輸入車 [2022.01.06 UP]

BMW特集/いつまでも走りにこだわりたい【だからBMWを選ぶ】

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年2月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2021年12月調べ。

一度購入したら、その後もBMWにこだわり続けるユーザーが多いことをご存じだろうか? その理由は人によりもちろんさまざまだが、根幹にあるのは「走りの気持ちよさ」、これに尽きるだろう。その最高峰といえるMモデル、そして昨今話題の最新EVモデルを中心に、今回の特集をお届けしたい。時代が変わってもユーザーの期待を裏切らないのがBMW。その理由がきっとわかるはず!

この高揚感はステアリングを握った者にしかわからない〈new model review〉

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。

できることなら、いくつかのブランドの走りを体感してから、BMWをドライビングしてみるといい。そのステージは近場でもOK。きっとBMWがどこを目指してクルマをつくっているのかが、理解できるはずだ。

すべては走りを楽しむために……

 BMWの魅力を凝縮した表現に「駆け抜ける歓び」がある。これは1972年からBMWで使われる公式スローガンの日本語表現で、長年、クルマで走る楽しさを追求したブランドであることを示したもの。つい近年まで正規輸入を示すBMWのステッカーにも、この言葉が刻まれていたため、オーナーやファンには馴染み深いものである。重要なのは、これが単なる謳い文句ではなく、ステアリングを握った人なら、これほど的確な表現はないと実感することにある。
 私自身、20年近く前に初めてステアリングを握った3シリーズ(E46)の興奮を鮮明に思い出すことができるほどだ。それだけBMWは、多くのドライバーに運転する歓びを届けてきた。BMWの特徴を示す一例として、永遠のライバルとして語られるメルセデス・ベンツと比較してみよう。この2社は、世界を代表する高級車という点は共通だが、ドライビングに関する考え方は真逆に近い。簡単にいえば、ドライバーを積極的にフォローするメルセデスに対して、BMWはドライバーと一体であろうとする。そのため、運転に必要な情報をできるだけ伝えようとしてくれるが、その分、運転中のドライバーの役割も大きい。これがBMWの走りの味の濃さにもつながっているのだ。
 電子デバイスの進化により、大幅にアクティブセーフティが強化された現代においても、BMWとドライバーの関係は基本的には変わらない。もちろん、安全性は飛躍的に高まっているが、手綱はしっかりと人に委ねられている。そんなBMWのなかでも特別な存在が「BMW M」だ。
 最新のMは、「Mパフォーマンス」と「Mハイパフォーマンス」のふたつのモデル群に分けられる。Mパフォーマンスは公道を重視した高性能モデルであり、伝統的なBMWの味わいも強く受け継ぎ、日常での快適で心地よい運転にも適している。一方で、Mハイパフォーマンスモデルは従来のMモデルの流れを強く受け継ぐサーキット走行も考慮した硬派な存在だ。近年のBMWの高性能モデルは、高出力化から4WDを基本としているが、Mハイパフォーマンスモデルに関しては、一部モデルで伝統的な後輪駆動車(FR)が用意される。M4は、その代表格といえる。特に高出力化を図ったコンペティション仕様の場合、510馬力/66.3kgmを発揮するが、これはFRと4WD共に共通。腕さえあれば、FRの醍醐味であるドリフト走行さえ、思いのままというわけだ。
 もちろん、転がすだけならば、誰にでもできるが、本性を暴けるのは、限られた人だけ。それゆえ、今や日本では貴重なMT仕様がBMWで選べるのも、一部のMハイパフォーマンスモデルだけの特権となっている。また本能を剝き出しにした派手な衣装を積極的に採用しているのも特徴的だが、それも手ごわさを示す一種の警告といえよう。最も、そんな刺激的なキャラクターも、クルマ好きを魅了してやまない要素のひとつなのだが……。
 誤解していけないのは、「駆け抜ける歓び」という価値がBMW共通であること。標準的なBMWにも、その旨味は凝縮されているのだ。

[PROFILE]自動車ジャーナリスト 大音安弘
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、自動車雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車はすべてMT車という大のMT好き。

【BMW M4クーペ コンペティション】高い実用性はそのままにこの驚くべき高性能!

