新車値引き情報
更新日:2024.03.26 / 掲載日:2024.03.26

X氏の値引き大作戦/エクリプスクロスPHEVで補助金ゲット!実質35万円引きで賢く乗り換え

補助金が消えたら買えません! 異例の超法規的措置?で復活!! 実質35万円引き、夢が叶った!!!

【プロローグ】 これまで乗ってきたフォレスター(スポーツ)は大手のリース会社から5年契約で借りています。ちなみに、このときの交渉の経緯は2022年1月号の「X氏の値引き大作戦」にてリポートさせてもらい、松本さんから「推定45万円引き。文句なしのウルトラC!」との評価をいただいています。

 さて、それからもうすぐ2年が経過します。フォレスターのリース契約は「5年満期」ですが、これを待たずして「2年が経過したら、それ以降は自由に解約ができる」という条件が付いています。実は、このシステムを存分に活用して、「2年ごとに新車3台を乗り継ぐ」という夢のようなカーライフを送っています。

 そして、今回も残り少ない人生を楽しく過ごすため“2年サイクル”の買い替えを実行します。はい、妻の冷ややかな眼差しにもめげません(笑)。

 目標は現在の月額リース料(5万3730円)を下回る金額とします。正直なところ、妻の同意を得るには「目標額を下回る」ことが必須の条件となっています。もちろん年金生活者には月々の負担は千円でも安いほうが助かりますからね。したがって、今回も「X氏流の値引き交渉術を駆使する必要に迫られている」というわけです。

 本命は発売したばかりのレヴォーグレイバック。ただし、条件しだいではそのほかの候補車に決まる可能性もあります。

 商談では新車ディーラーが設定している「残価設定型クレジット」と「リース」、それに「大手リース会社のリース」の三つをしっかり比較して有利なものを選ぶことにします。なお、フォレスターは返却するので、下取り車はなしです。

【交渉1日目】 連続で3台のスバル車を購入したスバルA店の担当さんから、頼んでおいたレイバックの見積もりが届きました。付属品と税金など諸費用を含めた総額は479万4920円……思ったより高い! ただし、必要のない付属品を外せば465万円くらいまで下がりそうです。電話でセールスさんと話をすると、

セ「すみません、レイバックは発売したばかりなので値引きは微々たる数字です」
 レヴォーグの総額は470万3107円。こちらも高いね。

【交渉2日目】 スバルの見積もりを大手リース会社へ送って、リース料を算出してもらいました。値引き額をゼロとして計算した場合、レイバックで月額は6万8530円、レヴォーグで6万6960円。なんと、目標の月額を1万円以上オーバーしてしまいました。電卓をたたいてみると、目標額の5万3730円以下を実現するためには、どちらのクルマも「80万円以上の値引きが必要」のようです。大手リース会社の“法人パワー”を発揮してディーラーに掛け合ってもらっても実現が難しそうな数字といえます。本命のスバルに暗雲が……。

交渉3日目】 近所のトヨタモビリティへ。応対してくれたのは中年のおじさん(自分が爺さんなのを忘れています=笑)。

「ハリアーの購入を検討しています。競合車はレイバックやレヴォーグ、CX-5、エクリプスクロスです」

「ハリアーは納期が遅れていて納車まで6か月以上かかります。よろしいですか?」

「まあ、気長に待ちますよ。ところで、場合によっては大手リース会社のリースシステムを利用する可能性もあります」

「ご指摘の会社のリースをご利用になると、あらかじめトヨタとの間で値引き条件が決まっているので交渉の余地がありません。うちとしては残価設定型クレジットでのご購入をお勧めします。これをご利用願えれば頑張って値引きが出せます。ともあれ、ここでは残クレでの見積もりを出させていただきます」

 ハリアーの総額は約498万円で、提示してきた値引き額は23万円。5年間の残クレで月額は5万9200円とのこと。残クレの金利は4.8%ですが、5年後の残価を204万円(車両本体価格の42%)と高く設定しているので月額は6万円を切っています。それでも目標月額を5000円以上オーバー。値引き額が倍になっても目標のクリアは難しそうです。

「提示した値引き額23万円は駆け引きなし、目いっぱいの数字です。リース会社さんと比べてどちらが安くなるかはこちらではわかりません」

「リース会社に確認してみます。納期は6か月くらいと考えていいですか?」

「すみません、6か月“以上”と思ってください」

 ちなみに、トヨタのサブスク「KINTO」を利用すると、メンテナンス料金+任意保険料込みの5年契約で月額は7万950円でした。


本命=いきなり風前の灯火 大穴=独自のプランで浮上

【交渉4日目】 ゴルフの練習の帰り、マツダへ。相手は俳優の富栄ドラムさん(Yモバイルの“増し増し”CMに出演している元・大相撲力士です)を老けさせたようなセールスさん。

