新車試乗レポート
更新日:2018.11.29 / 掲載日:2014.04.25
トヨタ ヴォクシー/ノア 試乗レポート
トヨタ ヴォクシー/ノア 試乗レポート
試乗
フルモデルチェンジ
発売/2014年1月20日
トヨタ自動車・お客様相談センター
0800-700-7700
文●森野恭行 写真●内藤敬仁
■大人気ミニバンのモデルチェンジさらなる進化にも期待
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
同じトヨタのハイブリッドミニバンでも、上級のアルファード系は駆動用バッテリーを運転席と助手席の間に置くが、ヴォクシー/ノアは先代アルファードと同様に前席下にレイアウト。居住性、積載性を犠牲にせずにハイブリッド化を図った点を、まず高く評価したい。なら、走りの能力は?
ハイブリッドシステムはプリウス系と共通だが、ハイト系ミニバンとのコンビでも能力は十分と言っていい。日常的な走りでもたつきを感じさせることはなく、負荷が低めの領域では静寂かつスムーズなEV走行も可能だ。でも・・・高速での追い越しや登坂の場面では、ゆとりが大きくはないことに気づかされる。高負荷領域でのノイズや振動が小さくなれば、より満足度が高まるだろう。
そしてシャシー性能。ベースのガソリン車と比べて、ハンドリングがいまいちシャキッとしない主因は、ハイブリッド化による車重増加や重心高の変化ではない。悪さをしているのは、燃費向上を目的に軽量化を徹底したことで、剛性が低下したアルミホイールにある。ファミリーミニバンを想定した走りでは、操縦安定性の能力は十分なレベル。だが、ホイール剛性が乗り心地の質にも影響を与えているだけに、「もったいない」というのが本音だ。この部分は、今後の熟成を望みたい。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ハイブリッド専用のアイテムは、電気式を採用するシフトセレクターと、出力および回生の状態を示すインジケーター。
全長を拡大し、フロアを低床化することで、キャビン空間のゆとりを拡大したのが新型の見どころ。乗降性もとても優秀。
■インテリア/エクステリア写真[2]
ハイブリッドの駆動用バッテリーを前席下に置くため、荷室への影響は最小限。床下収納の容量が「やや小さい」というだけの違いだ。
1.8Lベースのハイブリッドシステムはプリウス系から転用。ギヤ比はプリウスαと共通の設定だ。
低いベルトラインの位置を見れば、良好な視界がイメージできるはず。小まわりも得意で、運転のしやすさを自慢する。ちなみに、エアロ系モデルは用意されず、グレードはVとXのみの設定だ。
ヴォクシー ハイブリッドV 7人乗り(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4695×1695×1825mm |
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ホイールベース | 2850mm |
トレッド前/後 | 1480/1480mm |
車両重量 | 1620kg |
エンジン | 直4DOHC+モーター |
総排気量 | 1797cc |
エンジン最高出力 | 99ps/5200rpm |
エンジン最大トルク | 14.5kg m/4000rpm |
モーター最高出力 | 82ps |
モーター最大トルク | 21.1kg m |
JC08モード燃費 | 23.8km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 195/65R15 |
バリエーション&価格
ヴォクシー/ノア (ハイブリッド) | 285万~297万円 |
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ヴォクシー/ノア (ガソリン) | 218万~280万円 |
※サイドリフトアップシート装着車を除く
※価格は消費税5%時のもの