 新世代BMW Mの魅力が凝縮された1台で、伝統の6気筒を徹底的に鍛えたコンペティションでは、510馬力/66.3kgmを発揮。FRを基本とするが、M仕様の4WD車も選択可能に。最新デバイスを武器に従順な一面もみせるが、その本性は、かなり好戦的だ。

BMW M4クーペ コンペティション (8速AT) ●全長×全幅×全高:4805×1885×1395mm ●ホイールベース:2855mm ●車両重量:1730kg ●エンジン:直6DOHCターボ ●排気量:2992cc ●最高出力:510ps/6250rpm ●最大トルク:66.3kgm/2750-5500rpm ●新車価格:1324万円~1520万円(クーペ全グレード)

スポーツウェアのようなアクティブさにあふれるインテリアは、刺激的な走りを予感させる。操作系は、Mモデル専用仕様に。8速ATが基本だが、M4標準車のみ6速MTも用意。
基本を4クーペと共有するため、機能やラゲッジなどは、かなり実用的。
モードで音色を変化させるエキゾーストは、乗る人をMサウンドの虜に。

【BMW M5 コンペティション】紛れもなくセダンの形をしたスーパーカーである

 幅広いMモデルのなかでも、最も大人なM5は、ビジネスエキスプレスとしても人気が高い。しかし、その実態は、460馬力/76.4kgm(コンペティション)を叩き出すモンスターセダンだ。インテリアもM化されるが、快適性の高さは、さすが5シリーズ。

BMW M5 コンペティション(8速AT) ●全長×全幅×全高:4990×1905×1475mm ●ホイールベース:2980mm ●車両重量:1940kg ●エンジン:V8DOHCターボ ●排気量:4394cc ●最高出力:625ps/6000rpm ●最大トルク:76.5kgm/1800-5860rpm ●新車価格:1814万円~1938万円(M5 全グレード)

快適装備や先進機能は5シリーズ同様のものを備え、操作系も同等に近い。しかし、それは他の乗員を欺く演出のひとつ。イグニッションONで、Mワールドに導かれるは、他のM同様だ。

航続距離650kmのiXを皮切りにEVワールドの第2章が始まった〈new model review〉

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。

そもそもBMWがEV化へ舵を切ったのは、他ブランドよりも早い時期だった。その証が第1章ともいえる、i3とi8を代表する商品群。そして2021年、iXをイメージリーダーとする第2章がスタートした。

