新車試乗レポート
更新日:2018.10.27 / 掲載日:2007.11.17
マツダ MPV 試乗レポート(2007年11月)
マツダ MPV 試乗レポート
試乗
発表/2006年2月3日
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■ターボパワー炸裂! パワフル&スポーティだけではない上級感も魅力
MPV 23Tの特徴を一語にすれば「走れるミニバン」。つまり、レベルの高いミニバン界においても、一線級の走行性能を備えているということである。新型は第3世代となって進境著しい。なかでも、シリーズ最強となるターボ装備の23Tはかなりの実力派だ。
■ドライビング/ユーティリティ
試乗コースが高速道路とワインディングロードとあって、走りの実力を知るには絶好。まず最初に、小手調べのつもりで163馬力の23Cスポーティパッケージを走らせたところ、これが予想以上の好フィール。とくにフットワークのよさには感じ入った。コーナーではロールが気にならず、安定姿勢を保ったままの自然体。ミニバンということをまったく意識させない好バランスときている。乗り心地と併せ、しなやかとさえ感じたほどだ。
となれば、23Tに対する期待も高まるというものだ。そして、アクセル・オンと同時に、インパクト十分な23Tらしさを体感させられた。
最高245馬力の直噴ターボは、さすがにパワフル。フル加速すれば6200回転まで引っ張れるだけに迫力十分、スポーティな走りっぷりに満足させられる。うれしいのは低中速域からフレキシブルで、好レスポンスなこと。少しもピーキーではなく、全域にわたるスムーズ感がこたえられない。それはアイシン製の6ATとのマッチングがよいということでもあろう。ギヤリングは、100km/hにすれば6速2000、5速2500、4速3250、3速4250回転。シーケンシャルMT操作では、存分にスポーツ性を発揮してくれる。
さらにハイパワーに応じ、足腰は強化されている。タイヤは215/55R18インチを履くだけに、コーナリング性能も高まる。ただ、23Cと比べるとバランスという点では若干見劣りする。3.1回転のパワステはクイックだが、ロールが気になりややノーズへビーだと感じた。
■インテリア/エクステリア写真[1]
水平基調のインパネに、各スイッチ類が機能的に配置される。3本スポークの本革巻きステアリング/シフトノブは、操作感もよい。3Dブラックアウトメーターのデザインと視認性は上々。
スポーティ感のある前席は、スライド量が250mm。ラチェット式のリフターにより、好ポジションがもたらされる。シートタッチはソフトで座り心地もよい。
左右独立ロングスライドのセカンドシートは、サイズにゆとりがあって座り心地がよい。スペースは広々としていて、居住性、使い勝手ともにグッドだ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
スポーツカーなみの17インチベンチレーテッドディスクブレーキを採用。18×7Jのアルミホイールに215/55R18インチを装着と、見た目も性能もまぎれなきスポーツ車だ。
直噴ターボは、9.5の高圧縮比により低中速トルクを向上。2000~4500回転まで最大トルクを発生。また国内唯一のSU-LEV達成。
ロングホイールベースに、ロー&ワイドのボディは、バランスがよくスタイリッシュ。Cd値0.30と空力的で、心身ともにスポーティだ。スライドドアの開口幅は785mmと広く乗降性がよい。
MPV 23T(6AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4870×1850×1685mm |
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ホイールベース | 2950mm |
トレッド前/後 | 1610/1605mm |
車両重量 | 1800kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 2260cc |
最高出力 | 245ps/5000rpm |
最大トルク | 35.7kg m/2500rpm |
10・15モード燃費 | 10.2km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 215/55R18 |
全国メーカー希望小売り価格
マツダ MPV 23T(2WD/4WD) | 280万円/310万円 |
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