 CX-5に試乗。ドライブフィールは良好で、いい感じです。

“ドラム”さんは売る気満々。いきなり値引き28万円を提示してきました。付属品約30万円と諸費用を含めた総額は約460万円。5年の残クレで月額は5万4000円。

 CX-5は2年前の商談の際、値引き12万円でストップし、早々に脱落しましたが、今回は頑張っています。しかも、

「Xさん、決めていただけるのであれば会社に掛け合って上乗せしたいと思います」

「こちらの希望は月額4万円台です。可能ですか?」

「けっこう厳しいですが、頑張ってみます!」

【交渉5日目】 三菱A店へ。2年前の商談で頑張ってくれたセールスさんが在籍、私をちゃんと覚えていてくれました。

「エクリプスクロスPHEVは国からの補助金55万円に加えて、東京都からも補助金55万円が出ます。合わせて110万円ですよ!」

「今回もトヨタやスバル、マツダと競合していますが、いい条件を出してもらえば、三菱も有力候補になりますよ」

「わかりました。あとで見積もりをお届けします」

 夕方、届いた見積もりをチェックすると、エクリプスクロスPHEVの総額は約524万円で、値引きは16万5000円。

 三菱ウルトラマイカープラン(4年契約/メンテナンス料金+任意保険料を含む)を利用すると、リース料は月間走行距離1000kmでは月額6万2040円、500kmで5万4010円。補助金110万円がものをいって思ったより安い。大手リース会社のシステムにはメンテナンス料金や任意保険料は含まれていないので、内容的にもかなり魅力的です。ウルトラマイカープラン、ありかも! 

【交渉6日目】 経営の違う三菱B店へ。「ハンバーグ!」のギャグでおなじみの芸人、井戸田潤さんによく似たセールスさんが応対。これまでの経緯を伝えて三菱A店との競合をにおわせると、すぐさま奥に引っ込んで、エクリプスクロスPHEVの見積もりを作ってきました。

 総額は約534万円。

「これをベースに、補助金110万円と値引きを差し引いて、ウルトラマイカープランを組んでみてください。月間走行距離は500kmです」

 再び奥に引っ込みます。しばらくして戻ってきて、月額5万5770円を提示してきました。

「三菱A店さんは月額5万4010円でしたよ」

「う~ん……お待ちください」

 またまた奥に。戻ってきて、

「月額5万3900円にします! どうでしょうか?」

 逆算すると、値引きを10万円ほどUPしてくれたようです。やる気満々の“ハンバーグ師匠”に好印象を持ちました。

「ウルトラマイカープランはドラレコ付きの任意保険が付いていますよね?」

「はい、事故の時などに自動発報機能が働きますよ」

「納期はどれくらい?」

「1~2か月です。Xさん、契約を急いだほうがいいですよ。本年度の補助金の予算枠が少なくなってきているので、へたをすると補助金が受けられなくなってしまいます」

 エクリプスクロスPHEVを選ぶなら、補助金を確保するために一刻も早く決断したほうがよさそうです。

【交渉7日目】 スバルA店へ。

「そろそろ決めようと思っています。最終的な値引きはどれくらいになりますか?」

「レイバックの値引きは5万円がMAXです。レヴォーグも年次改良をしたばかりの新型なのでほぼ同じです」

「え~、これが目いっぱいの数字なんですか?」

「すみません、そうです」

 これではとても買い替えられません。地元のスバルA店が話にならないので越境してスバルB店へ乗り込みました。

 電話でアポをとっておいたので、すぐに応対してくれます。美人系のセールスさんで、A店との競合を伝えると「ぜひうちにも見積もりを出させてください!」とのってきた。

 しかし、レイバックの値引きはA店と同じ5万円。

「これでは全然ダメです」

「すみません、値引きはないに等しいんです」

 このままでは本命をあきらめなくてはなりません。そこで、大手リース会社の担当さんにに電話を入れてレイバックとレヴォーグ、ついでにハリアーの最終見積もりをお願いしました。

「三菱さんは独自のリースプランを持っていて非常にいい数字が出ているので、エクリプスクロスなら三菱のプランを利用することにします。スバルとトヨタなら再びこちらでお願いすることになると思うので頑張ってください!」

担「わかりました。目いっぱいの数字を出します。しばらくお時間をください」


ハンバーグ師匠が大英断!★土壇場で一発ギャグが炸裂!?