EVでもBMWらしさはまったく失われていない

 日本でも電動ブランド「BMW i」のフラッグシップモデル「iX」の発売を皮切りに、BMW EVの第2章が幕開けを迎えた。同時発表されたミドルサイズSUV「iX3」に続き、ミドルサイズ4ドアクーペ「i4」の導入も控えている。その名が示すように、iX3とi4は、エンジン車と基本的な内外装デザインを共有する、いわば目立たぬEVだけに、よりBMWの電動化が本格化することを感じさせる存在といえよう。
 もちろん、クルマ好きの目線では、エンジンを魅力のひとつとしてきたBMWのEVシフトは、由々しき事態といえる。しかし、それはBMWらしさが失われることと同義と捉えるべきではないと私は考える。その証明となるのが、量産EVのファーストモデル「i3」の存在だ。デビュー時は、個性的なデザインが話題を呼んだが、注目すべきは、その走り。リアモーター・リア駆動が生む走りは、パワフルな後輪駆動車を作り続けてきたBMWのエッセンスがしっかりと注入されており、背高のスタイルとは裏腹に、コーナリングマシンへと鍛えられていた。すでに驚異の加速自慢のEVは存在したが、走りの味に言及したモデルは、量産EVにおいては、i3が初といっていいだろう。
 このように、BMWは他のEVとの差別化を味でも、しっかりと示してきた。さらにロングランと自由な移動を可能とする発電エンジン付きのレンジエクステンダーの設定は、充電インフラの整備が始まったばかりの日本で、i3愛用者の心強い支えとなった。EVらしさも意識しつつ、今あるべき姿を重視したEV作りは、新ブランドのBMW iの基盤固めにつながった。
 第2章となるEV群は、バッテリー容量の拡大に加え、CO2削減を目的に、レンジエクステンダー仕様は設定されない。その代わりに、BMWディーラーでのEV対応を本格化させ、高性能な急速充電器の配備にも力を入れる。同時に、販売店のセールスやサービスのEV対応能力の向上も図り、顧客がEVをBMWの選択肢のひとつとして選びやすくする施策も進めていく。
 最も現状ではすべての人にEVが最適とはいえないのも事実だ。そこでBMW iで培った電動化技術を、エンジン車に取り入れたPHEVの投入にも力を入れてきた。現状では、3~7までのすべてのセダンとX3とX5でPHEVが選択できる。エントリーとなる330eは、電気モーターでの最大59kmの航続距離を備え、日常的な移動は、EVとして行える。さらに特筆すべきことは、エンジン+電気モーターを組み合わせるブーストモードがあり、最高出力をエンジン単体の184馬力から292馬力まで向上できることだ。そのキャラクターを示すように、330eの仕様は後輪駆動のMスポーツのみだ。またX5 xDrive 45eでは、79・2kmのEV走行が可能。エンジンも3Lを組み合わせるので、いかなるシーンでも不足のない走りが保証されている。
 このようにBMWは、電動化を環境性能だけでなく、走りの磨き上げの要素のひとつとしても捉えている。BMWにとって電動化とは、魅力を高める新たな武器なのだ。

【BMW iX】次世代を予感させるスタイリングとディテール

 BMW新世代EVを象徴するフラッグシップ。X5のボディサイズながら、X7に迫る車内の広さも魅力。前後にそれぞれモーターを備える4WDで、バッテリー容量とモーター出力が異なるふたつの仕様を用意。上位のxDrive50の航続距離は650km(WLTCモード)を誇る。

BMW iX xDrive50 ●全長×全幅×全高:4955×1965×1695mm ●ホイールベース:3000mm ●車両重量:2530kg ●最高出力(前後合算値):523ps ●最大トルク(前後合算値):78.0kgm ●新車価格:1070万円~1280万円(iX 全グレード)

コンセプトカーのような未来的なコックピットは、新世代EVを象徴するもの。フードレスのツインモニターや、フローティング構造のコンソールの小型シフトレバーなど、操作系も一新されている。
SUVにふさわしい500Lのラゲッジ容量を確保。後席を倒せば、1750Lまで拡大するので、使い勝手に優れる。
急速充電は、最大150kWの高出力に対応。その出力ならば、40分で約80%まで電池容量の回復が可能だ。

【BMW iX3】安心できる後続距離を実現 これからの定番になりそう

 人気の高いX3のEV版で、専用仕様となるフロントマスクとマフラーレスのリアバンパーがデザイン上の特徴だ。仕様はMスポーツのみのモノグレード。後輪にモーターを備える後輪駆動車で、最大150kWの急速充電に対応し、航続距離は508km(WLTCモード)だ。

BMW iX3 Mスポーツ ●全長×全幅×全高:4740×1890×1670mm ●ホイールベース:2865mm ●車両重量:2200kg ●最高出力:286ps/6000rpm ●最大トルク:40.8kgm/0-4500rpm ●新車価格:862万円

インテリアは、基本的にX3のままなので、同等の使い勝手が期待できる。価格もX3のPHEVに近く、検討しやすいEVといえる。後輪駆動であることを活かした俊敏なスポーツ走行が味わえるのも特徴だ。

