新車試乗レポート
更新日:2018.11.20 / 掲載日:2014.07.04
トヨタ パッソ 試乗レポート(2014年07月)
トヨタ パッソ 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ】
発表/2014年4月14日
トヨタ自動車・お客様相談センター/
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●内藤敬仁
■スタイルをリニューアルしたパッソ 燃費も走りもさらにバージョンアップ!
■ドライビング/ユーティリティ

Report 森野恭行
1KR-FE型というエンジン型式に変化はないが、新型が積む心臓は大改良を施したもの。ヴィッツシリーズの新型ヴィッツ1.3Lの13.5には負けるが・・・圧縮比を10.5から11.5に高めて、ポンピングロスと冷却損失を大幅に低減するアトキンソン(高膨張比)サイクルと大量クールドEGRを導入したのが進化のカギだ。注目の最大熱効率は、ガソリンエンジンではトップレベルの37%に達する。
なら、新しい心臓を与えられた新型パッソ1Lの走りの実力は?最大トルク発生回転数が3600から4400回転に上がったが、69馬力/9.4kg mのエンジン性能は不変。スロットルやCVTの変速制御にも「燃費スペシャル」的な明確な絞られ感はなく、日常の走りを軽やかにこなしてくれる。しかし、動力性能の余裕は大きくはなく、中高回転域で高まる振動やノイズもやや気になるところ。快適性や走りの質感も磨いてくれれば、パッソ1Lに対する評価はより高くなったはずだ。
なら、シャシー性能は?残念ながら明確な進歩は実感できなかった。ベンチシートに腰掛け、リラックス気分でドライブするには十分な能力だが、ペースを上げると早めに音を上げるタイプだ。横滑り防止装置(VSC)の標準化だけでなく、走りの質の向上にも、もう少し目を向けてほしかった。今後のアップデートにも期待したいところだ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
シンプル&機能的をモットーとするインパネ。「+Hana(プラスハナ)は、内装色をチョコからエボニーブラウンに変更し、加飾も見直すことで、よりおしゃれな印象に変身した。
「+Hana」は全車ベンチシート。コラム式シフトセレクターとのコンビで、適度にルーズでリラックスできる前席空間を作り出す。後席も、平均的体格の大人なら快適に過ごせる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
リクライニング機構付き4対6分割可倒式シートを主要モデルに標準化。3650mmの短い全長を考えれば、荷室容量は納得のレベルだ。
ダイハツと共同開発の1KR-FE型。3気筒1L本来の高効率を磨き、JC08モード値27.6km/hを達成。
XやGと差別化された「+Hana」の外観。専用の前後ランプ類やフロントバンパーを採用する。ツートーンボディ色の新設定も新型のウリだが、ルーフの塗り分けはやや中途半端な印象もある。
トヨタ パッソ +Hana 2WD(CVT)
全長×全幅×全高 | 3650×1665×1535mm |
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ホイールベース | 2440mm |
トレッド前/後 | 1455/1465mm |
車両重量 | 910kg |
エンジン | 直3 DOHC |
総排気量 | 996cc |
最高出力 | 69ps/6000rpm |
最大トルク | 9.4kg m/4400rpm |
JC08モード燃費 | 27.6km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 165/65R14 |
価格
トヨタ パッソ | 109万8655~165万2400円 |
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