新車値引き情報 [2022.04.26 UP]

X氏の値引き大作戦 ヴォクシーから21.6万円引き!

どこもかしこも一律5万円。モビリティの暴挙?に大苦戦。起死回生の越境&同士討ち

【プロローグ】 現在乗っているアルファード(S・Cパッケージ)はいたって快調。走行距離は5000kmを超えたばかりなので、ちょっと前まで「当分は乗ろう!」と思っていました。
 しかし、最近のガソリンの高騰によって事情は大きく変わってきました。レギュラー給油で毎回1万円超の出費……。
 いやー、家計への圧迫はハンパじゃありません。
 ガソリン代を気にしてエアコンはできるだけOFFにし、アクセルもなるべく踏み込まないエコ運転を実施中……。
 あれ!? 快適だったドライブが、なんだか快適じゃなくなってしまいました。
 ただし、悪いことばかりじゃありません。月刊自家用車によれば「コロナ禍で半導体など部品が供給不足に陥り、新車の納期が遅れに遅れている。その反動で、中古車価格が値上がりしているため、下取り額も高値を付けているので買い替えには有利」とのこと。
 一方、アルファードは来年フルチェンされるので今後は値下がりする傾向にあります。したがって早めに買い替えるのが得策でしょう。
 そんなこんなで「いまが買い替え時! このチャンスを逃しちゃいけない!!」との結論に達したのです(笑)。
 狙いはミドルクラスのミニバン。燃費性能に優れたハイブリッドエンジン搭載車が対象です。本命は新型ヴォクシー(編集部註・2022年1月13日発売)。発売前の12月に交渉を開始するため事前交渉となります。

【1日目】 購入資金をしっかりと確認するために、以前売却したことのある買い取り業者A店へ査定に出向きました。
「Xさんのアルファード、状態は最高だし、走行距離も少ないのでマイナスの要素がまったくありません。コロナで滞っていた中古車の輸出が再開したので、引き渡しの時期にもよりますが、440から450万円で買い取りできますよ」
X「中古車が高騰しているそうなので、500万円に届くと思っていたんですけど……」
「さすがに500万円は厳しいですね」
 資金のおおよその目安がついたので、ディーラーまわりを開始します。ちなみに、これまでの経験からアルファードは買い取り専門店に売却することにして、新車ディーラーとは下取り車なしで交渉します。
 まずは近隣のトヨタモビリティのA店に乗り込みました。
 応対してくれたのはいかにもベテランという感じの営業さん。名刺には係長の肩書が付いていました。
「新型ヴォクシーの発売は来年1月ですが、先行予約を開始しました。車両本体値引きは一律3万円で、付属品の割引は10%です。これ以上の値引きは禁止されています」
X「え~、軽自動車でももっと引きますよ。これではちょっと買う気になれませんね」
「新型は値引きしなくても、皆さん、契約してくれます。正直、予約注文が殺到しているんです。どの店舗も同じ金額の話しかしませんよ」
 作戦会議で松本さんが、
「東京地区にある『トヨタモビリティ』という販売店は4系列が統合して誕生した巨大ディーラーです。かつて東京はトヨタ同士が真っ向からぶつかる、日本有数の激戦区でしたが、統合以来、一転して無風地帯となってしまいました」
 と言っていましたが、たしかに前回(3年半前)商談したときとは打って変わって営業さんの対応がクールです。
 こんどは日産へ。対象はセレナe-POWERです。提示してきた見積もりには点検パックや延長保証などがしっかり計上されていました。
X「うちの場合、買い替えのサイクルが早いので、こういうパックとか延長とかはいらないんですけど……」
「ご不要でしたらカットできますよ」
X「で、値引きは?」
「30万円はやりますよ」
 セレナは末期となっているので、さほど魅力を感じません。
 次はホンダ。とても感じのいい営業さんです。
X「ステップワゴンは近々、フルチェンですよね。処分価格を期待してきました」(笑)
「はい、いくらでも引いちゃいます!(笑)でも、実はもう在庫があまりないんです。ハイブリッド車は完売で、あるのはガソリン車の一部だけです」
X「えーーーっ! ハイブリッドが欲しいんだけど……」
「全国を探しても1台も残っていません。ガソリンの在庫車なら40万円は引けますよ」
 燃費のいいハイブリッドでなければ買い替える意味がありません。ちなみに新型の発売は来年の5月頃になってしまうようです。とても待てません。
 続いて三菱。対象はデリカD:5のディーゼル車。
「えっ、アルファードからの買い替えですか……もったいなくないですか?」
X「ガソリンの高騰に耐えられなくなりました」
「え~~俺が(アルファードに)乗りたいくらいです(笑)。ご希望のデリカD:5は納期が3か月くらいかかりますよ」
 なんだか売る気が感じられません。提示してきた値引きは30万円。いきなり50万円くらい出してくれたら、こっちもその気になったんだけどなあ……。
 検討した結果、ヴォクシーに狙いをしぼって交渉を続けることにしました。