PHEVも進化し続けている!【BMW 530e】クールな見た目でビジネスにも最適

 2L4気筒ターボのFRに電気モーターを組み合わせたPHEV。前後の重量バランスに配慮し、駆動バッテリーを後席下に、エンジンレイアウトも中央よりに配置するこだわりは、さらなる低重心化を生み、走りを進化。EV走行の航続距離は54km(WLTCモード)だ。

BMW 530e ラグジュアリー エディションジョイ+(8速AT) ●全長×全幅×全高:4975×1870×1485mm ●ホイールベース:2975mm ●車両重量:1910kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1998cc ●最高出力(総合):294ps ●最大トルク:42.8kgm ●新車価格:825万円~900万円(530e全グレード)

日常はEV、遠出ではエンジン車の強みが活かせるのが、PHEVの魅力。如何なる状況でも、5シリーズと同等の性能を提供する。

【THE BMW CONCEPT XM】電動化の時代にもMは存在し続ける

文●ユニット・コンパス 写真●BMW

BMWが突如発表した1台のコンセプトカーが話題を集めている。これはM1以来となるMモデル専用車の予告編であり、BMWの将来にも関わっている。

コンセプトカーではなく市販車の予告版

 最高出力750馬力のモンスターマシンが登場予定だ。BMWが2021年11月30日に発表した「コンセプトXM」は、2022年に市販予定の「XM」を予告するプレビューのような存在だという。つまり、この斬新なコンセプトカーは、モーターショーのための賑やかしではなく、市販モデルにつながるリアルなデザイン、パフォーマンスだというのだから驚かされる。
 BMWは定期的にデザインを大きく刷新し、その度にマーケットからは賛否両論の大きな声が巻き起こる。だがこれまでの歴史が証明しているように、BMWのデザインはユーザーに受け入れられ、新しいスタンダードとして定着しているのだ。
 それにしてもこの「コンセプトXM」は大胆だ。ブランドアイデンティティであるキドニーグリルは大胆さを増し、照明機能によって夜間でもそのアピールを忘れない。一方でライトはスリムかつコンパクト。このサイズでMモデルに求められる照度をキープできるのは凄い。
 メカニズム面で現在公開されている情報は、エンジンがV8であること、最高出力が750馬力、最大トルクが102kgmであること、そしてEV走行距離が80kmに及ぶこと。そう、XMはプラグインHVであるという。
 Mモデル専用車種の登場は、かのM1以来となる。新時代のMモデルがどのような走る歓びを提供してくれるのか、注視したい。

おそらくiXのメカニズムを活用していると想像される新型車XM。幾何学的な面構成を採用したエクステリアデザインや灯火類の意匠もこれまでになかった大胆かつ先進的なものとなっている。
ドライバーに向かってラウンドした「BMWカーブドディスプレイ」を搭載していることから、インフォテインメントシステムは最新世代の「BMW iDrive8」を採用していると考えられる。

【THE BMW i VISION CIRCULAR】2040年のコンパクトBMWを再発明する

文●ユニット・コンパス 写真●BMW

既なぜBMWは2040年という未来を見据えたモデルのコンセプトカーを作り、それを公開したのか。その理由とコンセプトカーの詳細を紹介する。

どうあるべきかをゼロベースで考える

 2040年のプレミアムコンパクトカーはどうあるべきか。BMWはそんな未来のことを真剣に考えている。未来を考えることは重要だ。進むべき方向性が明らかになれば、今日からの過ごし方が変わってくる。
 「BMW i Vision Circular」は、ラグジュアリーとサステナビリティというBMWが掲げる2大テーマの両立を目指すために、さまざまな事柄を「考え直す」きっかけとなったクルマだという。
 都市部におけるスマートな移動手段はどうあるべきか、デザインは?素材は? どのような雰囲気を提供するべきか?……などなど、あらゆる要素をゼロから考え直した。
 そうした作業の結果生まれたのが、素材そのものの美を探求するという価値観。車名が示すとおり「循環」をテーマにしており、例えば外装のパネルは二次アルミニウムと二次スチールをペイントせずに使用。室内においてもパーツや素材の点数を最小限に抑え、再生可能な原料を表面処理を行わずに使用している。プレミアムカーの象徴だったレザーも環境に配慮した素材と製造プロセスを経て作られたファブリックに置き換えられている。各パーツは、リサイクルを前提に分解しやすい設計だ。
 大切なのは、そうした環境への配慮を行う一方で、人々の心に訴えかける存在としていること。我慢による環境保全ではなく、知恵と工夫による心豊かな持続可能なモビリティ社会をBMWは目標としている。