【交渉8日目】 大手リース会社より見積もりが届きました。

 レイバックは月額6万2480円、レヴォーグは6万940円、そしてハリアーは7万2380円。頑張ってくれたようですが、目標月額を完全にオーバー。それに三菱が提示しているエクリプスクロスPHEVの月額に比べると、あまりにも差が大きすぎます。

【交渉9日目】 ここにきて大穴のエクリプスクロスPHEVが急浮上。ただし「補助金の枠が少なくなってきている」というのが気になります。もしも110万円の補助金が消えたらとても買えません。そこで、三菱A店に電話を入れました。

「契約後、もしも補助金がおりなかったら、キャンセルすることはできますか?」

「すみません、キャンセルはやめてください。うちが大きな損害を負ってしまいます」

 続いて三菱B店の“ハンバーグ師匠”に同じ質問をぶつけてみました。すると、

「普通は難しいのですが、Xさんにはぜひ三菱車に乗っていただきたいので補助金が出なかった場合はキャンセル可能とします。ともかく即急に契約をお願いします! 確証はありませんが、いますぐならまだ補助金が受けられそうです」

 これまでの結果から目標額に達したのはエクリプスクロスPHEVのみで、他の候補車はすべて脱落。やはり補助金110万円の力は大きい! 2年前は大手リース会社が頑張ってくれたのですが、今回は真逆の結末となりそうです。

【交渉10日目】 妻を伴って三菱B店に乗り込みました。

 まずは予約しておいたエクリプスクロスPHEVを試乗。妻にハンドルを握らせ、自宅まで走行して、我が家の駐車スペースに入れてみました。

 曰く「フォレスターより小さく感じて運転しやすい」。妻の好感触を得て、ひと安心!

 再び三菱B店へ。“ハンバーグ師匠”が「ウルトラマイカープラン」を提示してきました。

 数字をみてびっくり! 前回と条件はまったく変わっていないのに、月額リース料は3080円ダウンの5万820円となっていました。

「何かオプションを変更してますか?」

「実は、エクリプスクロスPHEVは近々年次改良した新型に変わります。これを対象に再見積もりしたところ、この価格になりました。オプションはまったく同じですよ」

「? ? ?」

 どうやら「三菱B店との交渉はやめて、ぜひともこの場で決めてもらいたい!」という気持ちをリース料の引き下げであらわしてくれたようです。

 逆算すると、前回より値引き額は14万円くらいUPした感じです。妻は安くなったリース料をみてニコニコしています。“ハンバーグ師匠”の一発ギャグに拍手!

「頑張ってくれましたね! 契約しましょう。ただし、現在乗っているフォレスターのリース料の最終支払い月とエクリプスクロスPHEVの最初の支払い月がダブらないようにしてください。前回の乗り換えではディーラーさんの不手際でリース料の二重払いが2か月も発生して家計を圧迫したので、よろしくお願いしますね」

「わかりました」

【追記】 12月某日、“ハンバーグ師匠”より電話。

「Xさん、お待たせしました、来年(2024年)1月中旬には納車ができそうです」

 契約から2か月(正月を挟んでいるので実質1か月半)。昨今の納期の遅れを考えると“早い”といえるでしょう。

「それでは補助金も大丈夫なのですね?」

「ハイ、われわれは大丈夫と踏んでいます」

「わかりました。それでは現在のフォレスターの返却を申し出ます」

 最後に、今回のエクリプスクロスとこれまでのフォレスターのリースの内容と費用を対比してみました。

 三菱のウルトラマイカープランの自動車任意保険の内容は、「対人/対物及び人身傷害は無制限」で、車両保険は車両価格の460万円までカバーし、免責は5万円、対物超過修理/弁護士費用/車両搬送/応急対応/レンタカー費用及び修理時代替車両特約が付いていて、ほぼフルカバーです。これまでのフォレスターに私が加入していた任意保険(月額4650円)と比べると、人身傷害や車両保険金額は上回っており、さらにドライブレコーダーについては保険会社への通報機能が付いたものが設置されます。参考までにインターネットで右記条件の保険見積りを取ってみると、月額6720円でした。

 三菱の月額5万820円は右記保険料と4年間のメンテナンス料(月額3000円相当)を含んでいます。その分を差し引くと、月額約4万3000円。つまり、これまでのフォレスター(月額5万3720円)との実質的な差額は月額1万1000円にもなります。

 これだけの差額があれば、PHEVを購入したことによって発生する充電費用(三菱の充電サポート基本料月額1650円)はもちろん、月々のガソリン代まで十分にカバーできます。

 補助金110万円が獲得できたのは大正解でした。やはり年金生活者にとっては安全性能も大事ですが、費用抑制は一番プライオリティが高いですね。

 今回も大手リース会社の購買力(値引きを引き出す力)が威力を発揮するのではと思っていたのですが、残念ながら期待通りにはいきませんでした。

 なによりも三菱B店の「補助金が受けられなかったらキャンセルしてもかまいません」という“特別措置”がものをいいました。“ハンバーグ師匠”のご尽力に感謝します。

購入データ
MITSUBISHI エクリプスクロス
PHEV P(4WD)
From 東京都
トータル値引き 35.0万円(推定)
値引き採点 5
三菱が設定している「ウルトラマイカープラン」を利用。4年契約で任意保険とメンテナンス料金(車検1回を含む)込みで月額5万820円。補助金は110万円。値引き額は推定35万円。


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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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