かつての激戦区が無風地帯に! これじゃネット販売と変わらん

【2日目】 トヨタモビリティのB店に乗り込みました。
「新型ノア/ヴォクシーを現金でご購入の場合は一律3万円引きです。点検パックに加入していただければ4万円、さらにローンを組んでいただければ5万円です。新型に関してはこの3タイプしか選べません」
 本来ならA店との競合をにおわせるところですが、同じ会社なのでやめておきました。
 その足でトヨタモビリティのC店へ。会社は同じでもお店や営業マンによっては攻めの売り込みをしてくるかも……と期待したのですが、
「現金での購入は一律3万円になります」
X「いかに発売前の新型といっても、その条件ではとても買う気になれませんよ」
「店長にお願いすれば5万円くらいならいけると思います」
X「新型は価格もオプションもかなり高くなっているので、もっと頑張ってくれないと……」
(声をひそめて)「実は、いつもご購入いただいている常連さんに限定してのお話ですが、3万円のキャッシュバックをしています。それをXさんにも適用して合計8万円引きでいかがでしょうか?」
X「……」
「モビリティとなって以来、トヨタの店舗同士でお客様を奪い合うようなことはなくしています。とくに新型ノア/ヴォクシーは値引きを厳しく制限されているんです。どこの店もこれ以上はできません」
 これまで何台もトヨタ車を買ってきましたが、こんなにガードが堅いのは初めてです。
 正直、がっかりです。これではネット販売と変わりません。商談となったら「頑張ります! だから私から買ってください!」って、熱く売り込んでくるのが、新車の営業マンの真骨頂だと思ってたんですけど……。

【3日目】 トヨタモビリティの強気な売り方に閉口しながらも、さらにもう一軒、D店にも出向いてみました。
 これで、かつて4系列だったディーラーをすべてまわったことになります。いまはすべて「モビリティ」の看板を掲げているけれど、以前の対抗意識が残っている営業マンにあたるかもしれません。
 応対してくれたのは「いま営業が出払っている」とのことで、店長さんでした。
店長「新型ヴォクシーをご希望ですか? では、メーカーから店長限定で送られてきた新型の動画をお見せしましょう」
 しばし、パソコン画面で動画を鑑賞。ボディデザインはやはりノアよりヴォクシーのほうがカッコいい!
「ほかの店舗もまわられているんですね。値引き、どこも厳しいでしょ? 今回の新型はとくに本部がうるさくて販売する方もやりにくいんです。上のほうは『値引きしなくても買ってもらえる』って思っているんですよね。実際、予約がどんどん入っていますからね」
 そうこうしているうちに営業マンが戻ってきたので、店長さんからバトンタッチ。
X「これまで何台もトヨタの新型を購入していますが、最低でも35万円くらいは引いてもらっていましたよ」
「いやー、さすがに35万円は無理ですよー。値引き5万円に8万円相当のボディコーティングのサービスが限界です」
X「コーティングは液剤をネットで買って自分でやります。だから、その8万円を現金値引きにまわせませんか?」
「すみません。それは無理なんですよね」
 結局、今回も不発でした。
 松本さんに「トヨタモビリティが厳しくて苦戦しています」と泣きのメールを送ると、しばらくして返信がありました。
「やはり東京だけでは埒が明きませんね。では、いよいよ越境作戦を仕掛けましょう。目標は20万円引きオーバーです」
 私の住んでいる地域は東京都ですが、ちょっと走れば隣県に入ります。ついに奥の手を出すしかないようです。

【4日目】 県境をまたいで隣県のトヨタE店に乗り込みます。
 ところが、いきなりデジャブに襲われました。
 提示してきたヴォクシーの条件は値引き5万円+ボディコーティングの無料サービス。
 東京の商談の再現でした。
 早々に引き上げて、経営資本の異なるトヨタF店へ。しかし担当となった営業マンは入社1年目で、大幅な値引きは期待できそうにありません。ともあれ、これまでの経過を伝えて「思い切った条件を期待しています!」と攻めてみました。
「わかりました! Xさん、とにかく僕はクルマを売りたいので頑張ります! 店長に限界を聞いてきます!」
 おっ、これまでとは違って熱い対応です。
「店長から『現金値引き10万円までやっていい』って言われました。ただし『これ以上は何もできない』そうです。決めてください!」
 純粋な瞳の清々しい営業マンでしたが、10万円引きではとても契約できません。
 経営の違うトヨタG店へ。こんどはいかにもやり手という感じの営業さんが登場。
「いま契約をしていただければ、バーベキューセットをプレゼントしますよ」
X「おっ、いいですね」
 これまでの経過を伝えると、
「では、私の権限で現金15万円引きにします」
 この営業さん、商談のテンポがよく、こちらの要望を的確に掴んでくれます。帰り際、
「他店で契約しそうになったら連絡してくださいね」
X「わかりました。かならずお知らせしますよ」
 せっかく越境したのだから、4系列すべてをまわってみます。トヨタH店では女性の営業さんが応対してくれました。
「経過はよくわかりました。ぜひ契約していただきたいので値引き14万円にボディコーティングを無料サービスします。合計22万円引きですよ」
 おおっ、無料サービス込みながら、ついに20万円の壁を越えました。