スポーティネスとエレガントの両立を目指したというエクステリアデザイン。小さな車体に解放感のある空間を生み出した。今後のBMWデザインにどのように生かされるのか興味深い。
従来の考え方そのままに未来のクルマを設計するのではなく、ゼロベースで“どうあるべきか”に取り組んだ「BMW i Vision Circular」。少ない部品点数で、素材の質感を生かしながら、なおかつ心地よい空間を設計した。

2022年導入が期待される新型BMW

文●ユニット・コンパス 写真●BMW

ここ数年毎年魅力的な新型車を導入し続けているBMW。2022年の日本導入が期待されるニューモデルを紹介しよう。

【ALL NEW/BMW 2シリーズ クーペ】後輪駆動ベースによるファントゥドライブは新型でも健在

 後輪駆動を基本とする走りの質感にこだわったパッケージングを受け継いだ新型2シリーズ。力強く盛り上がったショルダーラインが走りのポテンシャルを予感させるデザインだ。初代より全長と全幅が拡大し、一方で全高を引き下げたシャープなフォルムとなっている。

インテリアの質感は従来モデルに比べて大幅にアップ。3シリーズと同等のインフォテインメントシステムを搭載している。
【NEW/X4】パワフルなルックスに最新機能を搭載

 一体化したキドニーグリルでよりパワフルなルックスとなった新型X4。ヘッドライトや前後バンパーデザインも新しくなり、リフレッシュとともに空力性能を引き上げた。3眼カメラによりハンズオフなど高度な先進運転支援システムを採用。

12.3インチに大型化されたインフォテインメントシステム用ディスプレイが新型の特徴。渋滞時のハンズオフ運転も可能となる。
【ALL NEW/BMW 2シリーズ アクティブツアラー】iXに通じる最新のデザインを採用

 2021年11月に欧州向け仕様の生産が開始されたピープルムーバー。新型はiXに近いテイストの内装デザインを採用、インフォテインメントシステムは新世代となる。乗車人数は5名の2列仕様で、後席には最大で130mmのスライド機構が備わる。

先進運転支援システムの進化や欧州仕様では「BMW Maps」ナビゲーションシステムの標準装備など装備の充実化が目を引く。荷室容量は415L~1455L。

【MOTORSPORTS】最高峰のステージへ耐久選手権トップカテゴリーに復帰

文●ユニット・コンパス 写真●BMW

スポーツイメージをアピールするプレミアムブランドは数多くBMWもそのひとつ。世界最高峰のレースシリーズにBMWが帰ってくることになりそうだ。

耐久選手権に注目の新カテゴリーが誕生

 押し寄せるカーボンニュートラルの大波は、BMWのモータースポーツ活動にも影響を与えている。だが、モータースポーツでの勝利が市販モデルへも大きな影響を与えるBMWにとって、レースをないがしろにすることはできない。
 そんな、ファンにとってはもどかしい状況を一変させるようなニュースが飛び込んできた。
 BMWがル・マン24時間レースを含む、最高峰の耐久レースに挑戦することが明らかになったのだ。これは、BMW M社の代表取締役であるマルクス・フラッシュがSNSに投稿したことで明らかになったもので、2023年からLMDh規定に参入し、グローバルでのスポーツカーレースプログラムを実行するという。
 LMDh規定とは耐久選手権のトップカテゴリーの新規定で、2022年から採用されるもの。参戦コストを抑えながら、世界の名だたる耐久レースに出場できるということで、ポルシェやアウディ、キャデラック、アルピーヌといった数多くのブランドも参加を表明している。
 BMWはすでに伝統的な市販車ベースのマシンでGTレースで活躍しているが、やはりトップカテゴリーでの勝利は特別ということだろう。
 WECのシーズンカレンダーには日本も含まれており、熱いバトルを直に見ることもできる可能性も高い。2023年が今から楽しみだ。

