速時はにぎやかな印象だが、クルージングでは低回転をキープしてくれるので、エンジン音は目立たなくなる。ただしロードノイズは大きめだ。ミラにも搭載されていたアイドリングストップは、停止前の約7km/hでエンジンを止めるという思い切った設計だ。エアコンONでも長い間ストップを続けてくれる点は優秀に思えたが、停止直前に再加速をしたいという場合には、再始動までに時間がかかり、失速気味になることもあった。ボディは軽量化のために設計を簡略化。部品点数も減らされているが、剛性面での不足はない。ただし、転がり抵抗の小さな省燃費タイヤを履いた影響で、乗り心地は段差などを正直に伝えがちだ。さらにサスペンションにはスタビライザーの備えがないので、街なかを曲がる程度でもかなり大きめにロール。当然ながらステアリングの反応は穏やかだ。写真を見てもらえればわかるとおり、魅力的なデザインをまとっているわけではない。走りの楽しさも感じられない。そうした部分を割り切っても、安くて燃費のよいクルマがほしいと思う人にすすめる1台だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネは一体成形でありながら、2トーンカラーを実現した凝った構造。最上級グレードのGには、プッシュボタン式オートエアコンが装備される。
前席は小柄な人を想定した形状で、座り心地は固め。短距離走行向けの作りだ。カラーは全グレードでこのベージュのみ。
メーター上下の緑色は、アクセルの踏み具合に応じて青緑~青と3色に変化。ホンダのハイブリッドカーと同じ方式だ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
新開発の3気筒エンジンは、高圧縮比化をはじめとする燃焼効率向上のほか、摩擦低減などのさまざまな工夫によって、驚異的な低燃費を実現。
後席は足を組めるほどの広さを備えるが、背もたれは一体でヘッドレストすらつかない。荷室の広さもこのとおり最小限。
ボディにおいても、小さめのリヤコンビランプやリヤウインドウ、シンプルな造形のパネル、バンパーなどにより、車両重量を抑え、低価格を実現している。
ミラ イース G(CVT) 主要諸元
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1500mm |
---|---|
ホイールベース | 2455mm |
トレッド前/後 | 1300/1295mm |
車両重量 | 730kg |
エンジン | 直3DOHC |
総排気量 | 658cc |
最高出力 | 52ps/6800rpm |
最大トルク | 6.1kg m/5200rpm |
JC08モード燃費 | 30.0km/L |
サスペンション前/後 | ストラット/トーションビーム |
ブレーキ前/後 | ディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 155/65R14 |
バリエーション&価格
79万5000円~122万円 |