土壇場で熱血男、参上! 断られてからが勝負です!!

【5日目】 一番いい条件を出してくれたトヨタH店の女性営業さんに電話で「今日契約するつもりですが、ボディコーティングの8万円を現金値引きに変えられませんか?」と伝えました。
 しばらくして折り返しの電話が入りました。
「本社まで掛け合ってみましたが、8万円をそのまま移行することはできません。現金値引きだと20万円が限界です」
 これで支払い総額は422万円となりました。
 どうやらこのあたりが落としどころのようです。目標もなんとか達成できたので、H店と契約することにしましたが、G店との「必ず連絡する」との約束を思い出して電話を入れました。しかし担当の営業さんは「接客中」とのこと。忙しそうなので、メールを送信。
「今回は申し訳ありませんが、他店で契約します。またの機会によろしくお願いします」
 すると、すぐさま折り返しの電話が入りました。
「Xさん、もう決めちゃいましたか?」
X「いえ、これから契約に行こうと思ってます」
「待ってください! 条件をおしえてください!」
 H店の条件を伝えると、
「Xさん、うちにもう一度チャンスをください! 後悔はさせないつもりです!」
 おっ、ようやく盛り上がってきました。営業マンはこうでなくちゃ!
 H店に向かう前にG店に立ち寄りました。
「お待ちしていました!」
 妻と子供たちはジュースとお菓子をいただいて、キッズコーナーに直行します。
「H店さんの提示している422万円、これを上回るのはかなり厳しいんです。何か付属品のサービスで対応するっていうのはだめですよね」
X「支払い総額420万円ぴったりにしていただけるなら、こちらで契約したいと思っています。それからガソリン満タンもお願いしますね」
(頭を抱えながら)「う~ん……(上司と)掛け合ってきます。お待ちください」
 しばらくして戻ってきました。満面の笑顔です。
「Xさんとは今後もお付き合いさせていただきたいと思っています。で、ご希望の420万円でご対応させていただきます。もちろん早期契約特典のバーベキューセットもプレゼントしちゃいますよ。(声をひそめて)それからガソリンは納車の時にこっそり入れておきますね」
X「満額回答、ありがとうございます! こちらこそ今後ともよろしくお願いします」
 注文書には車両本体値引き5万円と記入し、メーカーオプション(43万4500円)から2万円引き、付属品(15万7960円)から14万6060円引きを計上して、値引きの合計は21万6060円となりました。
 なお、12月末の契約で「納車は3月下旬から4月上旬」とのことです。

【追記】 納車時期に合わせてアルファードを売却しようと考えていましたが、年が明けたところで、付き合いのある買い取りA店が「いまなら465万円で買い取りできます」と言ってきました。そこで別の買い取り専門店にも値段を出してもらうと「Xさんのアルファード、海外のお客さんが望んでいる条件にぴったりなので480万円で買い取ります」とのことです。
 ここで問題は足がなくなることです。クルマがないと子供たちの送り迎えができなくなってしまいます。
 買い取りA店に「他店で480万円の値が付きました」と伝えると、
「うちは472万円が限界ですが、軽自動車でよければ納車まで代車として確保します」
X「わかりました。では、アルファードをいますぐに引き渡します。だから475万円でお願いできませんか?」
「わかりました。475万円でいきましょう!」
 2か月近くも代車を確保してくれることと、これまでの親切な対応を評価して買い取りA店に売却することにしました。
 なお、妻に「今回の買い替えで差し引き55万円も稼げた」と言ったら「買いたいものがあるんだけど……♡」とのこと。さて、なんでしょう?

購入データ
TOYOTA ヴォクシー
ハイブリッドS-Z(7人)
From東京都
トータル値引き 21.6万円
値引き採点 4
車両本体値引きは5万円だが、メーカーオプション(2万円)と付属品(14万6060円)の値引きを含めると合計21万6060円引き。発売前の予約段階としては文句なしの特上クラスだ。

内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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