日本で抜群の人気を誇るスーパーGT300クラスに登場が噂されるM4 GT3。
レース出場のためのホモロゲーションモデルとして生まれた3.0CLS。そのスタイリングから「バットモービル」と呼ばれた。
欧州ツーリングカー選手権を勝つために開発された初代M3。その勝利が市販車の販売を後押ししたことは言うまでもない。
BMWにとって初めての本格スポーツカーとなったM1。まさにその存在はレジェンドであり、車両の価値も非常に高い。
1999年にBMW単独として初めてル・マン24時間レースを総合優勝したまさに記念碑的マシンがこのV12 LMRだ。

【USED CAR CHECK】圧倒的な高性能に酔いしれる Mに乗る

文●ユニット・コンパス
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
※中古車参考価格はグーネット2021年12月調べ。

BMWオーナーにとって、最高の到達点となるのがMモデル。強力なエンジンと足まわりで、サーキットでも楽しめる。今回は今ねらい目のMシリーズを一気にご紹介しよう。

[BMW M3(先代)]直6エンジンで魅惑のゾーンへ誘うハイパフォーマンスモデルのお手本

至高の領域に達したシルキーシックス

 14年に登場した先代M3は、クーペがM4となったことで、セダンボディを指すようになった。しかしその魅力は変わらず、この世代では直6エンジンに回帰したことで、胸のすくようなドライビングフィールを実現している。最高出力は431馬力だが、後に登場した「コンペティション」では450馬力に達する。トランスミッションは7速デュアルクラッチ式AT。このクラスの4ドア車では最高峰の走りを体感できる。
 中古車はそれほど多くないものの、初期型なら400万円台の物件も目立つ。ただし、このあたりの価格帯は走行距離5万km超が中心なので、低走行にこだわるなら600万円程度の予算は確保したい。新型が出たが、今後も高値傾向は続きそうだ。

2014年 BMW M3セダン(7速AT・M DCT) ●全長×全幅×全高:4685×1875×1430mm ●ホイールベース:2810mm ●トレッド前/後:1580/1605mm ●車両重量:1640kg ●排気量:2979cc ●エンジン:直6DOHCターボ ●最高出力:431ps/7300rpm ●最大トルク:56.1kgm/1850-5500rpm ●サスペンション前後:ストラット/5リンク ●ブレーキ前後:Vディスク ●タイヤ前・後:255/40ZR18・275/40ZR18 ●中古車参考価格帯:470万円~780万円(14年~19年 ※全グレード)

フロントデザインはM4と共通で、通常の3シリーズとは異なっている。一方リアまわりはセダンと共通。カーボンルーフを標準装備し、低重心化を図った。手頃なサイズの高性能セダンとして価値ある1台だ。
基本的には3シリーズのデザインを踏襲したインテリア。ただしシートはヘッドレスト一体型のバケットタイプとなり、サーキット走行でもドライバーをサポートする。セダンボディゆえ、後席の居住性がベースの3シリーズと同等なことも魅力である。
リアには伝統的な「M3」ロゴバッジが備わり、3シリーズとは異なることを主張。ホイールは18インチだが、「コンペティション」は20インチを装着する。

[BMW M4(先代)]2ドアボディが与えられたリアルスポーツクーペ

 従来のM3クーペは、この世代からM4クーペに改称された。パワートレインはM3セダンと共通だが、ボディパネルはセダンと差別化されている。中古車はM3よりも多いが、相場はほぼ同程度。ただしこちらには高性能な「GTS」があり、高額で販売される。

