新車試乗レポート
更新日:2018.10.25 / 掲載日:2008.05.16
マツダ MPV 試乗レポート(2008年05月)
マツダ MPV 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表/2008年1月15日
文●諸星陽一 写真●原田淳
■初のマイナーチェンジを行い使い勝手と走りをリフレッシュ
平成18年に登場した現行の3代目MPV。走りとユーティリティを見事に両立したモデルとして、1ボックスタイプのミニバンでは飽き足らないユーザーを魅了してきた。そのMPVが今回、初のマイナーチェンジを迎えた。
■ドライビング/ユーティリティ
今回のマイナーチェンジでは、内外装のデザインを変更。MPVの使い勝手を高めている大きな要素である、セカンドシートのサイドスライド機構を右シートにも追加(従来は左シートのみ)している。機能面では自然吸気エンジン用のATを6速化したことが大きな変更点となる。また、メーカーオプションとして松下電工製のエアコン用除菌&消臭装置、nanoe(ナノイー)を設定。従来、シャープのプラズマクラスターの寡占状態だったこの装置に新たな風が吹き込むことになる。
今回のマイナーチェンジでは足まわり関連のリフレッシュが施された。剛性のアップと乗り心地の向上がうたわれているが、その効果も読み取ることができる。
まず感じるのが、全体としてのまとまり感が増していること。コーナーに進入し、脱出するまでのあいだ「こう動くだろうな」という予測に対して、ずれなくそれを再現してくれる。この予測に反しない動きというのは、じつは非常に重要な項目。ずれがあるクルマは、それが運転のストレスになり蓄積し、疲労を増す原因になる。
乗り心地そのものは若干硬めだが、引き締まり感があっていい。これをフニャ足にしたら、MPVがMPVでなくなってしまう。このスポーティさがマツダらしさであり、大激戦のミニバン市場で異彩を放つMPVらしさだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
23Cを除いて、ブラック内装は立体感のあるカーボン調デザインを、サンドベージュ内装はシックでスポーティな木目調を、それぞれ採用している。
今回はエンジンの変更はなし。自然吸気、ターボともに扱いやすいエンジン特性で、MPVのキャラクターにマッチしている。
自然吸気エンジン用のATは5速化された。もちろん、押してダウン、引いてアップのマニュアルモード付き。
■インテリア/エクステリア写真[2]
サンドベージュ色のインテリアのモデルは、スエード調のシート地が採用され、より高級感が増している。
オプションのスーパーリラックスシートは、前後スライド有効長を後方に80mm延長し、広々とした足もとスペースを確保。
リヤコンビネーションランプ内側のレンズは赤で統一。18インチホイールは柔らかな曲線を描く仕様に変更された。
MPV・23S(5AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4860×1850×168mm |
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ホイールベース | 2950mm |
トレッド前/後 | 1610/1605mm |
車両重量 | 1740kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 2260cc |
最高出力 | 163ps/6500rpm |
最大トルク | 20.7kgm/3500rpm |
10・15モード燃費 | 12.2km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 215/60R17 |
全国メーカー希望小売り価格
23C | 250万円(276万円) |
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23S | 270万円(296万円) |
23S・Lパッケージ | 310万円(336万円) |
23T | 290万円(320万円) |
23T・Lパッケージ | 330万円(360万円) |