2014年 BMW M4クーペ (7速AT・M DCT) ●全長×全幅×全高:4685×1870×1385mm ●ホイールベース:2810mm ●車両重量:1610kg ●エンジン:直6DOHCターボ ●排気量:2979cc ●最高出力:431ps/7300rpm ●最大トルク:56.1kgm/1850-5500rpm ●中古車参考価格帯:460万円~1600万円(14年~19年 ※全グレード)

後席へのアクセス性はM3に劣るが、2ドアクーペ としては十分な実用性を持つM4。インパネまわりのデザインはM3を踏襲したものとなっている。
[M HISTORY PT.1]モータースポーツのために生まれたMブランド

1978/M1

グループ4参戦車両として開発され、1978年に発表されたスポーツカー。結局グループ4には参戦しなかったが、ワンメイクレースで活躍。3.5L直6を搭載。これが初のMモデルである。

1985/M3

M1のエンジンから2気筒減らした2.3L直4エンジンを搭載し、195馬力という当時としては高出力を実現した初代M3。グループA参戦車両として設計され、DTMなどで大活躍した。

1985/M5

M1の3.5L直6を5シリーズに与えた初代M5は、ハイパフォーマンスセダンの先駆け。最高出力は260馬力を誇り、最高速度は4ドア車最速の時速250に達する。希少価値の高い1台。

1998/M Roadster

M1を除き、Mモデルは乗用車をベースとしていたが、初のオープンとして登場したのがMロードスター。Z3をベースに、M3(E36)の3.2L直6を搭載する。なお、クーペ 仕様も存在。

1999/Z8

1999年に登場した高性能なオープンスポーツがZ8。厳密にはMモデルではないが、M5(E39)に搭載される4.9LV8を搭載。軽量なオールアルミボディと相まって力強い走りを実現する。

2003/M3 CSL

M3(E46)に設定された「CSL」は、1971年に登場した「3.0 CSL」に由来するM3の軽量バージョン。カーボン製ルーフパネルの採用や装備の簡素化などで110kgほどウェイトダウン。

[BMW M2]小さいけれど走りは激辛体育会系スポーツクーペ

最小のMモデルはシリーズで最もホット

 2014年、BMWの新たなファミリーである2シリーズクーペが誕生した。メカニズムは1シリーズを踏襲するが、よりスポーティなクーペボディをまとい、BMWらしい走りを持ち合わせていた。それをベースに強靭なエンジンとシャシーが与えられたのがM2である。デビュー時の最高出力は370馬力、後に追加された「コンペティション」では410馬力と、V8を搭載した先代M3に匹敵する性能を実現した。
 中古車市場を見ると、豊富とまではいえないが、物件はそれなりに揃っている状況。価格の最低ラインは400万円で、平均価格は570万円ほど。正直、高値安定が続き安くはないが、Mモデルと考えれば妥当な価格といえなくもない。

2016年 BMW M2(7速AT・M DCT) ●全長×全幅×全高:4475×1855×1410mm ●ホイールベース:2695mm ●トレッド前/後:1580/1600mm ●車両重量:1580kg ●排気量 2979cc ●エンジン:直6DOHCターボ ●最高出力:370ps/6500rpm ●最大トルク:47.4kgm/1400-5560rpm ●サスペンション前後:ストラット/5リンク ●ブレーキ前後:Vディスク ●タイヤ前・後:245/35R19・265/35R19 ●中古車参考価格帯:400万円~760万円(16年~20年 ※全グレード)

L字型リアコンビランプを採用するなど、伝統的なBMWのスタイル。19インチという大径ホイールを装着し、存在感を高めている。
コンパクトなクーペボディゆえ、室内はタイト。後席も大人が座ると窮屈に感じるだろう。しかし2名乗りと割り切った使い方をすれば十分快適である。このサイズ感がリアルスポーツとしてちょうどいいかも。
小さなボディに3L直6ターボという強力なエンジンが与えられたM2。写真は初期型で、370馬力/47.4kgmを発揮。トランスミッションはデュアルクラッチ式の7速AT。

[BMW M5(先代)]V8ターボを搭載したスーパーサルーン

 先代5シリーズがベースのMモデル。従来のV10自然吸気に代わり、4.4LV8ターボを搭載。560馬力のハイパワーを実現した。新車時価格は1500万円超えのモデルだが、現在は相場が下がって300万円台後半の物件も目立つ。注目度はナンバーワン!

2011年 BMW M5(7速AT・M DCT) ●全長×全幅×全高:4910×1891×1456mm ●ホイールベース:2964mm ●車両重量:1945kg ●エンジン:V8DOHCターボ ●排気量:4395cc ●最高出力:560ps/5750-7000rpm ●最大トルク:69.3kgm/1500-5750rpm ●中古車参考価格帯:350万円~500万円(11年~17年 ※全グレード)

落ち着いたルックスの先代5シリーズがベースなだけに、飽きのこないデザインが魅力。一見普通の5ドアセダンだが、高性能スポーツカー級のパワートレインを搭載する。後席も広く、実用性も高い。

[BMW X6 M(先々代)]ダイナミックなデザインは存在感たっぷり

 初代X6のMモデルとして2009年にデビュー。精悍なフロントデザインは、現行モデルにも負けない存在感を醸す。物件数は年々少なくなっているが、相場もかなり下がって300万円台前半の予算でねらえる。

2009年 BMW X6 M(6速AT) ●全長×全幅×全高:4875×1985×1675mm ●ホイールベース:2935mm ●車両重量:2360kg ●エンジン:V8DOHCターボ ●排気量:4394cc ●最高出力:555ps/6000rpm ●最大トルク:69.3kgm/1500-5650rpm ●中古車参考価格帯:300万円~320万円(09年~14年 ※全グレード)

[Mスポーツ/BMW X4 M40i(先代)]スタイルと走りを両立したSUVのクーペ

 X4は、X3をベースとしたクーペ風のSUV。その高性能版が「M40i」で、Mパフォーマンスシリーズのひとつである。360馬力の直6ターボを搭載。魅力あるモデルだが、物件数はかなり少ない状況となっている。

2016年 BMW X4 M40i(8速AT) ●全長×全幅×全高:4680×1900×1625mm ●ホイールベース:2810mm ●車両重量:1920kg ●エンジン:直6DOHCターボ ●排気量:2979cc ●最高出力:360ps/5800rpm ●最大トルク:47.4kgm/1350-5250rpm ●中古車参考価格帯:390万円~410万円(14年~18年 ※全グレード)

[M HISTORY PT.2]バリエーションを拡大しMは新たな時代へ

2009/X5 M/X6 M

Mモデルとして初のSUVがX5 MとX6 M。4.4LV8ツインターボを搭載し、555馬力という圧倒的なハイパフォーマンスを実現。この世代以降、SUVの高性能バージョンが一般化されていく。

2012/M135i

サーキットパフォーマンスの「M」に加え、より日常での使いやすさを重視した「Mパフォーマンス」シリーズが登場。その第1弾が1シリーズに設定されたM135iで、3L直6ターボを搭載。

2014/M4

奇数はハッチバックやセダン、偶数はクーペやカブリオレというネーミングルールにより、M3クーペ はM4へと改称した。また、従来のV8から直6ターボに変更されたこともトピックだ。

2016/M2

Mシリーズの新ファミリーとしてM2が加わった。全長4.5mを切るコンパクトなボディに、370馬力の直6ターボを搭載。小型ボディのリアルスポーツカーとして、新たな境地を開いた。

2019/M8

8シリーズをベースとした初のMモデルが登場。エレガントなルックスはそのままに、4.4LV8ツインターボを搭載。上級の「コンペティション」では625馬力という高出力を発揮する。

2021/M3/M4

最もホットなMモデルが現行型M3/M4。縦長のキドニーグリルを採用し、BMWの新時代の幕開けを感じさせる。エンジンは先代と同じく3L直6ターボだが、最高出力は510馬力に。

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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